体に染みついたスイングの悪癖をどうにか矯正できないものかと日々悩むゴルフ部員Nです。多くのティーチングプロに言わせると、アマチュアゴルファーのスイングは「手を使いすぎ」ということになるのですが、クラブは手で握る以上手を使いすぎって言われたってどうすりゃいいのよ、というのがアベレージゴルファーの総意です。
ということで、今回は「腕や手を(なるべく)使わずに打つ」ための練習器具、ダイヤゴルフの「スイングアームチェッカー」という商品をご紹介します。
パッケージには「腕上げる。」と大きな文字で書かれています。メーカーの気合いと自信が伝わってきます
中を開けるとこんな感じ。空気を吹き込んでふくらませる枕とか、そんな感じです
広げてみました。なにやら文字が書いてありますが、これは腕や肩の向きをチェックするガイドです(後述)
左利き(左打ち)にも対応していますので、レフティーの方もご安心ください
これがスイングアームチェッカーです。腕にはめて打つだけで体の使い方がわかるというのですが…さっそくふくらませ、使ってみました。
空気を入れて準備完了
装着してみました。左はもっとひじに近く付けるのが理想です
いよいよ使ってみます。空気を入れてふくらまし、腕に装着してそのままスイングすればOK。昔懐かし「ダッコちゃん人形」のように腕にはめてください。両ひじの上部にはさみ、両腕から落ちないように軽く脇を締めます。
この状態でいきなりドライバーを振り回せ、というのではなく、ピッチングウェッジ〜8番アイアンまでのショートアイアンを持ち、ハーフスイングを繰り返すのが正しい使用法。何はともあれ打ってみました。
思ったより効果を体感できました!
単刀直入に感想を申し上げます。これイイです! 当初は、よくある腕の固定具の1つでしょ…くらいに思っていたのですが、実はかなりのスグレモノ。腕を固定するバンドだと拘束具のようになってしまい、私の場合は身動きが取りにくくなってしまいます。でもこのスイングアームチェッカーは、ダッコちゃんのようにボリュームがあるため、腕と胸のすき間、いわゆる“ふところ”が意識しやすいんですね。このふところを保ったままクラブを上げ、下半身主導でスイングしてみると、カツーッといい当たりが! スイング中、腕を使う意識は一切ありません、というか持てません。クラブを保持するだけです。私の場合、体の使い方を覚えるというよりは、腕の脱力方法がよくわかりました。
ひじが軽く固定されているため、クラブを腕だけで上げているとトップで違和感が生じます。クラブを軽く握り、胸を回してクラブを上げ、そのまま下ろすとうまくインパクトできました。
腕の脱力は、私自身のテーマでもあるのでかなり意識していたつもりですが、まだまだだったことをスイングアームチェッカーによって気付かされました。
私も含めて多くのアマチュアゴルファーは「腕を使ってスイングするのは悪しきことで、自分は決してやっているはずがない」と思い込んでいます。ゴルフで怖いのがこの思い込み。1人で練習を続けていると客観的な視点を失いがちですので、まずは手頃なお値段のこのようなアイテムを使ってみることで、新しい発見があるのではないかと思います。
胸を回してハーフスイング、の意識でやってみました。自分ではハーフスイングのつもりですが、写真ではクラブが結構高く上がっちゃってます…
商品の説明書きには「肩が90度回転したときに、ターゲットラインに平行かを確認してください」と書いてありますが、なかなか自分ではわかりにくいもの。ひとまずひじに付けてショートアイアンでハーフスイングをするだけで効果があると思います。
それとは別に、アドレスのチェックもできます。スイングアームチェッカーを装着し、ターゲットラインに平行に、足・腰・肩のラインを合わせます。
装着すると目の前に来る図を見ながらアドレスのチェックが可能
とはいえアドレスのチェックは1人では非常に難しいので、一度誰かに見てもらい写真を撮ってもらうなどし、後にそれと照合しながら自分でチェックするといいでしょう。
お手頃価格でスイングに新たな気付きをくれるスイングアームチェッカー。練習場ではここぞとばかりにフルスイングを繰り返すゴルファーが多い中、これを使ってハーフスイングをしていると、かなりツウっぽく見えます。空気を抜けば持ち運びもしやすいので、バッグに入れておくといいのではないでしょうか。
サイズは2種類、MとLがありますので購入の際はご注意ください。