時々、自分の加齢臭のキツさに気がついて吐き気を催すこともある自動車ライター、マリオ高野です。
室内が臭いクルマは、ドアを開けた瞬間からモワッと臭気を感じるものですよね。自分では感じることがなくても、他人のクルマの車内というのは、独特な臭いがすることが多いものです。
狭い車内のニオイは気になるものです……
室内の掃除をマメにしたり、飲食や喫煙をしないなど、ある程度気を遣っているクルマはあまり臭くならないとはいえ、それでも一定以上の独自の臭気はするもの。
クルマの車内が臭くなる要因はいくつかありますが、ひとつはシートです。クルマの外装はマメに洗うという人は多くても、内装を洗う人はほとんどいません。服は洗濯するし、体は風呂で洗いますが、クルマのシートを洗うという人は極めて少数派でしょう。
掃除が行き届いた(ように見える)中古車でも、前オーナーの独特の臭いが残っている場合が多いのは、シートにこびりついた臭気が原因のひとつとされています。ごくまれに、仕入れた中古車は全車ともシートを外して室内を掃除・洗浄を実施する中古車販売業者がありますが、そこまで手をかけた中古車は、前オーナーの生活臭がほぼなくなっています。つまり、車内の嫌な臭気を解消するには、シートをキレイにするのが効果的と言えるのです。
個人的に行きつけの自動車販売店、中津スバルさんでは、仕入れた中古車は軽自動車も含めて全車室内を徹底クリーニング。シートも前後とも外して洗浄・掃除を徹底しています
一般的な布シートは、クルマから取り外し、水をかけて中性洗剤で洗うとかなりキレイになるのですが、プロの業者か洗車マニアでもない限り、なかなか難しいもの。そこまでせず、もっと手軽にシートの中に染み付いた臭気を軽減する方法はないかと思い検索してみると、シートの内部に消臭剤を注入するタイプのケミカル剤を発見しました。
それがコチラの「ソフト99(SOFT99) ニオナックス布シート用 消臭剤」です。
新開発ダイレクトインジェクターで布シート内部の広範囲に成分を拡散。シート表面や内部のスポンジなどに直接作用するというもの。汗や体臭、ペット臭、タバコ臭など、シート内部にたまったニオイに直接プッシュする直撃消臭ということで、一般的なシート用ケミカルとは一線を画す雰囲気です。
天然抽出物スチルべノイドがニオイを包んで消臭。布シート用の除菌成分を配合しているとのこと。「ダイレクトインジェクター」は「直噴エンジン」を連想させ、クルマ好きの心に引っかかります。分量としては、約12シートに使用可能とのこと
さっそく、愛車に使用してみました。
新車から5年、13万キロ以上走ったスバル・インプレッサG4で試しました。革シートには使えないのでご注意ください
使用前によく振ります。シートは濡れたタオルなどで軽く表面を拭いておきます
使い方は、スプレーの先を直接シートに押し付けるだけ。1回あたり1秒ほど、約30cm四方に1回を目安として噴霧。座面と背面はそれぞれ4~6回、ヘッドレストは1~2回程度がいいようです
続いて、シートから20cmほど離して噴射レバーを押し、シート全体へ均一にスプレー。
シートに吹き付けましょう
最後に乾いたタオルで拭き取り、乾燥させます。乾燥時間の目安は、夏季:4時間以上/冬季:12時間以上とのこと。
テスト時は春ですが、2時間ほどで液剤の湿った感じはなくなり、シミになったりもしませんでした
使用後、さっそく同乗者を乗せる機会がありましたが、乗り込むやいなや「アレ? マリオさん車内クリーニングしたの?」と尋ねられました。やはり気を遣われてか誰も口にはしませんでしたが、今まではとても臭かったのでしょう……。
本来は、たまには洗うべきであるクルマの布シート。洗うのが難しい場合は、内部まで消臭・除菌効果のあるケミカルでケアすることをオススメします。
1973年大阪生まれの自動車ライター。免許取得後に偶然買ったスバル車によりクルマの楽しさに目覚め、新車セールスマンや輸入車ディーラーでの車両回送員、自動車工場での期間工、自動車雑誌の編集部員などを経てフリーライターに。2台の愛車はいずれもスバル・インプレッサのMT車。