ゴルフの楽しさ伝えます
初心者からギアマニアまで! ゴルフの楽しさ伝えます

「ソールの違い」を見極めろ! 2018年最新”ウェッジ”詳解

このエントリーをはてなブックマークに追加

はい。オグさんです。今回はスコアを作るために大変重要なクラブ「ウェッジ」のお話です。

ウェッジというクラブについての基礎知識はコチラで説明しましたので、今回はウェッジの「ソール」について詳しくお話ししていきます。

□□目次□□
地面に刺さるのを防ぐ「バンス」が大事
ミスに強いハイバンス、技を生かすローバンス
「フェースを開く」とバンスがもっと効く
ソールの違いで性能は大きく変わる
同じウェッジをソール違いで試打
今回のまとめ

昨今のウェッジにはロフト、バンスに加え、ソール形状の異なるバリエーションがいくつも用意されています。なぜたくさんの種類が必要なのでしょうか? ウェッジは、主にピンから100ヤード以内の距離で使うクラブで、ウェッジを持つときはどんなライであれ可能なかぎり狙いたい状況です。ライや打ち手のテクニックによって打ちやすいロフトやバンス、ソール形状も微妙に変わってきます。シーンに応じた打ち方をしたい、つまり、使い手のフィーリングや距離感の出しやすいものを選んでもらうため、複数のソール形状が用意されているんです。下の写真のように、同じロフトでもバンス違いやソールの形状違いがラインアップされています。

3本すべて同じモデルの56度ウェッジですが、よく見るとソールの形状(削り方)が異なります

地面に刺さるのを防ぐ「バンス」が大事

ウェッジのソールには「バンス」という箇所があります。これはシャフトを垂直にしたときにリーディングエッジ(フェースの刃の部分から水平のライン)よりソールの出っ張った部分のこと。

シャフトを垂直に立てたとき、エッジより下に張り出した部分がバンス、その角度がバンス角。これが大きいほど手前を打ってもヘッドが刺さりづらくなります

このバンスは、クラブ長が短く鋭角に振り下ろすウェッジでもヘッドが刺さらないようにする役割を持ち、少々手前からボールを打ってもヘッドが滑るように動いてボールを拾い、浮かせてくれます。

もしバンスがないとウェッジは非常に難しいクラブとなります。ヘッドが少しでもボールの手前に接地してしまうとリーディングエッジから接地してしまうので、ヘッドは地面に刺さってしまうのです。しかし、バンスがあればリーディングエッジよりも先に地面に当たるのでヘッドは芝の上を滑りやすくなり、刺さらずにボールをしっかりと拾い上げてくれます 。

バンスがないと、ミスして刃から接地したウェッジは芝に刺さってしまいます

バンスがないと、ミスして刃から接地したウェッジは芝に刺さってしまいます

バンスが滑るおかげで、ボールの少し手前から接地してもクラブヘッドはスムーズに動きます

バンスが滑るおかげで、ボールの少し手前から接地してもクラブヘッドはスムーズに動きます

バンスは、ハンドファーストに構えると引っ込むよう、ソールやや後方に設計されていることが多いです。ボールを右足寄りに置く方は、フェースのエッジを下に向けるか前になりますから、ボールをクリーンに打ちやすく同時に刺さりやすい構えをしているといえます。少しでもダフってしまうとミスは大きくなりかねない、かなりシビアな打ち方をしているわけです。そういった方は、バンスが大きく設計されたモデル(ハイバンス)を使うと刺さりやすさが軽減され、大きなミスが起こりにくくなるのです。最近ハイバンスのウェッジがやさしいといわれる所以(ゆえん)の1つです。

ボールをクリーンに打ちやすいハンドファーストの構えや打ち方は、少しでも手前を打つとヘッドが刺さりやすい構えや打ち方だともいえます。そういったミスを軽減してくれるのが、バンスの大きい「ハイバンス」のウェッジなのです

ハンドファーストの構えや打ち方は、ダフったときにウェッジが刺さりやすいのです……

ハンドファーストの構えや打ち方は、ダフったときにウェッジが刺さりやすいのです……

ハイバンスのウェッジは少々手前から入っても、エッジよりバンスの出っ張っているソールから接地しやすくなるので、刺さらずに滑るように動きます。だから大きなミスになりづらく、やさしいといわれるのです

またバンスには、バンカーをやさしくする効果もあります。芝の上と同様ヘッドが刺さりづらくなるので、砂を取り過ぎず、アバウトに打っても砂ごとボールを飛ばしやすくなります。バンカーが苦手な人はハイバンスのモデルを選ぶといいですね。

意図的にボールの手前にヘッドを入れるバンカーショットにもバンスが効力を発揮します

意図的にボールの手前にヘッドを入れるバンカーショットにもバンスが効力を発揮します

ミスに強いハイバンス、技を生かすローバンス

ウェッジにはハイバンスだけでなく、バンス角の少ない「ローバンス」もあります。バンス角が12度以上のものがハイバンス、ひと桁のものがローバンスと思ってください。お話ししてきたように、どうせ使うなら「ミスに強いハイバンスのほうがいい」と思いがちなのですが、実はハイバンスにもデメリットはあります。それは、ボールにエッジやフェースを直接当てようとしたときに、大きく出っ張ったバンスがじゃまになる場合があること。たとえば芝が薄いライやベアグラウンド(裸地)。芝の上ならバンスが滑ってくれるのですが、芝が薄い・芝がない場所ではバンスが先に接地すると跳ねてしまい、トップのミスを起こしやすくなります。そこで活躍するのが、ローバンスのウェッジ。ローバンスであればそういった厳しい状況でも、ボールに直接コンタクトしやすいのです。通常のライから打つときにはミスにシビアですが、ボールだけを打ったりわざとヘッドでボールの下を抜くロブショットのような、高度なテクニックを使ったりする打ち方がやりやすいのがローバンス。ハイバンスとローバンスをまとめると以下のようになります。

■■ハイバンスのメリット■■
・少々ダフってもミスになりにくい
・バンカーからの脱出が楽になる

■■ハイバンスのデメリット■■
・芝の薄いところやベアグラウンドでトップのミスになりやすい
・出っ張っているバンスがじゃまになり、細かいテクニックが使いづらい

**********

◆◆ローバンスのメリット◆◆
・芝の薄いところやベアグラウンドでもボールに直接コンタクトしやすい
・細かいテクニックが使いやすい

◆◆ローバンスのデメリット◆◆
・少しでもダフると大きなミスになりやすい

状況や打ち方によって使い分けるとよいとお話しましたが、ウェッジの技術に自信のない方は、絶対的にハイバンスがおすすめです。ライの悪いところから直接ボールにコンタクトするのは、ローバンスを使っていてもかなりの練習とシビアなヘッドコントロールが要求されます。それでしたらミスに強いハイバンスを使っていたほうが絶対にいい結果につながりやすい。ハイバンスのウェッジで万が一悪いライに遭遇したら、無理して寄せることよりも、いかに大きなミスにしないかを考えるべきです。ローバンスのウェッジは、せめてコンスタントに80台で回れるぐらいになってから検討すればいいでしょう。かくいう私も、56度のハイバンスウェッジを愛用しています〜。

「フェースを開く」とバンスがもっと効く

ほとんどのウェッジは、フェースを真っすぐ目標に構えて打つ場合と、フェースを開いて打つ場合の両方を踏まえて設計されています。やさしさを売りにしているオートマチックウェッジは目標に真っすぐ構えて使う打ち方をメインに考えていますが、それでも開いて使うこともちゃんと考慮して設計されています。

左が真っすぐ構えた状態、右がフェースを開いて構えた状態

左が真っすぐ構えた状態、右がフェースを開いて構えた状態

フェースを開いて打つ理由は、主に2つあります。1つは、ロフトをより大きくしてボールを高く上げる。もう1つは、バンスの効果を高めるため。フェースを開くとフェースが上を向き、ロフトが大きくなります。そうすることで、ボールをより高く上げ、普通のショットでは止まりづらいような状況でも寄せることができます。
バンスの効果を高めるというのは、下の写真を見ていただくとよくわかるのですが、ウェッジは真っすぐ構えたときよりもフェースを開いて構えるとバンスがより下に張り出すように設計されています。フェースを開いて打つと、フェースが上を向くぶんインパクトでダルマ落としのような状況(高く上がって飛ばない)になりやすく、距離感を作るのがとても難しくなります。そんな状態でもバンスの効果、つまり先に接地し滑る効果を高めることでフェース面を保ちやすくしてくれるのです。

とはいえ、フェースを開いて必要な距離を打つには、ある程度のテクニックが必要です。前述の通りフェースを開くとバンスの効きが高まるため、ハイバンスのウェッジを開くと打ちにくくなることもあります。ですから、フェースを開いたときにじゃまにならないように、ソールが削られたウェッジを使う上級者が多いのです。

フェースを開くと、矢印で示した場所が出っ張り、バンスが大きくなる

フェースを開くと、矢印で示した場所が出っ張り、バンスが大きくなる

フェースを真っすぐ構え、ロフトなりの高さを出したアプローチ

フェースを真っすぐ構え、ロフトなりの高さを出したアプローチ

フェースを開いてボールを上げ、高さで止めるアプローチ

フェースを開いてボールを上げ、高さで止めるアプローチ

ソールの違いで性能は大きく変わる

ウェッジのソールの選び方は、使い手の「好み」によって変わってきます。その好みがかなり重要で、どんな状況でどのように打ちたいか? を一致させるためにソールの形状が大きく関わってくるのです。もちろんそれには、ロフト角やバンス角も大変重要です。では、どうやって選ぶかということですが、バンス角含むソール形状の違いは、練習場のマットでは細かい判断ができないのが難しいところ。芝の上からとマットでは、ヘッドのヌケ具合などが大きく変わってしまうからです。芝の上から試打できれば最高ですがそういった環境は少ないので、今使っているウェッジを基準に、ロフトやバンス角、ソール形状を選ぶのが得策です。

ソール形状の違いとは、どんな打ち方をしたときにソールがどう作用するかという違いです。目標に対して真っすぐ構えてライ角どおりに打てば、インパクト時には主にソール中央が、ライ角どおりにフェースを開いて打てば主にソール中央の後方が、といった具合に接地する面が打ち方で変わるのです。
ソールを見分けるには、どの面が削れているのかをチェックします。平面的なソールであればいろいろな打ち方をしてもバンス角なりの効果を発揮しやすい。トゥやヒール、ソール後方などが削られているソールは、フェースを開いたりテクニックを使ったりしようというときにバンス角の効果を限定しているソールです。ちょっと乱暴な言い方ですが、削られている面が多いほどさまざまなテクニックが使いやすい(しかし打点はシビアな)ソール形状と考えてもいいでしょう。

ほとんど削りの入っていないやさしい形状(左)、楕円部分、ソール後方が削られたもの(中央)、矢印で示したトゥとヒールが削り落とされたもの(右)。接地したときに当たる場所が異なり、性能やフィーリングに影響します

上級者は自分の好みのソール形状がある程度決まっており、よくやる打ち方をしたときにヘッドの抜け方をどうしたいかでソールの形状を選んでいます。もっとも、ほとんどの上級者は打ったときのフィーリングで判断していて、その経験値からソール形状を決めています。正直なところ、見ためではわからないことが多いのがウェッジ選びの難しいところだといえます。

通常の芝からのアプローチなら、ソール面が削られていないハイバンスのモデルが安定した結果を得られやすいはずです

フワッとしたピッチショットを打ちたいなら、バンス角を減らすか、ソール後方やヒール側が削られたモデルを使うとやりやすくなります。ですがミスに対しての補正能力は下がりますので注意が必要です

バンカーは基本的に結果の出やすいソール形状と同じ。ハイバンスでソールが削られていないモデルならヘッドが砂に潜り過ぎることもなく、安定して脱出することができます

同じウェッジの「ソール違い」を打ち比べ

では、各社のウェッジをソール違いで打ち比べたインプレッションをお届けしましょう。試打クラブのロフトは、ソールバリエーションが豊富な56度か58度に揃えました。ソール形状の違いは各社で呼び名が異なっており「〜〜ソール」「〜〜グラインド」「〜〜バンス」などの呼称で違いを表現しています。

【1】マックダディ4(キャロウェイ)

キャロウェイの主力のウェッジ。4つのソールタイプに9つのロフトバリーションを用意し、それぞれのソールタイプに合わせて適切なバンス角を組み合わせています。このウェッジはロジャー・クリーブランド氏という有名なクラブデザイナーが、ツアープロの意見を反映したデザインや性能に仕上げたもの。マックダディという名前の由来は、有名なツアープロにテストしてもらったときに「これはすごいぞっ!オヤジ!!(英訳するとマックダディ)」と発したというのが起源で、このモデルはその4代目です。
ソールは全部で4種類あり、打った感想としては、どのソールもヌケと操作性がいいのでいろいろな打ち方ができるなという印象です。一番ダフりのミスに強いと感じたWグラインドでもスクエアに打つ、開いて打つなどのテクニックは問題なくできました。

Wグラインド(左)とSグラインド(右)

Wグラインド(左)とSグラインド(右)

「Wグラインド」はソール幅が広く、ソール面の削りも少なめにして、開いてもミスの補正能力が残っている印象を受けました。フワッとしたロブショットよりも安定した距離感を出しやすいモデルです。
「Sグラインド」のソールはそれほど広くないですが、ヒール側が少し削られている程度でソール面はしっかり残っています。スクエアで打つとしっかりと、開いて打つと適度にバンスが効いてくれます。ミスへの過度の補正力はないが、適度に助けてくれて操作もできるといった感じ。バランスのいいソールですね。

Cグラインド(左)とXグラインド(右)

Cグラインド(左)とXグラインド(右)

「Cグラインド」は、トゥからソール後方、そしてヒールが大きめに削られていて、非常にヌケがよかったです。バンス角も少なめでしたので、芝の薄いライからでもボールは拾いやすかったですね。
「Xグラインド」は、ソール幅は広いのですが、トゥ、ソール後方、ヒールが割と大きめに削られています。スクエアに打てばソールが滑りやすく、開いたりテクニックを使ったりしようとするとそれをじゃましない、絶妙なソールでした。普段はシンプルに打ちたいけど、いざというときに技を使えるソールです。

顔は小ぶりで、フェースが比較的ヒールに寄った、操作性の高そうな形状をしています。やや出っ歯ですが、スクエアにも開いても構えやすかったです

<マックダディ4 まとめ>

基本はミスを補正するモデルではなくテクニックを生かすシリーズなので、うまくなりたい方、テクニックを使いたい方が選ぶといいですね。

・ミスの補正能力が一番高い → Wグラインド
・適度なミス補正力とテクニックも使える → Sグラインド
・ヌケがよく、テクニックが一番使える → Cグラインド
・普段はやさしく、ピンチの際にはテクニックを→ Xグラインド

といった感じで選ぶとよいと思います。

<試打クラブのスペック>
ソール種別/バンス角(度)
・58W/12
・58S/10
・58C/8
・58X/12

【2】グライド 2.0 ウェッジ(ピン)

フィッティングによって各人のスイングに合わせたクラブ選びを提唱するピンが作ったウェッジ。それだけに、ソールバリエーションが豊富に用意されていますね。ソールは4タイプあり、各ソールに合わせてロフトとバンスを組み合わせています。同社はツアープロでも市販モデルを使うことになっているので、テクニックの使いやすいモデルから初心者におすすめできるミスに強いモデルまで、幅広い対応ができているのが最大の魅力です。

SS(左)とWS(右)

SS(左)とWS(右)

「SS」はスタンダードソールの略で、スクエアでも開いて打っても適度なミス補正力と滑り具合を併せ持っています。上達志向があるならこういうウェッジを使うと、ミスを助けてくれつつ、ちゃんとミスであることがわかるのでテクニックを磨くのにいいと思います。
「WS」はワイドソールの略で、ダフりのミスに強いソールです。幅広のソールにバンス角もかなり大きめについていて、少々手前から入ってもしっかりボールを拾ってくれます。バンスの効能を体感しやすい形状です。

TS(左)とES(右)

TS(左)とES(右)

「TS」はThin Sole(薄いソール)の意。ソール後方、ヒール側が特に削られていて、開いたときのヌケのよさが非常に高くなっています。バンス角も少なく、フワッとしたボールがとても楽に打てます。ですが、ミスの補正力は少なめなのでテクニックのある方限定といっていいでしょう。
「ES」はEye Sole(アイ ソール)。過去に大ヒットしたモデル「Eye2」を現代風にアレンジしたモデルで、ネックとソールに特徴があります。この形状は特にバンカーで効果を発揮。細いネックとソールのくぼみによって、バンカーで刺さり過ぎずヌケのよさを体感できます。バンカーが苦手な方は一度試す価値があると思いますよ!

ES以外のフェース形状は、やや出っ歯具合が強めでボールに直接コンタクトしやすくなっています。開いても使いやすかったです

<グライド 2.0 まとめ>
ミスに強いソールから、テクニックの使いやすいものまで幅広いラインアップ。バンスとロフトのバリエーションが決まっているのでウェッジ選びに悩みたくない方にいいですね。同社のフィッティングを受けると、いい結果が出やすいのはどのソールなのか見てくれますよ。

・適度なミス補正力とテクニックも使える → SS
・ミスの補正能力が一番高い → WS
・ヌケがよく、テクニックが一番使える → TS
・バンカーが苦手 → ES

<試打クラブのスペック>
ソール種別/バンス角(度)
・58SS/10
・58WS/14
・58TS/6
・58ES/8

【3】RTX-3 キャビティバック(クリーブランド)

クリーブランドは、過去に爆発的にヒットしたウェッジ「588」があり、ウェッジブランドとして認知している方が多いのではないでしょうか。もともとはアメリカの総合ゴルフギアメーカーでしたが、現在はダンロップのウェッジを中心としたブランドとして展開されています。松山英樹選手もクリーブランドのウェッジを愛用していますね。「RTX-3」シリーズは、プロの求めるテクニックの使いやすさを持っていて、このキャビティバックはそこにミスへの補正力を追加した欲張りなウェッジです。

High(左)、Std(中)、Low(右)

High(左)、Std(中)、Low(右)

このモデルは、バンスの大きさをバックフェースネック側の「青いドット」で表しています。バンスの大きさによってソールの形状を変えており、バンスが大きい(青いドットが多い)ほどミスへの補正力が高く、オートマチックな打ち味でした。それでもテクニックが使えないわけではなく、開いて軽めのロブショットぐらいならハイバンスでも問題なくできます。Lowはさすがにシャープで、いろいろな打ち方に対応します。アイアンのようなキャビティバックだけに、どのソールを選んでも打点のミスに強い印象を受けました。距離感も出しやすかったです。

顔は比較的大きく、安心感がありますね。ほぼストレートといってもいいぐらいのわずかな出っ歯で、テクニックも使いやすかったです

<RTX-3まとめ>

このモデルは基本性能がミスに強く、そこにテクニックを使えるように工夫したような印象を持ちました。テクニックを使えるのにミスに強いというよりは、ミスに強いけどテクニックも使えるといった感じ。基本はオートマチックなので初心者でも使えますが、テクニックを覚えても使い続けられそうです。溝がなくなるまで使い込んで、ウェッジのテクニックを磨きましょう!

・ミスの補正能力が一番高い → High
・適度なミス補正力とテクニックも使える → Std
・ヌケがよく、テクニックが一番使える → Low

<試打クラブのスペック>
ソール種別/バンス角(度)
・56High/14
・56Std/11
・56Low/8

【4】ミルドグラインドウェッジ(テーラーメイド)

シンプルながら使い勝手のいいウェッジです。56度以上のロフトにはLB(ローバンス)を用意し、ゴルファーのタイプに合わせて選べるようになっています。基本的にはテクニックを生かすモデルですが、打ってみるとミスの補正力が意外と高く、安定した結果が得られそうなウェッジです。ネックにソフトポリマーを使用し、余計な振動を抑えているせいなのか、打感もソフトで気持ちよかったです。

SB(左)とLB(右)

SB(左)とLB(右)

「SB(スタンダードバンス)」は、しっかりとバンスが効いている印象ですが、決してヌケは悪くありません。開いて打つと適度に張り出したバンスの効き具合が抑えられ、ダルマ落としっぽいヌケ過ぎが起きづらいと感じました。ミスへの補正力とヌケがうまくバランス取れているソールです
「LB(ローバンス)」はスクエアに打っても開いても、バンスの張り出しをほとんど感じないくらいのヌケのよさですね。そのぶんミスへの補正はSBと比べると下がります。毎回いろいろなテクニックを使っていきたいゴルファーには使いやすいと感じるウェッジだと思います。

比較的トップブレードが直線的にデザインされた、どちらかといえばアイアンに近い顔。シャープなイメージが沸きやすいですね

<ミルドグラインドウェッジまとめ>

ほかのメーカーのウェッジと比べるとバリエーションは少なめですが、ウェッジ自体の性能は高く、操作性やミスへの補正力も十分だと感じましたね。とはいえお助け系のやさしいウェッジではないので、テクニックを使いつつやさしいモデルを、という方にいい仕上がりです。

・適度なミス補正力とテクニックも使える → SB
・ヌケがよく、テクニックが存分に使える → LB

<試打クラブのスペック>
ソール種別/バンス角(度)
・56SB/12
・56LB/9

【5】TOUR B XW-1(ブリヂストン)

このシリーズはストレートネックのXW-1とグースネックのXW-2があり、今回試打したのはストレートネックのほう。それぞれによさがあって、ストレートネックはボールが拾いやすく球を上げやすい、グースネックはボールがつかまりやすく安定した距離が出しやすいといった感じ。ソール形状やバンスのバリエーションは少なめですが、ネック形状を複数ラインアップしているのは非常に好感が持てますね。軟鉄鍛造でていねいに作られている点も好印象です。

58/12(左)と58/8(右)。それぞれ名称は特にありません

58/12(左)と58/8(右)。それぞれ名称は特にありません

「58/12」はいわゆるハイバンス仕様。ソールの削りが割と大きめで、スクエアに打てばバンスがしっかり効き、開いたときにバンスの効果を抑えて跳ね過ぎないようにしています。
「58/8」はハイバンス仕様とソール形状はほとんど変わらず、打ち比べてみると素直にバンスの効果が減っています。それだけ、ベアグラウンドのような状況からでもクリーンに打ちやすかったですし、細かいコントロールが効きました。もちろんミスに寛大なのはハイバンスのほうですね。

顔はやや面長で安心感がありますね。操作性は高いですが、ややゆっくり動く印象で大きなミスにはなりづらいと感じました

<TOUR B XW-1まとめ>
個人的には、このウェッジはテクニックがあればローバンスでもいいですが、ハイバンスのモデルがミスに強くテクニックも十分使えて完成度が高いと感じました。ウェッジの距離感が出ない方は、グースネックのXW-2を見る価値はありますよ!

・ミスにも強く、テクニックも使える → 58/12
・ヌケが大変よく、テクニックが存分に使える → 58/8

今回のまとめ〜まずはハイバンスを試そう

全体的な傾向としてソールのバリエーションは多くなっていますが、基本はハイバンスのモデルを選ぶべきだと思います。それでバンカーやフルショットなどを安定して打てるようになったら、よりテクニックを生かしやすいバンスの少ないモデルを検討しましょう。ソールの形状は、開いて打つ場合が多い方はヒール側を削ったモデル、ヌケのよさを求めるならソール後方を削ったモデルを選ぶといいですね。とにかくミスに強いのが欲しいなら、ソールの削りがなくバンス角の多いモデルを試しましょう。

撮影:野村知也

小倉勇人

小倉勇人

ゴルフショップ店長、クラフトマン、クラブフィッターそして雑誌の編集・執筆業も行う、歌って踊れるゴルフライター。好きなクラブはパター、左利き/右打ち。愛称は「オグさん」。

このエントリーをはてなブックマークに追加
関連記事
ページトップへ戻る