レビュー
遊び心がプラスされた“ひと味違う”ガーミン製品

“音楽×ランニング”が楽しい! ガーミンのGPSウォッチ「ForeAthlete 645 Music」を使ってみた


アウトドア用のGPSレシーバーから、ランニング用GPSウォッチ、自転車用のサイクルコンピューター、そして魚群探知機まで、GPSをキーワードに幅広く趣味の世界を網羅するガーミンから、同社初となるミュージックプレーヤー機能を搭載したランニング用GPSウォッチ「ForeAthlete 645 Music」が登場。トライアスロンの練習の一環として普段からランニングをしている筆者が1か月使用し、いいと感じたところを紹介しよう。

気軽で使いやすい音楽再生機能をプラス

ForeAthlete 645 Musicの最大の特徴は、スポーツ中に音楽が楽しめること。音楽データは、「Garmin EXPRESS」(無料)というソフトをインストールしたパソコンとForeAthlete 645 Musicを付属のUSBケーブルで接続して、同期する。iTunesやポッドキャストなどで管理している音楽データを同期することもでき、内蔵メモリー容量は公表されていないが、最大500曲の音楽を本体内に保存可能だ。また、Bluetooth機能が搭載されているので、Bluetoothイヤホンで、コードを気にすることなく音楽を聴きながら身体を動せる。

「Garmin EXPRESS」を起動すると、パソコン内の音楽データが表示。ここで、同期したい曲やプレイリスト、アルバムを選択するだけでデータが転送される

撮影の際、イヤホンを持って行くのを忘れてしまったが、レビュー中のランニングではBluetoothイヤホンとForeAthlete 645 Musicで音楽を聴きながら走った

同じように音楽を聴けるApple Watchも使ったことがあるが、個人的にはForeAthlete 645 Musicのほうが使いやすいと感じた。その理由は、物理ボタンの有無だ。ランニング中に使用する場合、走りながら操作するためにいちいちディスプレイを見なくてはならないのは危険がともなう。物理ボタンのほうが“見る”時間は圧倒的に少なくて済むうえ、慣れればボタンの位置を見なくても操作できるようにもなる。また、Apple Watchのタッチパネルは水分がディスプレイに付くと、反応してしまうこともあったので、誤作動が起きないという点でもForeAthlete 645 Musicのほうがランニングとの相性はいいように思う。

ランニングデータの取得は手軽・身軽に心拍が計測できるのが◎

ガーミン初の音楽再生機能について先にふれたが、ForeAthlete 645 Musicはランニング用GPSウォッチであるがゆえ、ログ精度が重視される。ガーミンの製品は、ほとんどのモデルがGPSに加えて準天頂衛星「みちびき」を補足するようになっており、ペースなどの取得精度がバツグンに高い。もちろん、ForeAthlete 645 MusicもGPS+みちびきに対応するほか、ジャイロセンサーや加速度計、気圧高度計といった各種センサーも完備している。なかでも、ランニングをする際にありがたかったのは、光学式の心拍センサーが内蔵されていることだ。別途心拍センサーを胸に装着する必要がないので、軽快に走ることができる。これらのセンサーを使って取得したデータはForeAthlete 645 Music上でも確認できるが、通常は「Garmin Connect Mobile」(Web版の「Garmin Connect」もある)というアプリ(無料)を使ってスマートフォン上で管理していく。

サイズは42.5(幅)×42.5(高さ)×13.5(厚さ)mmで、重量は42.2g。ランニング中に使用していてもまったくじゃまにならない。なお、スイミングにも対応する防水性能「5ATM」を備えている

この種のスマートウォッチは硬くてフィット感がいまひとつなゴム製のストラップを採用していることが多いのだが、ForeAthlete 645 Musicのバンドはシリコン製。しっかり締めても腕が痛くなることもなかった

本体裏に光学式の心拍計を搭載。胸に装着する心拍ベルトが不要なので、心拍計を使ったトレーニングを手軽に取り入れられる

スマホ用アプリ「Garmin Connect Mobile」を使ってデータ同期させることで、クラウド上でランニングデータを管理、確認、記録できる

連続駆動時間は、音楽再生+GPSモード+心拍計を使用した場合は最大5時間、GPSモードと心拍計では最大14時間。そして、音楽再生やGPSモード、心拍計を使用しないスマートモードの際には最大7日間もバッテリーが持つ

実際にGPSモードと心拍計のみの状態で1時間ランニングしてみたところ、バッテリーは8%減っただけ。カタログ値どおりという感じだ

センサーを併用して、フォームを見直すと走りはもっとうまくなる!

オプションになるが、ガーミン「ランニングダイナミクスポッド」(メーカー希望小売価格8,400円/税別)というセンサーを一緒に使えば、ランニング中の身体の左右バランス、上下動、接地時間といった詳細なデータが取得できるようになる。使い方はとても簡単で、初回にForeAthlete 645 Musicとペアリングすれば、次回以降はランニングダイナミクスポッドを縦に振って起動するだけで、ForeAthlete 645 Musicとの接続は完了。あとは、本製品をランニングパンツの後ろ中央部にクリップで装着し、いつもどおりに走るだけでさまざまなデータが記録される。

クリップでランニングパンツに装着する仕様だが、重量は12gなので気になることもなく、ランニング中にずれることもない。防水性能はIPX7なので、雨が降っても問題なし!

ランニングダイナミクスポッドを使うことで着地のバランスのズレや平均歩幅、ピッチ、歩数などのデータが取得される。これを読み解けば、思ったよりもストライド(歩幅)が狭いなど、自分の走り方を客観的に分析可能

初心者の中には、ここまでデータを取る必要はないと思う方もいるかもしれないが、初心者だからこそ、どんな走り方をしているかを把握することは大切だ。走るということはとても単純な動作だが、クセが出やすいもの。そんな状態で走り続けていると、タイムが縮まりにくいだけでなく、身体を痛める可能性もある。また、すでに何かしら症状が現れている人は自分で原因を予想しているかもしれないが、勘だけでは具体的な対策は取りにくい。動画を撮って見返したり、コーチを雇ったりする手もあるが、ランニングダイナミクスポッドで不調の原因を探ってみるほうが手軽だろう。

普段使いにも最適!

ForeAthlete 645 Musicはランニング用GPSウォッチだが、活動量計のように普段の生活中のデータも記録してくれる。歩数はもちろん、階段を上った階数、睡眠時間まで取得可能。データの管理は、専用アプリ「Garmin Connect Mobile」で行う。Apple Watchは、睡眠のみ、ランニングのみと目的ごとに異なるアプリでデータ管理しなければならないのが個人的にはめんどうだったので、データを一括管理できるGarmin Connect Mobileの仕様はとても便利に感じた。

毎日の歩数などをログとして記録可能。取得したデータを分析し、アドバイスをしてくれることもあるので励みにもなる

そして、普段使いに便利だと思ったのが、ベルトの交換ができるところ。レザーベルトを別途購入し、ランニングではシリコン製ベルト、会社ではレザーベルトと使い分けるのもいいだろう。

レザーベルトにするとガラリと雰囲気が変わる。慣れると1分くらいで交換可能

レザーベルトにするとガラリと雰囲気が変わる。慣れると1分くらいで交換可能

ディスプレイの表示も変えられるので、ベルトに合うテイストや、自分が見やすいスタイルにするといい

ディスプレイの表示も変えられるので、ベルトに合うテイストや、自分が見やすいスタイルにするといい

まとめ

数々のGPSウォッチがある中、ForeAthlete 645 Musicは約48,000円(2018年9月29日時点の価格.com最安価格)と少々高めだが、実際に使用してみると、そのパフォーマンスは高く、価格設定も妥当だと感じられた。ランニングウォッチではあるが、サイクリングや水泳(プール)、筋トレなどにも対応するプログラムが内蔵されており、汎用性も高い。個人でスポーツを楽しむこともできれば、Garmin Connectを使っているユーザー同士でステップ数(歩数)を競争する「ステップチャレンジ」というような機能も搭載されているので、楽しみながら運動を普段の生活に取り入れることができそうだ。また、2018年6月から電子決済機能の「Garmin Pay」も使用できるようになった。現状、国内では三菱UFJ銀行のデビットカードしか使えないが、今後対応カードが増えてくると財布を持たずにスポーツできるようになり、さらに便利になるだろう。

筆者はこれまでApple Watchからスポーツ専用タイプまで複数のスマートウォッチを使用してきた。もちろん、ガーミンのスポーツ系スマートウォッチも使ったことがあるが、ガーミン製品はスポーツシーンでは最高のパフォーマンスを発揮するものの、普段使いでは“遊び”が少ないと感じていた。その“遊び”が加えられたのが、ForeAthlete 645 Musicだといえるだろう。ガーミンらしい数値の正確さはきちんと担保しつつ、これまでのガーミンとはひと味違う遊びの部分もしっかり取り入れたForeAthlete 645 Musicなら、多くの人に満足されそうだ。

今 雄飛

今 雄飛

ミラソル デポルテ代表。自転車、トライアスロン、アウトドア関連のライターとしても活動中。趣味はロングディスタンスのトライアスロン。

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