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LGが薄型テレビ2023年モデルを一挙発表! 注目はマイクロレンズ有機EL搭載のG3シリーズ

2023年6月7日、LGエレクトロニクスは薄型テレビの2023年モデルを一挙発表した。有機ELテレビ4シリーズ、液晶テレビ4シリーズの計8シリーズ25モデルのフルラインアップ展開だ。各シリーズのラインアップ、発売日、市場想定価格などは以下のとおり。

LGエレクトロニクスの薄型テレビ2023年モデル

LGエレクトロニクスの薄型テレビ2023年モデル

【有機ELテレビラインアップ】
■OLED Z3シリーズ
OLED88Z3PJA(8K/OLED evo、88V型、受注生産、市場想定価格3,960,000円前後)
■OLED G3シリーズ
OLED77G3PJA(4K/OLED evo、77V型、7月上旬発売、市場想定価格880,000円前後)
OLED65G3PJA(4K/OLED evo、65V型、7月上旬発売、市場想定価格610,000円前後)
OLED55G3PJA(4K/OLED evo、55V型、7月上旬発売、市場想定価格430,000円前後)
■OLED C3シリーズ
OLED83C3PJA(4K/OLED evo、83V型、7月上旬発売、市場想定価格990,000円前後)
OLED65C3PJA(4K/OLED evo、65V型、7月上旬発売、市場想定価格490,000円前後)
OLED55C3PJA(4K/OLED evo、55V型、7月上旬発売、市場想定価格360,000円前後)
OLED48C3PJA(4K/OLED evo、48V型、7月上旬発売、市場想定価格300,000円前後)
OLED42C3PJA(4K/OLED evo、42V型、7月上旬発売、市場想定価格290,000円前後)
■OLED B3シリーズ
OLED77B3PJA(4K/OLED、77V型、8月下旬発売、市場想定価格650,000円前後)
OLED65B3PJA(4K/OLED、65V型、8月下旬発売、市場想定価格430,000円前後)
OLED55B3PJA(4K/OLED、55V型、8月下旬発売、市場想定価格300,000円前後)

【液晶テレビラインアップ】
■QNED85JRAシリーズ
86QNED85JRA(4K/LG QNED MiniLED、86V型、7月上旬発売、市場想定価格720,000円前後)
75QNED85JRA(4K/LG QNED MiniLED、75V型、7月上旬発売、市場想定価格500,000円前後)
■QNED80JRAシリーズ
86QNED80JRA(4K/LG QNED、86V型、7月上旬発売、市場想定価格590,000円前後)
75QNED80JRA(4K/LG QNED、75V型、7月上旬発売、市場想定価格380,000円前後)
65QNED80JRA(4K/LG QNED、65V型、7月上旬発売、市場想定価格300,000円前後)
55QNED80JRA(4K/LG QNED、55V型、7月上旬発売、市場想定価格200,000円前後)
50QNED80JRA(4K/LG QNED、50V型、7月上旬発売、市場想定価格180,000円前後)
■QNED75JRAシリーズ
43QNED75JRA(4K/LG QNED、43V型、8月下旬発売、市場想定価格140,000円前後)
■UR8000シリーズ
75UR8000PJB(4K/LG UHD TV、75V型、8月下旬発売、市場想定価格260,000円前後)
65UR8000PJB(4K/LG UHD TV、65V型、8月下旬発売、市場想定価格190,000円前後)
55UR8000PJB(4K/LG UHD TV、55V型、8月下旬発売、市場想定価格160,000円前後)
50UR8000PJB(4K/LG UHD TV、50V型、8月下旬発売、市場想定価格130,000円前後)
43UR8000PJB(4K/LG UHD TV、43V型、8月下旬発売、市場想定価格110,000円前後)

有機ELテレビの最注目はマイクロレンズ有機ELパネル搭載の「OLED G3」シリーズ

2023年モデルの有機ELテレビは、8K対応・同社有機ELテレビで最大サイズとなる88Vを擁する「OLED Z3」シリーズを筆頭に、4Kハイエンドモデル「OLED G3」シリーズ、4Kハイミドルモデル「OLED C3」シリーズ、4Kスタンダードモデル「OLED B3」シリーズの計4シリーズを展開。なかでも特に注目したいのが、第3世代「OLED evo」を採用した「OLED G3」シリーズだろう。

マイクロレンズ有機ELパネル搭載の「OLED G3」シリーズ

マイクロレンズ有機ELパネル搭載の「OLED G3」シリーズ

第3世代「OLED evo」は、同社の有機ELテレビ向けパネルの開発・供給を一手に担うグループ会社のLGディスプレイが2023年初のエレクトロニクスショー「CES 2023」で発表した最新世代の有機ELパネル。「METAテクノロジー」と呼ばれる新技術を搭載し、有機EL層とガラス層の間に微細なマイクロレンズアレイ(MLA:Micro Lens Array)を敷き詰めることで、内部で反射していた光をむだなく取り出すことで、消費電力を維持しつつ、輝度や視野角を大きく向上させたという。同パネルを搭載した製品がすでにパナソニックから発表されているが、本家からもついに登場した形だ。同社によれば、2022年のスタンダードモデル「OLED B2」シリーズと同じ消費電力で輝度が最大70%アップしているという。

マイクロレンズアレイを敷き詰め第3世代「OLED evo」。OLED G3」シリーズの65V型モデルでは、1ピクセルあたり3600以上のマイクロレンズを配置。画面全体では、77V型モデルが約424億個、65V型モデルが約300億個、55V型モデルが約215億個になるそうだ

マイクロレンズアレイを敷き詰め第3世代「OLED evo」。OLED G3」シリーズの65V型モデルでは、1ピクセルあたり3600以上のマイクロレンズを配置。画面全体では、77V型モデルが約424億個、65V型モデルが約300億個、55V型モデルが約215億個になるそうだ

「OLED G3」シリーズでは、2022年のスタンダードモデル「OLED B2」シリーズと同じ消費電力で輝度が最大70%アップしているという

「OLED G3」シリーズでは、2022年のスタンダードモデル「OLED B2」シリーズと同じ消費電力で輝度が最大70%アップしているという

以下に、2022年モデルの「OLED B2」シリーズ(写真左上)、「OLED G2」シリーズ(同左下)、2023年モデル「OLED C3」シリーズ(同右上)、「OLED G3」シリーズ(同左下)のデモの様子を収めた写真と動画を掲載したが、マイクロレンズ有機ELパネルを搭載した「OLED G3」シリーズの画面の明るさがしっかりと確認できる。

2022年モデルの「OLED B2」シリーズ(写真左上)、「OLED G2」シリーズ(同左下)、2023年モデル「OLED C3」シリーズ(同右上)、「OLED G3」シリーズ(同左下)の画質比較デモ

2022年モデルの「OLED B2」シリーズ(写真左上)、「OLED G2」シリーズ(同左下)、2023年モデル「OLED C3」シリーズ(同右上)、「OLED G3」シリーズ(同左下)の画質比較デモ

有機ELテレビは液晶テレビに比べて画面が暗いと言われることが多いが、同じ会場に展示されていた4K液晶テレビと比べても全体的な画面の明るさは引けを取っておらず、高輝度域でレンジが拡大した部分でも色抜けせずにしっかりと発色しているため、映像の奥行きがとてもよく出ていた。これなら、明るいリビングルームに設置するテレビとしても十分活用できそうだ。

「OLED G3」シリーズのマイクロレンズ有機ELパネルにばかり注目されがちだが、映像エンジンの進化にも注目したい。特に4Kハイエンドモデル「OLED G3」シリーズと4Kハイミドルモデル「OLED C3」シリーズに搭載された独自のAI対応映像エンジン「α 9 AI Processor」は最新の第6世代へと進化。コンテンツに合わせて画質を自動で最適化する「AI映像プロ」では、トーンマッピングの分割数が2022年モデルの5,000から20,000以上へと向上し、視聴者が最も注目する対象を強調する「HDRエクスプレッションエンハンサー」も新たに導入された。音質を最適化する「AIサウンドプロ」に関しても、2022年モデルのバーチャル7.1.2chから、バーチャル9.1.2chへと強化され、より立体的なサウンドを楽しめるようになったという。

トーンマッピングの分割数が2022年モデル比で4倍以上に向上し、コントラスト性能が大きく向上しているという

トーンマッピングの分割数が2022年モデル比で4倍以上に向上し、コントラスト性能が大きく向上しているという

音質を最適化する「AIサウンドプロ」はバーチャル9.1.2chに拡大

音質を最適化する「AIサウンドプロ」はバーチャル9.1.2chに拡大

また、有機ELテレビ全モデルに搭載された、テレビの画質に詳しくない人でも簡単に画質設定できるという「パーソナルピクチャーウィザード」もユニークな新機能だ。画面に表示された6枚の画像の中から好みのものを選ぶという作業を複数回行うだけで、AIがユーザーの好みを判別。シャープネスや色温度、ガンマなどが異なる8,500万通りの画質パターンの中からユーザー好みの画質をチョイスして設定してくれるという。

「パーソナルピクチャーウィザード」の設定画面。好みの画像を選択するだけで、AIが好み合わせた画質設定を自動で選んでくれるという

「パーソナルピクチャーウィザード」の設定画面。好みの画像を選択するだけで、AIが好み合わせた画質設定を自動で選んでくれるという

スマートテレビ機能については、独自OSの「webOS 23」を搭載。アカウントごとにおすすめのコンテンツが表示される「マイプロフィール」や、ホーム画面からアプリやコンテンツの並び順を自分好みにカスタマイズできる「Quick Card」といった新機能が盛り込まれた。また、対応VODサービスに「TVer」「WOWOWオンデマンド」が新たに追加されたのもトピック。「マジックリモコン」が付属するモデルには、「TVer」のダイレクトボタンも新たに用意された。

VODサービスに「TVer」「WOWOWオンデマンド」が新たに追加。最新リモコン(写真左)には、「TVer」のダイレクトボタンも新たに追加された

VODサービスに「TVer」「WOWOWオンデマンド」が新たに追加。最新リモコン(写真左)には、「TVer」のダイレクトボタンも新たに追加された

Webカメラ連携機能も機能を拡充

Webカメラ連携機能も機能を拡充

「OLED Z3」「OLED G3」「OLED C3」シリーズは、HDMIポートすべてがHDMI 2.1仕様

「OLED Z3」「OLED G3」「OLED C3」シリーズは、HDMIポートすべてがHDMI 2.1仕様

4K液晶テレビはパネルやバックライト、映像エンジンの違いで全4シリーズ展開

液晶テレビの2023年モデルは、全4シリーズ13モデルが展開される。簡単にラインアップを整理すると、「QNED85JRA」シリーズは量子ドットパネルにMiniLEDバックライトを組み合わせた4K液晶テレビのハイエンドモデル、「QNED80JRA」シリーズは量子ドット液晶に通常のLEDバックライトを組み合わせたハイミドルモデル、「QNED75JRA」シリーズはひとつ上の「QNED80JRA」シリーズと同じ量子ドット液晶に通常のLEDバックライトを組み合わせたモデルだが、小型サイズで映像エンジンに差をつけたミドルモデル、「UR8000」シリーズは通常のLEDバックライトを採用したエントリーモデルといった形だ。

なお、倍速駆動に対応するのは「QNED85JRA」シリーズと「QNED80JRA」シリーズまで。こちらは、第6世代の映像エンジン「α 7 AI Processor」を搭載し、有機ELテレビの2023年モデルに搭載された「パーソナルピクチャーウィザード」も利用できる。スマートテレビ機能は、全モデル独自OSの「webOS 23」を搭載する。

量子ドット液晶に通常のLEDバックライトを組み合わせたハイミドルモデル、「QNED75JRA」シリーズ。バックライトはエッジ型

量子ドット液晶に通常のLEDバックライトを組み合わせたハイミドルモデル、「QNED75JRA」シリーズ。バックライトはエッジ型

遠山俊介(編集部)

遠山俊介(編集部)

AV家電とガジェット系をメインに担当。ポータブルオーディオ沼にどっぷりと浸かっており、家のイヤホン・ヘッドホンコレクションは100を超えました。最近はゲーム好きが高じて、ゲーミングヘッドセットも増えてます。家電製品総合アドバイザー資格所有。

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