新製品レポート
「α9」や「α7R III」のいいところを上手に取り入れた

全然ベーシックじゃない! ソニーからフルサイズミラーレスの“ベーシックモデル”「α7 III」

ソニーは2018年2月27日、フルサイズミラーレスの「ベーシックモデル」と位置づける新モデル「α7 III」を3月23日に発売すると発表した。「ベーシックモデル」と言うと、必要最低限の機能が盛り込まれたモデルをイメージしてしまうが、α7 IIIは、上位モデルの要素を取り入れることで、スペック的にはベーシックという言葉が似つかわしくない高性能なモデルに仕上がっている。市場想定価格はボディが23万円前後、「FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS(SEL2870)」が付属するレンズキットが25万円前後(税別)。

新開発の有効約2420万画素35mmフルサイズ裏面照射型CMOSセンサーを搭載するα7 III。AF・AE追従で最高約10コマ/秒を実現

センサーと画像処理エンジンを一新

ソニーのフルサイズミラーレスといえば、革新的なブラックアウトフリーを実現した「α9」、高画素と高速性を両立した「α7R III」など、話題のモデルが立て続けに登場しており、価格.com上でも注目されている。そんなソニーのフルサイズミラーレスのベーシック(基準)となるのが、今回発表されたα7 IIIだ。画質、AF、連写、動画など多くの点が、前モデルの「α7 II」から強化されており、バランスのとれたモデルとなっている。

撮像素子には新開発の有効約2420万画素の裏面照射型CMOSセンサーを採用し、感度特性が向上したほか、高い解像性能と広いダイナミックレンジを実現したという。画像処理エンジンには、α7 IIと比較して約1.8倍高速にデータ処理ができる新世代の「BIONZ X」を搭載。常用ISO感度は最高51200(拡張でISO50〜204800)、低感度時は約15ストップの広いダイナミックレンジを実現したほか、ノイズ低減処理や色再現性も向上しているという。サイレント撮影時や連続撮影時の14ビットRAW出力にも対応した。

5軸対応のボディ内手ブレ補正機構は、アルゴリズムの最適化により、補正効果がα7 IIの最高4.5段分から最高5.0段分にアップしている。

新開発のセンサーと新世代の画像処理エンジンにより、広いダイナミックレンジや広い感度域(常用ISO感度最高51200、拡張時ISO50〜204800)を実現

AF・AE追従で最高約10コマ/秒を実現

AF性能では、シャッターチャージユニットの変更と画像処理システムの刷新により、α7 IIから2倍となるAF・AE追従で最高約10コマ/秒を達成。サイレント撮影時にも10コマ/秒での連写が可能で、シャッター音が気になるシーンでも高速連写が可能となっている。連写中の表示タイムラグを限りなく抑えたライブビュー方式では最高約8コマ/秒となる。連続撮影可能枚数は、JPEG(スタンダード)で約177枚、RAW(圧縮)が約89枚、RAW(非圧縮)が約40枚と、持続性も十分。そのほか、低照度時のAF速度が最大2倍に、動体追従性も最大2倍に向上している。フリッカーレス撮影にも対応している。

AFのエリア数は像面位相差AFが693点、コントラストAFが425点。画面内の93%を像面位相差AFでカバーした。AF-Sの低輝度限界は-3EV。さらに「瞳AF」が進化し、AF-Cモードに対応。検出精度が向上し、うつむき顔、逆光シーンなどでも瞬時に瞳を検出できるようになった。AF-ONボタン、マルチセレクター、AF被写体追従感度、ピント拡大中のAF、フォーカスエリア登録などα9やα7R IIIに搭載された機能も盛り込まれている。

振り返りやうつむき顔などでも、瞳にピントを合わせられるようになった瞳AF

振り返りやうつむき顔などでも、瞳にピントを合わせられるようになった瞳AF

瞳AFはカスタムキーで好みのボタンに割り当てられる

瞳AFはカスタムキーで好みのボタンに割り当てられる

α9から搭載されている、AF-ONボタンやマルチセレクターを搭載

α9から搭載されている、AF-ONボタンやマルチセレクターを搭載

高容量バッテリー対応で撮影枚数が大幅アップ

動画性能は、画素加算のない全画素読み出しをサポート。フォーマットは、フルサイズとスーパー35mmの2種類から選択できる。また、撮影後にカラーグレーディングを必要としないHLG(Hybrid Log-Gamma)を搭載し、効率的なHDR映像の制作が可能となった。このほか、シャドウからミッドトーン(18%グレー)にかけての階調特性を重視したS-Log3も搭載。S-Log3設定時は14ストップの広いダイナミックレンジを実現している。S-Log2も引き続きサポートする。

フルHD映像での120fpsのハイスピード撮影、最大5倍までのスローモーション、最大60倍までのクイックモーションなど多彩な動画機能が盛り込まれている。

ミラーレスカメラの弱点と言われていたバッテリー性能は、ミラーレスカメラとしては最大の710枚(液晶モニター使用時、CIPA規格基準)の静止画撮影を実現。α7 IIでは350枚だったので、大幅にアップした。バッテリーをα9と同じ高容量の「NP-FZ100」を採用することで、これだけの撮影枚数を実現しているという。

電子ビューファインダーは、約236万ドットの「XGA OLED Tru-Finder」を採用。モニターはタッチパネル対応の3.0型チルト液晶モニター(92万ドット)。

本体サイズは約126.9(幅)×95.6(高さ)×73.7(奥行)mm、重量は約650g(バッテリーとメモリーカードを含む)。バッテリーの高量化にともない、α7 IIよりもグリップ部分の奥行きが増しているという。

上部。シーンモードを備える

上部。撮影モードダイヤルには、シーンモードを備える

高容量バッテリーに対応したことで、α7 IIよりもグリップの奥行きが少し増えているという

高容量バッテリーに対応したことで、α7 IIよりもグリップの奥行きが少し増えているという

バッテリーはα9やα7R IIと同じ「NP-FZ100」に対応

バッテリーはα9やα7R IIと同じ「NP-FZ100」に対応

メディアスロットはデュアル仕様。下のSDカードスロットはUHS-II対応

メモリーカードスロットはダブルカード仕様。下のSDカードスロットはUHS-II対応

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

パソコン関連を担当する双子の兄。守備範囲の広さ(浅いけど)が長所。最近、鉄道の魅力にハマりつつあります。

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