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「XF33mmF1.4 R LM WR」など注目度の高い新レンズも登場!

富士フイルムの新型ミラーレス「GFX50S II」&「X-T30 II」速攻レポート

富士フイルムは2021年9月2日、ライブ配信イベント「X Summit PRIME 2021」にて、2021年秋に発売する新製品群を発表した。ミラーレスカメラでは、ラージフォーマットセンサーを採用する「GFXシリーズ」の「GFX50S II」と、APS-Cセンサーを採用する「Xシリーズ」の「X-T30 II」が登場。交換レンズも、Gマウント用では「GF35-70mmF4.5-5.6 WR」が、Xマウント用では「XF23mmF1.4 R LM WR」と「XF33mmF1.4 R LM WR」が発表になっている。各製品の特徴をいち早く紹介しよう。

X Summit PRIME 2021ではミラーレスとレンズの新製品が発表された

X Summit PRIME 2021ではミラーレスとレンズの新製品が発表された

「GFX100S」をベースにした5000万画素機「GFX50S II」。小型・軽量なキットレンズも用意

GFX100Sの機能と操作性を継承した新モデルGFX50S II

GFX100Sの機能と操作性を継承した新モデルGFX50S II

GFXシリーズは、35mmフルサイズの約1.7倍の大きさとなるラージフォーマットセンサーを採用し、フルサイズを超える高画質でプロやハイアマチュアから高く評価されている、富士フイルム独自のシステム。最近では、2021年2月に発売になった「GFX100S」が、1億画素の高画素ながら小型・軽量と高機能を実現し、人気を集めている。

GFX50S IIは、その人気モデルGFX100Sのボディをベースに、撮像素子に有効約5140万画素のベイヤーCMOSセンサーを採用した新モデル。ボディ内5軸手ブレ補正などGFX100Sが持つ機能と操作性を継承しており、GFX100Sの使い勝手はそのままに、より高いコストパフォーマンスを実現したモデルとなっている。

画質面では、従来モデル「GFX 50S」と画素数は変わらないものの、画素上のマイクロレンズの形状を工夫することで分離性能が向上し、従来を超える高い解像感が得られるようになったのがトピック。富士フイルムの測定によれば、35mmフォーマットの5000〜6000万画素相当のモデルと比べてもGFX50S IIのほうが優位で、5000万画素クラスではトップクラスの解像力を実現しているとのことだ。

GFX50S IIでは、画素と画素の間で間隔が空くようにマイクロチックの形状を工夫することで分離性能が向上し、より高い解像感が得られるようになった

GFX50S IIでは、画素と画素の間で間隔が空くようにマイクロチックの形状を工夫することで分離性能が向上し、より高い解像感が得られるようになった

ボディ内5軸手ブレ補正は、GFX100Sと比べて0.5段分の性能向上となる最大6.5段分の補正効果を実現。AFは、位相差AFには対応しないものの、多くのレンズで0.5秒を切る合焦時間を実現しており、体感的なスピードはGFX100S とほぼ変わらないとしている。

GFX50S IIのレンズごとのAF速度を見ると、最速は0.25秒で、ほとんどのレンズが0.5秒を切っている

GFX50S IIのレンズごとのAF速度を見ると、最速は0.25秒で、ほとんどのレンズが0.5秒を切っている

仕上がり設定の「フィルムシミュレーション」もGFX100Sと同じ内容で、「ノスタルジックネガ」を含めて計19種類に対応。撮像素子を超高精度にシフトさせながら撮影する「ピクセルシフトマルチショット」にも対応しており、約2億画素の画像を生成することが可能だ。形状を工夫したマイクロレンズの効果によって、ピクセルシフトマルチショット時にも、より正確な色再現と高い解像力が得られるとのこと。

ピクセルシフトマルチショットを利用すれば、GFX50S IIでは約2億画素の画像を生成できる

ピクセルシフトマルチショットを利用すれば、GFX50S IIでは約2億画素の画像を生成できる

縦位置でも使いやすい、3方向チルトの3.2型液晶モニターを採用

縦位置でも使いやすい、3方向チルトの3.2型液晶モニターを採用

上面には、シャッタースピード、絞り値、感度などの情報を確認できる1.80型のサブ液晶モニターを搭載する

上面には、シャッタースピード、絞り値、感度などの情報を確認できる1.80型のサブ液晶モニターを搭載する

GFX50S IIでは、GFXシリーズとして初めてレンズキットが用意されるのも注目点だ。付属するのは、35mm判換算で焦点距離28〜55mm相当の画角をカバーする、新開発の標準ズームレンズ「GF35-70mmF4.5-5.6 WR」。沈胴構造を採用するなどして重量390gの小型・軽量化を実現したのが特徴で、Gマウントのズームレンズとしては最小・最軽量となっている。

沈胴構造によって小型・軽量化を実現したGF35-70mmF4.5-5.6 WR。絞りリングはなく、軽量化にともなってマウントはアルミ製になっている。AF駆動はステッピングモーターを採用。解像性能は、中心部については「GF32-64mmF4 R LM WR」と同等で、周辺部もF8まで絞れば同等になるとのこと。レンズ単体は2021年11月の発売で、市場想定価格は120,000円(税別)

沈胴構造によって小型・軽量化を実現したGF35-70mmF4.5-5.6 WR。絞りリングはなく、軽量化にともなってマウントはアルミ製になっている。AF駆動はステッピングモーターを採用。解像性能は、中心部については「GF32-64mmF4 R LM WR」と同等で、周辺部もF8まで絞れば同等になるとのこと。レンズ単体は2021年11月の発売で、市場想定価格は120,000円(税別)

GFX50S IIの発売は2021年9月29日。市場想定価格は、ボディ単体が450,000円(税別)、GF35-70mmF4.5-5.6 WRが付属するレンズキットが499,000円(税別)。フルサイズミラーレスの上位モデルと変わらない価格帯なのが魅力で、風景やポートレート向けの、ハイコストパフォーマンスな高画質カメラとして注目される存在になりそうだ。

Gマウントレンズの開発ロードマップも更新。要望の多かった超広角ズームレンズ(GF20-35mm)のほか、大口径の単焦点レンズ(GF55mmF1.7)とチルトシフトの計3本が加わっている

Gマウントレンズの開発ロードマップも更新。要望の多かった超広角ズームレンズ(GF20-35mm)のほか、大口径の単焦点レンズ(GF55mmF1.7)とチルトシフトの計3本が加わっている

AF性能などが「X-T4」相当に向上した「X-T30 II」

一眼レフスタイルを採用する「X-Tシリーズ」の下位モデルX-T30 II

一眼レフスタイルを採用する「X-Tシリーズ」の下位モデルX-T30 II

APS-Cサイズの撮像素子を採用する、Xシリーズのミラーレスでは、高性能な小型・軽量モデルとして人気の高い「X-T30」のマイナーチェンジモデル「X-T30 II」が登場する。X-T30の小型・軽量ボディや、約2610万画素の「X-Trans CMOS 4」センサーや、画像処理エンジン「X-Processor 4」などはそのままに、ソフトウェアをアップデートすることで性能向上を図ったのが特徴だ。

大きなところではAF性能が向上しており、上位モデルの「X-T4」と同等となる最速0.02秒の高速化を達成。加えて、最新のアルゴリズムを採用することで動体追従性能も改善したとのこと。AFの低輝度限界もX-T4と同じ「-7.0EV」になっている。

フィルムシミュレーションは、「クラシックネガ」と「ETERNA ブリーチバイパス」が加わり、X-T4と同じく計18種類になった。さらに、「カラークローム・エフェクト(ブルー)」や「明瞭度」などの画質設定機能が追加され、「AUTOモード」と「SPモード」も、各種画質設定の自動調整が可能なアルゴリズムに刷新されている。動画撮影はフルHD/240pモードが追加。モニター(3.0型チルト式、タッチパネル対応)は、ドット数が約104万から約162万に向上している。

X-T30 IIの発売は2021年11月で、市場想定価格はボディ単体が99,000円(税別)、電動ズーム式の標準ズームレンズ「XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ」が付属するレンズキットが110,000円(税別)。AFや画質設定機能などがX-T4と同等レベルに向上しながら、市場想定価格はX-T30よりも1万円ほど安くなっている。

約162万ドットに向上した、3.0型チルト式・タッチパネル対応の液晶モニターを採用

約162万ドットに向上した、3.0型チルト式・タッチパネル対応の液晶モニターを採用

新世代の大口径レンズ「XF23mmF1.4 R LM WR」「XF33mmF1.4 R LM WR」

Xマウントレンズは、大口径の単焦点レンズ2本「XF23mmF1.4 R LM WR」「XF33mmF1.4 R LM WR」が発表になった。2021年5月に発売された「XF18mmF1.4 R LM WR」を含めて、
「新世代の大口径プライムシリーズ」と銘打たれた、新しい開放F1.4レンズだ。

XF18mmF1.4 R LM WRを含めて新しい開放F1.4レンズは、いずれも、将来の高画素化にも対応できるように高い解像性能を実現したのが特徴。球面収差、色収差、コマ収差を徹底的に低減することで、画像の中心部から周辺部までシャープに描写するレンズとなっている。ボケについても、9枚絞り羽根を採用したほか、ボケの色付きを軽減することで、自然で美しいボケ味を実現しているという。フォーカス方式はインナーフォーカスで、フォーカスモーターには高速・静音AFが可能なリニアモーターを採用。ブリージングを抑える設計になっているほか、ボディ内手ブレ補正を想定したイメージサークルを確保しているのも特徴となっている。

左がXF23mmF1.4 R LM WRで、右がXF33mmF1.4 R LM WR

左がXF23mmF1.4 R LM WRで、右がXF33mmF1.4 R LM WR

新しい開放F1.4レンズ3本のレンズ構成。いずれも非球面レンズとEDレンズを最適に配置することで各種収差を抑制。XF23mmF1.4 R LM WRとXF33mmF1.4 R LM WRについては、最後部に非球面レンズを配置しているほか、非球面レンズ1枚とEDレンズ2枚を含むフォーカス群を中間部に配置し、一度に駆動させることで、撮影距離による収差変動を抑えている

新しい開放F1.4レンズ3本のレンズ構成。いずれも非球面レンズとEDレンズを最適に配置することで各種収差を抑制。XF23mmF1.4 R LM WRとXF33mmF1.4 R LM WRについては、最後部に非球面レンズを配置しているほか、非球面レンズ1枚とEDレンズ2枚を含むフォーカス群を中間部に配置し、一度に駆動させることで、撮影距離による収差変動を抑えている

XF23mmF1.4 R LM WRは、非球面レンズ2枚、EDレンズ3枚を含む10群15枚のレンズ構成を採用。従来モデル「XF23mmF1.4 R」と比べると特に画像周辺部での画質が改善しているほか、最短撮影距離が28cmから19cmに短くなったのも特徴だ(最大撮影倍率は0.1倍から0.2倍に向上)。サイズは約67(最大径)×77.8(長さ)mmで、重量は375g(レンズキャップ・フード含まず)。フィルター径は58mm。2021年11月の発売で、市場想定価格は110,000円(税別)。

別売オプションで用意される新しい角型レンズフード「LH-XF23 II」を装着したXF23mmF1.4 R LM WRと、「X-Pro3」を組み合わせたイメージ。LH-XF23 IIはXF33mmF1.4 R LM WRにも装着できる

別売オプションで用意される新しい角型レンズフード「LH-XF23 II」を装着したXF23mmF1.4 R LM WRと、「X-Pro3」を組み合わせたイメージ。LH-XF23 IIはXF33mmF1.4 R LM WRにも装着できる

XF23mmF1.4新旧モデルのMTF曲線。新モデルのXF23mmF1.4 R LM WRは、特に周辺部で画質が向上していることが読み取れる。ボケの色付きも抑えられている

XF23mmF1.4新旧モデルのMTF曲線。新モデルのXF23mmF1.4 R LM WRは、特に周辺部で画質が向上していることが読み取れる。ボケの色付きも抑えられている

XF33mmF1.4 R LM WRは、非球面レンズ2枚、EDレンズ3枚を含む10群15枚のレンズ構成を採用。2012年発売の定番モデル「XF35mmF1.4 R」と比べても全体的に光学性能が向上しているほか、フォーカス方式が全群繰り出しからインナーフォーカスになり、より快適なAF撮影が可能になった。サイズは約67(最大径)×73.5(長さ)mmで、重量は360g(レンズキャップ・フード含まず)。フィルター径は58mm。2021年9月29日の発売で、市場想定価格は95,000円(税別)。

X-T4にXF33mmF1.4 R LM WRを装着したイメージ

X-T4にXF33mmF1.4 R LM WRを装着したイメージ

XF33mmF1.4 R LM WRとXF35mmF1.4 RのMTF曲線。全体的にXF33mmF1.4 R LM WRのほうが光学性能にすぐれることがわかる。XF35mmF1.4 Rは、滑らかなボケを含めて味わいのある描写が特徴だが、それと比べるとXF33mmF1.4 R LM WRはより現代的な写りのレンズになっているようだ。なお、XF35mmF1.4 Rは併売になるとのこと

XF33mmF1.4 R LM WRとXF35mmF1.4 RのMTF曲線。全体的にXF33mmF1.4 R LM WRのほうが光学性能にすぐれることがわかる。XF35mmF1.4 Rは、滑らかなボケを含めて味わいのある描写が特徴だが、それと比べるとXF33mmF1.4 R LM WRはより現代的な写りのレンズになっているようだ。なお、XF35mmF1.4 Rは併売になるとのこと

Xマウントレンズも開発ロードマップが更新され、テレコンバーター対応で150〜600mm(35mm判換算で229〜914mm相当)の焦点距離をカバーする超望遠ズームレンズと、焦点距離18〜200mm(35mm判換算で27〜193mm相当)対応の高倍率ズームレンズが追加された。いずれもズーム時に全長の変化がないインナーズームを採用する予定とのこと

Xマウントレンズも開発ロードマップが更新され、テレコンバーター対応で150〜600mm(35mm判換算で229〜914mm相当)の焦点距離をカバーする超望遠ズームレンズと、焦点距離18〜200mm(35mm判換算で27〜193mm相当)対応の高倍率ズームレンズが追加された。いずれもズーム時に全長の変化がないインナーズームを採用する予定とのこと

真柄利行

真柄利行

カメラとAV家電が大好物のライター/レビュアー。雑誌編集や価格.comマガジン編集部デスクを経てフリーランスに。価格.comではこれまでに1000製品以上をレビュー。現在、自宅リビングに移動式の撮影スタジオを構築中です。

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