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よりワイドな画角で軽量化された「VLOGCAM ZV-1F」は上位モデルよりVlog向き!?

ソニーは2022年10月13日、Vlogなどの動画撮影に適した機能を搭載するデジタルカメラ「VLOGCAM」シリーズの新モデル「ZV-1F」を発表した。手軽にVlog撮影を楽しむための工夫が数多く施された入門機だ。発売は2022年10月28日で、市場想定価格は83,000円前後(税込)。上位モデル「ZV-1」と比較しながら特徴を解説しよう。

「VLOGCAM ZV-1F」は、手軽にVlog撮影を始められる機能を多数搭載。なお、この画像でカメラに装着しているBluetoothシューティングリップ「GP-VPT2BT」は、別売オプションとして用意されている

「VLOGCAM ZV-1F」は、手軽にVlog撮影を始められる機能を多数搭載。なお、この画像でカメラに装着しているBluetoothシューティングリップ「GP-VPT2BT」は、別売オプションとして用意されている

カラーバリエーションはホワイトとブラックの2色。別売オプションのBluetoothシューティンググリップ「GP-VPT2BT」は小型三脚としても使用できる

カラーバリエーションはホワイトとブラックの2色。別売オプションのBluetoothシューティンググリップ「GP-VPT2BT」は小型三脚としても使用できる

「ZV-1」より広く撮れる20mm相当の単焦点レンズを採用

ソニーは、「VLOGCAM」シリーズとして、これまでに、1.0型の撮像素子を採用するコンパクトデジカメ「ZV-1」と、APS-Cサイズの撮像素子を採用するミラーレスカメラ「ZV-E10」の2モデルを発売している。今回発表の「ZV-1F」は、「ZV-1」の下位モデルで、「とにかく簡単に、映える映像や写真が撮りたい」人をターゲットにした入門機だ。

「ZV-1」との大きな違いはレンズの画角。「ZV-1」は、幅広い撮り方に対応できるように、焦点距離24〜70mm相当(35mm判換算)の画角をカバーする光学2.7倍ズームレンズ(開放絞り値:広角端F1.8、望遠端F2.8)を搭載しているが、「ZV-1F」では、焦点距離20mm相当(35mm判換算)の単焦点レンズを新たに採用した。

焦点距離20mm相当(35mm判換算)の単焦点レンズ「ツァイス テッサー T*レンズ」を採用

焦点距離20mm相当(35mm判換算)の単焦点レンズ「ツァイス テッサー T*レンズ」を採用

焦点距離20mm相当というのは、24mm相当と比べて写る範囲がひと回り広い。Vlog撮影で画角が広いのは何かと便利で、余裕を持って自分撮りが行えるし、複数人の同時記録もやりやすい。「ZV-1」ユーザーからは「24mm相当では画角が若干狭い」という声があがっていたので、下位モデルで「20mm相当の単焦点レンズ」を選択したのは英断と言えよう。

レンズの開放絞り値はF2。撮像素子は、「ZV-1」と同じ画素数の、有効約2010万画素のメモリー一体1.0型積層型「Exmor RS」CMOSセンサーだ。最短撮影距離が約5cm(レンズ先端から)と短く、被写体に近づいて撮ることで大きなボケも楽しめる。

焦点距離20mm相当の広い画角は、この画像のように、奥行が短いテーブルの上にカメラを置いて自分撮りをする場合に便利。画角に余裕があるので、カメラとの距離が近くても人物を画面に収めやすい

焦点距離20mm相当の広い画角は、この画像のように、奥行が短いテーブルの上にカメラを置いて自分撮りをする場合に便利。画角に余裕があるので、カメラとの距離が近くても人物を画面に収めやすい

焦点距離20mm相当なら、手持ちでの自分撮り時にも、複数人を同時に収められる

焦点距離20mm相当なら、手持ちでの自分撮り時にも、複数人を同時に収められる

単焦点レンズ採用で、取り回しがしやすい薄型・軽量ボディに

焦点距離20mm相当の単焦点レンズを採用したことで、「ZV-1F」は、「ZV-1」よりもコンパクトなサイズ感で使うことができる。

両モデルのサイズを比較すると、「ZV-1F」は約105.5(幅)×60.0(高さ)×46.4(奥行)mmで、「ZV-1」は約105.5(幅)×60.0(高さ)×43.5(奥行)mm。幅と高さは同じで、奥行は3mm程度の差なので、スペック的にはほぼ同等のサイズ感と言えるが、「ZV-1F」は、電源オン時にレンズが大きく繰り出さないのがポイント。これがズームレンズを採用する「ZV-1」との大きな違いで、特に、自分撮り時の取り回しがよい。

さらに、重量は「ZV-1F」が約256g、「ZV-1」が約294g(いずれもバッテリーとメモリーカードを含む)と、40g程度軽くなった。これも、コンパクトな単焦点レンズを採用する恩恵だ。

奥行43.5mm/重量約256g(バッテリーとメモリーカードを含む)の薄型・軽量を実現。まさに手のひらサイズのコンパクトボディだ

奥行43.5mm/重量約256g(バッテリーとメモリーカードを含む)の薄型・軽量を実現。まさに手のひらサイズのコンパクトボディだ

4K/30p動画記録に対応。多彩な仕上がりを選べる「クリエイティブルック」も搭載

「ZV-1F」の撮影機能は、一部スペックに違いがあるものの、「ZV-1」とほぼ同じ内容だ。

動画撮影は4K/30p記録に対応。スローモーション/クイックモーション動画用の撮影モードを備え、フルHD記録時は最大5倍のスローモーション効果に対応。クイックモーションは最大60倍のスピード感のある映像を記録できる。

フルHD記録時に最大5倍のスローモーション動画に対応

フルHD記録時に最大5倍のスローモーション動画に対応

「ZV-1」にはない「ZV-1F」の機能として注目したいのが、仕上がり設定「クリエイティブルック」だ。ソニーの最新カメラが採用する機能で、「ZV-1」が搭載する従来の「クリエイティブスタイル」よりも多彩な効果が得られる、計10種類のプリセットが用意されている。コントラストと彩度を抑えたマットな質感の「IN」や、透明感があって明るい雰囲気に仕上がる「SH」など、SNSへの投稿を意識したような新しいプリセットを選べるのがユニークだ。

さらに、入門機ながら、階調や発色など映像の細かいパラメーターを設定できる「ピクチャープロファイル」を搭載するのも押さえておきたい。S-Log(S-Log2/S-Log3)やHLG(Hybrid Log Gamma)のガンマカーブを使った撮影に対応している。撮影後に細かい編集を行う上級者にとって、「ピクチャープロファイル」で撮影時に映像を調整できるのはありがたい。

より多彩な撮影をサポートする計10種類の「クリエイティブルック」を搭載

より多彩な撮影をサポートする計10種類の「クリエイティブルック」を搭載

「VLOGCAM」シリーズの独自機能としては、Vlog撮影に活用できる「背景ぼけ切り換え」と「商品レビュー用設定」を搭載。「背景ぼけ切り換え」は、背景のボケ具合を簡単に調整できる機能で、「商品レビュー用設定」は、商品をカメラの近付けた際のピント外れを防止できる機能だ。いずれも、ボタンのワンタッチ操作で設定を切り替えられる。

「背景ぼけ切り換え」ボタンは上面右上に、「商品レビュー用設定」ボタンは背面右下に搭載

「背景ぼけ切り換え」ボタンは上面右上に、「商品レビュー用設定」ボタンは背面右下に搭載

このほか、ソニーの動画撮影機能ではおなじみの、動画専用の電子式手ブレ補正「アクティブモード」に対応。撮影時の画角が少し狭くなるものの、歩き撮り時にブレを抑えた安定した動画を撮影できる。目や口もとにメリハリを付けて印象的に仕上げる「美肌効果」、逆光や薄暗い状況でも顔の明るさをキープする「顔優先AF」、自動的に人物の瞳を検出する「瞳AF」といった機能も搭載する。録画開始のタイミングに合わせて撮影準備がしやすい、動画撮影時のセルフタイマー機能も備わっている。

AFシステムには、425点のコントラストAFを採用。「ZV-1」とは異なり、像面位相差AFには対応していない。

話し手の声をクリアに収録できる3カプセルマイクを搭載

「VLOGCAM」シリーズの特徴として押さえておきたいのが、充実した録音機能だ。

「ZV-1F」は、「ZV-1」と同様に、前方の集音性にすれた3カプセルマイクを搭載している。これによって、カメラに向かって話すVlog撮影時にも、話し手の声をよりクリアに収録できる。加えて、屋外撮影時の風ノイズを低減する専用のウインドスクリーンも付属する。

上位モデルと同じく3カプセルマイクを搭載する。「マルチインターフェースシュー」には非対応

上位モデルと同じく3カプセルマイクを搭載する。「マルチインターフェースシュー」には非対応

ただし、「ZV-1」とは異なり、電子接点を持つ「マルチインターフェースシュー」は非搭載なので注意。「ECM-G1」など別売の外部マイクを接続する際は、カメラのマイク端子にケーブルを別途接続する必要がある。

画面のタッチ操作のみで撮影が可能。スマートフォン連携も強化

「ZV-1F」は、入門機ということで、カメラの操作に慣れていない人でも直感的に扱えるように、新しいデザインの撮影画面を採用している。

ポイントは、ボタンやダイヤルの操作を行わなくても、画面に表示されるアイコンをタッチすることで、基本的な設定を選択・変更し、撮影を開始・停止できること。よく使う機能がまとめられたファンクションメニューも、画面を下から上にスワイプすることで呼び出せる。

アイコンのタッチ操作でズーム倍率を切り替えられるのも特徴で、1.0/1.5/2.0/4.0倍をワンタッチで選択できるほか、T/Wアイコンの長押しでのズーム操作も可能。なお、1.5/2.0倍時は解像感の高い全画素超解像ズームで、4.0倍時は通常のデジタルズームで記録される(4K撮影時は、1.5倍が全画素超解像ズーム、2.0倍がデジタルズーム)。

アイコンを使った新しい撮影画面を採用。ズーム操作もタッチパネル上で行える

アイコンを使った新しい撮影画面を採用。ズーム操作もタッチパネル上で行える

ファンクションメニューはスワイプ操作で呼び出せる

ファンクションメニューはスワイプ操作で呼び出せる

SNSへの投稿を意識して、スマートフォンとの連携も強化されている。スマートフォン用の新しいアプリ「Imaging Edge Mobile Plus」に対応し、撮影した動画の使用したい部分のみをより簡単にスマートフォンに転送できるようになった。具体的には、動画にショットマークを付けると、「Imaging Edge Mobile Plus」経由で、ショットマークの位置を中心にした15秒/30秒/60秒の短い切り出し動画をスマートフォンに転送できる。

このほか、USBストリーミング機能を搭載しており、対応のスマートフォンやPCと接続することで本機をWebカメラとして使用可能。USBストリーミング時の解像度は1280×720、フレームレートは30fpsだ。

側面の入出力端子として、マイク端子(3.5mmステレオミニジャック)、USB Type-C、HDMIマイクロ端子を搭載

側面の入出力端子として、マイク端子(3.5mmステレオミニジャック)、USB Type-C、HDMIマイクロ端子を搭載

まとめ Vlogをライトに楽しむための“ツボ”を押さえた入門機

ソニーはここ2年くらいの間、デジタルカメラの販売戦略を少しずつ見直している。同社は、以前からデジタルカメラの動画撮影機能に力を入れていたが、最近は、明確に動画撮影向けをうたうモデルを製品化するようになった。

「ZV-1F」は、そうしたソニーの製品展開の中で、より初心者層を意識してラインアップに追加された、動画撮影向けのコンパクトデジカメ。上位モデル「ZV-1」よりも薄型・軽量で、よりワイドに撮れるのが美点だ。“ツボ”を押さえたスペックを採用しており、ライトにVlogを撮るなら、「ZV-1」よりも使いやすいところがある。

やわらかい印象の外観デザインを見ると、特に、Z世代の女性を意識したモデルに見える。だが、それ以外の層でも、Vlog撮影に興味があるのなら注目してほしい製品だ。

購入時の注意点としては、「ZV-1」とは異なり、シューティンググリップ「GP-VPT2BT」が付属するキットが用意されていないこと。シューティンググリップはVlog撮影時に何かと便利なので、カメラと合わせて手に入れておきたい。

真柄利行(編集部)

真柄利行(編集部)

フリーランスから価格.comマガジン編集部に舞い戻った、カメラが大好物のライター/編集者。夜、眠りに落ちる瞬間まで、カメラやレンズのことを考えながら生きています。

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