「ニコンミュージアム」では、大きなショーケースの中に過去の名機がずらりと展示されている。カメラ本体についてはほぼすべてがそろっているとのこと
ニコンは、創立100周年(2017年7月)を記念して、本社2階(東京都港区、品川インターシティC棟)に、同社各事業の歴史、製品、技術を一同に展示する「ニコンミュージアム」を2015年10月17日にオープンする。オープン前日のメディア向け内覧会に出席したが、想像した以上に充実した内容になっていて驚かされた。
施設内には、歴代のカメラ製品(約450点)が並べられているほか、カメラやレンズの技術展示も多数用意。半導体・FPD関連装置などの産業関連機器、顕微鏡などのバイオ・医療機器眼鏡も展示されており、ニコンの幅広い事業領域を体感することもできる。シンボルオブジェとして、ニコンが製造する世界最大級の合成石英ガラスインゴットが展示されているのもユニークなところだ。さらに、作曲家の和田薫さんが手がけた、ニコン100周年のための交響組曲のオーケストラ演奏を収めた動画を視聴できるシアターコーナーや、光とレンズの基礎知識が学べる実験室コーナーなども用意されており、かなり力の入った施設になっている。ニコンファン、カメラファン必見のミュージアムだ。
また、施設内には、オリジナルグッズを購入できるショップコーナーも用意。「ニコンようかん」のオリジナルパッケージ品やニッコールタンブラーなどが用意されている。入館は無料で、休館日は日曜日、祝日(※臨時休業あり)。
ここでは、オールドカメラを中心に、ニコンミュージアムの展示内容を紹介しよう。60枚を超える写真を掲載するが、それでも展示内容のごく一部。ここからもこの施設の充実度が伝わるはずだ。
ニコンミュージアムの目玉となるのが、同社のカメラ製品がずらりと並べられた大型のショーケースだ。1948年発売の同社初の小型カメラ「ニコンカメラ」から始まり、最新のデジタルカメラまで約450点もの製品が並べられている。
大型のショーケースとは別のコーナーに、ニコンI型の試作1号機などの貴重な展示も見られる。初期のNIKKORレンズや、精機光学研究所(現:キヤノン)から依頼を受けて供給したNIKKORレンズなども並んでいた。
施設内には、ニコンミュージアム限定品を含むオリジナルグッズを購入できるショップコーナーも用意。「ニコンようかん」のオリジナルパッケージ品やニッコールタンブラー、Nikon Fのナノブロック、ポストカード、トートバッグなどが用意されている。
このほか、世界最大級の合成石英ガラスインゴットなども目玉の展示となっている。歴代の双眼鏡も展示されており、1911年(明治44年)製造の「天佑号(てんゆうごう)」も。さらに、施設内では、ニコンが手がける事業として、産業関連分野の装置や機器、バイオ・医療分野での事業展開なども広いスペースで紹介されている。