フェラーリの創始者であるエンツォ・フェラーリが「フェラーリ・125S」を完成させたのは、今から70年前となる1947年のこと。そして今年は、フェラーリ70周年記念イベントが世界各地で開催されているが、その中から2017年10月12日に両国国技館で開催された「Driven by Emotion」プレスカンファレンスの様子をレポートしよう。
両国国技館で開催されたフェラーリ70周年記念日本イベント「Driven by Emotion」
会場となった、両国国技館は、数多くの貴重なフェラーリが陳列されていた。まずはそれらをご紹介しよう。
日本限定モデル「J50」(2016年)。フェラーリの日本進出50周年を記念して10台のみ製造されたものだ
「Sergio」(2013年)は「458 Spider」をベースに6台だけ作られた。なおSergioとは、フェラーリと関係が深いカーデザイナー、セルジオ・ピニンファリーナ氏に由来する
世界的なフェラーリコレクターとして知られる平松潤一郎氏の所有する完全なワンオフモデル「SP1」(2008年)
クラシックフェラーリでは、手前から「512BB」、「365GTB Dytona」、「DINO 206GT S」「275GTB/4」が展示されていた
手前から「ENZO」、「F40」、「testarossa」、「288GTO」が並ぶ
両国駅前には「812 superfast」、「GTC4 LUSSO」「488シリーズ」「California T」といった現行モデルも多数展示されていた
70年記念のテーラーメイド車両。「488GTB」「488 Spider」「F12berlinetta」「California T」「GTC4 LUSSO」の5車種それぞれに70種類の異なるデザインが施された合計350台の限定モデルだ
今回のイベントの目玉はなんと言っても、ハイブリッドモデル「LaFerrari」のオープンモデルである「LaFerrari Aperta」(ラ フェラーリ アペルタ)だろう。クーペボディと同じ800馬力(cv)のV型12気筒エンジンと120kWを発生するモーターを組み合わせることでシステム全体で963馬力を発生し、最高速度は時速350km以上、スタートから時速200kmまでの加速に要する時間は7秒未満! 世界中の選ばれた顧客向けに209台だけ生産され、そのすべてが完売済みだ。なお、先ごろチャリティオークション用として追加製造された1台も落札されている。価格は1台4億円と言われている。
国技館の土俵の上に鎮座する「LaFerrari Aperta」
ボンネットに入れられた赤いV字ラインがシャープ
全幅1992 mmというワイドボディに配置される、丸型テールランプ、4本のエクゾースト、メッシュグリルの排熱口によるリアビューは大迫力
すさまじい厚みを持つドア。開閉は上に跳ね上げる方式
排気量6262リッターのV型12気筒エンジンは800馬力を発生。120kW(163馬力)の電気モーターとの組み合わせで、システム全体として963馬力となる
カーボン製のハンドルには、エンジンの始動ボタンやウインカーのボタンなどが配置される
ダッシュボードまでカーボン丸出し。メーターはディスプレイ化されている
レザー製のバケットシート。室内はカーボン製のバスタブシャーシがむき出しで、レーシングカー的なシンプルさだ
エクゾーストのようなエアコンの吹き出し口。その下にライトのコントローラーが見える。さらにその下には、サイドブレーキの解除レバーが備わる
センタートンネルから生えたレバーに備わるシフト切り替えボタン。シガーソケットやUSBポートも見える