新製品レポート
「ハイ、メルセデス」で起動する新機能を搭載

メルセデス初の話せる新型「Aクラス」登場|Googleアシスタントのように会話ができる

メルセデス・ベンツ日本は、同社のエントリーモデルであるコンパクトカー「Aクラス」をフルモデルチェンジし、2018年10月18日より発売開始すると発表した。
※当記事の掲載画像は海外仕様ですので、日本仕様とは一部異なります。

メルセデス・ベンツ 新型「Aクラス」

メルセデス・ベンツ 新型「Aクラス」

Aクラスは、初代モデル(W168型)が1997年に発売され、2004年の2代目(W169型)、2012年の3代目(W176型)を経て、今回のフルモデルチェンジで4代目(W177型)となる。

発売グレードは、先代の1.6リッターエンジンからダウンサイジングされた新型エンジン、1.33リッター直4ターボの「M282型」に7速デュアルクラッチトランスミッション「7G-DCT」を搭載した、「A180」「A180 Style」の2グレードがラインアップされている。新型Aクラスの価格については、以下のとおりだ。

新型Aクラスのグレードラインアップと価格

A180:3,220,000円
A180 Style:3,620,000円
※価格はいずれも税込

エンジンは、ダウンサイジングといっても、最高出力は100kW(136PS)/5,500rpm、最大トルクは200N・m(20.4kgf・m)/1,460rpmと、先代の最高出力90kW(122PS)/5,000rpm、最大トルク200N・m(20.4kgf・m)/1,250rpmとくらべて最大トルクは変わらず、最高出力は10kW(14PS)アップしている。

メルセデス・ベンツ 新型「Aクラス」のフロントイメージ

メルセデス・ベンツ 新型「Aクラス」のフロントイメージ

メルセデス・ベンツ先代「Aクラス」のフロントイメージ

メルセデス・ベンツ先代「Aクラス」のフロントイメージ

メルセデス・ベンツ 新型「Aクラス」のリアイメージ

メルセデス・ベンツ 新型「Aクラス」のリアイメージ

メルセデス・ベンツ 先代「Aクラス」のリアイメージ

メルセデス・ベンツ 先代「Aクラス」のリアイメージ

新型Aクラスの全長×全幅×全高は、4,419×1,796×1,423mm。先代(A180 Style)の4,300×1,780×1,435mmと比べて、全長は119mm長くなり、全幅は16mm広がった。また、全高は12mm低くなり、全体的にややワイド&ローなフォルムとなっている。

また、新型Aクラスではヘッドライトやテールランプの造形が先代に比べてシャープになっており、先代とは見ための雰囲気が大きく異なる。特に、フロントフェイス周りは先代よりもスタイリッシュで、引き締まった印象を受ける。

新型Aクラスのエクステリアは、デザインだけでなく空力にも配慮されている。ホイールやタイヤの空力特性が最適化されているほか、ホイール前後にスポイラーが設けられており、ホイールまわりの気流の損失が抑えられている。そのほかにも、ドアミラーやリップの高さなど細かな調整があらゆる個所へ施された結果、空気抵抗を示すCd値は「0.25」と、欧州における同セグメントでトップの値を誇るという。

燃費については、記事掲載(2018年10月18日)時点では公表されていないが、先代の1.6リッターエンジンを搭載したA180 Styleの燃費は「17.8km/L」(JC08モード)であった。新型Aクラスでは、新エンジンの搭載や前述の空力改善などによって、先代よりも燃費値が向上することは間違いない。

新型Aクラスで、もっとも特筆すべきなのが新開発の対話型インフォテインメントシステム「MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザーエクスペリエンス)」が搭載されたことだ。MBUXは、同社のフラッグシップモデルである「Sクラス」や、2018年7月に改良が施されたばかりの「Cクラス」にさえ搭載されていない、注目の機能だ。

MBUXには、普通に会話するだけでさまざまな操作ができる「ボイスコントロール」機能が備えられている。「ドラゴンボール」孫悟空役の野沢雅子さんや、「名探偵コナン」江戸川コナン役の高山みなみさんといった声優が起用された新型AクラスのTVCMが放映されているが、これはMBUXのボイスコントロール機能がわかりやすく表現されたCMとなっている。

メルセデス・ベンツ 新型「Aクラス」へ搭載されている「MBUX」の使用イメージ

メルセデス・ベンツ 新型「Aクラス」へ搭載されている「MBUX」の使用イメージ

ボイスコントロールは、「Hi、Mercedes(ハイ、メルセデス)」という言葉をキーワードにして起動する。起動後は、日本語でカーナビの目的地や通話、音楽再生、気象情報、エアコンや照明の調整など、さまざまな機能を言葉で操作することができる。

たとえば、「六本木ヒルズに行きたい」「駐車場を探して」「家に電話して」「今日の天気を教えて」「エアコンを24度にして」と言った命令から、「ちょっと暑いんだけど」と言った曖昧な言葉を使っても、エアコンの温度を下げてくれるのだ。

このボイスコントロールは、「Google アシスタント」や「Amazon アレクサ」と言った、いわゆる「スマートスピーカー」のようなAI(人工知能)を使った対話型UIだ。だが、ステアリングを握らなければいけないなど行動が大きく制限される“運転”という状況下においては、こういった対話型UIは特に役立つのではないかと思う。

MBUXは、ボイスコントロールだけでなくAIを利用した「予測機能」を備えていることにも注目したい。たとえば、よく走行する道を通った場合には、いつものルートを加味したうえで目的地を案内してくれたり、決まった時間にラジオを聴く人には、該当の時間にラジオを切り替えることをおすすめしてくれる。

メルセデス・ベンツ日本 代表取締役社長の上野金太郎氏

メルセデス・ベンツ日本 代表取締役社長の上野金太郎氏

ちなみに、ボイスコントロールの起動は「Hi、Benz(ハイ、ベンツ)」のほうがわかりやすいと思うのだが、なぜ「Hi、Mercedes(ハイ、メルセデス)」なのだろうか。それについて、メルセデス・ベンツ日本 代表取締役社長の上野氏は、「一般的には“ベンツ”とよく言われています。“メルセデス”という言葉は言い慣れないとかんでしまいそうですが、これを機に体験からメルセデスという名前が広まってほしいという思いがあります」と答えた。

メルセデス・ベンツ 新型「Aクラス」へ搭載されている「MBUX」の使用イメージ

メルセデス・ベンツ 新型「Aクラス」へ搭載されている「MBUX」の使用イメージ

MBUXやカーナビなどのインターフェイスとなるのが、インパネへオンボードで搭載されている「ワイドスクリーンディスプレイ」だ。このワイドスクリーンディスプレイは見やすいだけでなく、タッチパネルなのでスマートフォンのように滑らかで素早い操作ができることが特徴のひとつとなっている。

メルセデス・ベンツ 新型「Aクラス」の走行イメージ

メルセデス・ベンツ 新型「Aクラス」の走行イメージ

新型Aクラスで、もうひとつ特徴として挙げられるのが、最新の安全運転支援機能を装備していることだ。高速道路などにおける前車追従機能「アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック」には、自動再発進機能が付加されている。渋滞などで車両が自動停止した際、30秒以内に発進した場合にはアクセルを踏まなくても再発進してくれる。

「緊急自動ブレーキ」機能は、渋滞の最後尾で回避操作が行えない状況を検知し、通常よりも早いタイミングで自動ブレーキを作動させる。

メルセデス・ベンツ 新型「Aクラス」の走行イメージ

メルセデス・ベンツ 新型「Aクラス」の走行イメージ

高速道路を走行中に隣のレーンへ移りたいときに、ウィンカーを点滅させると3秒後に危険がないことを確認すると自動で車線を変更してくれる「アクティブレーンチェンジングアシスト」も装備された。

そのほか、後続の車両の車間距離が近く衝突の危険があるときにハザードランプで警告する機能や、車両の斜め後ろの死角に車両や自転車がいるときに警告を発する機能など、さまざまな安全運転支援機能が搭載されている。

新型Aクラスは、エントリーモデルながらSクラスをもしのぐ、数多くの機能を手に入れた。海外では、2リッターエンジンやディーゼルモデル、さらにAクラスセダンも発表されていることもあり、今後のメルセデスの動向には目が離せないことになりそうだ。

桜庭智之(編集部)

桜庭智之(編集部)

PC、AV家電を中心に幅広く担当。クルマ好きのため、週末はフラフラと1000km超を運転する長距離ドライバーと化します。

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