近年、マスメディアなどによって、危険なあおり運転や事故などをドライブレコーダーで撮影した映像がひんぱんに取り上げられています。その映像による状況再現性の高さや証拠能力などに注目が集まり、ドライブレコーダーが高い人気を得ているのです。
愛車を守るために、ぜひとも搭載したいドライブレコーダーですが、最近の製品は多機能になってきていることから、どのドライブレコーダーを選べばいいのか迷う方も多いと思います。そこで、当特集ではドライブレコーダーの選び方を解説するとともに、おすすめドライブレコーダー製品をご紹介いたします。
ドライブレコーダーにはいくつかの種類がありますが、大きくは「前方1カメラ」「前後2カメラ」「前後、車内3カメラ」「360°カメラ」に分けられます。以前は、前方1カメラタイプのドライブレコーダーが主流でしたが、最近ではあおり運転などが報道されることによって、後方も撮影できる前後2カメラタイプのドライブレコーダーが人気となっています。前方のみの撮影では状況証拠能力として不十分な場合があることや、以前は価格が高かった前後2カメラタイプも最近ではかなり安くなってきたことから、これから購入するなら前後2カメラタイプのドライブレコーダーをおすすめします。当記事で紹介するおすすめのドライブレコーダーも、すべて前後撮影ができるタイプのものです。
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また、前後、車内3カメラタイプは、前後に加えて車内も撮影できるドライブレコーダーのことです。たとえば、ドライバー同士がトラブルで口論になった際などには、車内の映像を証拠にすることもできます。また、車内から左右の窓を通してクルマの接近などを撮影することもできます。いっぽう、360°カメラタイプは、前方の映像と車内、左右の映像を360°カメラひとつでまかなうというものです。360°カメラタイプは、水平方向に360°ぐるりを映すためにとても便利に思えますが、映像が引き延ばされるために映像が少々粗くなるといったデメリットもあります。ですが、最近ではこうした点を解消するために360°カメラへさらに前後カメラを備えた3カメラタイプも登場しています。
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もし、予算に余裕があるのであれば、より多くの状況証拠を撮影できる3カメラタイプの購入を検討してもいいでしょう。また、最近では、ルームミラー型のデジタルルームミラータイプのドライブレコーダーも発売されています。前後の映像を撮影できるうえに、リアカメラの映像をデジタルルームミラー上にリアルタイムに表示してくれるので、バックカメラ代わりにもなります。デジタルルームミラーのメリットは、同乗者や荷物などによって後方の視界が遮られないこと、夜間でも後方を明るく映すことができるなどがあります。ドライブレコーダーの機能だけでなく、デジタルルームミラーとしての付加機能にも魅力を感じるのであれば、こうした製品を選ぶのもいいでしょう。
事故の際に証拠となるドライブレコーダーは、「相手のナンバーが読み取れるかどうか」が重要です。そのため、できるだけ画質のよいドライブレコーダーを選びましょう。画質のよさは、主に「解像度」と「画素数」で表されます。解像度は「1920×1080(フルHD)」以上、画素数は「200万画素」以上を目安に選びましょう。
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ドライブレコーダーは、撮影できる画角(視野角)が広いほうが安心できます。事故は必ず真正面で起こるとは限らず、たとえば斜めから当てられた、ということも十分に考えられるからです。
ドライブレコーダーの画角には「水平画角」(横の撮影範囲)、「垂直画角」(縦の撮影範囲)、「対角画角」(斜めの撮影範囲)の3つがあります。このうち最も重要なのが水平画角で、108°以上のものを推奨します。さらなる安心を得たいなら、120°以上の水平画角を持つ機種を選んでおくといいでしょう。
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「HDR(ハイダイナミックレンジ)」や「WDR(ワイドダイナミックレンジ)」は、明るさの幅(レンジ)を広げるといった意味で、映像の白飛びや黒つぶれを抑えてくれる機能のことです。たとえば、トンネルの出入り口などでは映像に暗い部分と明るい部分が存在するため、暗い部分が黒くつぶれてしまう、もしくは明るい部分が真っ白に映ってしまいます。ですが、HDRやWDR機能が搭載されていれば、明暗差を認識して自動で補正してくれます。いざという時に証拠映像が映っていなかった、ということを避けるためにも、HDRやWDR機能が搭載されているドライブレコーダーを選びましょう。
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最近では、「駐車監視」機能の付いたドライブレコーダーが数多く販売されています。たとえば駐車場へ停めていた際に、ほかのクルマに当てられた場合やクルマへいたずらされた時などに、ドライブレコーダーがそれらを検知して証拠を撮影できるという機能です。駐車監視機能には、衝撃を感知して録画を開始するタイプ、常に録画しておいて衝撃を感知すると前後の動画を保存するタイプ、動体を検知して録画するタイプの3種類があります。事故は、クルマが動いているときだけとは限りませんので、できるだけ駐車監視機能が付いたドライブレコーダーを選びましょう。
最近のドライブレコーダーには、microSDカードがあらかじめ同梱されている製品も多いのですが、そのほとんどが16〜32GB程度と容量は少なめです。microSDカードの容量が少ないと、万が一の際に大事な証拠映像が上書きされてしまう可能性があります。一瞬の事故であれば数秒ですが、たとえばあおり運転などの被害に遭った場合には、ある程度長い時間の映像が証拠となる場合もあります。そのため、ドライブレコーダー購入後には容量の大きなmicroSDカードを新しく購入したほうがいいのですが、ドライブレコーダー本体のmicroSDカードの対応容量が少ないと、録画可能な時間が少なくなってしまいます。とくに、2カメラや3カメラタイプのドライブレコーダーであったり、高画質で撮影できるドライブレコーダーなどでは、記録映像の容量も大きくなります。そのため、ドライブレコーダーが対応しているmicroSDカードの最大容量が、できれば64GB以上、可能なら128GB以上の製品を選んだほうがいいでしょう。
ここからは、前後2カメラタイプのドライブレコーダーを基本に、3カメラタイプや360°カメラタイプなど、人気のドライブレコーダーをご紹介いたします。
ケンウッド「DRV-MR870」
ケンウッド「DRV-MR870」は、「microSDカードダブルスロット」が搭載されており、3年間の長期メーカー保証が備えられている前後2カメラドライブレコーダーです。最大容量128GBまでのmicroSDカードを2枚同時に挿せる「microSDカードダブルスロット」の搭載によって、最大約100時間の長時間録画に対応。さらに、フロント、リアの両カメラにF1.6の明るいレンズと、約500万画素のCMOSセンサー「STARVIS」を搭載し、暗い環境でもノイズの少ない高感度録画と、フルハイビジョンの約1.8倍の解像度となるWQHDでの高画質録画を実現しています。
■ケンウッド「DRV-MR870」の主なスペック
解像度:2560×1440(フロント、リア)
画素数:約500画素(フロント、リア)
画角:水平115°× 垂直63°× 対角134°(フロント、リア)
フレームレート:29.1/9.7/3.2fps
画像補正:HDR(フロント、リア)
駐車監視機能:あり(オプション)
記録媒体:microSDメモリーカード(16〜128GB、Class10対応)
発売日:2022年10月
ケンウッド「DRV-MR450」
ケンウッド「DRV-MR450」は、手ごろな価格に豊富な機能を備えている、コストパフォーマンスの高い前後2カメラドライブレコーダーです。これまで、ケンウッドの上位機種にのみ採用されていた、リアガラスがスモークタイプでも明るい映像で撮影できる「スモークシースルー機能」を搭載。また、フロント、リアカメラともにF1.8の明るいレンズが採用されています。また、SDメモリーカードの消耗を軽減してくれる「SDカードメンテナンスフリー機能」も搭載されています。
■ケンウッド「DRV-MR450」の主なスペック
解像度:1920×1080(フロント・リア)
画素数:207万画素(フロント・リア)
画角:水平122°、垂直63°、対角150°(フロント)/水平100°、垂直52°、対角111°(リア)
フレームレート:27.5fps
画像補正:HDR(フロント)
駐車監視機能:あり(オプション)
記録媒体:microSDHCカード(16GB付属、16〜32GB対応 Class10以上推奨)
発売日:2020年6月下旬
■ケンウッド「DRV-MR450」のクチコミ・レビュー(一部抜粋)
・夜やトンネル出入口時の明瞭な画像(=ナンバーもわかること)
・明るく広視野角のレンズ
・事故時のファイルは上書きされないこと
・LED信号機対応(無点灯での記録防止)
・キー連動で始動
・フロントとリアの2カメラ連動
・GPSで事故発生の場所と時間が記録
本製品を選んだ決め手は、上記機能を満たしたうえで「リアスモークガラス対応」と「SDカードメンテフリー」、「Win,Mac両方対応」でした。SDメモリーカードは、「信頼性確保のため2週間ごとに再フォーマットが必要」なのが、この製品はそれが不要になったということでした。使ってみて、録画された映像を見返す必要は幸いにもありませんが、しっかりと録画されている様子は、モニターからわかり、安心感があります。
コムテック「ZDR035」
コムテック「ZDR035」は、過不足のない性能に、購入しやすい価格と、バランスの取れた前後2カメラドライブレコーダーです。200万画素で撮影できるカメラが前後に備えられており、画角は前後ともに水平138°、垂直70°、対角168°と広角で撮影できます。また、前後カメラのどちらにも、暗い場所でも明るく撮影できるソニー製CMOSセンサー「STARVIS(スタービス)」が搭載されているのも特徴のひとつです。
■コムテック「ZDR035」の主なスペック
解像度:1920×1080(フロント・リア)
画素数:200万画素(フロント・リア)
画角:水平138°、垂直70°、対角168°(フロント・リア)
フレームレート:17.5fps/27.5fps
画像補正:WDR、HDR(フロント)/HDR(リア)
駐車監視機能:あり(オプション)
記録媒体:microSDカード(32GB Class10付属、8〜128GB対応)
発売日:2021年4月
■コムテック「ZDR035」のクチコミ・レビュー(一部抜粋)
ドラレコとして、録画画質は昼夜ともに満足しています。購入に当たって、前後録画、出先での駐車監視機能、国内メーカー品(国内製造を重視したわけではありませんが)で3年保証、STARVIS、駐車監視中の設定時間、停止電圧設定も本体側で設定でき、電源電圧が12Vなので5Vの製品よりもオプションの駐車監視用電源ケーブルが安価です。
パイオニア「VREC-DH301D」
パイオニア「VREC-DH301D」は、前方を高画質で撮影できるのが特徴的な前後2カメラドライブレコーダーです。画素数は、フロントカメラが約370万画素と、高画質に撮影することができます(リアカメラは約200万画素)。また、フロントカメラがF1.4、リアカメラがF1.8と明るいレンズを搭載しており、前後カメラともに高感度のソニー製CMOSセンサー「STARVIS」を搭載しているので、暗めの状況でもしっかり明るく撮影できます。
■パイオニア「VREC-DH301D」の主なスペック
解像度:2560×1440(フロント)/1920×1080(リア)
画素数:約370画素(フロント)/約200万画素(リア)
画角:水平112°、垂直60°、対角135°(フロント)/水平105°、垂直55°、対角128°(リア)
フレームレート:27.0fps
画像補正:露出補正機能(フロント、リア)
駐車監視機能:あり(オプション)
記録媒体:microSDXCカード、microSDHCメモリーカード(16〜128GB/class10対応)
発売日:2022年7月
■パイオニア「VREC-DH301D」のクチコミ・レビュー(一部抜粋)
思ったよりも、すごく高画質です。以前、使用してた200万画素のモデルとは、比べものになりません。前後それぞれの明るさ調整が何段階にもあり、スモークフィルムが心配だったのですが、まったく問題ありませんでした。
コムテック「ZDR036」
コムテック「ZDR036」は、フロントカメラが本体や液晶モニターと独立している、セパレートタイプの前後2カメラドライブレコーダーです。フロントカメラがセパレートタイプのため、フロントガラスへの取り付け位置によって視界が遮られることが少なくなり、設置の自由度が高いモデルです。また、前後ともに約370万画素のカメラが搭載されており、フルHDの約1.8倍の画素数によって高精細な映像を記録してくれます。さらに、フロントカメラに搭載されたドップラーセンサーによって、フロントカメラの前方角度120°、距離2mまたは4mの範囲内の人やクルマなどの動きを検出してイベント録画を開始してくれる「動体検知機能」が搭載されているのも、「ZDR036」の特徴のひとつです。
■コムテック「ZDR036」の主なスペック
解像度:2560×1440、1920×1080、1280×720(フロント、リア)
画素数:約370画素(フロント、リア)
画角:水平134°、垂直70°、対角160°(フロント、リア)
フレームレート:27.5fps、17.5fps
画像補正:HDR
駐車監視機能:あり(オプション)
記録媒体:microSDメモリーカード(16〜128GB、class10対応)
発売日:2022年2月
ユピテル「marumie Y-3000」
ユピテル「marumie(マルミエ)Y-3000」は、リアカメラに業界初の「デュアルカメラ」が採用された前後3カメラドライブレコーダーです。リアカメラは、後方の映像に加えて後ろ方向からの車内や、窓越しに左右の映像を撮影することができます。後方から車内を映すため、乗員の顔が映りにくくプライバシーに配慮することも可能。3カメラすべてにソニー製CMOSセンサーの「STARVIS」が搭載されており、画素数は3カメラともに200万画素です。
■ユピテル「marumie Y-3000」の主なスペック
解像度:1920×1080(フロント・リア車内・リア後方)
画素数:200万画素(フロント・リア車内・リア後方)
画角:水平138°、垂直78°、対角162°(フロント・リア車内)/水平128°、垂直63°、対角155°(リア後方)
フレームレート:29.1fps
画像補正:HDR(フロント・リア車内・リア後方)
駐車監視機能:あり(オプション)
記録媒体:microSDカード class10以上(32GB付属、16〜128GB対応)
発売日:2021年10月
■ユピテル「marumie Y-3000」のクチコミ・レビュー(一部抜粋)
回りの状況がまるわかりですね。360°カメラと悩みましたが、画質が圧倒的です。初めての新車購入でしたので、いろいろ検討しました。当初は360°モデルと思ってましたが、3カメラなるものがあることを知って、比較してこのモデルにしました。価格はそれなりにしますが、ほかの3カメラと比較すると若干安く、デザインもすっきりしており、これにしてよかったと思います。
コムテック「ZDR037」
コムテック「ZDR037」は、フロントに前方や車内を撮影できる360°カメラが採用された前後2カメラドライブレコーダーです。フロントの360°カメラは、前方や車内、左右の映像を撮影することができます。また、ZDR037の360°カメラは垂直画角が235°と広いため、従来では映りにくかった信号機などもしっかりと撮影することができます。
■コムテック「ZDR037」の主なスペック
解像度:2880×2880(フロント)/1920×1080(リア)
画素数:800万画素(フロント)/200万画素(リア)
画角:水平360°、垂直235°(フロント)/水平138°、垂直70°、対角168°(リア)
フレームレート:27.5fps/17.5fps
画像補正:WDR(フロント)/HDR(フロント・リア)
駐車監視機能:あり(オプション)
記録媒体:microSDカード class10推奨(32GB付属、32〜128GB対応)
発売日:2021年2月
■コムテック「ZDR037」のクチコミ・レビュー(一部抜粋)
今まででもコムテックのドラレコ(前方のみ録画)を使用していました。画質は非常に満足していたのですが、横方向も録画したくなり、いろいろ検討した結果こちらを購入。おおむね満足できるのですが、やはり前方の画質は落ちますね。これは購入前からわかっていたことなので納得はしています。
ケンウッド「DRV-EM4700」
ケンウッド「DRV-EM4700」は、デジタルルームミラーを搭載した前後2カメラドライブレコーダーです。高画質で広視野角の12型IPS液晶が採用されたデジタルルームミラーに、約207万画素のフロントカメラが搭載されています。また、後方を映すリアカメラのリアルタイムな映像をデジタルルームミラーに映すことによって、通常のルームミラーに比べて死角の少ないクリアな後方映像を確認することができます。
■ケンウッド「DRV-EM4700」の主なスペック
解像度:1920×1080(フロント・リア)
画素数:約207万画素(フロント・リア)
画角:水平約143°、垂直約76°、対角約70°(フロント)/水平約107°、垂直約55°、対角約132°(リア)
フレームレート:28fps
画像補正:WDR
駐車監視機能:あり(オプション)
記録媒体:microSDカード class10以上推奨(32GB付属、16〜128GB対応)
発売日:2021年7月
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