イベントレポート

三菱自動車が「Vision Ralliart Concept」を初公開!ラリーアート復活の可能性も!?

三菱自動車は、「東京オートサロン2022」において、「Vision Ralliart Concept」と呼ばれるコンセプトカーを初公開した。

三菱「Vision Ralliart Concept」(東京オートサロン2022)

三菱「Vision Ralliart Concept」(東京オートサロン2022)

ラリーアートは、1980〜2000年代にラリーなどのモータースポーツで活躍し、一世を風靡したブランドだ。そして、今回公開されたVision Ralliart Conceptは、今後のラリーアートの方向性を示す1台といえそうだ。そこで、三菱自動車 グローバルセールスデベロップメント本部 グローバルマーケティング 企画部 担当部長の大谷洋二さんと、デザインを担当したデザイン本部 プログラムデザインダイレクターの山根真さんに話を伺いながら、Vision Ralliart Conceptの目的や特徴などについて解説していきたい。

ラリーアート、まもなく復活の狼煙か!?

三菱自動車 グローバルセールスデベロップメント本部 グローバルマーケティング 企画部 担当部長の大谷洋二さん(左)と、三菱自動車 デザイン本部 プログラムデザインダイレクターの山根真さん(右)

三菱自動車 グローバルセールスデベロップメント本部 グローバルマーケティング 企画部 担当部長の大谷洋二さん(左)と、三菱自動車 デザイン本部 プログラムデザインダイレクターの山根真さん(右)

まず、Vision Ralliart Conceptを出展した目的について、大谷さんは「ラリーアートブランドを、復活させるという意図があります」と言う。オートサロンの会場に、ラリーアートのコンセプトカーを展示することで、「三菱自動車らしさというものを、改めてお客様に伝えていきたいと考えています。そのひとつの方向性として、今回のコンセプトモデルをお客様に見ていただこうと考えました」と述べる。三菱自動車らしさとは、「環境を軸とした、安全、安心、快適にプラスして、お客様が運転していて楽しい、ワクワクする、そして快適な移動といったものを融合したものです」と大谷さん。しかし、それは三菱自動車全体の話。ラリーアートとしては、「その土台を、トップレベルのクオリティで実現したい。技術やデザイン、性能など、三菱自動車のエンジニアリングたちが持っているスピリッツを、最大限凝縮した形でラリーアートというブランドへ込めることで、三菱自動車“らしさ”を牽引していきたいのです」。そんな思いが込められたブランドに、ラリーアートを育て上げていきたいのだという。さらに、今後はラリーアートをバリエーションの選択肢のひとつとしても考えているということなので、新たな展開に期待したいところだ。

さらに一段高められたパフォーマンスを表現

三菱「Vision Ralliart Concept」(東京オートサロン2022)

三菱「Vision Ralliart Concept」(東京オートサロン2022)

アウトランダーPHEVの製品画像
三菱
4.68
(レビュー217人・クチコミ22949件)
新車価格:462〜532万円 (中古車:88〜606万円

さて、Vision Ralliart Conceptに話を戻すと、ベースモデルはアウトランダーPHEVなのだが、どういった点が異なるのだろうか。大谷さんは、「ベースモデルでも、動力性能はかなり高いレベルにあることはご存じかと思います。ですが、Vision Ralliart Conceptは、そこからさらにモーターや電池、S-AWCなどをさらに一段高めたレベルのものを想定しています」と話す。その結果、「まず、走る、曲がるなどの基本性能が完成しました。また、ブレーキも大容量のものが装着されていて、止まるための性能も高められています。ベース車のレベルは、すでにフラッグシップと呼べるパフォーマンスを持ち合わせていますが、ラリーアートとしてはそれをさらに高めていくように想定しています」と、パフォーマンス性能を高める方向を狙いたいことなどが窺えた。

また、デザインについて山根さんは、「Vision Ralliart Conceptは、三菱自動車のモノづくりのパッションが作り上げたクルマであることを、まず申し上げたいのです」と語る。そして、「次の世代の、ラリーアートの可能性をスタディするためのコンセプトカーとしてデザインしました」と、デザインの方向性を話す。これまで、ラリーアートといえば「世界ラリー選手権やパリ・ダカールラリーなどにおいて、輝かしい歴史を築き上げてきました。現在、ラリーアートの用品装着車などは、ラリーからインスパイアされたカラーリングやヘリテージを感じさせるものとなっています」。つまり、既知のラリーアートファンたちをターゲットとして考えている。いっぽう、Vision Ralliart Conceptは「ラリーアートを知らない、若い世代の人たちにも魅力を感じてもらえるようにするために、まったく新しい方向性を打ち出しています」と言う。

三菱「Vision Ralliart Concept」(東京オートサロン2022)

三菱「Vision Ralliart Concept」(東京オートサロン2022)

具体的には、「ラリーは舗装されていない道を走りますが、Vision Ralliart Conceptはオンロードのイメージです。また、ラリーカーのカラーリングではなく、上質でありながら迫力があり、圧倒的な存在感や力強さなどをデザインで表現しました」と言う。また、マットブラックのボディカラーを採用することによって、存在感や上質感が演出されているとのこと。このカラーリングは、光が当たったところに少しブルーの輝きを持たせることによって、「さりげない上質感を表現したいと、ボディカラーにもかなりこだわりました」と山根さん。

三菱「Vision Ralliart Concept」(東京オートサロン2022)

三菱「Vision Ralliart Concept」(東京オートサロン2022)

また、「片側約50mmのオーバーフェンダーを装備して、22インチの大径タイヤを履かせています。さらに、フロントには対向6ポッドのキャリパーを装着しました。そして、フロントバンパーやリアバンパーを完全に新しいデザインにすることで、新たなラリーアートの世界観を追求しています」と述べる。

三菱「Vision Ralliart Concept」(東京オートサロン2022)

三菱「Vision Ralliart Concept」(東京オートサロン2022)

そして、ボディサイドのデカールには、さりげなくラリーのイメージを込めているという。「実は、サイドのデカールは砂埃をデジタルで表現してるのです。ラリーで走っているイメージを、さりげなくここへ残しています」。また、ホイールデザインも、「ラリーアートのマークに、インスパイアされたデザインにしています」。Vision Ralliart Conceptは、このようにラリーのイメージをさりげなく入れることによって、昔のラリーファンにもワクワクしてもらいたいという思いがあるのだ。

三菱「Vision Ralliart Concept」(東京オートサロン2022)

三菱「Vision Ralliart Concept」(東京オートサロン2022)

フロントは、前述の通りバンパーやグリルがすべて刷新されている。グリルは、アクリルの内部がハニカム形状となっており、凝ったデザインが施されている。「ハニカムデザインによって、力強さを表現しています。また、上向くにしたがって面が変化し、グラデーションとなるように作り上げています。このあたりは、テクノロジー感を演出しています」。また、Vision Ralliart ConceptはPHEVなので、「これまでの、内燃機関のみのラリーカーから、電動化へ向けた新たなスポーツの表現、つまり電動化とパフォーマンスとの両立を考えていかなければならないので、そういったテクノロジー感を、デザインでできるだけ表現しています」と説明する。

三菱「Vision Ralliart Concept」(東京オートサロン2022)

三菱「Vision Ralliart Concept」(東京オートサロン2022)

リアバンパーも、フロントと同様に変更されている。「大きなディフューザーによって、スポーティーでレーシーな雰囲気を演出しています。メッシュも、新しいアーティスティックなデザインを表現しており、エキゾーストをさりげなく見せています。電動であるとともに、内燃機関も搭載されていますので、その両方を感じさせるような表現となっています」と山根さん。

最後に、山根さんは「力強さや、モノ作りのパッションを、Vision Ralliart Conceptを通して、多くの人が少しでも感じていただけたらいいなと思います」と話す。そして、ラリーアートが「三菱自動車の上位モデルとして、モノ作りの情熱が最も表現され、三菱自動車全体をけん引していくモデルとなってほしいと思っています」と語った。

三菱自動車が、そのパフォーマンス、つまり三菱自動車“らしさ”をより高める方向性として、ラリーアートを位置付けたということは、素直に喜びたいと思う。ラリーアートのヘリテージを大切にして、より強固なブランドへと育てていってほしいと思う。

(Photo:内田俊一)

内田俊一

内田俊一

日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かし試乗記のほか、デザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。

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アウトランダーPHEVの製品画像
三菱
4.68
(レビュー217人・クチコミ22949件)
新車価格:462〜532万円 (中古車:88〜606万円
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