デザインやブランドが好きだから……だけでは物足りないのが40代の腕時計事情。周囲の目線も意識しながら、自分の立場にふさわしい勝負ウォッチを手に入れましょう。
出典:楽天市場
論語には“四十にして迷わず”とあるように、心に迷いが生じない“不惑の年”とされる40歳。にもかかわらず、この歳になっても自分にふさわしい腕時計選びに迷う人は少なくありません……。なにせ腕時計は単なる時刻を知るための道具ではなく、自分のステータスや価値観も表すアイテム。ゆえに、デザインが好きだから、だけでは用をなさないことも……。「これさえあれば一生使える」といった一本に頼りたくもなりますが、年代とともにふさわしい腕時計というものは変化していくものです。
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働き始めたばかりの20代の頃は、腕時計選びにおいて「価格」「コスパ」「上司からの目」を重視した人が多かったはず。会社での立場的にも経済的にもちょっぴり余裕ができる30代では、「個性」や「自己主張」も意識するようになったことでしょう。
いっぽうで40代は、会社でもそれなりの地位に就いたり、部下ができたりする年代。そうなると、上司からの目はもちろん、部下からの目も意識する必要があり、さらに歳相応の“わかっている感”も求められるようになってきます。これが40代の腕時計選びが一筋縄ではいかない理由なのです。
正直、30代までの腕時計選びは、自分の好みだけで選んでもそれほど差し支えはありませんでした。ところが40代になると、自分の趣味嗜好だけでなく、おのずと“周囲の目”を意識した腕時計選びが求められるようになってきます。大切なのは、深い造詣や趣味のよさがにじみ出る“わかっている感”。これが周囲を納得させ、かつ自身のステータスを高めるのです。
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上質なスーツをビシッと着こなしているのに、腕時計が“ド”カジュアル……。これでは40代に求められる理想の大人像は損なわれてしまうでしょう。ポイントはビジネススタイルにいかに調和しているか。ポイントは、華美に映らないデザイン性やケースのサイズ・厚み、そしてスーツの色とケース・文字板の色の相性など。これらの点をきちんと押さえていれば、腕時計の値段に関係なく、“わかっている感”を演出できるのです。
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ときに会話の糸口にもなる腕時計。こと40代は高いコミュニケーション力が要求される年代ですから、話題になりやすい腕時計を選ぶのも賢い選択と言えるでしょう。そう考えると、腕時計の通にしか知られていないマニアックなブランドよりも、ロレックスやオメガなど知名度の高いメジャーブランドのほうが高いパフォーマンスを期待できます。また、女性ウケを重視するなら、カルティエやブルガリといったジュエリーでも有名なメゾンブランドを選ぶのもありでしょう。
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値段の高い腕時計ほど、ステータス性は当然高くなります。ただ、忘れてはいけないのは、車と同様に腕時計もメンテナンスなどのランニングコストがかかるという事実。高価な腕時計ほど費用はかさみます。そう考えれば、先のことを考えた、長年付き合える腕時計を選ぶのが40代にとって重要なこと。何より、気に入った腕時計をきちんと手入れして長年使っている、というスタイルもまた、周囲から好感を得られる要素のひとつでしょう。無理に背伸びをするよりも、身の丈に合ったモデルを選ぶこと。これもまた40代らしい腕時計選びと言えます。
40代にふさわしい腕時計の条件がわかったところで、実際にモデルを見ていきましょう。予算別に選びやすいように、10〜50万円、50〜100万円、100万円以上という3つのプライスゾーン別にラインアップしました。
気兼ねなく普段使いできてランニングコストもそう高くない。そんな実用的なモデルが揃うのがこのプライスゾーンです。ブランドのステータス性はもちろん、特に“高見え”するデザインの5本をピックアップしました。
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グランドセイコーの中でも「SBGN013」は、シックなブラックダイヤルといい、スーツの腕元にも収まりのよい40mmというサイズ感といい、40代の愛機としてふさわしい一本に仕上がっています。ムーブメントは、ブランドが誇る「9Fクォーツ」にGMT機能が追加されたキャリバー「9F86」。年差±10秒という高精度に加え、時針単独時差修正機能により、秒針を止めることなく時差修正が可能です。
●ケース径:40mm、SSケース、クォーツ
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スーツスタイルにもカジュアルにも使えるデザインがビジネスマンの間で人気を博す、「アテッサ アクトライン」の一本。幅広いスタイリングにマッチするモノトーンのカラーリングを始め、太陽光や室内の光で長時間駆動できる光発電「エコ・ドライブ」や、軽くてサビにくく傷にも強いスーパーチタニウムのボディが、多忙な40代のアドバンテージとなるでしょう。
●ケース径:43.5mm、スーパーチタニウムケース、光発電エコ・ドライブ
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1960年代に人気を博した名機「クロノグラフB」の復刻モデル。通称“パンダダイヤル”と呼ばれる黒いクロノグラフカウンターを備えた白ダイヤルが特徴です。さらに、黒いレザーストラップが全体を引き締めることで、精悍かつクリーンな顔つきに仕上がっている点にも注目。バランスのよい40mm径のケースサイズや、約60時間パワーリザーブを有するキャリバー「H-31」もポイントです。
●ケース径:40mm、SSケース、自動巻き
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ブランドのシンボルである鮮やかなブルーと、4時側のディスクが印象的な「オシアナス」の人気作。デュアルカーブサファイアガラスやDLC・チタンカーバイトによる表面硬化処理が生み出す質感の高さも、40代に似合う理由です。GPS衛星電波&標準電波機能やタフソーラー、Bluetooth連携による時刻修正、専用耐磁板によるJIS1種耐磁性能など、機能も大充実。
●ケース径:46.1mm、チタンケース、タフソーラー&クォーツ
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1960年代に実在したタイムピースにインスパイアされた定番モデル。シルバーダイヤルにバーインデックスというデザインと、丹念な面取りと細部におよぶバッフィングによって、「ジェントルマン」という名がふさわしいエレガントな顔つきに仕上がっています。ブランドのフラッグシップであるムーブメント「パワーマティック80 シリシウム」は、最大80時間のロングパワーリザーブを実現。
●ケース径:40mm、SSケース、自動巻き
50〜100万円の価格帯になると、IWCやカルティエといった知名度の高い有名時計ブランドの一本が射程距離圏内に入ってきます。ブランドアイコン的なモデルもいいですが、時計玄人好みな定番を選ぶのもおすすめです。
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40代にふさわしいIWCと言えば、「ポートフィノ」が思い浮かびます。なかでも本作は、白ダイヤルに丸いシルバーのステンレススチール(SS)ケース、3針、ローマンインデックス、小ぶりのデイト表示と、シンプル&ベーシックを体現した一本。スーツはもちろん、フォーマルシーンでも重宝するでしょう。42時間パワーリザーブの自動巻きムーブメントを搭載。
●ケース径:40mm、SSケース、自動巻き
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1996年に発表された「タンクフランセーズ」は、戦車の走行用ベルトからインスピレーションを得たという背景とは裏腹に、どこかフェミニンな優美さを感じさせるタイムピース。本作「LM」は2023年にリニューアルされた一本で、デイト表示が3時位置に変更されたほか、ケースやブレスも丸みを帯びたフォルムに。インデックスのローマ数字も立体的にアップデートされています。
●ケースサイズ:36.7×30.5o、SSケース、自動巻き
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ロンジンが誇る旗艦コレクションの中でも、トップクラスの高見えと“わかっている感”を醸し出せるのがこちら。秒針・曜日・日付・24時間のレトログラード機構に加え、サン&ムーンやムーンフェイズも搭載されています。これほど複雑な時計ながら、プライスは50万円ほど。ほかの時計ブランドであれば、100万円超えは当然のスペックです。
●ケース径:41mm、SSケース、自動巻き
出典:楽天市場
オメガの大人っぽい時計と言えば、「デヴィル アワービジョン」。特にこちらのモデルは、白いダイヤルに細身の針、そして18kホワイトゴールドが使用された立体的なローマンインデックス、そしてクロコダイルの型押しレザーストラップと、エレガントな顔つきに仕上がっています。ムーブメントは、15,000ガウスまでの耐磁性を備えた「コーアクシャル マスタークロノメーター キャリバー8902」。
●ケース径:41o、SSケース、自動巻き
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「レベルソ」の印象が強いブランドですが、時計玄人からは基幹コレクションのひとつに数えられる「マスター」も根強い人気を誇っています。クラシックなラウンドケースとシンプルなダイヤルデザインが持ち味の本作は、厚さ約7mmというスリムケースも手伝って、エレガントなイメージを強めています。シースルーの裏ぶたからは自社製の薄型キャリバー「899」を眺められます。
●ケース径:40mm、SSケース、自動巻き
100万円超えともなると、高級時計ヒエラルキーの上部に位置する最上級ブランドが選択肢に。ただ、40代たるもの、これみよがしなラグジュアリー時計ではなく、あえてむだをそぎ落とした渋めのモデルを選び、人間的な厚みをアピールするのも一興です。
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熱烈なファンの多いロレックスの「エクスプローラーT」。カレンダーすらない、タフさと視認性の高さだけを追求した硬派なデザインが男心をつかみます。2021年のリニューアルではケース径が39mmから36mmにサイズダウン。主張しすぎない高級感といい、スーツの腕元にもしっくりくるサイズ感といい、いっそう40代にふさわしいタイムピースへと進化しています。
●ケース径:36mm、SSケース、自動巻き
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ゼニスが誇るクロノグラフの金字塔。要素の多いクロノグラフですが、ホワイト×ブラックのツートンカラーによって、どこか気品を漂わせる面構えに仕上がっています。さらに、3色文字板やポンプ型プッシュボタン、黒いセラミックベゼルなど、同ブランドの歴代クロノグラフの要素も随所に。1/10秒精度の自動巻きクロノグラフムーブメント「エル・プリメロ3600」を搭載。
●ケース径:41mm、SSケース、自動巻き
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同ブランドの代名詞「トノウカーベックス」と双璧をなす人気の「ロングアイランド」。文字板全体に広がるビザン数字インデックスやスペード針、放射状のギョーシェ彫り、文字板中央のオーバルサークルなど、ブランドの醍醐味がとことん味わえる逸品です。40代には、ピンクゴールドケースと白文字板の組み合わせが気品を感じさせるこんな1本をレコメンド。
●ケースサイズ:30.5×43mm、PGケース、自動巻き
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1950年代にフランスの特殊潜水部隊からの依頼によって誕生した、ブランパンを代表するスポーツモデル。2013年誕生の「フィフティ ファゾムス バチスカーフ」は、300m防水対応や逆回転防止ベゼル、高耐磁性能といった特徴を持つ本格ダイバーズながら、街にも似合う洗練されたシンプルデザインが魅力です。主張しすぎない38mmのケースサイズも40代に似合うポイント。
●ケース径:38mm、SSケース、自動巻き
出典:楽天市場
1960年代に製造していたモデルにオマージュを捧げるタイムピース。優美なラウンドケースと、わずかに膨らみを持たせたサイドが同ブランドのルーツである懐中時計を彷彿とさせます。さまざまなバリエーションがありますが、狙い目はホワイトの文字板とスモールセコンドを持つベーシックな一本。ホワイトゴールドの質感も40代にふさわしい品格を放ちます。
●ケース径:40mm、WGケース、自動巻き