鉄道(電車)運転シミュレーションゲームとして1996年に登場してから現在に至るまで、根強い人気を誇るタイトーの「電車でGO!」シリーズ。20周年にあたる昨年2017年には11月7日に最新作「電車でGO!!」が登場し、アーケードで稼働中だ。
家庭用ゲーム機で遊べる同シリーズのタイトルは長らく発売されていないが、2018年2月8日にマスコン型コントローラーと一体になったゲーム機「電車でGO! PLUG & PLAY」が発売される。メーカー希望小売価格は14,800円(税別)。テレビにHDMIケーブルで接続するだけで遊べるという手軽さが魅力の本機を、発売前にプレイする機会を得たのでその詳細をレポートする。
マスコン型ゲーム機「電車でGO! PLUG & PLAY」を遊んでみた
「電車でGO! PLUG & PLAY」は、電車の運転席に設置してあるマスター・コントローラー(マスコン)を模した専用コントローラーとゲームソフトが一体化したゲーム機だ。そのため、テレビかモニターさえあればプレイ可能で、家庭用ゲーム機などほかのハードを必要としない。HDMIケーブルでテレビやモニターに接続すればすぐに遊べるのが大きな特徴だ。
本体はプラスチック製で、サイズが250(幅)×148(奥行き)×125.5(高さ)mm。片手で簡単に持ち上げられるほど軽く、大きさも場所をとらないサイズ。左のレバーがマスコンで、右のレバーがブレーキハンドル。マスコンとブレーキ弁の間には、懐中時計を置くためのスペースが備えられている
35歳男性の筆者が握ると、若干小さめ。大人には少し小さく、子どもにピッタリのサイズになっている
家庭用ゲーム機のコントローラーと同じく方向キーやボタンを搭載。これらを運転中に使うことは、ほとんどない
前面には電源ボタンを備える
背面にはHDMIポートと、給電用のmicroUSBポートを搭載
「電車でGO! PLUG & PLAY」に内蔵されているのは、2004年に「PlayStation 2」で発売された「電車でGO! ファイナル」を高解像度化(HD720p)、ワイド化(アスペクト比16:9)したもの。最新ゲームのグラフィックにはかなわないが、発売当時に好評を得ていたグラフィックが現代風に進化したというわけだ。
収録されているデータは2013年10月のもの。山手線(内回り/外回り)、中央本線(東京〜高尾 上り/下り)、大阪環状線(内回り/外回り)、東海道本線(JR京都線、JR神戸線 京都〜神戸 上り/下り)の4つの路線が収録されている。約14年前のデータは懐かしさがこみ上げてくる
PS2の「電車でGO! ファイナル」は、モーター音や駅、車内メロディ、自動音声放送などを忠実に再現したサウンドも評価が高かった。このサウンドもHDMIのリニアPCM音声になり音質が向上している。
一度でもプレイしたことがある人なら知っていると思うが、初めてプレイするという人向けに「電車でGO! PLUG & PLAY」の操作方法やルールをおさらいしておく。操作方法は、マスコンでスピード調節、ブレーキハンドルでブレーキレベルを調節するだけで、ものすごくシンプルだ。子どもでも十分理解できるレベルだろう。
ゲームの流れは、駅を出発し、制限速度を守って走行。停車駅に到着予定時刻までに到着するというもの。ただし、走行中は場所によって制限速度が変化したり、決められた速度で通過しなければいけない「定速ポイント」が用意されていたり、停止位置を越えないように停止したりする必要があったりするなど、仕掛けが満載だ。
実際にプレイしている様子は以下の動画から確認していただきたい。進化したグラフィックやサウンド、そしてゲームの流れがわかるはずだ。なお、動画内のブレーキハンドルの持ち方だが、サイズが小さいく筆者の手では窮屈だったため、正しい方法とは反対の握り方でプレイしている。
路線とダイヤ、ルートを選んでゲームスタート。始発駅から終着駅までの短い区間を走る「分割ルート」が用意されていて、「分割ルート」をクリアすると、始発駅から終着駅までを通して走行する「総合ルート」を遊べるようになる
発車アナウンスが終わると、車内信号が点灯。ブレーキを解除して、マスコンをゆっくりと上げて加速していく
走行中は、指定された時刻に通過する「定過ポイント」、指定された速度で通過する「定速ポイント」、速度制限標識など多くの仕掛けが登場。指示を適切に守って走行するとスコアが加算。違反するとライフ(ゼロになるとゲームオーバー)が減点される
停車駅が近づいたら、徐々に減速して停止位置に合わせて停車。停止位置に近ければ近いほど多くのスコアをゲットできる
運転の終了後には、獲得したスコアをクレジットに換算。貯めたクレジットを使って新しいダイヤを購入可能だ
久々のプレイだったため、ブレーキによる減速具合の程度がなかなかつかめず、最初は停止位置を頻繁にオーバーしてしまった。何回か同じ路線をプレイするとだんだん操作に慣れてきて、昔プレイしていたときの感覚を思い出す。ただし、車両が違うと、加速やブレーキ性能も異なるため、なかなか難しい。
「電車でGO! PLUG & PLAY」には、「ノーマルモード」と「エンジョイモード」が用意されているのだが、「ノーマルモード」が難しいと感じる人には「エンジョイモード」をおすすめしたい。「ノーマルモード」のルールが緩和されており、スピードアップやタイムストップ、回復救急箱など5種類のアイテムの中から2つを選んで使用できるのも助かるだろう。特に、子どもとのプレイを考えている人は、「エンジョイモード」で「電車でGO!」の楽しさを理解しから、「ノーマルモード」をプレイするのがよさそうだ。鉄分多目の親子は、遊んでみてはいかがだろうか。
※本製品で収録されているデータは一部を除き2003年10月時点のデータを使用しております。
※ゲーム内容は実際の運行・運転をゲーム用にアレンジしておりますので、実際とは異なる部分があります。
※ゲーム画面は開発中につき、製品版ではデザインが変わる可能性がございます。
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