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PS5の約8万円は本当に高いのか。同額でゲーミングPCを買うほうがいい?

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2024年8月27日にソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)より「PlayStation 5(PS5)」、および関連アクセサリーの価格改定が発表されました。9月2日より、PS5(ディスク版)は66,980円(税込。以下同)から79,980円に、PS5(デジタル・エディション)は59,980円から72,980円に値上げされます。

家庭用ゲーム機に約8万円と聞くと、さすがに高価な印象です。この価格であれば、ゲーミングPCの購入を考える人が増えてもおかしくありません。しかし、PS5と同じ価格でどんなゲーミングPCが購入できるのでしょうか。実際に価格.comで調べてみると、PS5がいかに高コスパなのかがわかります。

PS5と同じ価格のゲーミングPCのスペック

PS5の基本スペックは以下のとおり。ただし、PS5向けに独自カスタマイズされており、具体的なモデル名までは明らかにされていません。

CPU:AMD Ryzen Zen 2アーキテクチャ(8コア16スレッド、最大3.5GHz)
GPU:AMD Radeon RDNA 2ベース(最大2.23GHzまで可変。レイトレーシング対応)
メモリー:16GB(GDDR)
ストレージ:1TB(M.2 SSD)

では、PS5と同じ79,980円で購入できるゲーミングPCはどれほどのスペックなのでしょうか。8月28日時点で価格.comに登録されているモデルから検索すると、複数のモデルがヒットしますが、そのなかでもスペックが高いのが、PASOULから販売されている76,000円のゲーミングPC「煌 GHP-1650」です。

「煌 GHP-1650」の基本スペックは以下のとおり。

CPU:第12世代 インテル Core i3 12100F(4コア8スレッド、最大3.3GHz、ブースト時4.3GHz)
GPU:GeForce GTX 1650(ベース1485MHz、ブースト時1665MHz)
メモリー:16GB(DDR4 PC4-25600)
ストレージ:500GB(M.2 SSD)

パソコンに詳しい人ならわかるでしょうが、「煌 GHP-1650」のスペックは、PS5に及びません。メモリーこそ同じ容量ですが、CPU、GPUの性能はPS5がワンランク上。PS5は最大4K、リフレッシュレート120Hz出力に対応(対応ゲームは少ないですが)し、レイトレーシングもサポートします。

ストレージに関しても、PS5は1TBですが、「煌 GHP-1650」は500GBにとどまっています。

加えて、PS5にはコントローラー「DualSense ワイヤレスコントローラー」が付属します。こちらの価格は11,480円。「煌 GHP-1650」の場合ですと、マウスやキーボードが付属していないので、こちらは別途購入する必要があります。

つまり、基本スペックだけで見ると、価格改訂後の8万円でもPS5はゲーミングPCを買うよりもお得、高コスパなのです。

ただし、「ゲーミングPCを買うならPS5のほうがいい!」とは言い切れません。PS5はオンラインゲームを遊ぶのに有料サブスクリプションの「PS Plus」に加入する必要があり、そちらは月額850円〜です。いっぽうのゲーミングPCは、オンラインゲームを遊ぶのに追加で料金を支払う必要がありません。

また、PS5は基本的にPS5向けに販売されているゲームしか遊べません。いっぽうのゲーミングPCはSteamやEpic Games Storeといった複数のゲーム販売プラットフォームから購入でき、そのゲームの数はPS5を圧倒しています。

PS5限定のゲームも発売から1年後くらいにはSteamでもリリースされることがあり、ソフトの豊富さではゲーミングPCに軍配が上がります。

また、ゲーミングPCはパソコンなので、ゲーム以外の用途にも利用できます。PS5も、動画配信サービスが見られたり、光学ディスクドライブ搭載モデルであれば、Blu-rayの再生ができたりなど、ゲーム以外のことも可能ですが、パソコンには及びません。

加えて、フルHD画質で十分という人にはエントリークラスのゲーミングPCでも間に合いますし、PCパーツを交換すればより要求スペックの高いゲームも遊べます。

つまり、対スペックのコスパ視点だとPS5に軍配が上がりますが、ゲーミングPCを選ぶメリットもあるのです。また、もう少し高価でもミドルクラスのゲーミングPCを購入すれば、PS5と同等スペックでゲームを楽しめ、さらには遊べるソフトも段違いで多くなります。

そのため、どちらを買うべきとは言いがたく、その人がゲーム機で何をしたいかによって選ぶべきでしょう。高画質のゲームをコスパよく楽しむならPS5が候補になり、ゲームをたくさん遊びたい人や、ゲーム以外の用途でも使いたい人はゲーミングPCが候補になるでしょう。

しかし、家庭用ゲーム機が約8万円とはなかなかスゴい時代になりました。子どもがクリスマスにPS5を欲しがっても、躊躇してしまいそうです。同じ価格で2台購入できるNintendo Switch(有機ELモデル)にしようかなと迷いがでてきます。サンタさんが間違えたことにして、Nintendo Switchを買うのもアリかもしれません。

水川悠士(編集部)
Writer / Editor
水川悠士(編集部)
デジタル系メディアから価格.comへ。スマホ、スマートウォッチなどのガジェット周り、ゲーム関連を担当。触ってきた製品は数えきれないほど多いです。価格.comマガジンのYouTubeにも出演中。
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