特別企画

Windows 10のサポート終了に備える(第6回)対応PCでWindows 11にアップデートする

Windows 10のサポート終了にともなう乗換案内の連載も、ついに最終回。第6回となる今回は、Windows 11に対応しているPCのアップデート方法と、Windows 11のクリーンインストール方法を解説します。

第1回で解説した「PC 正常性チェック アプリ」でWindows 11への対応を確認した際、要件を満たしていると表示されたPCであれば、Windows 11へのアップデートやクリーンインストールが可能です。より快適にWindows 11が使えるのはクリーンインストールですが、データのバックアップや復元、ソフトやドライバーの再インストール、設定し直しなど、手間がかなりかかります

第1回で解説した「PC 正常性チェック アプリ」でWindows 11への対応を確認した際、要件を満たしていると表示されたPCであれば、Windows 11へのアップデートやクリーンインストールが可能です。より快適にWindows 11が使えるのはクリーンインストールですが、データのバックアップや復元、ソフトやドライバーの再インストール、設定し直しなど、手間がかなりかかります

PCがWindows 11に対応している場合、Windows Updateを利用したアップデートが最も手軽な方法です。データやソフト、設定などをそのまま引き継げるため、エラーさえ発生しなければバックアップデータからの復元作業は不要。ただし、蓄積されている細かいWindowsのエラーなども、そのまま引き継がれてしまうというデメリットもあります。

いっぽう、クリーンインストールは一度PCを初期化してWindowsをインストールするため、細かなエラーを一掃でき、スッキリとWindows 11を利用できます。PCの高速化もある程度は期待できますが、一度データやソフトを完全に消去するため、バックアップや復元、ソフトやドライバーなどの入れ直しといった面倒な作業は発生してしまいます。

※本記事はPC検証時の情報を基に作成しています。システムアップデートなどによって機能が追加されている場合があります。

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「Windows Update」でWindows 11へアップデートする

Windows 11にアップデートするには、現状の環境をそのままにアップグレードするのが、最も手軽な方法と言えます。アップデート作業は通常の更新プログラムと同様に、Windows Updateから実行できます。Windows 11に対応しているPCなら、すでにWindows 11のアップデート項目がWindows Updateに表示されているでしょう。

もし、Windows 11のアップデート項目が表示されている場合は、そのままアップデートを実行すればWindows 11がインストールされます。ただし、アップデート中にエラーが発生する場合もあるため、大事なデータはしっかりバックアップしてから実行することをおすすめします。

Windows UpdateにWindows 11へのアップデート項目が表示されている場合は、アップデートを実行して画面の指示にしたがってPCを再起動します。再起動後にWindows 11のインストールが開始されます

Windows UpdateにWindows 11へのアップデート項目が表示されている場合は、アップデートを実行して画面の指示にしたがってPCを再起動します。再起動後にWindows 11のインストールが開始されます

Windows 11を実行できると表示されているものの、まだアップデート項目が表示されていない場合もありえます。その際は、マイクロソフトのホームページから「Windows 11 インストール アシスタント」を入手して、手動でアップデートできます

Windows 11を実行できると表示されているものの、まだアップデート項目が表示されていない場合もありえます。その際は、マイクロソフトのホームページから「Windows 11 インストール アシスタント」を入手して、手動でアップデートできます

マイクロソフトのホームページに「Windows 11 インストール アシスタント」が用意されているので、「今すぐダウンロード」をクリックします

マイクロソフトのホームページに「Windows 11 インストール アシスタント」が用意されているので、「今すぐダウンロード」をクリックします

ダウンロードが完了したら、「Windows 11 インストール アシスタント」を起動します。Windowsのライセンス条項が表示されるので内容を確認し、「同意してインストール」をクリックします

ダウンロードが完了したら、「Windows 11 インストール アシスタント」を起動します。Windowsのライセンス条項が表示されるので内容を確認し、「同意してインストール」をクリックします

これでWindow 11のダウンロードが開始されるので、完了するまで待ちます

これでWindow 11のダウンロードが開始されるので、完了するまで待ちます

ダウンロードが完了すると、「ダウンロードの確認」という画面が表示されます。これも完了するまで待ちます

ダウンロードが完了すると、「ダウンロードの確認」という画面が表示されます。これも完了するまで待ちます

ダウンロードの確認が完了すると、続いてWindows 11のインストールが開始されます。しばらく時間がかかりますが、100%になるまで待ちます

ダウンロードの確認が完了すると、続いてWindows 11のインストールが開始されます。しばらく時間がかかりますが、100%になるまで待ちます

インストールが100%まで完了すると、再起動の通知画面が表示されるので、「今すぐ再起動」をクリックしてPCを再起動。そうするとインストール作業が進み、Windows 11の初期設定ウィザードが表示されます。初期設定ウィザードの設定に関しては、第4回で解説しているので、参考にしてWindows 11のセットアップを完了してください

インストールが100%まで完了すると、再起動の通知画面が表示されるので、「今すぐ再起動」をクリックしてPCを再起動。そうするとインストール作業が進み、Windows 11の初期設定ウィザードが表示されます。初期設定ウィザードの設定に関しては、第4回で解説しているので、参考にしてWindows 11のセットアップを完了してください

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Windows 11をクリーンインストールする

Windows 11に対応しているPCの場合、ストレージを一度すべて初期化してクリーンインストールするという方法もあります。ただし、データもソフトも設定もすべて消去されるため、事前にしっかりバックアップを取っておかなければなりません。

また、Windows11のインストール後には、バックアップからデータを復元する手間もあり、ソフトや周辺機器のドライバーをインストールし直さなければなりません。さらに、Windowsの設定もやり直しとなる部分が出てくるため、結構な手間がかかります。

しかし、メリットもあります。まず、表面化していないWindowsの細かなエラーや、不要なゴミファイルを一掃できます。さらに、ストレージ内も改めて整理して使えます。古いPCでもWindowsが安定して動作し、ある程度の高速化が期待できます。

クリーンインストール自体に必要なものは8GB以上のUSBメモリーと、マイクロソフトが配布している「Windows 11 メディア作成ツール」だけ。興味がある人はぜひチャレンジしてほしいのですが、ある程度のPCの知識は必要です。自信がない人には、あまりおすすめできません。

「Windows 11 メディア作成ツール」は、先ほど「Windows 11 インストール アシスタント」をダウンロードした場所と同じく、「Windows 11のダウンロード」というマイクロソフトのホームページに用意されています。「Windows 11 のインストール メディアを作成する」の項目の下にある「今すぐダウンロード」をクリックし、ツールをダウンロードします

「Windows 11 メディア作成ツール」は、先ほど「Windows 11 インストール アシスタント」をダウンロードした場所と同じく、「Windows 11のダウンロード」というマイクロソフトのホームページに用意されています。「Windows 11 のインストール メディアを作成する」の項目の下にある「今すぐダウンロード」をクリックし、ツールをダウンロードします

インストールメディアとして使用するUSBメモリーをPCに差し込み、ダウンロードした「Windows 11 メディア作成ツール」を起動。ライセンス条項が表示されるので、内容を確認して「同意する」をクリックします

インストールメディアとして使用するUSBメモリーをPCに差し込み、ダウンロードした「Windows 11 メディア作成ツール」を起動。ライセンス条項が表示されるので、内容を確認して「同意する」をクリックします

「言語とエディションの選択」が表示されるので、言語は「日本語」、エディションは「Windows 11」を選択します。なお、項目の下にある「このPCにおすすめのオプションを使う」にチェックが入っていると、各項目はPCに合わせて自動で選択されます。選択後は右下にある「次へ」をクリックします

「言語とエディションの選択」が表示されるので、言語は「日本語」、エディションは「Windows 11」を選択します。なお、項目の下にある「このPCにおすすめのオプションを使う」にチェックが入っていると、各項目はPCに合わせて自動で選択されます。選択後は右下にある「次へ」をクリックします

使用するメディアの選択画面が表示されるので、「USB フラッシュ ドライブ」を選択し、右下の「次へ」をクリックします

使用するメディアの選択画面が表示されるので、「USB フラッシュ ドライブ」を選択し、右下の「次へ」をクリックします

USB フラッシュ ドライブの選択画面が表示されるので、PCに差し込んだUSBメモリーを指定し、「次へ」をクリックします

USB フラッシュ ドライブの選択画面が表示されるので、PCに差し込んだUSBメモリーを指定し、「次へ」をクリックします

Windows 11のダウンロードとインストールメディアの作成が開始されるので、作業完了までしばらく待ちます

Windows 11のダウンロードとインストールメディアの作成が開始されるので、作業完了までしばらく待ちます

「USB フラッシュ ドライブの準備ができました」と表示されたら作業は完了。右下の「完了」をクリックして、「Windows 11 メディア作成ツール」を終了します。作成したUSBメモリーはそのままPCに差し込んでおき、「Shift」キーを押しながらPCを再起動します。なお、「Shift」キーはしばらく押したままにしておきます

「USB フラッシュ ドライブの準備ができました」と表示されたら作業は完了。右下の「完了」をクリックして、「Windows 11 メディア作成ツール」を終了します。作成したUSBメモリーはそのままPCに差し込んでおき、「Shift」キーを押しながらPCを再起動します。なお、「Shift」キーはしばらく押したままにしておきます

「オプションの選択」という青い画面が表示されたら、「Shift」キーから指を離して「デバイスの使用」を選択します

「オプションの選択」という青い画面が表示されたら、「Shift」キーから指を離して「デバイスの使用」を選択します

PCの起動に利用するデバイスの一覧が表示されるので、USBメモリーに該当する「USB HDD」を選択します。そうすると再起動が実行され、PC内にあるWindows 10ではなく、USBメモリー内のWindows 11のインストーラーが起動します

PCの起動に利用するデバイスの一覧が表示されるので、USBメモリーに該当する「USB HDD」を選択します。そうすると再起動が実行され、PC内にあるWindows 10ではなく、USBメモリー内のWindows 11のインストーラーが起動します

Windows 11のインストーラーの指示にしたがい、言語やキーボードを選択します。その後、「セットアップオプションの選択」画面が表示されるので、「Windows 11のインストール」を選び、ストレージ内のデータ削除の同意にチェックを入れてインストール作業を続行します。インストールが進行すると、Windows 11の初期設定ウィザードが表示されるので、第4回の解説を参考にWindows 11のセットアップを完了します

Windows 11のインストーラーの指示にしたがい、言語やキーボードを選択します。その後、「セットアップオプションの選択」画面が表示されるので、「Windows 11のインストール」を選び、ストレージ内のデータ削除の同意にチェックを入れてインストール作業を続行します。インストールが進行すると、Windows 11の初期設定ウィザードが表示されるので、第4回の解説を参考にWindows 11のセットアップを完了します

Windows 10のサポートが1年間延長可能に

拡張セキュリティ更新プログラム(ESU)に注目

Windows 10のサポートは2025年10月14日に終了しましたが、マイクロソフトはPC乗り替えの準備期間として有料のサポート延長プログラムを用意しました。「拡張セキュリティ更新プログラム(ESU)」という1年間の延長プログラムで、その後の契約次第では最大3年間まで延長できます。

30ドルの有料プログラムとされていますが、無料で利用できる条件も用意されています。利用にはWindows 10のバージョンが「22H2」で、最新の更新プログラムが適用されている必要があります。さらに、Windows 10へのサインインに使われているMicrosoftアカウントが管理者アカウントである必要があります。

そのうえで、「Windowsバックアップ機能を使って、PC設定をOneDriveに同期している」場合は、無料で延長プログラムが利用できます。本特集でも第3回で「Windowsバックアップ」の解説をしていますが、その際にPCの設定を含めていた場合、すでに無料利用できる条件をクリアしていることになります。

さらにもうひとつ、1,000 Microsoft Rewardsポイントを使って交換するという方法もあります。Microsoft Rewardsポイントとは、設定のホーム画面上部に表示されているマイクロソフトの独自ポイントで、EdgeやBing検索を使うと自動で貯まります。

なお、「拡張セキュリティ更新プログラム(ESU)」の無料登録は、Windows Updateの画面から行えるので、ここでその方法を解説しておきましょう。

Microsoft Rewardsを貯めるには?

「Microsoft Rewards」とは前述のとおり、マイクロソフト独自のポイントプログラムです。設定の上部に現在の保有ポイントが表示されており、クリックすることで専用サイトにジャンプできます。貯めるための条件が色々と掲載されているので、これから1,000ポイント貯めたいという場合は参考にしてください。

設定上部の「ホーム」部分に、「リワード」として表示されているのが「Microsoft Rewards」の保有ポイントです。「Windowsバックアップ」のPC設定同期ではなく、リワードで交換したい場合は、クリックして専用ページを開き、貯め方を確認するとよいでしょう

設定上部の「ホーム」部分に、「リワード」として表示されているのが「Microsoft Rewards」の保有ポイントです。「Windowsバックアップ」のPC設定同期ではなく、リワードで交換したい場合は、クリックして専用ページを開き、貯め方を確認するとよいでしょう

Microsoft Rewardsの公式ページには、ポイントを貯める方法が色々と掲載されています。基本的にはマイクロソフトのソフトやサービスを利用する方法が一般的ですが、Edgeを使ってBing検索を行うのが最も手軽。今からでも十分1,000ポイントを貯められます

Microsoft Rewardsの公式ページには、ポイントを貯める方法が色々と掲載されています。基本的にはマイクロソフトのソフトやサービスを利用する方法が一般的ですが、Edgeを使ってBing検索を行うのが最も手軽。今からでも十分1,000ポイントを貯められます

【まとめ】サポート延長で安心せずに早めの対策を

「拡張セキュリティ更新プログラム(ESU)」により1年間のサポート延長が可能なうえ、米マイクロソフトが公式ブログ「Windows Experience Blog」にて、拡張セキュリティ更新プログラムにともない、「Microsoft Defender」のウイルス対策も、2028年10月まで提供することを発表しています。

これにより、「今すぐWindows 11に買い替えなければならない」という事態ではなくなりましたが、これはあくまでもWindows 11への移行の準備期間ととらえ、この猶予に安心せず、早めに対策を講じるのが賢明です。いずれ買い替えるのであれば、早めに快適な環境を手に入れるのがよいでしょう。

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功刀友如
ゲーム会社のCGデザイナーから、社内デザイナーがいると勘違いして出版社に転職。以降、雑誌編集者としてPC・スマホを中心とした雑誌やムックを担当。現在はフリーランスとして、デジタルガジェットやホビー系グッズ関連の誌面やWeb記事を担当しています。趣味はバイクとコンシューマーゲームで、嫌いな夏休みの宿題は「読書感想文」です。
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松田真理(編集部)
Editor
松田真理(編集部)
編集プロダクションで一般誌から専門誌、広報誌からWebコンテンツまで、さまざまな媒体で経験を積み、2014年にカカクコム入社。パソコン製品からデジタル製品全般まで、幅広いジャンルの情報発信に携わっています。読み方は、まつだ・しんり。
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