「時間がたっぷりある長期休暇はゲームを遊びまくろう!」という人も多いのではないだろうか? そんな人に向けて、がっつり長時間遊べるPS5向けゲームを筆者が独断で10本ピックアップ! ゲーム三昧の休暇をぜひ楽しんでいただきたい。
2024年に発売された「龍が如く8」は、ハワイを舞台に真夏のアクティビティを思う存分堪能できる最高のレジャーゲームだ。「ドンドコ島」や「スジモンバトル」はそれぞれ単体だけで10時間以上遊べるアクティビティであり、ほかにもローグライク風ダンジョン攻略ステージや、過去の「龍が如く」作品にまつわるエピソードなど、やり込み要素が非常に多い。ストーリーもかなりのボリュームで、いくつもの伏線を駆使したドラマチックな物語は、プレイ後の満足度が非常に高い。
筆者はゲームクリアまでに100時間を要したのだが、本作はついついゲームの隅から隅までをプレイしたくなる誘惑に満ちている。常夏の楽園での充実したゲームプレイが日々の疲れを癒やしてくれるだろう。
シミュレーションゲームの初心者から熟練者まで、幅広い層のプレイヤーに愛されるシミュレーションRPGの傑作が「ユニコーンオーバーロード」。60種類にも及ぶクラス(職業)に、ステージギミックなど、ゲームシステムは複雑だが、チュートリアルでしっかりと説明してくれるので、そこまで難しさは感じない。
また、バトルの結果が最初からわかるシステムによって、プレイヤーがシミュレーションバトルの仕組みを理解できるよう徹底的に作り込まれている。加えて、オープンワールド的な探索をうまく組み合わせたフィールドシステムによって、プレイヤーの熱中度はさらに高まる。
開発元のヴァニラウェアのキャラクターデザインやイラストの描き込みもすさまじく、ユニークな登場人物との出会いや王道ファンタジーの物語も魅力的だ。
じっくりプレイすればクリアまで80時間以上遊べるゲームなので、シミュレーションバトルゲームをあまり触ったことがない人にもぜひ遊んでいただきたい。
「メタルギア」シリーズなどで知られる小島秀夫監督が立ち上げたゲームスタジオの処女作「DEATH STRANDING」。本作は、オープンワールドゲームとしてはかなり異彩を放つ内容だが、唯一無二のゲーム体験がある作品だ。
移動というゲーム性に重きを置いたオープンワールドデザインを貫いており、依頼された荷物を別の場所へ運ぶのが主なゲームプレイとなる。荷物を奪いに来たり、阻止しようとする敵たちが、配達人である主人公サムの前に立ちはだかる。障害を乗り越えようやく荷物を届け切ったときの達成感、インフラを整備していく過程でどんどんスムーズになる配達ワーク、そして別のプレイヤーの建築物がふとした瞬間に自分の助けになる、あるいは自分の建築物が誰かの助けとなりほかプレイヤーとのつながりを感じられるソーシャルストランドシステムなど、本作にしかない独自のゲーム性が重なり合うことによって多くのプレイヤーを配達依存症にしてきた作品だ。
現代の情報社会を生々しく風刺する物語も本作の見どころで、最後までプレイするだけでも相当な時間を要する。全マップのインフラ整備などやり込めば100時間以上は余裕で遊べる作品だ。2025年には続編となる「DEATH STRANDING2」が発売予定なので、この機会にプレイしてみてはいかがだろうか。
「No Man’s Sky」はクラフト型宇宙オープンワールドゲーム。発売直後は事前に発表されていたゲーム内容とはほど遠い完成度で多くの批判が集まったが、発売以降はゲーム要素の追加や丹念なアップデートを繰り返すことで、プレイヤーからの評価が急上昇。スペクタクルな宇宙冒険を味わえる良作として多くのファンから支持を得ている。
自動生成された無数の惑星を訪れ、そこにしかない元素や素材を獲得して装備や建築アイテムを開放していくのがメインのゲームプレイになるのだが、惑星固有の幻想的な生物たちとの出会いや、建築物の作成、宇宙船のカスタマイズ、さらには交易で資産を築くなど、本作で得られるゲーム体験はロマン以外の何物でもない。
宇宙好きにはたまらない作品だ。
本作は、2018年にPS4向けに発売された「ゴッド・オブ・ウォー」の続編タイトル。前作で舞台をギリシャ神話から北欧神話の世界へ移した「ゴッド・オブ・ウォー」シリーズだが、本作では北欧神話に登場する九つの世界(九界)すべてを訪れることが可能になった。圧倒的に美麗なグラフィックで描かれるマップには、探索要素が豊富に詰め込まれ、濃厚な北欧神話体験が味わえる。
技や装備の増加に伴い、追加された新ギミックによるやりごたえが増した謎解き、巨大な北欧神話上の生物たちとの出会いなど、マイペースに探索や寄り道をしながらじっくりと物語を進めていくゲームプレイの中には贅沢な瞬間がいくつもある。
しかし、最大の見どころは物語だ。父と息子の関係性をテーマにした物語が非常に重厚にかつ、ていねいに描かれており、その過程では衝撃的な展開が待ち受けている。クリア後のやり込み要素も非常に豊富で、70時間以上は確実に遊べるだろう。
フロム・ソフトウェアが手掛ける「アーマード・コア」シリーズの最新作。パイロット騎乗型のロボットをカスタマイズしミッションに挑んでいく。シリーズの魅力はそのままに、「アーマード・コア」というゲームを現代版に再構築したような作品だ。
シリーズ特有の高い難易度に、開発元のフロム・ソフトウェアが手掛けてきた「ソウル」シリーズや「SEKIRO」、「エルデンリング」で培われた技術が加わることで、同社作品の中でも前例のない新領域の難易度に到達。ボスの行動や攻撃パターンを把握しなければいけないのは、もちろんのこと、装備もじっくり考えなければスムーズに攻略することができない。
アセンブル用に用意された100種類以上のパーツの中から、最適解を見つけ出して挑まないと強敵には勝てない。力押しが通用しないゲームデザインだ。その末にようやく強敵を撃破したときは、長期間続いた過酷な仕事をようやく終えたときのような解放感がプレイヤーを包む。ストーリーを1周するだけでも相当なやりごたえがあるが、何周もプレイすることでよりゲーム性や世界観の奥深さにハマる作品だ。
本作は、スクウェア・エニックスによるHD-2DグラフィックのRPG。8人の主人公それぞれに用意されたストーリーを進めていくゲームシステムを採用しており、好きな主人公から攻略できる。最終的にすべての主人公を遊びたくなるように作られているので、RPGの物語をクリアする快感が非常に強い作品だ。
バトルは自分のリソースを管理しながら敵の弱点を突くコマンドバトル。コマンドバトルの基本に忠実ながらも独自のシステムが非常にバランスよく作用、キャラクターの組み合わせや装備、スキルなどなど戦略は無限だ。さらに、探索部分ではかつての2Dゲーム時代の和製RPGの謎解きを再現しているようであり、そこにノスタルジックなゲーム体験が存在する。
わかりにくいからこそ、自分で解決できたときの喜びも大きい。すべての主人公を遊ぶと70時間以上も遊べる作品。RPGに夢中になった幼少期の記憶を思い出させてくれるゲーム性は、30代〜40代のゲーマーに刺さるだろう。
2023年の「Game Of The Year」(The Game Award 2023)に輝いた「バルダーズ・ゲート3」は、今世代機の最高傑作であり、洋風RPGの新たなる巨頭と言えるほどの大作だ。常軌を逸するほど作り込まれた世界で遊べる時間は、ほかの作品を圧倒するほど長い。
テーブルトークRPG「ダンジョンズ&ドラゴンズ」(以下D&D)の世界をベースに作られた作品であり、神話レベルで壮大なD&Dの世界をゲームで再現。TRPGのゲーム性を忠実に落とし込んだ点も見逃せない。
TRPGならではの想像と実験を繰り返すゲーム性は、本家D&Dにもない面白さ。1周するだけでも100時間以上は必要で、やり込めば200時間、300時間遊ぶことだってたやすいだろう。時間があるときにこそ遊びたい超名作だ。
「メタファー:リファンタジオ」は、人気の「ペルソナ」シリーズを手掛けた開発スタッフによる最新ファンタジーRPG。「Game Of The Year」(The Game Award 2024)にもノミネートされ、世界中のゲーマーから高い評価を集めた超大作である。
舞台は8つの種族が暮らすユークロニア連合王国。9つ目の種族”エルダ族”の少年である主人公は、王族殺しの謀略を食い止めるため、仲間を集め王国中を駆け回る壮大な旅に出るというのが物語の大筋だ。
「アーキタイプ」という「ペルソナ」シリーズにはなかった新たな能力が登場しており、成長システムや仲間の育成システムも一新。さらに日数管理も複雑さが増したことで、限られた時間内でなるべく多くの課題をこなさなければならないゲーム性もより奥深くなった。
魅力的な仲間たちと交流を深め、親密度がそのまま主人公たちの強さに直結するゲームデザインはハマると抜けられない面白さだ。ファンタジーという世界を借りながら、我々が生きる現代社会の暗喩が散りばめられており、物語を進めるほどに共感や想像がふくらむ独特なゲーム体験が味わえる。
やり込み要素をプレイするのが必須となる構造になっているため、クリアまでに100時間はかかる大作。時間がたっぷりとれるときにこそ遊びたい作品だ。
2022年に発売され世界中で大絶賛されたフロム・ソフトウェアの「ELDEN RING」(エルデンリング)の大型DLC。広大な新マップをはじめとするゲームボリュームが何よりも特徴で、DLCでありながら通常のゲーム1〜2本の規模感を持ち、本編の”オマケ”としては考えられないほどだ。
高低差があり複雑な構造のダンジョンがある新マップには、新装備やアイテムが用意され、探索の末に発見ができる本編の楽しさをもう一度味わえる。
異常なまでに強化された新ボスが次々と登場するため、ボス戦のやりごたえは本編と比べると格段に増している。本編以上に徹底したオープンワールド探索を求められるだけでなく、各ボス撃破のために戦略を入念に考える必要があるため、フロム・ソフトウェアの元祖とも言えるゲーム体験を濃厚に味わえるだろう。
本編の「エルデンリング」が最低でも100時間以上かかるうえに、本DLCもクリアまでに40時間ほどかかるため、「エルデンリング」をまだ遊んでいない人は長期休暇の間にチャレンジしてはいかがだろうか?