新製品レポート
初心者にうれしい自動伴奏機能付き

約5万円で買える! コルグ「EK-50」は本当に“初めてのシンセサイザー”にイイ

コルグの新しいシンセ・キーボード「EK-50」は、メーカー希望小売価格48,000円(税別)のエントリーモデル。初心者にうれしい機能を搭載!

コルグと言えば、1960〜70年代からシンセサイザーの開発・販売を続け、これまでに数々の名機を世に送り出してきた名門ブランド。多くのアーティストやエンジニアから支持され、業務用電子音響機器の世界で大きな存在感を確立している。

そんなコルグだが、最近同社が新しく開発したシンセサイザー・キーボードのエントリーモデル「EK-50」は、むしろプロだけでなく「コンシューマー向け」としてかなりアピールできる1台だ。ポイントは、「初めてのシンセサイザー」として最適な製品であること。

……というのも、ただ価格帯が安いからというだけでエントリーモデルの位置づけになっているのではなく、本当に初心者でも使いやすいように工夫されているのである。それでいて、ちゃんとシンセならではの機能性も備えているのだ。その特徴を紹介しよう。

東京ビッグサイトで開催されている「2018楽器フェア」(開催期間:2018年10月19日〜21日)のコルグブースでは、ギターなどと組み合わせてEK-50の演奏を試せるようになっている

スペックをざっと確認!

まずは、EK-50のスペックをざっとチェックしていこう。本機は、61鍵盤を搭載するシンセサイザー・キーボード。バイオリンやサックス、ドラムなど702種類以上ものサウンドを内蔵し、メトロノームやトランスポーズ、コード認識機能や、イコライザー機能なども装備。ソロからバッキングまで、多彩な演奏や制作ができる。

本体には出力10W+10Wのステレオスピーカーを搭載し、単体で音を鳴らすことが可能。さらに、AC電源のほかに、単3電池8本で駆動できるので(連続駆動はアルカリ乾電池使用時で約7時間)、屋外に持ち運んでの演奏に使いやすいのもポイントだ。1台あれば、ひとりで「ワンマンバンド」を実現できる製品ということで、コルグでは本機を「エンターテイナー・キーボード」とも呼称する。

鍵盤のタッチは、ソフト(軽め)、ミディアム(標準)、ハード(重め)、フィックス(固定)の5段階で調整可能

本体背面には、3.5mmヘッドホン出力端子や、6.3mm標準L(MONO)/R出力端子(不平衡)、オーディオ入力端子、USBポート(ホスト/デバイス)などを装備。また、フットコントローラー端子を備えており、別売のペダルを取り付けることもできる

出力10W+10Wのアンプを搭載し、120mmダブルコーンスピーカーユニットを左右に1基ずつ内蔵する。スピーカーEQは8タイプを装備

“楽しい”がコンセプトのシンセで価格は約5万円を実現!

EK-50は、「楽しい」をコンセプトに企画されたエントリーモデルとして、メーカー希望小売価格は約5万円を実現した。一般人がシンセに興味を持っても、最初から高額な製品を購入するのは難しいが、EK-50の約5万円という価格帯であれば、多くのエントリーユーザーにとってハードルが下がるだろう。

そして上述の通り、EK-50のエントリーモデルとしての魅力は、ただ安いだけではない。「楽しい」というコンセプトにならい、初心者でもすぐに演奏が楽しめる新機能が付いているのだ。EK-50が「初めてのシンセサイザー」として最適な理由を、以下3つのポイントに分けて語っていこう。

1:機能をわかりやすくレイアウトしたインターフェイス

初心者にとって、特にシンセサイザーのようなデジタル楽器は、操作用ボタンが多くて使いこなしが難しい面がある。EK-50はボタン数を最小限に抑えつつ、現在の設定がすぐわかるように視認性を高めているのがうれしいところ。

操作パネルの真ん中に「選択中の音色名・スタイル名」を大きく表示したディスプレイを配置し、主なスイッチはLED自照式で、スイッチの点灯で機能ごとのセッティング状態を確認できる。それに、できるだけ直感的に操作ができるよう、各ボタンを押せば登録された音楽ジャンルや音色をすばやく切り替えられるようになっている。

初心者にとってはこれでもボタン数が多く見えるかもしれないが、最小限に抑えたレイアウトとしている。ボタンはLED自照式で、大型ディスプレイとあわせて視認性が高いのがポイント

「カテゴリー」ボタンを押すと、いろいろな音楽ジャンルにすばやく切り替えることができる。その上のダイヤルを回して、カテゴリー内のさまざまな音色を選択する。直感的な操作が行えるように工夫されたインターフェイスだ

ちなみにわりと便利なのが、「グランド・ピアノ・ボタン」。機材に慣れないうちは、いろいろな音色を鳴らしているうちに、デフォルトのピアノ音に戻りたくても操作が複雑で戻れなくなってしまうこともあるだろう。しかしEK-50の場合、どの音色設定からでも、この「グランド・ピアノ・ボタン」を押せば一発でグランドピアノの音色に戻ることができる。

「グランド・ピアノ・ボタン」は、ひとつだけ赤いカラーでパッと見つけやすくなっている。基本であるグランドピアノの音色は、とにかく使用頻度が高いはず。ボタン一発でグランドピアノの音に戻れるのはかなり便利

2:演奏にあわせ、自動でイイ感じの伴奏を付けてくれる

そしてEK-50の大きな特徴は、いわゆるキーボードの「自動伴奏機能」が付いていること。以下にくわしく紹介していこう。

これはデジタル/アナログを問わず楽器全般に言えることだが、一念発起して何らかの楽器を始めようと思って製品を購入しても、その時点で「弾ける曲」がなければすぐに楽しむことはできない。最初のうちは、弾けるようになるまでの練習が大変で、途中で挫折してしまう人も多いだろう。キーボード類の場合、特に左手の伴奏を覚えるのが苦手という人は少なくないと思う。

EK-50は、そんな初心者でもすぐにキーボード演奏を楽しめる自動伴奏機能「スタイル」モードを搭載している。これは、鍵盤の左半分のゾーン(左手のカバー範囲)内で鳴らした音にあわせて、EK-50がイイ感じの伴奏を自動演奏してくれるというもの。以下動画の0分43秒あたりから、「スタイル」モードの説明があるので、ご参照いただきたい。

「スタイル」モードを使うときは、左手で普通に和音を弾いてもいいが、たった1音押さえるだけでもその音を主音としたコードを判別して、伴奏を鳴らしてくれる(たとえば、「ド」を1音だけ押した場合は、ドミソ=Cコードの伴奏を鳴らす)。

この自動伴奏は、打鍵にあわせて自動で変化する。つまり、左手の指1本で次々に鍵盤を押さえていくだけでも、その都度自動で伴奏を鳴らしてサウンドをつなげてくれるのだ。右手でメロディを弾きながら、左手の指1本で鍵盤を押すだけで伴奏が流れるので、初心者でも簡単にリッチな雰囲気の演奏を楽しめる。

仕組みとしては、本体に内蔵するいくつもの音源パターンから、打鍵にあわせて瞬時に適切なものを呼び出して伴奏を組み立てるようになっている(なので、ユーザーが自分で伴奏パターンを制作することはできない)。まさにエントリー向けな機能だ。

「スタイル」には280種類以上の音楽ジャンルが用意されていて、選択したジャンルに合わせてイイ感じの伴奏を組み立ててくれる。曲の始めと終わりに付けるイントロ/エンディングなども用意されており、リズムに合わせてこれらのボタンを切り替えれば、1曲の中で変化を付けることが可能。「スタイル」の種類を変えると、それに連動してオススメの音色を自動選択する「STS」(Single Touch Select)機能も

3:ちゃんとコルグのシンセとしての機能性がある

ここまで、初心者向けの使いやすさを中心に紹介してきたが、ちゃんとシンセとしての機能性も持っているのがEK-50のポイントだ。「高機能な電子ピアノ」ではなく、あくまでも「シンセサイザーの入門機」としての性能を備えている。

たとえば演奏機能に関しては、上級者向けの「スプリット機能」に対応。鍵盤の音域を2つに分割して、右手がピアノ・左手がベースといったように左右で別々の音色を設定して演奏することも可能だ。また、USBメモリーの接続にも対応しており、USBメモリー内の音源を再生しながら、演奏をあわせてミックスして鳴らすといったこともできる。

曲作り機能としては、SEQは非搭載だが、その代わりにコードを押さえるだけでバンドアンサンブルを制作できるアレンジャー機能を搭載している。ドラムやベースなどを打ち込む必要がなく、簡単にサウンドを制作可能。もちろん、自分の制作音源や演奏音を本体に記録して保存することもできる。

USBメモリー内の音源とあわせて演奏をミックスすることも

USBメモリー内の音源とあわせて演奏をミックスすることも

コントローラーもしっかりジョイスティック型

コントローラーもしっかりジョイスティック型

最後に:プロが弾くEK-50のサウンドを体験

というわけでEK-50は、上級者向けの機能性と初心者にうれしい使いやすさを両立したシンセ入門機だ。初心者がすぐに演奏を楽しめるという点で“本当の”エントリーモデルと言えるし、多くの人にとってシンセへのハードルをぐんと下げてくれる1台となるだろう。約5万円という価格帯なので、普段は別のピアノをメインで弾いている人が、趣味でサウンド作りを楽しむサブキーボードとして購入するのもアリかもしれない。

もちろん、1台あれば人前での演奏が手軽にできる機動性と機能性も持っている。最後に、プロのアーティストによるEK-50の演奏をお聴きいただきたい。以下動画は、シンガーソングライターのシオダマサユキさんによる演奏。リッチなサウンドだが、鳴らしている音は全てEK-50の内蔵音源となる。まさに、たった1台でバンド演奏がかなう「エンターテイナー・キーボード」であることがわかると思う。

杉浦 みな子(編集部)

杉浦 みな子(編集部)

オーディオ&ビジュアル専門サイトの記者/編集を経て価格.comマガジンへ。私生活はJ-POP好きで朝ドラウォッチャー、愛読書は月刊ムーで時計はセイコー5……と、なかなか趣味が一貫しないミーハーです。

紹介した製品の最新価格・クチコミをチェックする
関連記事
「価格.comマガジン」プレゼントマンデー
ページトップへ戻る