夏の暑さが年々厳しくなり、日傘が男女問わず必須アイテムとなりました。いっぽうで、「日傘は面倒くさいな」と思う方のほとんどが、「手に持たないといけない」ことを億劫に感じているのではないでしょうか。特にお子様と手をつながなければならなかったり、手荷物が多かったりする日は、「雨傘はやむを得ないけれど、日傘はまぁいっか」となってしまう方も多いはず。
日傘も雨傘も、絶対に片手はふさがってしまいますよね
そんななか、サンコーの「ちょっと傘持って手」という商品を発見しました。どうやら傘を「ちょっと持ってて」くれる商品のようです。これは期待できそう!
届いたのは、手のひらサイズの小さな箱。中にはメインパーツとバンド、取扱説明書が入っていました。自分で商品を確認して購入しているにもかかわらず、なぜか大掛かりな装置が届くと思っていたのでびっくり。そうでした、傘は自分で持っているものを使用するのでした。
同梱物はこれですべて。手のひらに収まるサイズだったので、かさばらず持ち運びしやすそう
「ちょっと傘持って手」を簡単に説明すると、リュックの肩ひもに装着することで、傘をハンズフリーで差せるようになるというアタッチメントです。
さっそく使い方をチェックしましょう。まず、メインパーツをリュックの肩ひもに装着してみます。
左右にあるネジのうち、片方のネジをゆるめ、片方のネジは完全に外してスライドさせ、パーツ中央にリュックの肩ひもを挟みます
リュックの肩ひも部分をメインパーツで挟むようにして装着します。取り付け可能な肩ひもの幅は12〜75mm、厚みは15mmまで。
リュックの肩ひもは左右どちらでもOK
ネジを締める際に、バンドも取り付けましょう。バンドは、メインパーツを取り付けなかったほうの肩ひもを固定する役割です。左右の肩ひもを固定することで傘がぐらつきにくくなります。
バンドは、メインパーツの左右にあるネジのうち、開閉しない側に取り付けるのがおすすめ。開閉のたびにバンドが落ちるのを回避できます
装着完了! 黒いリュックに装着すれば、リュックの一部にも見えるかも?
そして肝心の傘は、メインパーツ中央に挟みます。
メインパーツの固定キャップを外すと、傘のシャフト(持ち手の棒部分)を取り付けられる溝が現れます
直径6〜14.5mmまでのシャフトが取り付け可能。
傘のシャフトをはめて、上から固定キャップを取り付ければOK
実は取扱説明書では、メインパーツ中央のホールド部そのものをスライドして外すよう指示されているのですが、これが硬い……! 勢いあまってホールド部が飛んでいくほど硬く、筆者はこの方法を諦めてしまいました
本来は、取り外したホールド部を傘のシャフトに取り付けて、リュックに装着した状態のメインパーツに差し込むのが正しい使い方ですが、力の弱い方だと難しいと思います
ではいよいよ実際に「ちょっと傘持って手」を使って日傘を差してみましょう。順番としては、リュックの肩ひもにメインパーツとバンドを装着→固定キャップを取って日傘を取り付ける、がいいと思います。
ちょうどいい部分を探りながら装着できるので、最後に傘を取り付けるのがマストです
完了!(目線は加工です)
あ、超怪しくてすみません。筆者は完全なる紫外線対策をしたいため、このスタイルにしてみました。
いざ使ってみると、ちゃんとハンズフリーで日傘を差せましたし、確かに手ぶらになれるのは便利です!
ただ、だいぶ深く日傘をかぶることになる
手で差したときとまったく変わらないかといえばそんなことはなく、若干「背負っている」感のある角度にはなってしまいます。垂直に差すのは構造上難しいですね。
ちょっと斜めになるのが気になる
ちなみに顔に装着しているのは、日焼け予防フェイスカバー「ヤケーヌ」。マスクのように耳に引っ掛けるだけで装着可能で、UVカット率は96%、吸水・速乾&接触冷感素材で肌触りはとてもいいです。日傘で完全に顔を覆えない場合にも安心材料になってくれそう。
目から下は首までしっかり隠れる!
後ろ部分は面ファスナーで留められます
最初に見たときは暑そう……と思ったのですが、鼻〜口付近は下に向けて広く開いているのでメガネもくもらない&途中水を飲むことも可能で、快適でした。肌に触れる部分もさらっとしています。
結構ガバッと開くので息苦しさはないです
さっそくこのスタイルで外に出てみたのですが、道行く人から「あの人、日傘手に持ってない!」と変な目で見られることはありませんでした。意外と違和感はないのかも。
怪しくはない……かな?
ただ、写真のように日の差す角度によっては日光を完全に浴びてしまいます。手で日傘を持っているときのように、角度を臨機応変には変えられません。
そして、装着した日傘が完全に自立するわけではなく、実際は肩によりかかった状態になるため、強い風が吹いて傘の位置がずれると、傘が倒れた状態になってしまうこともありました。
肩で支えていないと日傘が倒れてしまうことも
一応、日傘に限らず、シャフトが直径6〜14.5mmまでであれば雨傘も装着可能です。
日傘のように「差さなくてもいいか」というわけにはいかない雨傘も使えるのはうれしいけれど……
ただ、傘は日傘よりも大きくて重く、持ち手の部分が長いため、取り付けた際にどうしても不安定さが増してしまいます。そして垂直に差せないため、風や雨が激しく吹きつけるようなときはちょっと厳しいかもしれません。折りたたみ傘なら少しましだと思います。
持ち手が長いとかなり不安定
また、リュックの肩ひもは幅12〜75mm・厚み15mmまでなら装着可能ですが、やはり肩ひもが太い&分厚いほうが安定感はあります。幅50mmの肩ひもではそれなりに安定していましたが、25mmのリュックで試したところ若干不安定に。
幅25mmの肩ひもでも装着自体は可能です
できるだけ太めの肩ひものリュックがいいですね。
さて、「ちょっと傘持って手」を使ってみた結果、確かに手ぶらで傘が差せました! パーツがコンパクトなので、「傘を手に持っていない」違和感もそこまで大きくありません。とはいえ、風に弱いなどいくつかの微妙な点があるのも事実。それらを踏まえても「いいかも」と思える方、荷物が多い、お子さんが小さい、両手を空けておきたい方は試してみる価値アリだと思います。