近年の夏はかなり長い期間“猛暑”と呼べる日が続き、外に出るだけで命の危険を感じるほど。暑さ対策グッズはいろいろとありますが、なかでも重要なのが日傘です。紫外線を防げるのはもちろん、何より暑さの緩和につながるので、老若男女問わず使ったほうがいい! と筆者は思うのですが、特に男性はまだ日傘を差している人は少ないですよね。そこで今回は、「この中から選べば間違いない」というメンズ向け折りたたみ日傘のおすすめ3製品を、実際の使用レビューとともにご紹介します。
日傘のラインアップは年々増えており、初めて日傘の購入を検討している方は何を基準に選べばいいのかよくわからないと思います。今回は日傘デビューの男性向けに、以下3つの条件に絞って日傘を厳選しました。
遮光率100%の完全遮光生地使用
晴雨兼用
持ち運びやすい(折りたたみ・なるべく軽い)
厳選したのがこの3製品
上記の条件に当てはまりつつ、男性でも違和感のないデザイン、楽天・Amazonで購入できる(入手しやすい)日傘を3製品ご紹介します。実際に男性に使ってもらった様子とともに詳細にレポートしますので、自分にどの日傘が合うかをイメージしながら読んでくださいね。
※遮光率について
日傘のスペックとして、使用している生地の「遮光率」がありますが、今回は100%の完全遮光生地を使った製品に限定しました。遮光率が高いほど日傘内が涼しくなるため、基本的には数値が高いほうが望ましいです。ただ豆知識として、遮光率100%のものと「99.99%以上」とされているものには、ほぼ違いがないと思っていいでしょう。というのも、2024年まで、日本洋傘振興協議会(JUPA)に加盟している企業では、遮光率100%の性能でも「99.99%以上」としか謳えない決まりがあったのです。2025年からその決まりが撤廃されたため、今後「100%」を謳う製品が増えてくるでしょう。
1製品目は「ムーンバット マジカルテックプロテクション 50cm」です。遮光100%、UVカット率100%。傘の製品遮熱性評価試験において31.8度の温度差が認められています。
とにかくスリム! そして軽い!!
たたんだ状態での大きさは、4(幅)×4(奥行)×20.5(高さ)cm。超軽量カーボン骨を使用していて、重量は約98gと驚くべき軽さ(カラーによって重さが異なり、ブラックが最も軽い約85g)! とにかく持っていることを忘れるほどの軽さとスリムさで、カバンに入れてもまったくじゃまになりません。服装によってはポケットに入ってしまうかもしれませんね。
親骨の長さは50cm、開いたときは81cmと小ぶりです
差してみると、若干小さめかな? と感じるサイズ感。頭や顔は影になりますが肩より下は覆えません。とはいえ、当然日傘なしの状態よりも暑さは軽減されます。
カラーは全6種。写真はディープブルーです(モデルは身長167cmの男性)
骨は5本と、今回ご紹介する3製品の中では最も少ない本数でした。骨が多いほど重さも増すので、軽くするためには仕方のない部分ではありますが、強い風が吹くと心許ないと感じる場面もありました。
強風時に差すのはちょっと厳しいかも
晴雨兼用で、雨傘としても機能は十分。最高等級の5級撥水の撥水力と、耐水圧10,000mm以上の耐水性を持っています。
雨傘としてまったく問題なく使えます
開閉のしやすさは一般的な折りたたみ傘と同程度
「ムーンバット マジカルテックプロテクション」は強度や大きさにはやや物足りなさを感じるものの、「そもそも日傘を持ち歩く習慣がない」という方の日傘デビューにはとてもいいと思います。最大のよさは軽さと小ささで、カバンに入れてもまったくストレスを感じません。
軽すぎて、持ち歩いていることを忘れてしまいそうなほど
重さも大きさも負担がなく、それでいて暑さや日差しをやわらげてくれ、かつ雨でも使えるので、「わざわざ日傘を持ち歩くなんて」と思っていた方も「いいかも」と思えるはず。サイズは今回セレクトした50cmのほか、55cm、61cmのラインアップもあるため(いずれも軽量)、少し小さいと感じる方はサイズアップを検討してみてください。
2製品目は「Wpc. IZA Compact」です。遮光100%、UVカット率100%。公式サイトによると、日傘未使用時の頭頂部の表面温度が約52.8度なのに対し、「Wpc. IZA Compact」を使用した場合は約38.1度に下がった(−14.7度)という実験結果が得られたそうです。
スクエア型で、とてもコンパクトです
たたんだ状態での大きさは、6.5(幅)×4.5(奥行)×17(高さ)cm。コンパクトなサイズ感で、今回ご紹介する3製品の中でも高さが最も小さいです。重さは約240gで、200mlのペットボトル程度の重さですね。
個人的には、ストラップがゴム素材なのがオシャレだなと感じました
折りたたんだ際に留めるベルト部分は太めで、開け閉めしやすいです
コンパクトながら、親骨の長さは53cm、開いた際の直径は約96cmとほどよい大きさです。
たたんだ状態では小さいのに、開くと思ったより大きい!
差してみると、上半身が十分に覆えるサイズ感。暑さもかなり軽減されたように感じました。
カラーは全9種。写真はブラックです
骨は6本あり、強度も必要十分。強風の中で差してもそこまで不安を感じることはありませんでした。
多少の風でひっくり返ることはなさそう
雨傘としても申し分なく、最高等級の5級撥水の撥水力と、耐水圧10,000mm以上の耐水性を持っています。また、長期的に持続する撥水加工が施されているとのこと。
雨の日用の傘としても十分
コンパクトになる分、最初のころは若干たたむのに手間取りました。急いでいるときやおおざっぱにたたもうとしたときなどは、うまく収納袋に入らず若干はみ出てしまうことも。何度か折りたたんでいるうちに慣れるのでそこまで心配する必要はないと思います。
適当にたたむと収納袋にうまく入らないことも
高さがなく、スクエア型なので、ボディバッグなどの小さなカバンにも収納しやすいのが魅力。重さも適度なので、持ち運びにあまり負担はないと思います。
リュックのポケットにもすっぽり入るサイズ感
「Wpc. IZA Compact」の特徴はとにかくバランスがいいこと。コンパクトなサイズ感ながら開くと適度な大きさで、使いやすいと思います。普段あまり大きなバッグを持たない方はこちらがおすすめです。
3製品目は「TOUGHNESS 最強の折りたたみ傘」です。遮光100%、UVカット率100%、可視光線カット率100%、近赤外線カット率99.9%。傘の製品遮熱性評価試験において31.9度の温度差が認められています。
サイズは大きめ
たたんだ状態での大きさは、6(幅)×6(奥行)×32(高さ)cm。重さは289g。数値上は今回紹介する3製品の中で最も重いですが、2製品目の「Wpc. IZA Compact」があのコンパクトさで240gだったことを考えれば、このサイズ感で極端に重いとは言えません。後述する機能性を考えればむしろ軽いくらい。
傘袋にはカラビナが付いていて、傘の使用中にバッグやストラップなどに装着すれば傘袋の紛失を防げます
持ち手部分は握りやすい大きさ&素材で、差している際に手が疲れにくいです。
折りたたみ傘は持ち手が小さいものが多いですが、こちらはしっかり握れます
ベルト部分は適度な太さ。面ファスナー部分が広いので留めやすいです
親骨の長さは60cmで、開くとかなり大きく、その直径は106cm! 長傘と変わらない大きさで、体格の大きい方でも十分覆えるサイズだと思います。
サイズが大きいですが、開閉はしやすかったです
実際に差してみると、直径106cmということで、膝くらいまで覆えています。体格の大きい方でも安心ですし、2人で入ることもできちゃいそうですね。
カラーは全10種。写真は日差しで白っぽく見えていますが「Water Blue」です
製品名の「TOUGHNESS」は、日本語で「強靱さ」などを意味する言葉ですが、その名のとおり、この日傘はあらゆる天候に対応できる耐久性が特徴です。まず日傘としての機能は、紫外線だけでなく、可視光線、近赤外線までブロックする「HEATBLOCK」生地を使用しており、遮熱効果率も88%とのこと。
そして親骨の数が8本もあり、とにかく風に強い! 風速30m/sの強風にも耐えられる構造なのだそう。確かに、風の強い日にも安心感がありました。
親骨には弾力性にすぐれたグラスファイバー素材を使用
驚いたのが、骨がかなりしなること! 傘が裏返るように風を当てて元に戻す負荷テストを100回繰り返しても、フレームは壊れなかったといいますから、風の強い地域の方はぜひ一度使ってみてほしい!
受骨には柔軟性の高いポリカーボネート素材を使用しており、押してみるとこんなに曲がります
雨傘としての性能にもこだわられており、耐水圧13,000mm以上の耐水性を持っています。また、強力な撥水効果が持続するEasy-Dry加工が施されていて、撥水効果が長持ちするとのこと。
確かに、大雨の日でも安心して使えそう
持ち運び時にかさばるのがネックではありますが、強度や大きさを考えると二律背反です。今回ご紹介しているほかの2製品に比べると確かに大きいのですが、決して持ち運びにくいわけではありません。大きいカバンを持ち歩く方なら問題ないでしょう。
リュックのポケットに入れるとかなり飛び出しますが、問題なく収まります
「TOUGHNESS」は、長傘と変わらない大きさと強度が特徴的。屋外で長時間スポーツ観戦をする場合や、とにかく丈夫で身体全体を覆ってくれる日傘を求めている方、ゲリラ豪雨にもしっかり対応できる折りたたみ傘が欲しい場合などには満足できるものだと思います!
今回は、男性におすすめの折りたたみ日傘を厳選して3製品ご紹介しました。遮光率はいずれも100%で晴雨兼用ですが、サイズや重さ、強度などでそれぞれ特徴が異なります。
普段折りたたみ傘を持ち歩く習慣もなく、これから日傘デビューする方には、とにかく軽い「ムーンバット マジカルテックプロテクション」、持ち運び時のコンパクトさとバランスを重視する方は「Wpc. IZA Compact」、体格が大きく強度を重視する方には「TOUGHNESS 最強の折りたたみ傘」がおすすめです。
ご自身が日傘を使用する際のスタイルや、重視することを意識して選んでみてください。日傘で猛暑に備えましょう!