楽天市場、Amazon(アマゾン)、Yahoo! ショッピングを通じてネットショッピングする人なら「楽天カード」「Amazon Mastercardクラシック」「Yahoo! JAPANカード」のうち、どれか1枚ぐらいは持っているでしょう。でも、ちょっと待ってください。一番お得に買い物できるクレジットカードって、実際はどれなんでしょうか。ほかのカードのほうがお得だったりしませんか? 皆さんにお得にショッピングを楽しんでもらえるよう、3つのクレジットカードを徹底比較します!
3つのクレジットカードを比較する前に、まずはそれぞれの特徴を紹介しましょう。
「楽天カード」は年会費が無料で、国際ブランドはVisa、Mastercard、JCBから選べます。どこで利用しても楽天スーパーポイントが100円で1P(還元率1%)貯まります。搭載されている電子マネーは楽天Edyです。楽天市場で買い物すれば、ポイント還元率が3倍にアップします。
楽天カード
発行元/楽天カード
年会費/無料
国際ブランド/Visa、Mastercard、JCB
基本ポイント/楽天スーパーポイント100円で1P
「Amazon Mastercardクラシック」は、どこで利用してもAmazon(アマゾン)ポイントが100円で1P(還元率1%)貯まります。電子マネーiDの専用カードを追加できます。Amazonで買い物すれば1.5%、年会費3,900円(消費税込み)を支払ってAmazonプライムの有料会員になれば、2%にアップします。
Amazon Mastercardクラシック
発行元/三井住友カード
年会費/初年度無料、年1回の利用で翌年も無料(利用がない場合は1,350円)
国際ブランド/Mastercard
基本ポイント/Amazonポイント100円で1P
ワイジェイカードが発行する「Yahoo! JAPANカード」は、Visa、Mastercard、JCBから国際ブランドを選べます。どこで利用してもTポイントが100円で1P(還元率1%)貯まります。クレジットカードの提示だけでもポイントが貯まるほか、ポイントが2倍、3倍になるキャンペーンなどを積極的に展開しています。
Yahoo! JAPANカード
発行元/ワイジェイカード
年会費/無料
国際ブランド/Visa、Mastercard、JCB
基本ポイント/Tポイント100円で1P
ここからは3つのクレジットカードを項目ごとに、こまかく比較していきましょう。まずは還元率と年会費です。還元率とは、受け取ったポイントをお金に換算すると、購入金額のいくら分になるかを表したものです。3つのカードの還元率はいずれも1%。普段使いのカードとしては、甲乙つけがたい状況といえます。
では、年会費はどうでしょうか。条件なしで無料なのは楽天カードとYahoo! JAPANカードです。Amazon Mastercardクラシックは年1回の利用で翌年の年会費が無料になるため、条件なしで年会費無料の楽天カードとYahoo! JAPANカードが優位となります。
ただし、クルマに乗っている人の場合は、違った結果となります。クレジットカードを申し込んでから追加で申し込むETCカードの年会費は、楽天カードとYahoo! JAPANカードの場合は500円必要です。一方で、Amazon Mastercardクラシックも500円必要ですが、初年度は無料で、年1回ETCを利用すれば翌年も無料になります。ETCカードを使えばAmazon Mastercardクラシックを使ったことにもなるため、どちらのカードも簡単に年会費無料にできます。
つまり「クルマに乗って年1回以上はETCカードを使う」という場合は、年会費の安さという点でAmazon Mastercardクラシックに軍配が上がります。
クレジットカードには、さまざまなサービスを組み合わせることでポイント還元率がアップする仕組みがあります。これを賢く利用すれば、楽天カードが断トツの高還元率になります。
楽天カードは普段使いの1%のほか、楽天市場を利用すると+2倍のポイントが加算されます。計3%の還元率です。さらに楽天モバイルを使えば+2倍、楽天市場アプリを使えば+1倍など、複数のサービスを組み合わせることで、非常に高い還元率を期待できます。「楽天のサービスしか使わない」というユーザーにとって、魅力的な仕組みとなっています。
Yahoo! JAPANカードは、食品・日用品などを販売するLOHACOやYahoo! ショッピングで買い物すると3%(2%+期間固定ポイント1%)の還元率となりますが、楽天カードに及びません。Amazon Mastercardクラシックは、Amazonで買い物すると1.5%の還元率です。「Amazonプライム会員」になると2%にアップしますが、3,900円の年会費が必要になります。
貯まったポイントがいろいろなお店で使えたら便利ですよね。いわゆる「共通ポイント」という仕組みです。楽天カードで貯まる楽天スーパーポイント、Yahoo! JAPANカードのTポイントが共通ポイントですが、共通ポイントとして使い道が多いのは、Yahoo! JAPANカードのTポイントです。
Yahoo! JAPANカードは、Yahoo! JAPAN IDにYahoo! JAPANカードのTカード番号を登録すると、貯まったポイントを全国のTポイント提携先で使えます。提携先で貯まったTポイントをYahoo! ショッピングで使うこともできます。
提携先はENEOSやファミリーマートなど大手企業をはじめ、ホテル、コンビニ、スーパー、ドラッグストア、ネットショッピングなど多岐にわたります。電子マネーのSuicaなどとも交換でき、使い道は非常に多いです。
楽天カードの利用で貯まる楽天スーパーポイントは楽天市場での買い物のほか、コンビニや百貨店などで1P=1円(1回の利用につき5,000Pまで)として利用できます。1Pは楽天Edy1円分と交換(10P以上1P単位)でき、2PでANAの1マイルと交換(50P以上2P単位)できます。
Amazon Mastercardクラシックには現在のところ共通ポイントはありません。
海外旅行でケガをしたり、貴重品を盗まれたりした場合に備える海外旅行傷害保険。「1枚持っていくと安心」という視点でチェックした場合、最も優れているクレジットカードは楽天カードです。
楽天カードには、最高2000万円の海外旅行傷害保険がついています(自宅から出発空港までの交通費や海外旅行代金を楽天カードで支払っている場合)。たとえば自宅から空港までの移動手段のうちの一部でも出国前に決済していれば、渡航先で何かあった場合、保険が適用されます。
Yahoo! JAPANカードには、そもそも海外旅行傷害保険は付帯していません。購入商品の修理補償金や盗難補償金を受け取れる「プラチナ補償」という月額490円のサービスの1つとして、海外旅行中に治療を受けた場合に見舞金が支払われるサービスがあります。Amazon Mastercardクラシックには、海外旅行傷害保険はついていません。
海外旅行が趣味の人であれば、海外旅行傷害保険がついている楽天カードが安心でしょう。
楽天カード、Yahoo! JAPANカード、Amazon Mastercardクラシックの特徴を比べると、以下のとおりです(ポイントは基本の還元率)。
楽天カード、Yahoo! JAPANカード、Amazon Mastercardクラシックの特徴の比較
メインのクレジットカードとしての使い道、還元率、海外旅行時の万が一の備えなどを総合的にみると、楽天カードが一歩先んじているといえます。ただし、海外旅行時に別のカードを持っていくなど賢い持ち方をすれば、楽天を上回る共通ポイント経済圏を持つYahoo! JAPANカードも、大きく劣っているわけではありません。自分が何を重視するかしっかり見極めたうえで、最適なクレジットカードを選びましょう。
また、このほかにもネットショッピングがお得になるクレジットカードはたくさんあるので、いろいろ探してみてください。
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