借りる
価格や立地と同じくらい重要視してほしいアレコレ

「駐車場の空き」は要注意 地味でも侮れない中古マンション購入の盲点

マンションの購入を考え始めたMさん夫妻。堅実な2人は、割安感のある中古マンションに狙いを定め、無事、満足いく物件を購入。しかし数年後、管理組合で修繕積立金の値上げが検討されることになり、2人の返済計画に狂いが生じる事態に。しかもそれは、「駐車場に空きが多いから」という、2人がまったく想定していなかったことが原因のようで――(詳細は後述)。

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建築費や人件費の高騰を受け、新築マンションの価格はここ数年高止まりが続いています。そうなると、「新築よりも割安な中古を」と考える人が増えるのも道理というものでしょう。

首都圏では3年連続で「新築戸数<中古成約件数」

実際、中古マンションの人気は数字からもうかがえます。首都圏の「新築マンションの供給戸数」と「中古マンションの成約件数」を比較すると、2018年の新築の供給戸数が3万7,132戸なのに対し、中古の成約件数は3万7,217件。2016年から3年連続で中古マンションの成約件数が新築マンションの供給戸数を上回るという“逆転現象”が起きています(※)。

※出典 「首都圏不動産流通市場の動向 2018年」( 東日本不動産流通機構)http://www.reins.or.jp/pdf/trend/sf/sf_2018.pdf より

ただ、マンショントレンド評論家として活躍する日下部理絵さんは、「記事の冒頭の例のように、購入時の安さだけを理由に中古マンションを購入すると、あとで思わぬ落とし穴が待ち受けているケースも」と警鐘を鳴らします。手に入れたいのは「安かろう悪かろう」ではなく「買って満足、住んで後悔なし」の物件。本当に価値のある中古マンションを買うにはどうしたらいいのか? 今回の記事の前半では、中古マンション探しで見落とすと後悔しがちな”盲点”を日下部さんに教えてもらいます。さらに後半では、中古マンション選びの”補助線”となる知識もフォローしてもらいます。

日下部理絵(くさかべ・りえ)さん
マンショントレンド評論家、マンション管理士
第1回マンション管理士・管理業務主任者試験に合格後、マンション管理会社での勤務を経て、「オフィス・日下部」を設立。数多くの調査や維持管理の側面から、中古マンションの実態に精通する。
書籍・雑誌記事などの執筆・監修のほか、行政・民間が主催する様々な講演会にも登壇。さらに、テレビ出演・ラジオのパーソナリティなど幅広く活躍中。
著書等に「マイホームは価値ある中古マンションを買いなさい!」(ダイヤモンド社)、「負動産マンションを富動産に変えるプロ技」(小学館)、「マンション管理と修繕 最強ガイド2019」(東洋経済新報社)、「マンション理事になったらまず読む本」(実業之日本社)、「マンションの設備・管理が一番わかる」(技術評論社)など多数。

◆日下部さんの著作

〈index〉
地味だけど侮れない中古マンション購入時の盲点
1. ”マンションの老い”に対する準備は万全か?
2. 「駐車場に空き」はないか?
3. ”マンションの素顔”を確認したか?
4. 耐震基準の新・旧を「建築確認済書」で確認したか?
5. そもそも「リフォーム可」の物件か?
6. 「すぐ買える準備」はできているか?

中古マンション選びには「マンションの年代別特徴」が役立つ
▼80年代バブルのマンションは2つに分かれる
▼90年代前半は派手さより堅実さ
▼阪神淡路大震災を契機に基本性能が向上
▼2000年代、本格的タワマンブーム到来
▼2010年代以降、マンションの居住性が向上
▽どの年代のマンションが狙い目か

まとめ
堅実な人ほど迷うマンション選び
マイホームなら「居住価値」を重視してもいい

地味だけど侮れない中古マンション購入時の6つの盲点

1. ”マンションの老い”に対する準備は万全か?

マンションにはふたつの「老い」があると言われています。ひとつが「住民の高齢化」。そしてもうひとつが「建物の経年劣化」。後者に関しては完成から10〜12年をめどに大規模修繕と呼ばれる工事が必要になります。そこでマンションでは大規模修繕工事に備えた資金を、住民から毎月一定額徴収する「修繕積立金」という仕組みを作るのが一般的です。

「ただし、すべてのマンションで順調に積立が行われている保証はありません。修繕積立金の滞納などで、大規模修繕を数年後に控えているのに、修繕積立金残高が十分に貯まっていないというケースもありえます。それを知らずにマンションを買ってしまうと、工事が近づくにつれて修繕積立金の急な値上げや、いざ工事のときに一時金を支払わなければならないという事態も起こりえます」(日下部さん)

最低「100万円×戸数」は必要

中古マンションを選ぶときには、管理組合の修繕積立金の貯まり具合と、大規模修繕の実施時期を必ず確認すべきと日下部さんは言います。いずれも物件を仲介する不動産仲介会社を通じて確認できます。具体的に修繕積立金残高はどの程度貯まっていればいいのでしょう?

「ひと昔前は、1戸につき100万円が目安とされていました。全30戸のマンションだったら3,000万円あればOKということです。しかし建築資材や人件費の高騰で、現在はそれ以上かかります。裏を返せば、1戸100万円も貯まっていないならかなり危険ということです。あわせて長期修繕計画の有無も確認しておいてください。もともと計画がないところは、行き当たりばったりで突然一時金を請求される可能性があります。また、仮に計画があっても、まったく見直されていないところも要注意です。いざ修繕を行うタイミングでお金が足りなくなることも。だいたい5年に1回程度、長期修繕計画を見直すのが一般的です」(日下部さん)

2. 「駐車場に空き」はないか?

冒頭に紹介したエピソードの答えがこちら。最近は「若者の車離れ」あるいは「所有よりシェア」などの風潮で、車を持たない人が増えています。これがマンションにもよくない影響を与えているとしたら……、皆さんはどう感じますか?

「多くのマンションでは、駐車場の使用料を『管理費・修繕積立金』の収支に含めています。駐車場の維持費にあてるのはもちろん、そのほかの管理にあてる資金としても想定されているわけです。そのため、駐車場の空きが多いとその分収入が減り、マンションの収支バランスが崩れます。結果、管理費や修繕積立金が上がることに」(日下部さん)

特に問題になりやすいのが「機械式駐車場」。定期的なメンテナンスや修理などが必要なため、地面に直置きする「平面駐車場」と比較して維持費がかなり高くなるそうです。

車に乗らなくても、駐車場は気にするべき

「中古マンションを検討する際は、管理員さんや不動産仲介会社を通じて、駐車場の空き状況を確認しましょう。『自分は車を持っていないから』という人も、駐車場が共用部分なら、抱えているリスクはほかの住民と同じですから、見逃せないポイントですよ」(日下部さん)

マンションの中には、駐車場の会計を「管理費・修繕積立金」と別会計にしているところもあり、その場合、車を持っていない人への影響は限定的です。しかし、こうしたマンションはごく少数とのことです。

スペースを有効に活用できる機械式駐車場ですが、直置きに比べて維持費が高くなるので注意

スペースを有効に活用できる機械式駐車場ですが、直置きに比べて維持費が高くなるので注意

3. ”マンションの素顔”を確認したか?

当然ながら、見学者を案内する仲介業者はマンションの”よい面”ばかりを見せようとするでしょう。購入後にマンションの思いもよらない”素顔”を見てしまし狼狽(ろうばい)……、なんて事態は避けたいもの。どうすればいいのでしょうか?

「見学時にマンションの掲示板を確認してみましょう。掲示板は住民や管理組合をつなぐコミュニケーションツール。ここには、マンションのさまざまな情報が詰まっています。たとえば

・設備定期点検のお知らせ
・違法駐車や違法駐輪に関する警告
・生活音に関する注意喚起
・ペット飼育に関するトラブル

などなど、そのマンションの”日常”がうかがえます」(日下部さん)

掲示板以外にも見ておいたほうがいい場所

日下部さんによると、下記のような場所にもマンションの素がにじみ出るそう。こちらも可能なかぎりチェックしておいたほうがよさそうです。

・郵便受け
・ゴミ捨て場
・「自分が買う階」以外の階(まれに、階によってレイアウトやカラーリングが異なっているマンションがあるとか……)
・建物の外壁の汚れやタイルのひび割れの有無
・エントランスの清掃状況

掲示板は、マンションの生の情報の宝庫

掲示板は、マンションの生の情報の宝庫

4. 耐震基準の新・旧を「建築確認済書」で確認したか?

耐震基準も中古マンション選びの重要な判断材料です。1981年6月1日、建築基準法の改正により「新耐震基準」が導入されました。新耐震基準だと震度6強〜7に達する地震でも倒壊の心配がなく、より安心・安全と言えます。旧耐震基準や旧旧耐震基準のマンションの場合は、建物の担保価値が低く見られて住宅ローンの審査が通りにくい金融機関もあると言います。新耐震基準のマンションを選びたいものですがここにも注意すべき点が。

「新耐震基準か旧耐震基準のどちらに該当するかを、多くの人は『竣工日』(建物が建った日)をもとに判断しがち。しかしそれは間違いです。正確には『建築確認済書』の交付日を見て判断しなければなりません」(日下部さん)

いつ建ったかより、いつ計画されたか

マンションなどの建物を建てる際、工事の前に市区町村に建築確認申請を行うことが義務付けられています。このとき、建築基準法などの法律に違反していないかチェックを受け、クリアすると建築確認済書が交付されます。

「建築確認済書の交付日が1981年6月1日以降であれば新耐震基準。マンションは完成までに一定期間を要するため、たとえば1982年に完成したマンションでも、交付日が1981年5月31日以前の可能性もあります。その場合は旧耐震基準なんです」(日下部さん)

つまり、「マンションがいつ建ったか」ではなく、「いつ計画されたか」が重要ということ。
建築確認済書は不動産仲介会社や専門の行政機関で確認できるそうです。必ずチェックするようにしましょう。

耐震基準は新旧で大きな差が。確実に安心・安全を手に入れたいもの

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5. そもそも希望の「リフォーム可」の物件か?

中古マンションの購入を考えている人の中には、リフォームやリノベーションを考える人も多いことでしょう。物件価格を低く抑えられる分、大胆に間取りや水回りを変更したりと、自分好みの快適な空間に変えられる楽しみがあります。

「築年数の浅いマンションでは、ハウスクリーニング程度で十分住めるケースもありますが、リフォームありきで中古マンションを希望する人もいます。でも、管理規約でそもそもリフォーム内容が制限されている中古マンションもありますのでご注意を。購入してからでは後の祭りです」(日下部さん)

ひと昔前の「絨毯敷き」を変えられない場合も

今ではマンションの床はフローリングが一般的。しかし、かつては絨毯敷きが一般的だった時代もあります。

「管理組合の規約で絨毯からフローリングに変更できないケースもあります。ほかにも、間取りの変更がNGだったり、キッチンなど水回りの位置を変えるのがNGだったりと、自由にリフォームできない物件は少なくありません」(日下部さん)

こちらも、購入前にマンション管理規約を確認するなり、不動産仲介会社や管理組合に聞くなりしておくほうが安心でしょう。

理想の部屋が手に入ると人気のリフォームやリノベですが、購入前に実施の可否を確認しましょう

理想の部屋が手に入ると人気のリフォームやリノベですが、購入前に実施の可否を確認しましょう

6. 「すぐ買える準備」はできているか?

モデルルームではなく、「実物を見られる」と言うのは、新築にはない中古マンションの特徴でしょう。前の住民が退去後の空き部屋を見るケースもあれば、現在の住民が住んでいる部屋を見せてもらえるケースもあります。

「しかし、いつどんなタイミングで『自分が希望する部屋』が出てくるかはわかりません。転勤で急に手放す人などもいますからね。言うなれば、中古マンションは一点もの。新築だったら同じ間取りの部屋が同じマンション内に残っているということもありえますが、中古なら売れてしまえば終わり。割安感がある『いい部屋』は多くの人が狙っているので売れるのも早い。実は、『いい中古マンションを買う』というのは難易度の高いことでもあるんです」(日下部さん)

めぼしい物件を見つけたらまず仮審査を

その意味で、中古マンションを買う人にもそれなりの準備が必要なようです。まず、物件に対して自分なりのプライオリティーを作っておき、よいマンションと出合ったときに素早く意思決定することが重要と日下部さんは指摘します。

「同時に、お金の話も迅速に進めましょう。よさそうな物件を見つけたら仮審査はすぐにでもやっておいたほうがいいです。中古の場合は銀行を指定されていないことが多いので、日頃からどの銀行でどんなローンを申し込むかも考えていたほうがいいでしょう」(日下部さん)

また、言うまでもないことですが、頭金のほか、登記費用や仲介手数料など初期費用を貯めておくこともお忘れなく。

マンション購入の資金計画は早めに立てておきたいところ

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中古マンション選びには「マンションの年代別特徴」が役立つ

ここまで、中古マンションを選ぶ際に見落としがちな盲点を6つ教えてもらいました。ここからは、中古マンション選びの”補助線”となる情報を日下部さんに教えてもらいます。それが、“年代別のマンションの特徴”です。

「設備や仕様など、マンションのトレンドは建った年代で変わります。それを意識すると、好みのマンションを見つける足がかりになりますよ」(日下部さん)

▼80年代バブルのマンションは2つに分かれる

時代とともにマンションはどう変わったのか? まずは1980年代から見ていきます。

「1980年代は民間の大規模再開発が増加し、今でも人気のヴィンテージマンションが建てられた時代です。代表格は1982年完成の『広尾ガーデンヒルズ(東京都渋谷区)』。この頃から、マンションに永住するという考え方も出てきました。また、いわゆるバブルの急激な地価高騰で、億ションや10億円を超えるスーパー億ションも登場。同時に投資用マンションも多く誕生しました」(日下部さん)

つまり、「ヴィンテージマンション」と「投資用マンション」の2つを区別することがこの年代の注意点に。

「投資用マンションは住むことより転売を目的に作られているため、壁や床が薄いなど極力無駄を省いた設計になっています。この投資マンションを居住用に買ってしまうと、住み始めたあとに気になる点がいろいろと出てくる可能性も。このことは、見学時に頭に入れておくといいでしょう」(日下部さん)

▼90年代前半は派手さより堅実さ

次に1990年代。この年代は前半と後半でマンショントレンドが変わるそうです。

「1991年にバブルが崩壊し、景気低迷によりマンション価格は下がり始め、標準仕様かつ専有部分の小さいものが増えていきます。そんな中で90年代前半は、生活を便利にする機能や住宅設備機器の改善がなされた時期。たとえば、ユニットバスの追い炊き機能がついたり、洗面台にシャンプードレッサーがついたりしました。いまや標準装備のウォシュレットが登場したのもこの頃です。また、二重床や二重天井、バリアフリー仕様も増えていきます」(日下部さん)

▼阪神淡路大震災を契機に基本性能が向上

90年代後半は、1995年の阪神・淡路大震災を契機に、構造や基本性能に関する関心が高まり、制振構造、免震構造などの新技術が発達していったと言います。

「住宅の基本性能が進化した時代と言っていいでしょう」(日下部さん)

この頃、のちにタワーマンションの代名詞とも言われる8棟のタワーマンションが、東京都中央区の工場跡地である佃島に建築されました。これが2000年以降に続くタワマンブームの先駆けに。

「ただ、90年代のタワーマンションには少し注意が必要です。豪華な共用施設を備えた物件だと管理費などは相当高額になりますし、好みにもよりますがデザインや施設が現代にそぐわなかったりする物件もあります。自分の目できちんと確認して判断しましょう」(日下部さん)

▼2000年代、本格的タワマンブーム到来

次に2000年代。本格的な「大規模開発・超高層タワーマンション」ブームが到来し、東京都港区、中央区、品川区、江東区のベイエリアに多くのタワマンが供給されました。

「各部屋の設備が充実し、共用施設にはフィットネスジムや天然温泉、プールまで備えた物件が登場します。ハード面だけでなく、ソフト面も充実。コンシェルジュや専有部サービスなど、ホテルライクな生活を提案する物件が増えた時代でもあります」(日下部さん)

この年代のマンションは、基本性能の向上によって安全・安心は担保されているそうです。

「『自分自身がどんなマンションライフを送りたいのか』『そのために必要な間取りや共用施設は何か』という視点で選んでもいい時代だと思います」(日下部さん)

2000年代の”タワマン”は狙い目のひとつ(本文参照)

2000年代の”タワマン”は狙い目のひとつ(本文参照)

▼2010年代以降、マンションの居住性が向上

「2010年代に入ると床スラブ(鉄筋コンクリート造りの床)の厚さは20センチ以上が標準となり、マンション住まいのデメリットのひとつだった騒音トラブルも緩和されています。また、高齢者や障害のある方だけでなく、すべての方が使いやすいよう、バリアフリーからユニバーサルデザインへと変化していきます」(日下部さん)

さらに最新では、2011年に発生した東日本大震災の影響から、備蓄倉庫や簡易トイレなどを備えた「災害に強いマンション」を売りにしたものや、電力自由化の後押しもあり、エコロジーに配慮した省エネマンションが増加していると言います。

▽どの年代のマンションが狙い目か

「狙い目なのは2000年代の物件です。基本性能や設備は充実し、耐震性なども問題ない。2010年代だと価格はまだ高いですが、この年代であれば手頃なものも多いと思います。大規模修繕工事を終えた直後の物件なら、お金も手間も最小限で済むでしょう。

タワーマンションを望む場合も、同年代の物件をおススメします。近年、震災などの影響から高層階だけでなく低層階のニーズも高まり、新築では高さによる価格に大きな開きはなくなりましたが、この年代のタワーマンションは新築時の低層階の販売価格が安く設定されています。ですから、この年代の低層階の物件は狙い目とも言えます」(日下部さん)

まとめ

堅実な人ほど迷うマンション選び

ダミーダミー

筆者の個人的な印象ですが、中古マンションを検討する人は、「名より実を取る」堅実な人が多く、中古マンションを買う際も「できれば損をしたくない」という人が多いのではないでしょうか? また、「人生100年時代」と言われる昨今、マンションなどの住宅は、一度買って終わりではないでしょう。損をせず、しかも将来的な住み替えにも備える……。かなりの難問のようにも見えますが、日下部さんの考えは?

「中古マンションにかぎらず、住宅を買う際には『資産価値』と『居住価値』をまず意識してみるといいと思います。

資産価値が高い物件とは、不動産を売却したときに買い手がつきやすかったり、賃貸に出したときに借り手がつきやすかったりする物件のこと。たとえば、港区の駅近マンションなら人気も高いので欲しい人は多いでしょうし、大学に近いワンルームマンションなら安定的に借り手が見つかる、といった具合です」(日下部さん)

確かに、そんな物件なら、将来的に売却する際には有利になりそうです。

マイホームなら「居住価値」を重視してもいい

「いっぽうの『居住価値』は、家族のライフスタイルに合った間取りや広さなど快適な空間で、かつ近くにスーパーがあったり、小さなお子さんがいるなら幼稚園や学校があったりと、住んでいて感じる価値のことです」(日下部さん)

できれば、2つの価値が両立した物件を手に入れたいものですが……。

「往々にして、資産価値の高い物件=居住価値の高い物件とはなりにくく、むしろ相反するケースも多いものです。将来の売却に備えて資産価値ばかりを優先すると、市場での人気は高くても『住み心地がいまいち』となってしまいます。これは私の個人的な意見になりますが、マイホームは人生の大部分の時間を過ごす場所ですから、まず居住価値を優先して物件を選んだほうが後悔が少ないのではと思います。記事内でも触れたとおり、中古マンションには『現物を確認してから購入できる』という特徴があります。居住価値を確かめるには大きなメリットとなるでしょう。中古マンションの価格は、市場での相場を参考にしながら売主(所有者)の一存で決められます。したがって、相場より高い物件もあれば、相場より安い物件もありえます。不動産情報サイトなどで相場観を十分養ったうえで、ご紹介した情報を参考に賢い物件を選んでほしいと思います」(日下部さん)

本記事を参考に、皆さんもぜひ納得のいくマンション選びを実現してください。

※本記事は、取材者及び執筆者個人の見解です。
百瀬康司

百瀬康司

フリーランスのライター。副業をはじめ、投資、貯蓄、節約などマネー企画全般を幅広く取材。ビジネスや働くママのジャンルでも取材経験が豊富。雑誌、Web、夕刊紙、書籍で執筆を行い「真に価値ある情報提供」を使命とする。

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