2021年も残すところ1か月半あまり。今年の控除分を使うため、「ふるさと納税」をそろそろ申し込もうと考えている方もいらっしゃることでしょう。
ふるさと納税は、自分が応援したい自治体に寄付をする制度。手続きをすることで、自己負担の2,000円を除いた全額(年収などに応じた限度額あり)が控除の対象となり、税金(住民税・所得税)が軽減されます。さらに、各自治体が用意したお礼の品「返礼品」をもらうこともできるため、年々人気が高まっており、2020年に控除を適用された人は550万人と過去最高を記録。通年で申し込めますが、1月1日〜12月31日の1年間で行った寄付額が控除の対象となるため、例年11月から12月はかけこみ的にふるさと納税を行う人が急増します。
ふるさと納税を行うにあたって、活用したいのが各自治体の返礼品がまとめて掲載されている「ふるさと納税ポータルサイト」。1つひとつの自治体について調べる手間が省けるうえ、決済に使ったクレジットカード会社から付与されるポイントとは別に、独自のポイント還元や特典を用意しているサイトもあります。そこでここでは、主要な8つのポータルサイトの特徴をまとめましたので、これからふるさと納税を行う際の参考にしてみてください。
例年、11月から12月に利用が急増するふるさと納税
ふるさと納税は「納税」という言葉が使われていますが、実際には自治体へ「寄付」をする制度です。手続きは以下の流れです。
(1)自分が応援したい自治体(出身地や、ゆかりがなくてもOK)に寄付
(2)寄付をした自治体から、返礼品が届く(希望をした場合)
※返礼品を受け取らないことも可能。また災害復興支援などを目的とする場合、はじめから返礼品を用意していないケースもあります
(3)手続き(ワンストップ特例制度を利用、または確定申告)をすると、寄付をした翌年に自己負担の2,000円を超えた分が控除される
控除の限度額は年収や家族構成などによって異なります。限度額を確認するのに便利なのが、ふるさと納税の各ポータルサイトにあるシミュレーション機能。年収や家族構成などを入力するだけで、限度額の目安を計算してくれます。
なお、総務省は2019年6月に自治体に対して「寄付額に対する返礼品の調達にかかった費用を3割以下にする」「返礼品は地場産品のみ」という新たなルールを設けました。これにより、自治体側は返礼品にギフト券など換金性の高い商品を用意することができなくなりました。ただ逆に言うと、「各自治体が地域ならではの魅力的な返礼品の開発に力を入れるきっかけにもなった」との声もあがっています。
2021年の寄付分から、ふるさと納税の手続きが簡素化されるのは利用者にとって朗報。これまで、確定申告をする際には、自治体から発行される「寄付金受領証明書」を添付する必要があり、証明書は寄付した数だけ必要なうえ、1枚ずつ記入したりデータ入力したりする手間がかかっていました。しかし、2021年分の確定申告からは、国税庁指定のポータルサイトでの寄付については、事業者が発行する年間寄付額を1枚にまとめた「寄付金控除に関する証明書」を添付するだけでOKに。なお、1年間に寄付した自治体が5つ以内であれば、確定申告不要で、より簡単な手続きで控除を受けられる「ワンストップ特例制度」も引き続き利用可能です。
〈国税庁指定業者のポータルサイト名〉
ふるなび、さとふる、楽天ふるさと納税、ふるさとチョイス、ふるさとパレット、ふるさとプレミアム、ふるさとぷらす、セゾンのふるさと納税、ANAのふるさと納税、ふるさと本舗、三越伊勢丹ふるさと納税、JALふるさと納税、au PAY ふるさと納税、ふるラボ(2021年11月12日時点)
それでは、ふるさと納税ポータルサイトの中でも、注目の8つのポータルサイトをピックアップ。それぞれの特徴と、支払いに使うとお得なクレジットカード・キャッシュレス決済をまとめました。
(提携自治体と返礼品の数は、11月12日時点で各サイトおよび運営会社のリリースを基に調べた数字です)
※「ふるさとチョイス」公式サイトより
「ふるさとチョイス」は、トラストバンクが2012年に開設したポータルサイト。最大の特徴は豊富な情報量で、提携(申込可能)自治体数は約1,600、返礼品の数は37万点以上と、どちらもほかのサイトを上回っています。「ふるさとチョイス」だけの限定品も多数掲載されています。検索機能も充実しており「地域」「お礼の品」「人気ランキング」はもちろん、震災復興や医療・福祉、自然保護などの「寄付金の使い道」から絞り込むことも可能。寄付金の活用方法について希望がある場合は便利な機能です。
用意されている支払い方法は多岐にわたり、掲載されている多くの自治体がクレジットカード、QRコード決済(楽天ペイ、d払い、メルペイ)、ネットバンク支払いなど10種類以上の支払い方法に対応しています。
ただし、寄付に対するポイント還元などは現状行っていません。そのため、基本還元率が高いクレジットカードか、「d払い」に「dカード」(年会費無料)、「楽天ペイ」に「楽天カード」(年会費無料)をひもづけてポイントの二重取りをするのが、メリットの大きい決済手段と言えそうです。なお現在、楽天ペイのエントリー&支払いで50万ポイント山分けキャンペーン(2021年12月31日まで)、抽選で300名にふるさとチョイス限定の品が当たるキャンペーン(2022年1月10日まで)などが開催されています。
〈基本データ〉
自治体:約1,600
掲載返礼品数:約37万点
支払い方法:クレジットカード、楽天ペイ、d払い、auかんたん決済、ソフトバンクまとめて支払い、メルペイ、PayPal、Amazon Pay、ネットバンク支払い、コンビニ払い、Pay-easy
※自治体によっては郵便振替、銀行振込、現金書留、納付書払い、コンビニ納付書払い、自治体窓口へ直接持参も可
好相性のキャッシュレス決済:高還元率クレジットカード、d払い、楽天ペイ
※「楽天ふるさと納税」公式サイトより
楽天が2015年にサービスを開始した「楽天ふるさと納税」は、楽天が提供するサービスをよく使うユーザーにとって第1候補となるポータルサイトです。寄付金100円ごとに1Pの楽天ポイントが貯まるうえ、保有する楽天ポイントを「1P=1円」で寄付に利用できるのがメリット。楽天市場の仕組みをベースにつくられており、楽天市場でショッピングをするのと同じ感覚でふるさと納税ができるので、楽天ユーザーならスムーズに進められるでしょう。
楽天市場は、楽天グループのさまざまなサービスを利用することで買い物の際のポイント還元率がアップする仕組みとなっていますが、「楽天ふるさと納税」も同様。基本のポイント還元率は1%ですが、楽天グループのサービスの利用状況に応じて大幅に上乗せすることができます。たとえば、楽天アプリを使い(+0.5%)、楽天カードで決済し(+2%)、楽天カードの引き落としに楽天銀行の口座を使い(+1%)、毎月5か0の付く日に寄付をする(+2%)ことで、合計6.5%分の楽天ポイントを獲得できます。
さらに、「楽天お買い物マラソン」「楽天スーパーセール」という2つのキャンペーンもぜひ活用したいところ。上記のポイントアップとは別に、キャンペーン期間中は、1自治体に寄付するごとに還元率が1%アップするので、複数の自治体でふるさと納税を申し込むとより多くのポイントを獲得できます。「楽天お買い物マラソン」は2021年11月11日に終わったばかりですが、「楽天スーパーセール」は例年12月に実施されているので要チェックです。
決済方法は自治体によって異なりますが、対応自治体が最も多いのはクレジットカード払い。ポイント還元率が高いのは各種楽天カードで、年会費無料の「楽天カード」なら3%還元、年会費11,000円の「楽天プレミアムカード」なら5%還元となります。
〈基本データ〉
自治体:約1,300
掲載返礼品数:約28万点
支払い方法:クレジットカード、楽天ポイント、銀行振込、Apple Payなど
好相性のキャッシュレス決済:楽天カード
※「さとふる」公式サイトより
ソフトバンクグループのさとふるが2014年から運営している「さとふる」は、テレビCMなどで認知度が高まってきているポータルサイト。ランキングやレビューから人気の返礼品を探せたり、発送予定日が確認できたりと、きめ細やかなサービスが特徴です。
ふるさと納税の返礼品については、配送時期が「○月〜○月までに発送」などとアバウトにしかわからず、いざ届いてみると食品などの場合は冷蔵庫がいっぱい、といったケースも。その点「さとふる」では、会員登録をすると返礼品の発送予定日や配送状況を「マイページ」で確認できるほか、一部の返礼品については到着日を指定することも可能です。寄付完了後、最短1週間程度で届く返礼品もあります。
「さとふる」を利用するなら、ぜひ活用したいのがスマホの専用アプリ。11月は3か8が付く「さとふるの日」(3日、8日、13日、18日、23日、28日、30日)にエントリー後に寄付をすると、寄付金額に対して6%相当のPayPayギフトカードがもらえます(「さとふるの日」以外の寄付は1%相当)。また、PayPayで決済すると最大11%のPayPayボーナスがもらえるキャンペーンも実施している(さとふるの日6%+超PayPay祭5%)ので、PayPayユーザーは今が狙い目と言えそうです。(2021年11月28日まで)。
また、「三井住友カード プラチナプリファード」は2022年1月31日まで、会員専用サイト経由で「さとふる」に寄付をすると、7%のポイント還元を受けられるキャンペーンを実施しています(通常は3%還元)。
〈基本データ〉
自治体:約1,000
掲載返礼品数:32万点
支払い方法:クレジットカード、コンビニ決済、PayPayオンライン決済、キャリア決済(ドコモ、au、ソフトバンク)、Pay-easy決済
好相性のキャッシュレス決済:PayPay、三井住友カード プラチナプリファード
※「ふるなび」公式サイトより
アイモバイル(東証1部上場)が2014年に開設した「ふるなび」も、早い時期に開設されたポータルサイトのひとつ。掲載されている提携自治体や返礼品の数は「ふるさとチョイス」の半分程度ですが、最大の魅力は、寄付額に応じてAmazonギフト券やPayPay残高などに交換できる「ふるなびコイン」(1コイン=1円相当)がもらえること。
通常は寄付額の1%の還元率ですが、現在は事前エントリーで6〜12%にアップするキャンペーンを実施中(2022年1月31日まで)。「ふるなび」からクレジットカード決済で寄付した場合は6%還元、地域食材を用いたコース料理を東京都内の飲食店で味わえる「ふるなび美食体験」に「Amazon Pay」決済で寄付した場合で最も高い12%還元に。付与上限はないので、高額な寄付ほどお得です。
ふるなびコインは、返礼品のレビュー投稿でも獲得できます。投稿5件以上で50コイン(50円相当)がもらえるほか、レビュー数5件未満の返礼品にレビューをすると200コイン(200円相当)がもらえるキャンペーンも実施しています(終了日未定)。
旅好きにとっては、旅行体験型のふるさと納税サービス「ふるなびトラベル」も魅力的なサービスです。「ふるなび」に会員登録したうえで20,000円以上(その後は2,000円単位で寄付が可能)を対象自治体に寄付すると、寄付額に応じたトラベルポイントが発行されます(20,000円寄付すると6,000ポイント)。トラベルポイントは「1ポイント=1円」として、寄付した自治体の提携ホテル・旅館での宿泊・サービス利用代金に充当できます。ポイントは即時発行されるので、使い勝手も抜群。トラベルポイントに有効期限はありません。
主な決済方法はクレジットカードと、Amazonに登録されたクレジットカード情報を使う「Amazon Pay」の2種類。前述のキャンペーンでは「Amazon Pay」の方が還元率が高くなっています。また、2022年1月31日まで「三井住友カード プラチナプリファード」を使って会員専用サイト経由で「ふるなび」に寄付をすると、7%のポイント還元を受けられるキャンペーンが実施されています(通常は3%還元)。なお、自治体によっては銀行振込や郵便振替も受け付けていますが、ふるなびコインがもらえるのはクレジット払いと「Amazon Pay」のみとなっています。
〈基本データ〉
自治体:約740
掲載返礼品数:約24万点
支払い方法:クレジットカード、Amazon Pay銀行振込、郵便振替
好相性のキャッシュレス決済:Amazon Pay、三井住友カード プラチナプリファード
※「au PAY ふるさと納税」公式サイトより
KDDIなどが2018年に始めた「au PAYふるさと納税」は、寄付をすると100円につきPontaポイント1P(au PAYマーケット限定)が貯まり、寄付にPontaポイントを充当できるのが特徴。Pontaポイントはクレジットカードの「au PAYカード」やローソンの利用などで貯まるポイントで、このポイントを日常的に利用している場合、候補になってくるでしょう。
「au PAY ふるさと納税」での寄付にPontaポイントを利用する際は、そのままではなく「au PAYマーケット限定ポイント」に交換してから使うのが効果的。現在、限定ポイントに交換するだけでポイントが1.5倍に増加するキャンペーンを実施しており、たとえば10,000Pontaポイントは15,000限定ポイントになります(交換上限10,000ポイント)。ただし、限定ポイントに交換すると店舗などでの利用はできなくなります。
また、auユーザーにとって使いやすい設計になっており、ECサイト「au PAYマーケット」の会員情報をそのまま利用でき、名前や住所などの寄付情報を新たに入力する必要はなし。支払いは、クレジットカードのほか、auの通信料金と合算できる「auかんたん決済」で行えるので、簡単に手続きを行えます。
「au かんたん決済」にひも付けるクレジットカードとしては、「au PAYカード」が第1候補。常時1%のPontaポイントが貯まるほか、 au PAYマーケットで利用すると最大16%還元になるのがメリットです。
〈基本データ〉
自治体:約300
掲載返礼品:約9万点
支払い方法:クレジットカード、auかんたん決済、Pontaポイント
好相性のキャッシュレス決済:au PAYカード
※「ANAのふるさと納税」公式サイトより
ANAが2016年にサービスを始めた「ANAのふるさと納税」は、ANAマイラーにとって魅力的なポータルサイトです。100円の寄付につき1ANAマイル(寄付額の1%分)が貯まるのは、ほかのサイトにはないメリット。返礼品数は約15万と多くはないものの、お米マイスターやうなぎ愛好家などによる「プロが選ぶ返礼品」、返礼品開発にまつわる苦労や工夫を生産者がみずから語る「ふるさとSTORY」などの読み応えのある特集もあり、見ているだけでも楽しめます。
ANAが運営しているポータルサイトだけあって、トラベル系の返礼品が充実しているのも特徴。那覇までの往復航空券と宿泊をセットにしたパッケージツアーに使える30,000円分のクーポン(沖縄県那覇市、寄付額10万円)、京都市の星野リゾート3施設で利用できる宿泊ギフト30,000円分(京都市、寄付額10万円)など、旅行好きにはうれしいラインアップです。
好相性のクレジットカードは、言うまでもなく各種ANAカードです。ANAふるさと納税は、クレジットカード会社のポイントとは別に200円につき1マイルが加算される「ANAカードマイルプラス」の対象。年会費が手ごろな「ANA 一般カード」(年会費2,200円)で決済した場合、寄付金額に応じて貯まるマイルと合わせると2%還元に、最もランクが高い「ANA VISA プラチナプレミアムカード」(年会費88,000円)では3%還元となります。
〈基本データ〉
自治体:約440
掲載返礼品数:約15万点
支払い方法:クレジットカード
好相性のキャッシュレス決済:各種ANAカード
※「JALふるさと納税」公式サイトより
「JALふるさと納税」は2020年11月にオープンしたポータルサイト。JALとグループ会社のJALUXが運営しています。基本的な仕組みは「ANAのふるさと納税」と同じで、100円の寄付につき1JALマイル(寄付額の1%)が貯まります。JALマイルを直接貯められるので、JALマイラーにとってはうれしいサービスです。掲載自治体数は約100と少なめですが、JALグループスタッフが地域の観光情報や特産品をまとめた「今月のふるさとコラム」など、読み物も充実。地域の魅力について学びながら、寄付先を選べる仕組みになっています。
また、サイト開設1周年を記念して2021年12月31日まで、10,000円以上寄付した人の中から総勢250人にJAL国内線往復航空券や10,000マイルなどが当たるキャンペーンを行っています。
相性のよいクレジットカードは各種JALカードで、「JALカード 普通カード」(年会費2,200円)で決済すると、寄付金額に応じて貯まるマイルと合わせる1.5%還元(200円で3マイル)に、最もランクが高い「JALカード プラチナ」(年会費34,100円)では2.5%還元(200円で5マイル)になります。
〈基本データ〉
自治体:約100
掲載返礼品数:約4万点
支払い方法:クレジットカード
好相性のキャッシュレス決済:各種JALカード
※「ふるぽ」公式サイトより
JTBが2014年にサービスを開始した「ふるぽ」は、旅行好きにおすすめのポータルサイト。寄付額に応じた旅行クーポンがもらえるのが特徴です。JTB各店で利用できる「JTBふるさと納税旅行クーポン」や、JTBホームページ限定の「JTBふるぽWEB旅行クーポン」などがあり、有効期限はいずれも2年。寄付した自治体への旅行費用に充当でき、GWや年末年始など繁忙期にも利用OK。たとえば北海道の札幌の場合、10万円の寄付で3万円分の「札幌市JTBふるさと納税旅行クーポン」がもらえます。
ポイント制を採用している自治体を多く掲載しているのも「ふるぽ」の特徴。通常は「返礼品を選ぶ→自治体に寄付金を支払う→返礼品が届く」という流れになりますが、ポイント制採用の自治体では以下の流れで返礼品が届けられます。
(1)好きな自治体を選び、寄付を申し込む
(2)自治体から寄付額に応じたポイントが発行される
(3)利用者は有効期限内の好きなときにポイントを使って、当該自治体の返礼品と交換
なお、「ふるぽ」は「ふるさとチョイス」と提携しているため、ポイントの発行やお礼の品との交換は「ふるさとチョイス」から行うこともできます。
ポイントの有効期限は自治体ごとに異なり、発行日から1年間か2年間。このポイント制のメリットは、期限内の好きなときに返礼品に交換できることです。例年、11〜12月は各ポータルサイトで寄付が混み合い、品切れが多くなる傾向があります。ポイント制であれば、とりあえず寄付を行ってポイントを獲得し、好きな時期に返礼品を選ぶことができます。なお、自治体間で相互にポイントを利用できるわけではなく、自治体Aに寄付をして発行されたポイントは、Aの返礼品にしか使えません。
決済方法は自治体によって異なりますが、最も対応数が多いのはクレジットカード。サイト独自の還元策はなく、還元率がアップするクレジットカードもないので、高還元のクレジットカードを利用するとよいでしょう。
〈基本データ〉
掲載返礼品数:約8万点
支払い方法:クレジットカード
好相性のキャッシュレス決済:高還元クレジットカード
紹介した8つのふるさと納税 ポータルサイトの特徴をまとめたのが、下記の表になります。
「ふるさとチョイス」は提携自治体、返礼品の数でほかのポータルサイトを上回っており、情報量の多さが魅力です。寄付金額の幅も広く設定されており、さまざまなニーズに対応してくれそうです。「楽天ふるさと納税」は利用時に1%分の楽天ポイントが付与されますが、日常的に楽天グループのサービスを使っている場合、大幅に還元率をアップさせることが可能です。「さとふる」はアプリを使えば寄付額に応じたPayPayボーナスがもらえるほか、配送日の指定などきめ細かなサービスが特徴。「ふるなび」は寄付額の1%分の「ふるなびコイン」がもらえる点が人気の理由になっています。
「au PAY ふるさと納税」はPontaポイントを貯められ、寄付に充当できるので、Pontaユーザーにおすすめのサイト。「ANAのふるさと納税」「JALふるさと納税」は、両社のマイルを貯めている人にとっては利用価値の高いサイトと言えそうです。「ふるぽ」は、JTBの旅行クーポンが豊富に用意されているほか、「ポイント制」を採用し、有効期限内であればいつでも返礼品をもらえるのもメリットです。このように、サイトによって特徴や売りにしている点が異なるので、自分にとってどのサイトを利用するのが一番メリットが大きくなるのか検討したうえで、申し込んだほうがよいでしょう。
なお、今年分の控除を受けるには、2021年12月31日までに決済が完了している必要がありますが、自治体によっては受け付けを12月31日より前に設定しているケースもあります。また、確定申告不要で控除を受けられる「ワンストップ特例制度」は非常に便利な制度ですが、寄付を行った自治体に2022年1月10日必着で申請書を提出する必要があります。そうした意味でも、年末ぎりぎりではなく、余裕を持って申し込むのが無難でしょう。
編集者兼マイラー。JAL、ANAはもちろん、海外航空会社のマイレージにも詳しく、仕事の合間を縫って旅を楽しむ。ポイント、マイルの交換などカードの裏技にも精通。