「JRE CARD」は駅ビル・駅ナカに強い1枚。もちろんSuicaやモバイルSuicaとの相性も抜群
駅ビル・駅ナカの店舗を使う機会の多いJR東日本ユーザーにとって、「JRE CARD(ジェイアールイーカード)」は持っていて損のない1枚です。
このカードの強みは下記の2つ。
●JR東日本の駅ビルや駅ナカの「JRE CARD優待店」で最大3.5%の高還元
(たとえば、対象駅ビル内のユニクロ、無印良品、ABC-MART、成城石井……など)
●「モバイルSuicaのオートチャージで1.5%還元」など「ビューカード」共通のJR東日本の鉄道関連特典も付帯
これにより、「いつの間にか、けっこうな数のポイントが貯まっていた」という体験をするJR東日本ユーザーも多いようです。
本記事では、実際に「JRE CARD」を使っている編集部員の実体験を交えながら、このカードのおトクの仕組みを解説します。
「JRE CARD」は、JR東日本グループの株式会社ビューカードが発行するクレジットカード「ビューカード」の一種です。登場は2018年7月で、複数の「駅ビル提携カード」が統合される形で発行されました(※)。
※「アトレビューSuicaカード」、「ペリエビューカード」、「weビュー・スイカカード」、「エスパルカード」、「フェザンカード」が統合
「JRE CARD」には、3つの特徴的なメリットがあります。
「JRE CARD」は、ほかの「ビューカード」と同じく、JR東日本の鉄道関連のサービスでおトクになる複数の仕組みがあります。これらは、日常的にJR東日本を利用している人にとって大きなメリットになります。
●JR東日本のICカード「Suica」と一体で使える(※1)
●「Suica」や「モバイルSuica」へのチャージで1.5%還元(※2)
●「えきねっと」でのきっぷの購入で合計3%還元
●「モバイルSuica」での定期券やグリーン券の購入で合計5%還元
など
※1「JRE CARD」の申込時に「タッチ決済機能付き」を選ぶとSuica機能は付帯しません。ただし、「モバイルSuica」との連動は可能
※2「Suica」はオートチャージのみ1.5%還元の対象
「JRE CARD」など、「ビューカード」があるとJR東日本での移動がおトクになります
前出のとおり、「ビューカード」には複数の種類があります。どの「ビューカード」も鉄道関連のメリットは同じ。では、どういった観点でカードを選べばよいのでしょうか?
その際にぜひ注目したいのが、 “鉄道以外”のサービスで利用した際のメリットです。この部分では、「ビューカード」の種類によって大きな差がつきます。
「JRE CARD」は、JR東日本エリアの駅ビルや駅ナカの対象商業施設(JRE CARD優待店)で最大3.5%還元と高還元で、これは、ほかの「ビューカード」にはない強みです。このポイント還元の内訳や、対象の商業施設については、次章で詳しく解説します。
「アトレ」や「エキュート」など、JR東日本エリアの複数の駅ビルや駅ナカ施設が、「JRE CARD」での最大3.5%還元の対象(JRE CARD優待店)
2025年10月30日時点の価格.comの「ビューカード人気ランキング」では、全17券種のうち、「JRE CARD」がトップです(※)。ユーザーからは、「ポイント還元率の高さ」や「鉄道関連でのおトクさ」が高く評価されています。
このほか、リアルカードのデザインを評価する声も複数投稿されています。これも、ほかの「ビューカード」では見られない、「JRE CARD」ならではの特徴です。
※「JRE CARD(Suica付)」がトップ。「JRE CARD(タッチ決済付)」が4位、「JRE CARD(Suica定期券付)」が6位(2025年10月30日時点)
「JRE CARD」公式サイトの画像(左)からはやや平板な印象を受けますが、実物(右)は、極細の線で施されたデザインが鮮明に見え、凝った作りになっていることがわかります
▼価格.comユーザーの声

「ビューカード」のなかでも特にポイントが貯まりやすい1枚。定期券を買えば年会費分はすぐペイできます。「JRE CARD」を持ってから、衣服や本は3.5%還元対象の駅ビルで買うようになりました

対象の駅ナカ利用で3.5%のポイントが貯まり、貯まったポイントは買い物にも使えます。駅ビル「アトレ」の中には、本屋、文具店、ドラッグストア、「ユニクロ」、などがあり使い道に困りません。駅ナカ利用の多い方にはおすすめします

公式サイトの画像ではわかりにくいが、実際に持ってみると銀色の光沢が強く、また紙幣のような非常に細かい印刷が刻まれている。ビューカードのなかでも特にデザインが高く評価されていることにも納得がいく
※2025年10月30日時点の、価格.com「JRE CARD」の製品ページに寄せられたユーザーレビューの一部を抜粋・編集しています
▼「JRE CARD」の基本スペック
・年会費:初年度無料、2年目以降524円
・基本ポイント還元率:0.5%
・貯まるポイント:JRE POINT(1,000円で5P)
・国際ブランド:Visa、Mastercard(※)、JCB(※) ※は「Suica付カード」のみ
・リアルカードへの定期券機能:あり(「Suica定期券付カード」のみ)
・タッチ決済機能:あり(「タッチ決済機能付カード」のみ
・締め日:毎月5日
・支払日:締切月の翌月4日(金融機関休業日の場合、翌営業日)
すでに触れているとおり、「JRE CARD」最大の強みは「JRE CARD優待店」での高還元です。「JRE CARD」の基本のポイント還元率は0.5%と標準的ですが、「JRE CARD優待店」では7倍に該当する3.5%にまで上がります。
本章では、
【おトクになる場所】
【注意点】
【仕組み】
の3つのステップで、、「JRE CARD」のこの強みを解説します。
「JRE CARD優待店」は、JR東日本エリアの主要な駅ビルや駅ナカの商業施設が該当します。公式サイトによると、一部、高還元とならない例外の店舗もあるようですが、基本的に、対象施設に入っている多くの店舗では3.5%還元が受けられます(※)。
※編集部が複数の駅ビル・駅ナカ施設の公式サイトを確認したところ、クリニック、料理教室、金融機関などを高還元の対象外としている施設が確認できました。念のため、ご利用予定の施設のサイトを事前にチェックすることをおすすめします
「JRE CARD優待店」はJR東日本エリアの各地の駅にあります。上の写真はルミネエスト新宿(左)とグランデュオ蒲田(右)。下の写真はMIDORI長野(左)とエスパル福島(右)
今や駅ビル・駅ナカは、グルメからファッション、雑貨に至るまで、あらゆる商品やサービスが集積する“消費の結節点”とも言える存在です(下記スペック表参照)。日ごろ、あまり意識せずとも、駅ビル・駅ナカを使っている人も多いはずです。
「JRE CARD」があれば、こうした何気ない買い物をもっとおトクにできる可能性があります。
JR東日本の主要駅の駅ビル・駅ナカ(JRE CARD優待店)で見かける有名チェーンの例
●書店:有隣堂、紀伊國屋など
●食料品:成城石井、紀ノ国屋など
●日用品:無印良品、ハンズなど
●ファッション・雑貨:ユニクロ、ユナイテッドアローズ、アフタヌーンティーなど
●カフェ・レストラン:スターバックスコーヒー、エクセルシオールカフェなど
※上記は2025年10月時点で確認できたもの
以下、JR東日本公式サイトに掲載されている、「JRE CARD優待店」の一覧です。自宅や勤務先の最寄駅や、乗換駅、出張や旅行などでよく訪れる駅などに「JRE CARD優待店」がないかチェックしてみましょう。
出典:ビューカード公式サイト
>>上記、「JRE CARD優待店」の一覧表の文字が小さく読みにくいという人向けに、記事の最後に、「JRE CARD優待店」の一覧(一部地域は抜粋)を記載しています。気になる人はコチラもチェックしてください。
「JRE CARD」を「JRE CARD優待店」で使ううえで頭に入れておきたいのが、3.5%還元の対象になるのは、リアルカード(プラスチックカード)での決済のみ、というルールです。
Apple Payやバーコード提示などのスマホ決済は3.5%還元の対象外です。つまり、おトクにポイントを貯めるには、「JRE CARD」本体を持ち歩く必要があります。
また、もうひとつ重要な注意点があり、「JRE CARD」を使って「JRE CARD優待店」で決済する際、別途、「JRE POINTカード」やバーコードも提示してしまうと、3.5%還元とならないケースがあるようです。
「JRE CARD優待店」では、「JRE CARD」だけを取り出して決済するのがよさそうです。
財布に「JRE CARD」を入れておきましょう
「JRE CARD優待店」での最大還元率3.5%は、下記2つのポイント還元の合算値です。それぞれ、ポイント付与タイミングとポイント付与の対象金額が異なるので注意しましょう。
(1)基本のポイント還元……0.5% → 請求金額確定時に付与(税込1,000円で5P付与)
(2)上乗せ分のポイント還元……3% → 買い物終了後にその場で付与(税別100円で3P付与)
↓
合計で3.5%還元
細かい話になりますが、「上乗せ分のポイント還元」は、ポイント付与の計算にちょっとしたコツが必要です。
「JRE CARD優待店」では、税別100円の利用に対して3Pが付与されますが、「JRE CARD」を「JRE CARD優待店」で使うと、購入した商品が軽減税率適用の対象か否かにかかわらず、買い物金額から8%分を差し引いた額が、「税別金額相当」として扱われます。
たとえば税込1万円の“雑貨”を購入した場合でも、10%分を差し引いた「9,000円」ではなく、8%分を差し引いた「9,200円」が3%還元の対象になります。
●1万円−(1万円×10%)=9,000円 3%還元で270P付与ではなく
●1万円−(1万円×8%)=9,200円 3%還元で276Pが付与される
一度理解しておけば混乱は避けられますので、ぜひ頭に入れておきましょう。
ここでは、実際に「JRE CARD」を6年ほど使っている編集部員の利用シーンや獲得ポイントを、実際に受け取ったレシートとともに3例ご紹介します。
この日は、かつて仕事でお世話になっていた大先輩との会食。自宅の最寄駅から電車に乗ったところで、うかつにも、用意していた手土産を自宅に忘れたことが発覚……。
引き返すほどの時間もなく、あわてて検索して、乗換駅の駅ナカにある「エキュート赤羽」によさそうな和菓子店を発見。無事に詰め合わせを「JRE CARD」で購入できました(編集部・野)。

●あわてていてもしっかり高還元!
この先輩には昔、社会人のマナーを叩き込まれた過去があるのですが、なんとか面目が立ちました
急を要する場面で、改札を出ずに用事を済ませられる駅ナカの利便性は言わずもがな。これに加えて、あわただしいときでも、「JRE CARD」なら着実にポイントが積み上がるはありがたいですね
総額2,540円(青枠)に対して69P(赤枠)をその場で獲得(基本還元率分の0.5%分は後日付与)
「JRE CARD優待店」には、多くの飲食店もあります。この日は、会社帰りに新宿で下車し、東口地下改札出てすぐのところにあるビアカフェでひと息つくことに。ここは「ルミネエスト新宿」の店舗という扱いで、3.5%還元の対象です(編集部・野)。

●多くの飲食店も高還元の対象!
この店は10年以上愛用していますが、「JRE CARD」の3.5%還元の対象店だと気づいたのはつい最近のこと(「ルミネエスト新宿」の公式サイトで発見)
皆さんも行きつけのお店が対象かどうかチェックしてみてください。よく行く飲食店で高還元になるなら、「JRE CARD」を使わない手はありません
この店はキャッシュオン方式で、この日は2回注文。総額2,354円(青枠)に対して63P(赤枠)をその場で獲得(基本還元率分の0.5%分は後日付与)
高還元カードは、高い買い物になるほど魅力が増します。それを実感したのが、「ルミネ新宿」に入っている「無印良品」での買い物に「JRE CARD」を使ったときでした(編集部・野)。

●高額商品ならおトクを一層実感!
この日は9,990円のシャツを買ったので276Pとまとまったポイントが付きました。「JRE CARD優待店」の駅ビルでは、衣服、ファッション雑貨、家具などの取り扱いが充実しています
これらは食品などと比べると金額も高くなるので、「JRE CARD」+「JRE CARD優待店」で買うようにするだけで相当ポイントが貯まるはずです。
総額9,990円(青枠)に対して276P(赤枠)をその場で獲得(基本還元率分の0.5%分は後日付与)
※編集部注:総額から8%分を引いた金額の100円以下の取り扱いについては、「四捨五入してポイント付与対象とする店舗」(ケース3)と「100円以下はポイント付与対象外とする店舗」(ケース2の画像左側のレシート)の両方が編集部で確認できています
「JRE CARD」では、ほかの「ビューカード」と同じく「JRE POINT(ジェイアールイーポイント)」が貯まります。「JRE POINT」は、JR東日本の鉄道や関連サービスを中心に、さまざまな用途に活用できます。
なかでも「王道」とも言えるのが「Suica」や「モバイルSuica」へのチャージでしょう。1P=1円で、1P単位でチャージできるため、ムダなく使えます。
また、買い物の支払いにも使えます。「JRE POINTマーク」のステッカーある駅ビルの店舗(JRE POINT加盟店)で、JRE POINT番号が記載されている「ビューカード」や、「JRE POINTカード」、「JRE POINTアプリのバーコード」、「LINEマイカード」のいずれかを提示すると、1P=1円で支払いに使えます。
オンラインショッピングサイトの「JRE MALLショッピング」や「アイルミネ」でも、同様に1P=1円で支払いに使うことが可能です。
このほか、JRE POINT WEBサイトにSuicaを登録している人であれば、Suicaグリーン券に交換も可能です。必要なポイント数は、Suicaグリーン券1枚あたり400〜600Pで、これは、「JRE POINTステージ」のステージによって変動します。
また、ユニークな活用法として、往復6,000Pで利用できる「どこかにビューーン!」があります。これは、JR東日本がランダムに提示する4つの駅のうち、抽選で当たる「どこかの駅」に旅行できるサービスです。おトクさとドキドキ感が味わえるとして、鉄道ファンやポイ活好きの間で話題になっています。
「JRE POINT」は、期間限定ポイントを除き、「最後にポイント獲得・利用した日から2年後の月末まで」有効なうえ、残高が変動するたびに有効期限は自動延長されます。そのため、「気づかないうちに失効した」、「使い道がなくて困る」となることは考えにくいでしょう。
「JRE CARD」はJR東日本ユーザーにとって非常に魅力的なカードですが、必ずしもよい面ばかりではありません。発行後に「思っていたカードと違った」とならないためにも、以下の点には注意が必要です。
(1)「JRE POINT優待店」での3.5%還元はリアルカードでの決済のみが対象(カードを常に持ち歩く必要がある)
(2)基本還元率は0.5%と標準的(優待店以外ではほかの高還元カードが有利)
(3)初年度は年会費無料だが、2年目以降は年会費524円が毎年かかる(使わないと損する可能性も)
(4)カードの締め日が毎月5日、支払日は締切月の翌月4日であり、利用した翌々月の支払いになることもある(「請求が遅い」と感じる場合もありそう)
これらをふまえ、「JRE CARD」は、「JR東日本関連のサービスに特化したサブカード」として使うのがおすすめです。

●「JRE CARD」はJR東日本ユーザー向けの“実力派サブカード”!
スペックから考えると、「JRE CARD」はJR東日本関連のサービスに特化したサブカードとして使うのがベストだと思います。「普通に使っているうちに気付けばポイントがそれなりに貯まるカード」として持つのがおすすめです
●2年目以降年会費がかかるので、使わなくなったら解約を
年会費は少額と言っていい額ですが、その分忘れやすい可能性もあります(私にも経験があります)。「JR東日本エリアから引っ越した」など、カードを使わなくなった場合は、忘れずに解約するようにしましょう
●地味ながら、支払いサイクルは重要かも
締め日と支払日も頭に入れておきたいところ。たとえば、11/6〜12/5分の買い物は1月頭の引落しですが、11月に買った物を1月に支払うケースも生じえます。この場合、月をまたぐため買い物の記憶が薄れることがあるかも……(私はこれも経験あり)。大きな買い物をした際などは口座残高に注意です
注意点やデメリットもありますが、「JRE CARD」は、JR東日本ユーザーかつ、駅ビル・駅ナカの商業施設をよく使う人にとって、間違いなく“持っていて損のない1枚”と言えます。
「ビューカード」の発行を考えている方は、ぜひ「JRE CARD」も選択肢に入れてみてください。
▼ほかの「ビューカード」との比較や、「JRE CARD」を含む「ビューカード」の、JR東日本の鉄道でのメリットについて詳しく知りたい人は、下記の記事がおすすめです。
▼「JRE CARD」と同じく、年会費低め(524円)で初心者に向いている「ビューカード スタンダード」と迷った場合は、下記の比較記事をお読みください。
(参考)「JRE CARD優待店」の対象ブランドおよび店舗
▼首都圏エリア
ルミネ各店/アトレ各店/アトレヴィ各店/ビーンズ各店/イーサイト各店/
テルミナ各店/シャポー各店/シャポーロコ平井/ペリエ各店/
エキュート各店/エキュートエディション各店/nonowa各店/
セレオ各店/マーチエキュート神田万世橋/ニュウマン各店/グランデュオ各店/
シァル各店/シァルプラット東神奈川/リエール藤沢/大船ルミネウィング/ラスカ各店
▼首都圏主要駅(詳細)
東京駅:グランスタ(東京・丸の内・八重北・八重洲)、グランアージュ
品川駅:アトレ品川、エキュート品川
上野駅:アトレ上野、エキュート上野
大宮駅:エキュート大宮、エキュート大宮ノース、信濃の風、ルミネ大宮
秋葉原駅:エキュート秋葉原、アトレ秋葉原
新宿駅:ルミネ新宿、ルミネエスト新宿、ニュウマン新宿、イイトルミネ
有楽町駅:エキュートエディション有楽町、ルミネ有楽町
立川駅:エキュート立川、グランデュオ立川、ルミネ立川
横浜駅:エキュートエディション横浜、シァル横浜、ルミネ横浜、ニュウマン横浜
幕張豊砂駅:とよすなうみかぜ広場
▼東日本エリア(一部抜粋)
ラビナ・&LOVINA・A-FACTORY(青森)/フェザン(盛岡)/エスパル各店/VAL各店/CoCoLo各店/MIDORI各店/セレオ甲府/アズ熊谷/プレイアトレ土浦
▼ネットショッピング
JRE MALL
アイルミネ
JRE MALLショッピング
JRE MALLチケット
※上記「JRE CARD優待店」の情報は2025年10月時点のもの