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Amazonプライム会員なら“4,980円”!コスパ最強の新タブレット「Fire 7」「Fire HD 8」ってどっちが買い!? 速攻レビュー

電子書籍のKindleやプライム・ビデオなど、Amazonのエンタメを思い切り楽しむことのできる“Fire タブレット”の新製品「Amazon Fire 7」「Amazon Fire HD 8」2機種が、2017年6月7日(水)にいよいよ発売開始された。

2017年6月7日に発売開始されたFireタブレットの新製品「Amazon Fire 7」(左)と「Amazon Fire HD 8」(右)

2017年6月7日に発売開始されたFireタブレットの新製品「Amazon Fire 7」(左)と「Amazon Fire HD 8」(右)

新製品の速報については先日、価格.comマガジンに「プライム会員なら4,980円から買える!Amazonが新タブレット「Fire 7」「Fire HD 8」発表」の記事を掲載しているが、当記事では実際に2つの新タブレットを触ってみた使い勝手などをレビューする。

4,980円で購入できる「Amazon Fire 7」は性能面で大きく進化

「Amazon Fire 7」の裏にはamazonのロゴが刻印されており、Fireタブレットであることがすぐにわかる

「Amazon Fire 7」の裏にはamazonのロゴが刻印されており、Fireタブレットであることがすぐにわかる

今回、大きく進化を遂げたのが、7インチモデルの「Amazon Fire 7」。

Amazon Fire 7は、前モデル「Amazon Fire」の後継機。価格は8,980円(税込)で、プライム会員なら4,980円(税込)で購入可能というタブレットとして破格の安さは据え置きつつ、さまざまな性能を向上させている。

本体の厚さは、先代の10.6mmから1mm薄い9.6mmとなった。重量も先代の313gから295gへと18g軽量化されている。厚さ、重量はASUSやAcerなど他社のタブレットと比較してもさほど変わらないものとなった。

上部に配置されているボタンやポート類。左から「電源ボタン」「microUSBポート」「イヤホンジャック」「音量ボタン」。Fire 7、Fire HD 8ともにボタンなどの並びは同じだ

実際に手に取ってみると、それなりの厚さは感じるものの、本体側面のラウンド形状が手にしっくりとなじんで持ちやすい。

重量については軽いとまでは言えないが、手の大きさが標準的な男性の筆者が、片道40分の通勤時にAmazon Fire 7を使って電子書籍を読んでみたところ、片手でフリックしながら疲れずに読み進めることのできるベストな大きさと重さだった。男性よりも手の小さい女性は、さすがに片手フリックは厳しいかもしれない。

Amazon Fire 7なら片手フリックも何とかできる大きさ

Amazon Fire 7なら片手フリックも何とかできる大きさ

また、同条件でAmazon Fire HD 8も試してみたところ、8インチの大画面は狭い電車内で使用するにはかなり大きく感じ、さらに片手で支えるには少々疲れてしまう重さということもあって、外出時にサッと見るには7インチのほうが使い勝手がよいと感じた。

Wi-Fiは、これまでAmazon Fireがシングルバンド(2.4GHz)であったのが、Amazon Fire 7ではFire HD 8と同じデュアルバンド(2.4GHz/5.0GHz)となり、IEEE802.11a/b/g/nの各規格に対応する。また、バッテリー持続時間は、Amazon Fireと比べて1時間長い8時間へと向上し、より長時間の利用が可能となった。

「Amazon Fire HD 8」性能はほぼ変わらずプライスダウン

いっぽう、8インチモデルの「Amazon Fire HD 8」は、従来より1,000円安い11,980円(プライム会員になると7,980円。いずれも税込)で購入できるようになったことが大きな特徴。ただ、こちらはプライスダウンの影響からか、厚さは9.2mmから9.7mmへと、重量は341gから369gへとややスペックダウンしている。

これは使える!“スリープ機能”で、純正マグネットケースの魅力もアップ

Amazon Fire 7/Amazon Fire HD 8とも新たに追加された機能のひとつが「スリープ機能」だ。別売のマグネットケースを購入すれば、カバーを閉じるだけでスリープ状態へ、開けばスリープが解除される。

Amazon純正のマグネットケースを装着したAmazon Fire 7。カバーを閉じるだけでスリープ状態となるので、移動中などにちょっと見るにはとても便利

Amazon純正のマグネットケースを装着したAmazon Fire 7(左)とAmazon Fire HD8(右)。同マグネットケースは、たとえば電子書籍のときには縦に、映像などを観るときには横にとコンテンツによって縦横を変えて使うことができるのが便利。角度調整はできない

カバーを閉じれば瞬時にスリープ状態に入るのでバッテリーの持ちも向上し、カバーを開ければスリープが解除されるので、わざわざ電源ボタンを押す必要がないのは、特に外出時にタブレットをよく使う方には重宝するはずだ。なお、そのスリープ機能を使うことのできるAmazon純正のマグネットケースは、今回から新たにファブリック素材となり、手触りなどの質感が向上したのも見逃せない点だ。

Amazon Fireの純正マグネットケースはファブリックとなった。手触りはとてもよい

Amazon Fireの純正マグネットケースはファブリックとなった。手触りはとてもよい

もうひとつ、Amazon Fire 7とAmazon Fire HD 8に追加された機能として、使用できるmicroSDカードの最大容量が、200GBから256GBへとアップしていることもあげられる。

microSDカードスロットは本体横に配置されている。最大容量が200GBから256GBへと向上して便利になった

microSDカードスロットは本体横に配置されている。最大容量が200GBから256GBへと向上して便利になった

Fireタブレットが4,000円引になる「Amazonプライム」ってどうなの!?

Fireタブレット 購入の際に多くの人が考えるのが「Amazonプライムの会員になるかどうか」だろう。Amazonプライム会員となることで、Fireタブレットが4,000円割引になるからだ。

Fireタブレットの購入割引を受けるには、Amazonプライムの会員になる必要がある

Fireタブレットの購入割引を受けるには、Amazonプライムの会員になる必要がある

すでにAmazonプライム会員であれば、4,000円割引のメリットはそのまま享受できるが、会員でない場合には年会費が3,900円かかる。そのため、会員ではない方にとっては「4,000円割引になる」のではなく「プライム会員が1年無料になる」と言ったほうが正しいのかもしれない。

そうなると、いくら無料とはいえ「Amazonプライムって使えるの!?」と考えてもおかしくないはず。そこで、せっかくの機会なので筆者も実際にAmazonプライム会員へ登録してみた。

Amazonプライム会員のおさらいとしては主に、

・Amazonで購入した商品の“お急ぎ便”が無料になる
・“プライムビデオ”で映画やドラマ、アニメが見放題
・“Prime Music”では100万曲以上の楽曲が聴き放題
・Kindleでは月に1冊、電子書籍を無料で読める

上記のようなメリットがある。どれも魅力的に思えるが、特に魅力に感じたのが“プライムビデオ”だ。

Amazonプライムで特にメリットを感じた「プライムビデオ」

Amazonプライムで特にメリットを感じた「プライムビデオ」

プライムビデオでは、28,000作品を超えるタイトルが無料で視聴可能。ジャンルもかなり充実しているのだが、何と言ってもAmazon Fireタブレットで手軽に視聴することもできるのが大きな魅力。さらに、プライムビデオでは動画をダウンロードしてオフラインで視聴することも可能なので、手軽に持ち運べるFireタブレットとはとても相性がよいのだ。

ちなみに今回、手元にあるAmazon Fire 7とAmazon Fire HD 8の2つのタブレットを使い、自宅やカフェなどの外出先でAmazonプライムを視聴してみた。30分のドラマから2時間超の映画までさまざまなコンテンツを視聴したが、いずれもとても快適に観ることができた。

タブレットではディスプレイが小さいのでは?と懸念される方もおられるかもしれないが、そんなことはなく、このサイズでもドラマや映画などを十分に楽しむことができる。逆に、移動中や外出先の合間にサッと見ることができるため、時間を効率的に使うことができることを実感した。

次にメリットと思えるのが、Kindleの電子書籍が月1冊無料になるサービスだ。これは、Amazonプライム会員でかつAmazon FireタブレットかKindle端末を持つユーザー限定のサービス。Amazonで取り扱っているすべての電子書籍が対象になるわけではないのだが、ビジネス書から漫画まで月1冊、年間で12冊無料となるのは大きい。

そのほか、Prime Musicやお急ぎ便などが利用できることも含めると、Fireタブレット購入の際にはプライム会員に入ったほうが“確実にお得”といえる。ここまでお話ししたプライム会員のメリットが、すべて無料で享受できるからだ。

Amazon Fire 7とFire HD 8は、どちらが買い!?

最後に、Amazon Fire 7とFire HD 8なら、どちらを買えば良いのだろうか。
まず価格についての比較は、以下の通りとなる。

※左は通常価格、右はプライム会員価格(いずれも税込)

Amazon Fire 7 8GB: 8,980円/4,980円
Amazon Fire 7 16GB:10,980円/6,980円
Amazon Fire HD 8 16GB:11,980円/7,980円
Amazon Fire HD 8 32GB:13,980円/9,980円

容量の違いはあるものの、価格面で最も安いのはAmazon Fire 7の8GBモデルで、プライム会員価格で4,980円。Amazon Fire HD 8は16GBモデルが7,980円で、その差は3,000円となる。

次に、スペックについて異なる個所を以下に抜粋した。

※左がAmazon Fire 7/右がAmazon Fire HD 8

本体サイズ:192×115×9.6mm/214×128×9.7mm
重量:295g/369g
ディスプレイサイズ:7インチ/8インチ HD
解像度:1024 × 600 (171 ppi)/1280 × 800 (189ppi)
オーディオ:モノラルスピーカー/Dolby Atmos、デュアルステレオスピーカー
バッテリー:8時間/12時間

ここで注目してほしいのが「ディスプレイサイズ」と「オーディオ」だ。ディスプレイサイズは、外出時に電子書籍を見る場合には、7インチモデルのほうが使いやすいのは、前述でお話ししたとおり。

もうひとつ重要なのが、Amazonプライムの視聴である。Fire 7とFire HD 8でそれぞれ同じ映像を見比べてみたのだが、当初は8インチの大画面であるFire HD 8のほうが映像は見やすいかと思っていたのだが、映像に集中してしまうと、この1インチの差はそこまで感じられなかった。むしろ、Fire 7のほうがFire HD 8よりも人物などの発色がよかったと思えたくらいだ。

「Amazon Fire 7」(左) と「Amazon Fire HD 8」(右)。7インチと8インチの画面サイズの差は、映像視聴の際にはそこまで感じられなかった

問題は「スピーカー」である。Fire 7は映像自体はきれいなのだがモノラルスピーカーのためにあまりにも音質が貧弱なところが惜しい。Fire 7で映画を鑑賞しようと思ったのだが、モノラルスピーカーのこもった音で映画を観るのはやはり厳しく、数分が限界であった。対するFire HD 8は、ドルビー対応のデュアルステレオスピーカーのためにFire 7よりもはるかに音質がよく、2時間超の映画も最後まで快適に視聴することができた。

結果としては、Amazonプライムが無料というメリットを最大限に享受することを考えると、スピーカーの違いという点でFire HD 8を購入するほうがよさそうだ。

もちろん、Fire 7もモノラルスピーカーという点を除けば性能はFire HD 8に近く、軽く、ディスプレイの発色も良好で、コストパフォーマンスは高いので、ヘッドホンやイヤホンをメインに利用するユーザーであればFire 7という選択肢も大いにアリだ。

桜庭智之(編集部)
Writer / Editor
桜庭智之(編集部)
自動車専門メディアで編集者として10年間勤務した後「価格.comマガジン」へ。これまで、国産を中心とした数百の新型車に試乗しており、自動車のほかカーナビやドラレコ、タイヤなどのカー用品関連も担当する。
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