ボタンをワンプッシュするだけで、書いたメモが瞬時にデータ化!

30秒で手書きメモを共有! デジタルデータ化ノート「Bamboo Folio」

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2011年、ノートなどに書いた手書きメモをスマートフォンのアプリで撮影してデータ化するキングジムの「ショットノート」が大ヒットした。そのころから、紙に書いたメモやスケッチを手軽にデータ化できる文房具が注目され始め、各メーカーからさまざまな製品が発売されてきた。そんな中、液晶ペンタブレットで定評のあるワコムが、ボタンひとつで手書きメモをスマートフォンやタブレットに保存・共有できるスマートパッド「Bamboo Folio」をリリース。ここでは、その使い勝手をレポートする。

「Bamboo Folio」には、A4対応サイズとA5対応サイズの2モデルがラインアップされるが、今回はA4対応サイズ「Bamboo Folio large」で検証。市場価格は24,840円(税込)。本体のサイズは約268(幅)×338(奥行)×19(高さ)mmで、重量は約810g

「ペンで紙に書く」というアナログな方法で、手書きメモをデジタルデータ化できる

まずは、「Bamboo Folio large」の仕組みから説明しよう。

パッケージの中には、筆跡をデータとして読み込む「パッド」が搭載されたフォリオタイプの「Bamboo Folio large」本体と、専用油性ボールペン(黒/1.0mm)、替え芯1本、A4ノート(40ページ/ドット方眼)、充電用microUSBケーブルなどが入っている。使用する際は、本体の「パッド」の上にA4ノートをセットして、普通のノートのようにボールペンで筆記するだけ。そうすることで、「パッド」が筆跡を認識・デジタルデータ化し、そのデータをBluetoothで接続されたスマホに送信する。なお、データ送信は、本体に搭載されたボタンをワンプッシュするだけで行われるので、操作も簡単だ。

書き心地は、普通の油性ボールペンでノートに書くのと何ら変わりない。芯径が1.0mmなのでヌルヌル書けてペン先の引っかかりは皆無

「Bamboo Folio large」は、要は“液晶ペンタブレットの紙版”と考えるとわかりやすい。慣れ親しんだ「ペンで紙に書く」というアナログな方法を使いながら、筆跡を瞬時にデータ化できるデジタルな「パッド」というわけだ。

そういった仕様なので、「Bamboo Folio large」で使用するノートは、厚さが8mm以下(約 80 ページ以下)のものであれば、どんなノートや紙きれでも対応する。極端な話、コピー用紙1枚を「パッド」の上にのせて筆記しても、それをしっかりとデジタルデータ化してくれる。

A4サイズ対応の「パッド」は本体の右側に設置されている。横開きのノートも使用できるが、上部に横スリットのポケットがあるので、付属のノートのように縦開きのタイプを使うほうがベター。裏表紙などをポケットに挿し入れればノートが固定されて書きやすいからだ。ポケットの左端にはペンホルダーも備える

ちなみに、使用するボールペンに関しては、筆圧レベルを1024に設定しているため、付属の専用油性ボールペンを使用する必要がある。実際、他の市販の油性/水性ボールペンで書いても、反応しなかった。

5GBの無料ストレージが付いた専用アプリを使う

「Bamboo Folio large」は、電源をオンにした本体と専用アプリ「Wacom Inkspace App」(iOS/Android)をインストールしたスマホやタブレットをBluetoothで接続すると、本体内に保存したメモデータがアプリ側に自動で同期される。

同期の方法は、3種類ある。ひとつめが、本体とスマホをBluetoothで接続している状態で筆記した場合の通常モード。筆記後に本体のボタンを押せばアプリ上にデータが即座に同期される。Bluetooth接続を行っている場合のもうひとつの方法として、リアルタイムに手書き文字がデータ化されてスマホ側に送信される「ライブビューモード」がある。下記の動画は、「ライブビューモード」の一連の流れを撮影したものだ。

3つめの方法は、本体をスマホとBluetoothで接続していないスタンドアローン状態で使う方法。手書きメモのデータは本体に最大100ページ分の保存ができ、あとで本体とスマホをBluetoothで接続して同期するという使い方もできる。

アプリ内では、手書きメモデータを編集したり、エクスポートしたファイルをクラウドサービスなどで共有したりすることも可能だ。エクスポートは、リッチテキスト/JPEG/PNG/PDF/WILL/ベクタ形式が用意されており、共有先は「LINE」「Gmail」「Dropbox」「Evernote」など数多くそろう。また、PC版アプリ「Wacom Inkspace App」(Windows/Mac)を使用すれば、クラウド上でどこでもメモにアクセスできる。

先ほど書いたメモをリッチテキスト形式でエクスポート。誤字脱字なしの精度の高さを見せた

先ほど書いたメモをリッチテキスト形式でエクスポート。誤字脱字なしの精度の高さを見せた

PC版アプリでも、編集やエクスポートができる。エクスポートの形式は、テキスト/JPEG/PNG/ベクタ/PSDの5種類

なお、アプリ「Wacom Inkspace App」のサービスを使うには、無料の「Wacom ID」を取得する必要がある。サービスは無料の「Inkspace Basic」 (6000ページのメモに相当する5GBのオンラインストレージが付属)と、有料の「Inkspace Plus」(月額300円/3か月無料)の2つ。「Inkspace Plus」は、基本サービスに加え、手書きの文字をリッチテキストに変換、ベクター形式(SVG)でのエクスポート、オンラインストレージを50GBにアップグレード(6万ページ以上のメモ相当の容量)といった便利な機能が利用できる。

高級感のあるしっかりした作りが魅力

「Bamboo Folio large」は、外側にナイロン生地、内側に合成皮革を採用。表紙はハードカバーのような硬さで頑丈そうだ。サイズは、A4サイズ対応の「Bamboo Folio large」のほかに、A5サイズ対応の「Bamboo Folio small」が用意されている。

「Bamboo Folio Large」の表紙の一部。シンプルで高級感もあり、ビジネスユースに最適だ

「Bamboo Folio large」の表紙の一部。シンプルで高級感もあり、ビジネスユースに最適だ

表紙の裏には、ポケットを3つ搭載。左の2つのポケットは名刺サイズ、右の縦長ポケットはA4サイズの書類が数枚入る

本体右ページの下部には、microUSBの端子を搭載。2.5時間の充電で約8時間使用できる

本体右ページの下部には、microUSBの端子を搭載。2.5時間の充電で約8時間使用できる

本体にボタンは1つだけ搭載。これで電源のオン/オフ、データの保存などを行う。上部のLEDは点灯や点滅で状態を表す

付属のA4ノートは上部に切り取り線が入っており、使用済みのページはきれいに切り取れる

付属のA4ノートは上部に切り取り線が入っており、使用済みのページはきれいに切り取れる

同僚に電話メモを何秒で渡せるか試してみた!

実践編として、電話メモを同僚の会社のメールアドレスに送付する場合、どの程度時間がかかるか試してみた。その検証は、「Bamboo Folio large」に電話メモを書いた状態からスタート。そのメモをスマホの「Wacom Inkspace App」に同期してJPEG形式にデータ化したあとにGmailで送付。同僚に届いたらゴールとした。

同僚のメールアドレスは、Gmailに登録済みで、スマホはBluetoothをONにした状態で検証した

同僚のメールアドレスは、Gmailに登録済みで、スマホはBluetoothをONにした状態で検証した

ステップとしては、本体の電源を入れる→アプリを開く→同期する→メモをJPEG形式にエクスポート→自動添付されたGmailにアドレス入力→メールを送付、とそこそこ多く見える。しかし、実際にかかった時間は、約30秒ほどだった。

【まとめ】実務に耐えうる性能があり、議事録シェアに最適!

「Bamboo Folio large」の使い勝手を検証してみて、2つの魅力を感じた。ひとつは書き心地。こういった類の“デジタル化文房具”において、ボールペンの質が悪い製品は数多く存在する中、「Bamboo Folio large」の専用ボールペンはヌルヌルな筆記感が心地よく、ペンとノートだけの使用にも耐えうるクオリティだと感じた。本製品は、専用油性ボールペン以外のボールペン(水性も含む)で書いても反応しないので、この筆記感は購入の際のひとつの検討材料となるはずだ。

もうひとつの魅力は、リッチテキスト形式でのエクスポート機能が秀逸なところ。テキスト化のスピードも精度も実務に耐えうる高いレベルなので、議事録のシェアなどにもってこいの製品だ。

1点難点をあげるとすれば、スマホアプリの同期機能。基本的には自動同期なのだが、スマホと本体がBluetooth接続されていないと、それは行われない。また、「手動同期ボタン」がないために、なかなか同期がされずモヤモヤすることがあった。

とはいえ、「Bamboo Folio large」は、ツルツルした液晶画面にスタイラスペンで文字を書くことに違和感がある、あるいは「ペンで紙に書く」というアナログな書き心地が好きな人には最適な文房具だ。

牧野裕幸(編集部)

牧野裕幸(編集部)

月刊アイテム情報誌の編集者を経て価格.comマガジンへ。家電のほか、ホビーやフード、文房具、スポーツアパレル、ゲーム(アナログも含む)へのアンテナは常に張り巡らしています。映画が好きで、どのジャンルもまんべんなく鑑賞するタイプです。

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2017.12.12 更新
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