新製品レポート
電子書籍化に一片の悔いなし!

こういうのが欲しかった! マンガ全巻を1冊にした「全巻一冊 北斗の拳」

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電子書籍リーダーやスマートフォンの登場により、電子書籍は身近な存在になったわけですが、新聞や雑誌ほど紙からデジタルへの移行がうまくいっているとは感じられません。やっぱり本は紙で読みたい、電子書籍リーダーは使いにくいなどさまざまな理由が考えられます。

そんな電子書籍業界に彗星のごとく現れたのが「全巻一冊 北斗の拳」です。見開きに電子ペーパーが搭載されており、紙のマンガと同じような読書体験をもたらしてくれます。現在はクラウドファンディングのKickstarterで出資を募っているのですが、実際に触れる機会があり、「こういうのを待ってました!」と素直に思ったので詳細をレポートします。

電子書籍への移行を渋っていたユーザーが「これこれ!こういのうが欲しかった」となりそうな「全巻一冊 北斗の拳」

外はマンガ、中は電子書籍という画期的なデバイス

分厚い本やマンガを電子ファイルにして電子書籍リーダーやスマートフォンで読むのは非常に便利。しかし、表紙がなかったり、両手で本開いたりといった本特有の読書体験を失っているのも事実です。

「全巻一冊 北斗の拳」は、紙の質感にこだわりカバーや表紙をすべて紙で作成し、その中に電子ペーパーを搭載して、マンガの読書体験を限りなく残した電子書籍リーダーです。しかも、マンガ「北斗の拳」全巻と、「月刊コミックゼノン」に掲載された「特別読切 我が背に乗る者」を“1冊”に収録するという、電子書籍の長所も取り入れられています。

見た目はどこからどう見てもマンガの「北斗の拳」(写真はプロトタイプ機で実機とは異なる可能性があります)

紙を使って実際のマンガのような手触りを再現するこだわりっぷり

紙を使って実際のマンガのような手触りを再現するこだわりっぷり

閉じた状態のサイズは210(縦)×148(横)×23(厚さ)mmで、重量は約530g。A5版のマンガと変わらない重さなので、持った感じもマンガです

カバーは「全巻 北斗の拳」の特性バージョン。全巻収録ということで、メインキャラクターが一同に介するというレアなバージョンになっています

帯まで付いています。徹底しすぎです

帯まで付いています。徹底しすぎです

表紙はケンシロウ、背表紙はラオウ。もうマンガですよね

表紙はケンシロウ、背表紙はラオウ。もうマンガですよね

しかし、開くと電子ペーパーが搭載された電子書籍

しかし、開くと電子ペーパーが搭載された電子書籍

左ページの矢印はページ送り、右ページの矢印は巻数送り

左ページの矢印はページ送り、右ページの矢印は巻数送り

ページ右側の吹き出しのようなアイコンを押すと、言語が英語に変わります。ボタン一発で言語を変更できるのは、英語圏の人だけでなく、日本のユーザーにも英語の勉強などに役立ちそう。なお、操作ボタンはこれだけ。幅広い年齢層の人が楽しめるように、極限まで機能を削っているそうです

わずらわしい操作を省き、単四電池4本で動作するシンプル設計。このあたりはユーザーの世代によって賛否が分かれそうなところ

読んでいる姿は、マンガを読んでいるたたずまいそのものです。電子書籍でありながらカバーや表紙を取り入れるのは、マンガへの愛が読み手にもひしひしと伝わります

すごいのはコンセプトだけじゃない。設計への圧倒的こだわり

従来の電子書籍リーダーでマンガを読むと、どうしても画質の悪さが目立ちます。「画質が悪くてもストーリーさえわかればそれでいい」というのは、手軽にマンガを読みたいユーザーにとってはいいのかもしれませんが、マンガの作者に対してはリスペクトが足りない気がしてなりません。クリエイターが渾身の力をこめて作ったものを、そのままの形で受け取るというのも、ユーザーとしてコンテンツを楽しむひとつの形であり、ある種の責任ではないかと思います。

「全巻一冊 北斗の拳」は、電子ペーパーに表示する画像を極限まで美しくなるように、プロトタイプでのテストを繰り返し、300dpiの超高解像度を実現。また、画像の切り替わりスピードも世界最速で、ページを送る滑らかな動きを可能な限り再現しているといいます。

実際に触ってみましたが、従来の電子書籍リーダーと比べると、画質の違いは明らか。緻密に描かれた背景の描写など、非常に細かい部分まで電子ペーパーに表示されており、マンガを読んでいるというのを実感できます。ページ送りの際に残像が出ることもなく、非常に洗練された印象を受けました。

世界最高とうたう画質は鮮やかのひと言。電子書籍リーダーでありがちな、ぼやけた感じはなく、コントラストも高くて読みやすいです

電子デバイスに紙を筐体として使用しているデバイスの特性上、どうしても気になるのはその耐久性。マンガを何度も読んでいると角が折れてだんだんと劣化しますが、電子デバイスでは受け入れがたいことであり、耐久性は重要な要素です。

「全巻一冊 北斗の拳」は、本としての手触りと強度の両方をユーザーが満足できるレベルで実現すべく、1万種類以上ある紙の中から最適なものを選択し。電子ペーパー周囲の枠部分には、紙の代替品として注目を集める、石灰石でできたライメックスという新しい素材を採用。人力では曲げられないほど硬く、高い耐水性を誇ります。また、開閉試験、加圧破壊試験、落下試験などさまざまな種類のテストを行い、耐久性を高めているとのこと。

クラウドファンディングで入手した海外製の製品は、耐久性など細部の設計が粗いことがあります。しかし、今回「全巻 北斗の拳」プロトタイプ機を触った感触では、「もう実機では?」と思うほど完成度が高く、これなら完成した実機も安心して使えるレベルにありそうだと期待を抱かせてくれました。

電子ペーパーの周囲にはライメックスという耐久性にすぐれた素材を採用。現在は、製品化に向けて、読んでいるときに手のひらに当たる角の部分をミリ単位で微調整するなど、細かい部分のブラッシュアップを行っているそうです

手に取るだけでワクワクするのは久しぶり

「全巻一冊 北斗の拳」の読書体験を味わうと、「今すぐにでも欲しい!」という欲求を抑えられなくなりそうでした。大げさかもしれませんが、スマートフォンを初めて触ったときのような「なんだこれは!?」という衝撃を受けました。

開発元のプログレス・テクノロジーによれば、今後は別のマンガで「全巻一冊」シリーズの展開を計画中。どんなマンガが搭載されるのか非常に楽しみです。

また、全教科の教科書を詰め込み「小学1年生教科書」といった教育分野での利用など、マンガ以外の使い方も模索中とのこと。もちろん、マンガ以外となると、ページ検索やしおりといった機能が必要になり、足りない部分も出てくると思いますが、「全巻一冊 北斗の拳」を体験すると、期待を抱いてしまいます。

「全巻一冊 北斗の拳」はクラウドファンディングのKickstarterで製品化に向けた出資を募集中です。現在は、販売予定価格の26%オフとなる28,000円を出資すると、「全巻一冊 北斗の拳」を1冊ゲット可能。また、2017年10月3日から6日まで開催される「CEATEC JAPAN」に出展されるので、気になる人は体験してみてはいかでしょうか。

Kickstarterの出資はコチラのページから可能です。
革新的な電子本「全巻一冊 北斗の拳」"Fist of the North Star"

水川悠士(編集部)

水川悠士(編集部)

最新ガジェットとゲームに目がない雑食系ライター。最近メタボ気味になってきたので健康管理グッズにも興味あり。休日はゲームをしたり映画を見たりしています。

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