ゲーミングPCパワーアップ大作戦
“すちーむ☆まにあ”辻村美奈のゲーミングPCパワーアップ大作戦

お家でカンタン仮想現実! サクサク設置できる「Windows MRヘッドセット AH101」を解説

ここ数年で急速に注目されるようになった「VR(Virtual Reality=仮想現実)」。まるで、現実の世界にいるかのような感覚で、ゲームの世界に没入できる技術だ。Steamのコアゲーマーである、“すちーむ☆まにあ”辻村美奈がゲーミング周辺機器を紹介する本連載。今回は、AcerのVRヘッドセット「Windows Mixed Realityヘッドセット AH101」(以下、AH101)を解説する。

クリアブルーのアクセントカラーが目立つ、AcerのVRヘッドセット「AH101」を解説!

クリアブルーのアクセントカラーが目立つ、AcerのVRヘッドセット「AH101」を解説!

Steamストアには、無料でハイクオリティなVRゲームが!

VRの楽しさを言葉で表すのはとても難しい。「まるで、本当にゲームの世界にいるかのような感覚でプレイできる」と言っても、それがいったい、どのような体験なのか。私自身、実際に試してみるまで、正直ピンとこなかった。

VRを知るには、実際に体験してみるのが一番だ。しかも、Steamストアでは、無料のVRゲームが数多く提供されており、手軽にダウンロードしてプレイできる。もちろん、VRヘッドセットは必要だが、無料とは思えないハイクオリティなタイトルも多いので、満足度は高い。そんな無料のVRゲームの中から、いくつかご紹介しよう。

「Google Earth VR」。グーグルが提供するVRゲーム。仮想現実で再現した世界を旅できる。建造物や地形がとてもリアルに再現されており、思わず見入ってしまう

「Rec Room」。卓球、ダーツ、ゴルフ、ドッジボール、お絵描きといったゲームをプレイヤー同士がVR上で楽しめるソーシャルVR。コミュニケーションツールとして、VC(ボイスチャット)や、さまざまなエフェクトも用意されている

「VRChat」。MMDデータ(モデルデータ)から自作したアバターや、「ニコニコ立体」などで配布されているMMDデータを使って、世界中のユーザーとチャットを楽しめるサービス。ユーザーが作成した、さまざまなワールドを見て回れる

このほか、有料のゲームでは、「東京ゲームショウ2018」で話題になった「VRカノジョ」、恐竜の世界を舞台にしたサバイバルゲーム「ARK」、スチームパンクな世界を舞台にしたサバイバルRPG「Fallout 4 VR」など、VRゲームの人気を牽引するタイトルも有名だ。なかでも、「Fallout」は根強い人気を誇るタイトルで、VR版のFallout 4 VRをプレイするために、わざわざVRヘッドセットなどを買いそろえるユーザーも多いと聞く。

クリアブルーがおしゃれ。外部センサーの設置は必要なし!

そんなVRの新たな規格として2017年、マイクロソフトから「Windows MR(Windows Mixed Reality)」が発表された。

名前にもある「MR」とは、「複合現実(Mixed Reality)」の略で、「AR(拡張現実)」と「VR(仮想現実)」を包括した技術のこと。AR向けでは、マイクロソフトが透過型の「Microsoft HoloLens」を開発している。そのいっぽう、今回取り上げるAcerの「AH101」は、非透過型のヘッドセットとなっていることから、VR向けのモデルと位置づけられる。

なお、AH101を含めたWindows MRの動作推奨PC要件は、以下のようになっている。自分のPCが要件を満たしているかどうか、購入前にチェックしておこう。

Windows Mixed Reality 動作推奨PC要件(日本エイサー 製品情報ページより)

Windows Mixed Reality 動作推奨PC要件(日本エイサー 製品情報ページより)

それでは、AH101の外観からチェックしてみよう。VRヘッドセットとしては珍しく、クリアブルーのアクセントカラーを採用しており、パッと見たところ、「派手なデザイン」という印象だ。

AH101には、ヘッドセット本体に加えて、モーションコントローラーが付属する。PCとヘッドセットとの接続は、HDMIケーブルとUSBケーブルを接続するだけとシンプルだ

ヘッドセットの装着部分。2.89型液晶ディスプレイを2つ装備し、解像度は2880×1440ドット(単眼が1440×1440ドット)。肌に触れる部分には、クッションが付いている

側面には、3.5mmイヤホンジャックを備えており、ここにイヤホンを接続して音声を聞く

側面には、3.5mmイヤホンジャックを備えており、ここにイヤホンを接続して音声を聞く

Windows MR対応ヘッドセットは、外部センサーを設置せず、手軽にプレイできるのが特徴だ。ヘッドセットの前面にトラッキング用カメラを内蔵し、そこから空間情報を認識するため、ほかのVRヘッドセットで見られるような外部センサーをいちいち設置する必要がない。この導入の手軽さは、初心者にとって、うれしいポイントといえるだろう。

トラッキング用のカメラは、ヘッドセットの前面に2つ内蔵されている

トラッキング用のカメラは、ヘッドセットの前面に2つ内蔵されている

モーションコントローラーとPCは、Bluetoothで接続する。モーションコントローラーの電池ケースを開けた場所にボタンがあるので、これを長押しして、ペアリングする流れだ。ペアリング中は、LEDが弱い光で点滅し、ペアリングが完了すると強く光る。なお、モーションコントローラーは左右それぞれに、単3電池が2個ずつ必要なので、あらかじめ用意しておこう。

モーションコントローラーの下部にあるボタンを長押しして、PCとペアリングする

モーションコントローラーの下部にあるボタンを長押しして、PCとペアリングする

モーションコントローラーの正面。視野の回転やテレポートに使うサムスティック(左上)、ゲームによってさまざまな機能を割り当てられるタッチパッド/Zクリック(右上)、メニューを呼び出すときに使うメニューボタン(中央)、「Windows」キーの役割を担うWindowsボタン(右下)を備える

モーションコントローラーの側面。「選択」するときに使うトリガー(上)、何かを「つかむ」ときに使うグラブボタン(下)がある

次に、ヘッドセットを実際に装着してみた。重量440gで見た目も重そうだが、意外と付け心地が軽いのには驚いた。さらに、フリップ式バイザーを採用しており、PCの液晶ディスプレイをちょっと確認したいときや、机の上の物を拾いたいときなどは、バイザー部分を上げるだけでいい。ヘッドセットをいちいち外す必要がないので、とても便利だ。

VRゲームの世界をちょっと中断したいときは、バイザー部分をサッと上げるだけで、現実世界に戻れる

VRゲームの世界をちょっと中断したいときは、バイザー部分をサッと上げるだけで、現実世界に戻れる

また、ヘッドセット後部にあるダイヤルを回して、頭の大きさにあわせて、しっかりと固定できるのもポイント。少しでもヘッドセットがずれると、目の前の映像がブレてしまうので、少しきつめに調節しておきたい。ちなみに、ヘッドセットを装着するとき、前髪が長いと髪の毛が目に刺さるので、女性の方などは、あらかじめピンなどで留めておいたほうがいいかも。

ヘッドセット後部には、青いダイヤルがある。これをクルクル回して、周径を広げたり、狭めたりして、ホールド感を調整できる

初期設定は、ゲーム感覚。これなら、初心者にもやさしい!

続いて、Windows MRの設定を進めていこう。もしかすると、「VRは新しい技術なので、設定がたいへんそうだ」と心配している方も多いかもしれない。しかし実は、画面の指示に従うだけなので、とても簡単。ゲーム感覚で設定を完了できるので、安心してほしい。

まずは、ヘッドセットから伸びているHDMIケーブルとUSBケーブルの2本をPCに接続する。そうすると、Windows MRの設定画面が表示されるので、画面の指示に従って、モーションコントローラーの電源を入れ、先述した方法でBluetoothのペアリングを完了させる。その後、下記のようなチュートリアル画面があらわれる。仮想現実はもう、この画面から始まっているのだ! おお、ものすごく立体的に見える!

待ちに待ったVRの世界! まずは画面の指示に従って、モーションコントローラーで操作する

待ちに待ったVRの世界! まずは画面の指示に従って、モーションコントローラーで操作する

ちなみに、チュートリアルの中では、「椅子に座ったまま遊ぶ」あるいは「立って遊ぶ」のどちらかを選択できる。もしVRに慣れていなければ、初めのうちは安全面などを考慮して、「椅子に座ったまま遊ぶ」を選んでおくと安心だ。

チュートリアルをひと通り終えると、「Windows HOME」と呼ばれる場所に移る。Windows HOMEは、大自然の中にぽつりと建っている豪邸で、Windows MRの要となる空間。わかりやすく言うと、「ホーム画面」のような役割を担っており、たとえば、Windowsのデスクトップを起動したり、アプリケーションを呼び出して、自由に操作したりできる。

Windows HOMEは、シンプルかつ近未来的な作り。ちなみに、模様替えなども自由に行える

Windows HOMEは、シンプルかつ近未来的な作り。ちなみに、模様替えなども自由に行える

モーションコントローラーを操作すると、このようなメニューが表示される。「Skype」や「Microsoft Edge」は、ここからすぐに起動できる

VR上で、Windowsのデスクトップを表示した。VRのプレビューを表示しているので、何層にも重なって見えるが、モーションコントローラーを使って操作できる

「Windows Home」の次は、「SteamVR HOME」で設定

WindowsMRの設定が終わったら、次は、Steamゲームをプレイするために、Steam側の設定も行なう。そのためにはまず、マイクロソフトが提供する無料のソフト「Windows MR for Steam VR」をSteamストアから入手する必要がある。インストール後にソフトを起動すると、下記のような画面が表示されるので、画面上の指示に従ってチュートリアルを完了させる。

SteamのVRチュートリアル。VRヘッドセットでのぞくと、かなり壮大で、無機質なホールの中にいるようだ。ここで、チュートリアルを進めていく

SteamのVRチュートリアルが完了すると、「SteamVR HOME」と呼ばれる場所に送られる。これによって、AH101を使って、SteamのVRゲームをプレイできるようになる

部屋の中にある、どでかいモニターには、SteamVR HOMEと書かれていた

部屋の中にある、どでかいモニターには、SteamVR HOMEと書かれていた

コンクリート製のような壁には、絵画も飾ってある。無機質だったWindows HOMEと比べると、こちらは、デザイナーズ物件っぽい、おしゃれな感じに仕上がっている

SteamVR HOMEでモーションコントローラーのメニューボタンを押すと、このような画面が表示される。ここでは、クエストを選んだり、模様替えなどが行なえる

以上のように、Windows MR for Steam VRをインストールし、SteamVRのチュートリアルを進めて、SteamVR HOMEに送られると、チュートリアルが完了。なお、SteamVR HOME内でクエストを選ぶと、任意のチュートリアルなどが現れるが、今回の記事では割愛させていただく。

さぁ、これで、SteamのVRゲームを遊ぶための準備が整った!

見たことのない世界にうっとり! 仮想現実世界で癒された?

設定が完了したところで、今回は、先ほど紹介したVRChatというゲームをプレイしてみた。

ここでは、ユーザーが3Dで作成したバラエティ豊かなワールドを訪れることができる。たとえば、ボイスチャットを使った、ユーザー同士でのコミュニケーションも可能だ。ぼーっと突っ立っていると、海外のユーザーから英語でめちゃくちゃ話しかけられて、あせってしまった。

VRChatでは、さまざまなワールドが選択できる。文字検索も可能だ

VRChatでは、さまざまなワールドが選択できる。文字検索も可能だ

日本人の部屋を再現したようなワールドを訪れてみた。所せましと貼ってあるポスターは、作成者の趣味だろうか? 没入感が高いため、ついリアルの部屋にいるような感覚で、見わたしてしまう。「間違えて、他人の家に上がってしまったような気まずさ」まで感じてしまった

桜がきれいなワールドもあった。ここに来ると365日、桜が見られる。地面には花びらが散っていて、まるで、現実世界のようだ。とてもリアルに表現されていて、癒されてしまう

観光名所で有名なニューヨーク・タイムズスクエアを再現したワールドも。筆者は写真でしか見たことがないが、とてもていねいに作りこまれているのがわかる

今から手軽にVRを始めるならコレ!

今回紹介したAH101の価格.com最安価格は38,900円(2018年5月29日時点)と、多少の初期投資はかかってしまうが、いち早くVRゲームを体験しておきたいという方であれば、十分に試してみる価値がある。外部センサーなしで設置できる手軽さや、数多くの無料ゲームがSteamストアで提供されていることなど、初心者にとって、安心感が高いのもうれしい。VRゲームはまだまだ、発展途上。これからどのような、すごいゲームが登場してくるのか、今後の展開が楽しみだ。

ライター:辻村美奈(オフィスマイカ)

オフィスマイカ

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編集プロダクション。「美味しいもの」と「小さいもの」が大好物。 好奇心の赴くまま、良いモノを求めてどこまでも!(ただし、国内限定)

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