Steamのコアゲーマーこと“すちーむまにあ”辻村美奈が、今気になるゲーミング周辺器機をご紹介。今回は、座りっぱなしゲーマーの救世主になりそうなスタンディングデスクに注目します
わたしは、極度のインドア派。さらに最近は、コロナ渦の影響で外出も少なくなったし、買い物はネットショップ、打ち合わせもオンライン。仕事でも、趣味でも、座りっぱなしです。「このままではいけない!」と頭では理解しているものの、運動する機会がなかなかありません。こうしているうちに、いたずらに体重だけが増えていく……。室内にばかりいると、意識して動かない限り、立っている時間がほとんどないんですよね。
イタタタタ!! 長時間座りっぱなしでゲームをプレイしていると、腰に負担がかかってくる……
これまでの生活様式が変わり、自宅時間での過ごし方に注目が集まるなか、座りっぱなしを解消できるかもしれないスーパーアイテム(?)として、「スタンディングデスク」が巷でウワサになっていると聞きました。強制的に立ちっぱなしになるので、これなら、横着しがちなわたしにピッタリかも? ということで今回は、Bauhutteのスタンディングデスク「BHD-1200H」を実際に体験してみたいと思います。
今回レビューするBHD-1200Hは、送られてきた部品を組み立てる製品となっています。組み立てる様子は後述するとして、まずは、完成後のスタンディングデスクを実際に使ってみたところから、ご紹介します。
今回お借りしたのは、同社のスタンディングデスクの中でも、天板の幅が最も広いオフィスタイプです。黒一色のデザインで、無機質な雰囲気がめちゃくちゃカッコいい!
ジャーン! これが、スタンディングデスク「BHD-1200H」です(画像は、組み立てが完了した後の姿)
天板の右側には、「Bauhutte」(バウヒュッテ)のメタリックなロゴがあしらわれています
BHD-1200Hのサイズは120(幅)×75.5〜117.5(高さ)×45〜72.5(奥行)cmで、総重量は18.8kg。デスクの耐荷重は40kg未満です。デスクのサイドには、パンチングボードを備えているので、別売りの電源タップなどを固定して、きれいに収納できます。
大きなポイントと言えるのは、デスクの高さを無段階に調整できること。そのため、座り姿勢、立ち姿勢の両スタイルで使用でき、気分や利用シーンにあわせて切り替えられます。
たとえば、座り姿勢では、天板を最短75.5cmの高さまで調整できます。これなら、一般的なオフィスチェアを使った座り姿勢でも、違和感がありません。小さなお子さんのスタンディングデスクとしても使える高さですね!
最短の高さは75.5cm。ゲーミングチェアに合わせて、高さを微調整できます
最短75.5cmの高さに設定すると、もはや普通のデスクにしか見えませんね。オフィスチェアを使っても違和感がなく、とても自然です
立ち姿勢では、最長117.5cmまでデスクを伸ばせます
最長117.5cmの高さで、筆者(身長157cm)がゲームをプレイすると、こんな感じになります
天板の下には、引き出し可能なキーボードスライダーがあります
参考までに、身長174cmの男性が使用したパターンもご紹介。最長117.5cmの高さで使用すると、ちょうど天板が肘のあたりにきます。ちなみに、メーカーの説明によれば、「身長119〜184cmに対応している」とのことです。
最短75.5cmの高さで男性(身長174cm)が使ってみたところ。立った状態で、腕がギリギリデスクに届くくらいの距離です
最長117.5cmの高さで男性(身長174cm)が使ってみたところ。天板がちょうどお腹の高さになります
なお、デスクの高さを伸ばす場合は、脚部の左右に各2個あるストッパーを外して、上に引っ張ります。逆に、低くしたい場合は、左右にそれぞれある昇降ロックレバーを押さえて縮めます。また、高さ調整をする際の目印として、5段階の高さ調整ラインがひかれているので、左右平行にピッタリと高さを調整できてとても便利でした。
左右に2個ずつ付いているストッパー。かなり硬いので、大人がグッと力を入れないと外れません
昇降ロックレバーは、両サイドに1個ずつ付いています
実際に小一時間、スタンディングデスク×ゲーミングノートPCでゲームをプレイしてみました。
ワイドタイプの天板でスペースを広く使えるため、普段座ってゲームをプレイする時と変わらず、快適に楽しめます。腰への負担が軽減されたように感じて、めちゃくちゃ楽です。ゲームのプレイは、想像していたよりも自然でした。この感覚、どこかで味わったような……そう、たとるなら、ゲームセンターで遊んでいるような感じですね。
しかし、久しぶりに長時間立ったせいなのか、足が痛くなってくる……。
たとえば、テーマパークなどで長蛇の列に並んだとき、じっと立ち止まっていると、足裏が痛くなってきますよね。これに似た感覚かもしれません。ちょこちょこ歩いていれば、少しはマシになってくれるのですが……。メーカーによれば、「スタンディングデスクに慣れてないうちは、30分ほどで足が痛くなってしまうことも多い」とのことです。
かかとにどっしりとした痛みが! これはもう、だめかもしれない……!
でも、あきらめないでください! そんな時は、立ち姿勢に慣れていないユーザーのために、スタンディングデスク用足置きマット「BHA-70G」が別売りで販売されているんです。
この足置きマットは、「高密度低反発クッション」、「ゲル素材」、「ウレタンクッション」という3層構造のもっちりクッションを採用していて、足裏の負担を軽減してくれます。これなら、長時間立っていることに慣れていないゲーマーも安心&快適にスタンディングデスクデビューできそうですね。
ふかふかの奥にしっかりとした弾力があって、もちもち。足裏が快適です。ちなみに、ゲル素材は靴のインソールにも使われていることも多いので、マットとは相性抜群です
最後に、組み立て時の様子をご紹介します。
主な部品は、天板(大小)、背部パイプ、脚部(左右)、脚部底部&底板。こまかい部品がないので、わかりやすいですね。六角レンチを使ってボルトを締めていくという、シンプルな作業になります。
主な部品は、画像上から天板(大小)、背部パイプ、脚部(左右)、脚部底部&底板。天板以外はほぼスチール素材のため軽く、段ボールから取り出しやすかったです
今回は、ひとつずつの部品が軽いためか、あっという間に組み立てられました。所要時間は、体感で30分ほど。一般的なデスクやチェアの組み立てと同様に、ボルトは1個ずつキッチリ締めていくのではなく、すべて仮留めした後に、一気に締めると作業しやすいですね。ただし、天板だけはかなり重かったので、力に自信がない方は、友人や家族に手伝ってもらったほうが安全かもしれません。
全体を組み立てた後、最後に、天板を乗せて固定すれば完成! 今回は用意がありませんでしたが、補強用クロスバーを背面に付けることもできます
BHD-1200Hのカラーバリエーションは、ブラック、ホワイト、ウッドの全3種類。サイズは、今回お借りしたオフィスタイプ(120cm幅)以外にも、ワイドタイプ(100cm幅)やコンパクトタイプ(70cm幅)もラインアップされています。
さらに、ステッパーやエアロバイクとの相性も抜群で、筋トレしながらゲームや仕事をすることも可能なんだとか。「運動不足を絶対に解消したい!」と考える方は、これらを別途用意して、本格的にトレーニングするのもアリですね。
価格.com上での価格は22,980円(2021年8月8日時点)。立ち姿勢にも、座り姿勢にも対応していることを加味すると、それほど高くない買い物かと思いました。
PCデスクは大型家具なので、ひんぱんに買い替えるものではありません。当然、長く使うことになるので、変化するライフスタイルや周りの家具にあわせて、「自由に高さを調節できる」というスタンディングデスクのメリットは、かなり魅力的なのではないでしょうか。
ライター:辻村美奈(オフィスマイカ)
編集プロダクション。「美味しいもの」と「小さいもの」が大好物。 好奇心の赴くまま、よいモノを求めてどこまでも!(ただし、国内限定)