ファーウェイは、2018年10月2日に都内で発表会を開催し、スマートフォン「nova 3」、フィットネスバンド「Band 3 Pro」、タブレット「MediaPad T5」を発表した。会場で展示されていた実機写真と合わせて、各新製品の特徴をレポートする。
「nova 3」は、同社のフラッグシップモデル「P20 Pro」や「Mate 10 Pro」と同じAIプロセッサー「Kirin 970」(4×2.36GHz+4×1.8GHz オクタコア)を搭載するミドルクラスのスマートフォン。基本スペックは、OSがAndroid 8.1、メモリーが4GB、ストレージ容量が128GB(microSD最大256GB)。6.3型のフルHD+(2340×1080)液晶を搭載し、前面と背面に2基ずつ、合計4つのカメラを搭載するのが特徴だ。
ノッチ(切り欠き)を採用する6.3型のフルビュー(2340×1080)ディスプレイ
カラバリはアイリスパープル(左)とブラック(右)の2色展開。特に、アイリスパープルは、ブルーからパープルへと段階的に変化するグラデーション加工が施されている
本体サイズは、73.7(幅)×157.0(高さ)×7.3(厚さ)。重量は約166g。背面上部には指紋認証センサーを搭載
フラッグシップモデルと同等の高い基本スペックスペックを備えつつ、「GPU Turbo」というゲーミング向けの機能を新搭載。マルチスレッドで処理を行うことで、ゲーミング時に処理性能を60%、電力効率を30%向上させるという。
「nova 3」のカメラは、約2400万画素+200万画素のフロントカメラ、そして2400万画素モノクロセンサー+1600万画素カラーセンサーのメイン(リア)カメラで構成される。また、フロントカメラとメインカメラの両方にAIを利用した撮影機能を搭載する。
約2400万画素+200万画素のフロントカメラ。顔認証にも対応
フロントカメラは従来のAIビューティ補正に加え、背景シーンを認識して撮影設定を自動で調整するAIシーン認識機能を搭載。さらに、撮影しながら効果を確認できるHDR Proにより白飛びしにくく、逆光の環境でも細部まで明るく表現できるようになったという。
AIが背景を認識することで、色彩豊かな花をバックにしても、人物部分の色味が花に引っ張られることがないとのこと
実際に撮影してみると、背景をしっかりととらえ、自然光が差し込む窓際も白飛びしなかった。しかも、顔はHDR Proにより影の部分も明るい仕上がり。自撮りを多用するユーザーは重宝しそうだ
メインカメラは、22種類のシーンを識別するAIシーン認識機能を搭載し、水平線の表示や構図をアシストしてくれるAIアシスト機能を搭載。フラッグシップモデル「P20」などで採用されているライカレンズではないものの、高い表現力を備えるカメラだ。
2400万画素モノクロセンサー+1600万画素カラーセンサーのメインカメラ。「P20」シリーズで、夜景を劇的にきれいに撮影できると好評な「AI手ブレ補正機能」が搭載されていないのは残念
このほか、バッテリー容量は3750mAhで9V/2Aの急速充電に対応。無線LANはIEEE802.11 a/b/g/n/ac(2.4GHz/5GHz)。microSDカードとの排他利用になるが、DSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)に対応する。対応バンドは、FDD-LTEが1/2/3/4/5/7/8/12/17/18/19/26/28、TDD-LTEが38/40/41、W-CDMAが1/2/4/5/6/8/19、GSMが850/900/1800/1900MHz。VoLTE(auは対応予定)やキャリアアグリゲーションをサポートする。
「nova 3」は、「P20 Pro」と同じCPUを搭載しながらも、市場想定売価は54,800円(税別)とかなり抑えられており、SIMフリー市場で注目の1台になるだろう。
「Band 3 Pro」は、低消費電力GPSを搭載するフィットネスバンド。GPS使用時の動作時間は、一般ランナーのフルマラソン完走時間に合わせた約7時間。心拍センサーや赤外線センサーのほか、加速度センサーとジャイロセンサーを合わせた6軸センサーを搭載し、姿勢を自動で識別できるようになった。5気圧の防水に対応しており、スイミング時は、泳いだ距離や消費カロリーのほか、6軸センサーによりターン数やストローク数までトラッキング可能だ。
ディスプレイは0.95有機ELタッチスクリーンで、最大35文字までの文字表示に対応。Bluetoothでスマートフォンと接続すれば、着信やメールなどを通知してくれるほか、スマートフォンをリモートで鳴らす「スマートフォン探索」機能にも対応。市場想定売価が11,880円と、手に取りやすい価格になっており、フィットネスバンド入門機としても最適。
カラバリはゴールド(左)とブラック(右)の2色展開
さまざまなスポーツのトラッキングに対応するほか、5気圧防水仕様でスイミングにも利用可能
「MediaPad T5」は、10.1型WUXGA(1920×1200)のIPS液晶を備えるタブレット。基本スペックは、OSがAndroid 8.0、CPUが同社のスマートフォン「P20 lite」と同じ「Kirin 659(2.36GHz×4+1.7GHz×4)」、メモリーが2GB、ストレージ容量が16GB(microSD最大512GB)、バッテリー容量が5100mAh。メモリーやストレージの容量は少なめだが、ライトな用途なら十分なスペック。しかも、Wi-Fiモデルは22,800円(税別)、LTEモデルは26,800円(税別)と格安クラスまで抑えられているのが特徴だ。
このほか、2基のステレオスピーカーを搭載し、Dolbyの音響効果に匹敵するという音響技術「histen」を備え、高いサウンド性能を誇る。Webブラウジングや動画鑑賞など、ライトな用途のタブレットを探しているユーザーにはうってつけのモデルになりそうだ。
LTEモデルでも26,800円(税別)の「MediaPad T5」。Wi-Fiは802.11a/b/g/n/ac(2.4/5GHz)に対応する。これに加え、LTEモデルの対応バンドは、FDD-LTEが1/3/5/7/8/19/20、TDD-LTEが40/41、W-CDMAが1/2/5/6/8/19、GSMが850/900/1800/1900MHzとなる
本体サイズは243.0(幅)×164.0(高さ)×7.8(厚さ)mmで、重量は約465g。片手で持つには少々大きめ。マット加工が施された背面は指紋が付きやすかった
最新ガジェットとゲームに目がない雑食系ライター。最近メタボ気味になってきたので健康管理グッズにも興味あり。休日はゲームをしたり映画を見たりしています。