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「Xperia 1」の魅力を凝縮した、高性能ミドルサイズスマホ「Xperia 5」速報レポート

2019年9月6〜11日、ドイツ・ベルリンで開催される見本市IFA2019に先駆けて、9月5日に(いずれも現地時間)ソニーモバイルは新型スマートフォン「Xperia 5」(グローバルモデル)を発表した。短時間ではあるが実機に触れることができたので、その詳細をいち早くお届けしよう。

ひと回り小さなボディにトリプルカメラや有機ELディスプレイを搭載

「Xperia 5」は、2,520×1,080表示に対応する約6.1インチの有機ELディスプレイを搭載するAndroidスマートフォンだ。ボディサイズは約68(幅)×158(高さ)×8.2(厚さ)mmで、重量約164g。前モデルとなるXperia 1と比較すると、画面解像度は4K(3,840×1644)からフルHD+にダウングレードしたが、画面サイズも0.4インチ小さくなり、ボディサイズも、幅が約4mm、高さが約9mmそれぞれコンパクトになった。外見は、板ガラスのようなシルエットで、縦横比21:9の縦長ディスプレイを搭載しているあたりは、Xperia 1とよく似ている。IP56/68の防水・防塵仕様をクリアしている点もXperia 1と同様だ。

搭載される有機ELディスプレイは、Xperia 1と同じく「クリエイターモード」を備え、色域規格のBT.2020に対応するなど、映画の再生コンテンツなどで制作者の意図をより正確に再現できる。実機のディスプレイを見る限り、有機ELディスプレイが苦手にしがちな白の表現は良好で、スマートフォン用の有機ELディスプレイとしては、かなりのハイレベルにあると感じた。

縦横比21:9の有機ELディスプレイを採用。Xperia 1同様クリエイターモードを備え、色域規格のBT.2020に対応しているが

(2019年9月9日訂正、Xperia 1と画質チューニングが異なると記載しておりましたが、同等の画質チューニングが施されておりました。訂正し、お詫び申し上げます。)

基本性能だが、ハイエンド向けSoC「Snapdragon 855」に、6GBのRAM、64GBまたは128GBのストレージ、512GBまで対応するmicroSDXCメモリーカードスロットを組み合わせる。OSはAndroid 9だ。処理性能の面ではXperia 1と同レベルのスペックが確保されている。ネットワークの性能を見ると、LTEのCat.19に対応しており、5波を束ねるキャリアアグリゲーション(5CA)を利用できる。Wi-Fiは、4×4MIMO対応で、IEEE802.11a/b/g/n/acに対応する。Wi-Fi6(802.11ax)や5Gには対応していない。なお、ネットワークに関わる新機能として、AIのディープラーニングを使い、LTEや3GなどのモバイルネットワークとWi-Fiをスムーズに切り替える「スマートコネクティビティ」機能が搭載されている。
このほかの接続インターフェイスとしては、NFCとBluetooth 5.0に対応する。有線接続のUSB Type-CポートはUSB 3.1に対応している。

バッテリー周辺だが、バッテリー容量は3,140mAhで、USB PD3.0対応が明示されている。USB PD3.0は、供給される電力などは変わらないものの、機器間認証機能「USB Type-C Authentication」が加わり、接続した機器の性能を確認したうえで、最適な充電が行われるため、より安全な電力供給が行えるようになる。なお、ワイヤレス充電への対応はXperia 1同様に見送られている。

右側面にボリューム、指紋センサー、電源、シャッターの各ボタンが集中して搭載されている

右側面にボリューム、指紋センサー、電源、シャッターの各ボタンが集中して搭載されている

下面にUSB Type-Cポートが配置される。USB 3.1およびUSB PD3.0に対応する

下面にUSB Type-Cポートが配置される。USB 3.1およびUSB PD3.0に対応する

上記のように、OSはAndroid 9のままだが、ソフトウェアの強化は行われている。目立つものとしては、通知メニューの内容を直接マルチウインドウとして表示する機能が加わった。これを使えば、今開いているアプリを表示させたまま、通知内容を確認できる。また、ゲーム最適化機能である「ゲームエンハンサー」に新機能として、ボイスチェンジャー、オーディオミキサー、音声通話の着信通知オフ、カメラボタンの無効化、スクリーンショットの高速連写、検索ウインドウのサイズ変更が加わっている。特に、スクリーンショットの高速連写は、類似機能を搭載するスマートフォンの中でも珍しいもので、動きの激しいシーンでベストショットを撮るのに役に立ちそうだ。

カメラ機能を見てみよう。メインカメラは焦点距離52mmの望遠、26mmの標準、16mmの超広角という組み合わせのトリプルカメラだ(いずれも35mm換算の焦点距離)。望遠カメラと標準カメラについては光学式手ぶれ補正対応となる。イメージセンサーはいずれも1,220万画素。フロントカメラは約800万画素だ。カメラ自体はいずれもXperia 1と同じで、機能面を見ても、Xperia 1に搭載されている瞳AFや最大10fpsのAF/AE追従の連写機能、ハイブリッド手ぶれ補正をはそのまま引き継がれている。なお、Xperia 5の新機能として、レンズにかかった指やフォーカスのずれ、撮影後にまばたきや手ぶれ・被写体ぶれを知らせる「撮影アドバイス機能」が搭載されている。動画撮影についてもXperia 1と同様に、通常のカメラアプリに加えて「Cinema Pro(シネマプロ)」を搭載しており、縦横比21:9や24fpsでの撮影、ISO感度やフォーカス、色調(表現に合った絵作り)の調整により、映画のような映像作品を撮影できる。なお、Xperia 1に搭載されていた960fpsのスーパースロー撮影機能は120fpsに変更されている。

メインカメラはXperia 1と同じトリプルカメラ。ただしカメラの位置はボディの隅に移動している

メインカメラはXperia 1と同じトリプルカメラ。ただしカメラの位置はボディの隅に移動している

日本での扱いは不明。ただし、発売の可能性は高い

今回発表されたXperia 5は、あくまでグローバルモデルであり、日本市場で発売されるかどうかは今のところ不明だ。ただし、過去のIFAで発表されたXperiaは、2017年の「Xperia XZ1」、2018年の「Xperia XZ3」のように、通信キャリアの秋モデルとして発売されることが多く、本機も例年通りに発売されると見られる。価格の面でも、Xperia 1よりもスペックが抑えられているため、10万円以下での発売が見込めそうだ。

【価格.com新製品ニュース】
ソニー、幅68mmで6.1型有機EL&トリプルカメラを搭載した「Xperia 5」

田中 巧(編集部)

田中 巧(編集部)

FBの友人は4人のヒキコモリ系デジモノライター。バーチャルの特技は誤変換を多用したクソレス、リアルの特技は終電の乗り遅れでタイミングと頻度の両面で達人級。

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