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ソニー「Xperia 5 III」の国内投入を発表。11月中旬以降発売

ソニーは、2021年9月30日、Androidスマートフォン「Xperia 5 III(エクスペリア・ファイブ・マークスリー)」を、NTTドコモ、au、ソフトバンクの各通信キャリアより11月中旬以降に発売すると発表した。「Xperia 1 III」の機能を一部簡略化した「Xperia 5 II」の後継機ということで、2021年の秋冬モデルとして注目を集めそうだ。

「Xperia 1 III」の魅力を小型ボディに凝縮。バッテリーは4,500mAhに増量

「Xperia 5 III」は、今年春に「Xperia 1 III」などと同時にグローバルで発表された「Xperia 5 II」の後継モデル。ただし、9月中旬の時点で海外でも販売はされておらず、日本国内でも海外とほぼ同時期のタイミングでの発売となる。

前モデル「Xperia 5 II」とコンセプトは共通で、上位モデル「Xperia 1」シリーズの特徴をひと回りコンパクトなボディにまとめた、ハイエンドスマートフォンだ。SoCは、「Xperia 1 III」と同じハイエンド向け「Snapdragon 888」で、70mmと105mmの切り替えに対応したペリスコープ構造の望遠カメラなども搭載している。

ボディサイズは約68(幅)×157(高さ)×8.2(厚さ)mm、重量は約168gで、2,560×1,080のフルHD+表示に対応する約6.1インチの有機ELディスプレイを搭載する。このボディは「Xperia 5 II」よりも高さが1mm小さいだけで、幅と厚さはそのままだ。なお、IP56/68の防水・防塵仕様に対応する。

ディスプレイは、「Xperia 1 III」や「Xperia 5 II」と同じく120Hzの倍速駆動および残像低減付き240Hz駆動、240Hzのタッチサンプリングレートに対応する。サウンド面では、ステレオスピーカーを搭載するほか、「Xperia 5 II」と比較して音圧が約4割向上したヘッドホン端子を搭載する。新機能として、ストリーミングサービスなどの音源を立体的なサウンドに変換する「360 Spatial Sound」に対応した。

「Xperia 5 III」は、小さなボディに「Xperia 1 III」並みの性能を詰め込んだ、もうひとつのハイエンドXperiaだ

「Xperia 5 III」は、小さなボディに「Xperia 1 III」並みの性能を詰め込んだ、もうひとつのハイエンドXperiaだ

約6.1インチという画面サイズや120Hz駆動など、ディスプレイのスペックは「Xperia 5 II」から変わらない

約6.1インチという画面サイズや120Hz駆動など、ディスプレイのスペックは「Xperia 5 II」から変わらない

ヘッドホン端子は「Xperia 5 II」と比較して音圧が40%向上している

ヘッドホン端子は「Xperia 5 II」と比較して音圧が40%向上している

上述のように、「Xperia 5 III」に搭載されるSoCは「Snapdragon 888」だが、メモリーは8GBでストレージは128GBと、Xperia 1 IIIのメモリー12GB/ストレージ256GBよりも少なく、コストダウンが図られている。なお、OSはAndroid 11だ。通信性能では「Xperia 1 III」で対応していた5Gのミリ波には非対応で、5G通信としてはSub 6のみの対応となる。

バッテリーは容量4,500mAhというかなりの大容量で、電力消費の多い「Snapdragon 888」でも十分な駆動時間が確保されるように配慮されている。30Wの出力に対応するソニー純正の充電器「XQZ-UC1」を使用した場合、約30分で残量ゼロから50%まで充電可能だ。なお、ワイヤレス充電には「Xperia 5 II」同様に非対応となる。

バッテリー容量は4,500mAh。ボディの大きさを考えるとかなりの大容量

バッテリー容量は4,500mAh。ボディの大きさを考えるとかなりの大容量

カラーバリエーションは、日本市場限定色のフロストブラックとフロストシルバー、グローバルでも用意されるグリーンとピンクの計4色

カラーバリエーションは、日本市場限定色のフロストブラックとフロストシルバー、グローバルでも用意されるグリーンとピンクの計4色

ペリスコープ構造の望遠カメラを搭載。ただし、3D iToFセンサーは省略

本機のメインカメラは、約1,200万画素の超広角カメラ(16mm)、約1,200万画素の広角カメラ、約1,200万画素の望遠カメラ(70mmと105mmの切り替えが可能)という組み合わせのトリプルカメラ。光学系やイメージセンサーのサイズなど、基本的にはXperia 1 IIIと共通で、いずれもデュアルPDセンサーを採用するほか、広角カメラと望遠カメラは光学式手ブレ補正機構を備えている。機能面でも、毎秒20コマのAE/AF連動の連写やリアルタイム瞳AF、広角カメラで動画撮影時における「FlawlessEye」対応のハイブリッド手ブレ補正なども継承されている。いっぽう、「Xperia 1 III」に備わる3D iToFセンサーは省かれており、オートフォーカスのトラッキング性能には差がある。なお、カメラアプリは「Xperia 1 III」と同じく「PhotographyPro」に一本化されている。

超広角カメラ、広角カメラ、望遠カメラの3基のカメラを搭載。構図を認識する3D iToFセンサーは非搭載だ

超広角カメラ、広角カメラ、望遠カメラの3基のカメラを搭載。構図を認識する3D iToFセンサーは非搭載だ

3D iToFセンサーが搭載されないため、動く被写体のトラッキング性能では、Xperia 1 IIIと差がある

3D iToFセンサーが搭載されないため、動く被写体のトラッキング性能では、Xperia 1 IIIと差がある

カメラ専用機のようなリアルタイム瞳AFを搭載

カメラ専用機のようなリアルタイム瞳AFを搭載

カメラアプリはソニーオリジナルの「PhotographyPro」に一本化される。なお、画面タッチ式シャッターなど一般的なカメラアプリのような操作は「BASIC」モードに切り替えることで対応する

カメラアプリはソニーオリジナルの「PhotographyPro」に一本化される。なお、画面タッチ式シャッターなど一般的なカメラアプリのような操作は「BASIC」モードに切り替えることで対応する

強力なゲーム最適化機能を搭載

「Xperia 1」や「Xperia 5」といったハイエンド向けXperiaは、ゲーム向け機能にも注力されている。本機もその例外ではなく、上述の高速駆動・高速タッチサンプリングレート対応ディスプレイや、Snapdragon 888の採用といったハードウェアに加えて、ゲーム最適化機能「Geme enhancer(ゲームエンハンサー)」がさらに強化されている。

本機の「Geme enhancer」は、新機能としてディスプレイのガンマ値を調節することで暗部に潜む物体をはっきりと表示させる「ロー・ガンマ・レイザー」や、忍び寄る足音や銃声などを効果的に強調する「オーディオイコライザー」、ノイズを除去して効果的なボイスチャットが行える「VCマイクの最適化」、シャッターを押す30秒前から巻き戻してスクリーンショットを記録する「RTレコード」といった機能を搭載する。なお、録画については、ディスプレイのリフレッシュレートに合わせた120fpsの録画にも対応している。

「Geme enhancer」はユニークかつ実践的な機能を備えている

「Geme enhancer」はユニークかつ実践的な機能を備えている

本機の販売価格はまだ明らかにされていないため、海外における「Xperia 5 III」と「Xperia 1 III」の価格を参考として紹介すると、イギリスでの価格は899ポンド(日本円で約136,000円)となる。なお「Xperia 1 III」は1,199.00ポンド(日本円で約180,000円)だ。また、ドイツでの価格は「Xperia 5 III」が999ユーロ(日本円で約129,000円)。「Xperia 1 III」が1299ユーロ(日本円で約168,000円)だ。両機の価格差は2〜3割ほどなので、日本市場でも「Xperia 1 III」と比較して、同じような価格差になると考えると、おそらく12万〜13万円台になるものと思われる。

田中 巧(編集部)

田中 巧(編集部)

FBの友人は4人のヒキコモリ系デジモノライター。バーチャルの特技は誤変換を多用したクソレス、リアルの特技は終電の乗り遅れでタイミングと頻度の両面で達人級。

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