レビュー

3万円台の「moto g52j 5G」レビュー。良バランスのミドルクラス機

モトローラが2022年6月3日に発売したミドルクラススマートフォン「moto g52j 5G」を試用しました。本モデルは、同社のスマートフォンとして初めてFeliCaセンサーと防水・防塵ボディに両対応した製品。製品名に日本を意味する「j」の文字が含まれているように、日本市場のために開発された機種です。34,449円(価格.comでの最安値。2022年7月19日時点)という価格も相まって、手ごろなスマートフォンを探している人にとって魅力的な1台と言えるでしょう。

モトローラ「moto g52j 5G」をレビュー

モトローラ「moto g52j 5G」をレビュー

手に持った印象としてはなかなか大きい6.8インチのディスプレイ搭載

「moto g52j 5G」のディスプレイサイズは、約6.8インチ。アスペクト比20:9の縦長です。本体サイズは、約76.8(幅)×171.0(高さ)×9.1(厚さ。最薄部)mm。実際に手に取ってみると、親指がディスプレイ中央までしか届かず、かなり大きい部類のスマートフォン、といった印象を受けます。重量は約206g。片手で持った際のずっしりした感じは否めませんが、7インチ弱のスマートフォンとしては比較的軽いほうだとは思います。

6.8インチのディスプレイを備える「moto g52j 5G」

6.8インチのディスプレイを備える「moto g52j 5G」

カラーバリエーションは、「インクブラック」と「パールホワイト」の2色を用意。今回試用したのは前者です。背面パネルを確認すると、大理石のようなみずみずしい光沢感があります。この背面パネルは樹脂製で、触ってみると、見た目の印象とは反してサラサラとしています。チープさはないので、購入後もデザイン面で後悔することはないでしょう。なお、標準でクリアケースが同梱されているのはうれしいポイントです。

ボタンやポート類に関しては、右側面に、Googleアシスタントキー、音量上下キー、電源キー(指紋センサー内蔵)を搭載。底面に、USB Type-Cポート、3.5mmイヤホンジャックを備えます。また、左側面には、インジェクトピンで引き出すタイプのSIMカード/microSDメモリーカードトレイを備えます。

右側面

右側面

天面

天面

左側面

左側面

下側面

下側面

ちなみに、同機はモトローラのスマートフォンではおなじみの「Motoアクション」機能をサポート。手首を2回ひねってカメラアプリを素早く起動できるなど、いくつかのショートカット機能を利用できます。大画面モデルではありますが、こうした機能をうまく活用することで、使い勝手の面を補完できるでしょう。

画面表示は良好、イヤホンはあったほうがよい

約6.8インチのディスプレイは、IPS液晶を採用しており、解像度はフルHD+(2460×1080ピクセル)。前述のように、アスペクト比20:9の縦長ディスプレイは表示領域が十分広く、ブラウジングやチャットアプリなどはもちろん、マルチウィンドウ操作なども扱いやすいです。

ディスプレイはフルHD+で、リフレッシュレート最大120Hzに対応。リフレッシュレートは、設定で「自動/60Hz/120Hz」を選択できます

ディスプレイはフルHD+で、リフレッシュレート最大120Hzに対応。リフレッシュレートは、設定で「自動/60Hz/120Hz」を選択できます

もちろん、有機ELを採用し、高輝度に対応したハイエンド帯の最新機種と並べて比べれば、コントラスト比など見劣りする部分はあります。しかし、写真や動画を表示するうえで、色味の表現やHDRコンテンツの視聴などに特段こだわりがないのであれば、特に不自由は感じないでしょう。なお、インカメラは中央に配置されたパンチホール型で、ノッチはありません。縦持ち、横持ち問わず、コンテンツ表示をさほどじゃましません。

また、ミドルクラスでありながらも、ディスプレイが最大120Hzの高リフレッシュレートに対応しているのは、トレンドを押さえているポイント。つまり、画面が1秒間に120回更新できることを意味します。一般的な基準は60Hzですので、数値的には2倍というわけです。理論上、動画やゲームにて滑らかな映像を楽しめますし、ゆっくりとスクロールしながらのブラウジングでも文字が視認しやすいといった体験につながります。ただし、最新のハイエンドモデルと比べると、120Hzとはいえ、スクロール時のカクツキなどはやや気になりました。あくまでミドルクラスモデルですので、過度に恩恵を期待しないほうがよいでしょう。

内蔵スピーカーについて、コンテンツ視聴時には、端末下側面の右側に配置されたスピーカーがメインで音を鳴らします。音量などに問題はありませんが、横持ちで動画を視聴したり、ゲームを楽しんだりする場合などには、音の方向がかたよってしまいます。サウンドにもこだわる場合には、イヤホンやヘッドホンの利用は必須となるでしょう。なお、仕様としては、Dolby Atmosをサポートしています。

カメラも条件がよければキレイに撮れる

本機は、背面にトリプルカメラシステムを備えます。具体的な構成は、メインカメラ(約5000万画素、F1.8)、超広角カメラ(約800万画素、F2.2)、マクロカメラ(約200万画素、F2.4)で、それぞれのレンズが縦に並びます。インカメラは先述のとおりパンチホール型で、約1300万画素、F2.2という仕様です。

5000万画素のメインカメラを中心としたトリプルカメラシステム

5000万画素のメインカメラを中心としたトリプルカメラシステム

背面カメラの切り替えは、「カメラ」アプリ内で行います。たとえば、静止画における超広角カメラとメインカメラの切り替えは、プレビュー表示の下部にある「0.5」と「1」と書かれた部分をタップするか、その部分を押さえたまま左右にスライドして0.5〜8xまでのデジタルズーム倍率を変更する流れでシームレスに行えます。

いっぽう、マクロカメラを使うには、その横にある花のアイコンをタップする必要があります。最適な撮影距離は4cmで固定されています。

「1」、「0.5」でメイン、超広角の切り替え。花のアイコンをタップでマクロカメラ

「1」、「0.5」でメイン、超広角の切り替え。花のアイコンをタップでマクロカメラ

各カメラでの作例は以下の通りです。光量が十分な環境においては、十分きれいな発色で撮影できました。メインカメラも超広角カメラも、多少補正が効いているようで、鮮やかに撮れています。価格帯をかんがみれば、十分満足できるクオリティです。

メインカメラにて撮影

メインカメラにて撮影

超広角カメラにて撮影。周辺部はやや歪みが強い

超広角カメラにて撮影。周辺部はやや歪みが強い

ちなみに、メインカメラでは5000万画素の高解像度撮影も利用できます。同機能を使う場合には、カメラアプリ内のメニューから「Ultra-Res」を選びましょう。

マクロカメラにて撮影。距離を調整しつつ何度か撮影したものの、ピントは甘くなりがちです

マクロカメラにて撮影。距離を調整しつつ何度か撮影したものの、ピントは甘くなりがちです

マクロカメラでは、被写体の近い距離からの撮影を楽しめます。少し気になったのは、ほかの2カメラに比べて、精細感が劣り、若干くすんだ印象になったこと。どうやら撮り方にコツがありそうです。食事のディティールなどを撮る際には、やや青みが強く感じることがあったので、SNSなどに投稿するには、手動で追加編集を行ったほうがいいと思います。

メインカメラにて室内で撮影。食事の写真については色味を編集したほうがよさそうです

メインカメラにて室内で撮影。食事の写真については色味を編集したほうがよさそうです

基本スペックについて

本機は、SoCに「Snapdragon 695 5G」を搭載し、メモリーが6GB、ストレージ容量が128GB。また、外部ストレージとして、最大1TBのmicroSDメモリーカードを使うことも可能です。バッテリー容量は5000mAh。これまでもミドルクラスのスマホを使っていて、次もコストパフォーマンスを重視した機種選びを心がける人にとっては、懸念することなく、選びやすい性能と言えるでしょう。

「Geekbench 5」でのスコア

「Geekbench 5」でのスコア

たとえば、ベンチマークアプリ「Geekbench 5」でのスコアは、CPUのシングルコアが672、マルチコアが1922。COMPUTEのOpneCLが1390でした。ハイエンドモデルのような高性能さはありませんが、普段使い用としては特に問題ないといったミドルクラスらしい数値です。

実際に、3DグラフィックのFPSや、2Dのアクションゲームアプリなどを遊んでみましたが、さほど違和感なく楽しめました。ゲーム中の通知などをカスタマイズできる機能も備えます。カジュアルにゲームアプリを楽しみたい人ならば、性能、機能的にも十分満足できるでしょう。

横持ちでゲームアプリを遊ぶ際も、画面が広くて扱いやすい。画面上のUIから通知をブロックする機能や録画機能なども利用可能

横持ちでゲームアプリを遊ぶ際も、画面が広くて扱いやすい。画面上のUIから通知をブロックする機能や録画機能なども利用可能

通信仕様としては、製品名にもある通り、5Gもサポートします。具体的には、n3/n28/n77/n78に対応。n77やn78に対応しているので、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天の回線を問わずに5Gが利用可能と考えられます。ミドルクラスとしては十分な仕様でしょう。ただし、NTTドコモのみがサポートするn79や、より高速な通信を可能とするミリ派帯はサポートしません。

同じチップセットを搭載するスマホの中でも、特にコスパが高い海外メーカー製の端末は、希望小売価格がおおよそ45,000円前後であるいっぽう、「moto g52j 5G」の価格は4万円弱と、5,000円ほど安くなっています。飛び抜けてすぐれた仕様や機能こそはないものの、日本仕様をサポートし、安価に入手できる大画面モデルとして、魅力的な1台です。

同梱のクリアケースを装着した様子

同梱のクリアケースを装着した様子

井上晃

井上晃

スマートフォンや、タブレット、スマートウォッチなどを軸に、最新ガジェットやサービスなどについて取材。Webメディアや雑誌を中心に、速報や製品レビュー、コラムなどを寄稿している。Twitter:@kira_e_noway

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