デルは2016年2月9日、個人向けパソコン「Inspiron」の新モデルとして、モバイルノート「New Inspiron 11 3000シリーズ」と小型デスクトップ「New Inspiron マイクロデスクトップ」を発表した。同日から発売する。発表当日に開催された製品説明会での情報を交えながら、2モデルの特徴を紹介しよう。
New Inspiron 11 3000シリーズは、11.6型液晶を搭載した低価格なモバイルノート。直販価格はCPUにCeleron N3050を搭載した「エントリーモデル」が34,980円(税別)、Pentium N3700を搭載した「エントリー・プラスモデル」が49,980円(同)。価格.comで人気の日本HP「HP Stream 11」とポジショニングの近い製品だ。
直販価格34,980円(税別)からのNew Inspiron 11 3000シリーズ。カラーはレッドとホワイトの2色を用意する
コンセプトやデザインは、数年前に一世を風靡したネットブックに似ているが、パフォーマンスがアップしており、ネットブックよりも不満なく利用できるという。本体は丸みのある親しみやすいフォルムで、ホワイトとレッドの2色のカラーバリエーションを用意する。バッテリー駆動は最大10時間15分(SSD搭載時)で、充電せずに1日利用できるスタミナを実現。また、屋外での利用を想定し、映り込みの少ない非光沢液晶パネルを採用する。
本体サイズは約292(幅)×196(奥行)×18.5〜19.9(高さ)mm、重量は1.2kg。外部インターフェイスにはUSB3.0ポートやフルサイズのHDMI出力ポート、microSDメモリーカードスロットを搭載する。11.6型液晶の画面解像度は1366×768。OSにはWindows 10 Home 64ビットを採用する。
エントリーモデルの主なスペックは、CPUがCeleron N3050(1.6GHz-最大2.16GHz)、メモリーが2GB DDR3L、ストレージが32GB eMMC。エントリー・プラスモデルはCPUがPentium N3700(1.60GHz-最大2.40GHz)、メモリーが4GB DDR3L、ストレージが128GB SSD。エントリー・プラスモデルは、「Microsoft Office」利用者が多い日本市場を意識して、海外では珍しい128GBの大容量SSDを採用したという。
丸みのある親しみやすいフォルム。数年前に一世を風靡したネットブックにコンセプトは近いが、128GBのSSDを搭載したモデルをラインアップするなど、パフォーマンスは数段アップしている
フルサイズのHDMI出力ポートとUSB3.0ポートを搭載。スマートフォンで撮影した写真や動画の取り込みに利用できるmicroSDメモリーカードスロットも備える
New Inspiron マイクロデスクトップは、インテルの小型PCフォームファクター「NUC」のような超小型のデスクトップPC。本体サイズは約131(幅)×131(奥行)×52.5(高さ)mmで、置き場所を選ばないのが特徴だ。コンパクトなボディでありながら、ギガビットLAN、フルサイズのDisplayPortとHDMI出力ポートを搭載しており、ミニタワークラスの拡張性を備える。
約131(幅)×131(奥行)×52.5(高さ)mmのコンパクトなNew Inspiron マイクロデスクトップ。「スタンダードモデル」の直販価格は42,980円(税別)
開発コードネームは「サクラ」で、その名の通り、日本市場を意識したモデルだ。CPUにはグローバル市場で人気はないが、国内で需要のあるCeleronを採用することで、価格を抑えた。メモリーとストレージに関しては簡単にアップグレードできるという。
「スタンダードモデル」の主なスペックは、CPUがデュアルコアのCeleron J1800(2.41GHz-最大2.58GHz)、メモリーが4GB DDR3L、ストレージが500GB HDD。IEEE802.11ac準拠の無線LANやBluetooth 4.0を備える。OSはWindows 10 Home 64ビット。直販価格は42,980円(税別)。
右側面にUSB3.0ポートとUSB2.0ポートを搭載
映像出力にDisplayPortとHDMI出力ポートを搭載しており、デュアルディスプレイ環境も構築できる
製品説明会には、先月発売された「New XPS 12 2-in-1」も展示されていた。4K(3840×2160)タッチディスプレイを搭載した着脱(デタッチャブル)式の2in1パソコン。400ニットの高輝度液晶とIGZOパネルを採用する