冷暖房補助から換気、衣類乾燥まで! 「サーキュレーター」のおすすめ10モデルを紹介します。使い方や扇風機との違いも解説
コンパクトで扱いやすいサーキュレーターは、省エネ意識や清潔志向の高まりもあり、日常生活に欠かせなくなっています。とはいえ、扇風機との違いをはじめ、サーキュレーターの使い方や選び方がいまいちわかっていないという人は少なくないでしょう。
そこでここでは、サーキュレーターの効果的な使い方や製品の選び方を解説しつつ、おすすめ製品を紹介します。
サーキュレーター(circulator)とは、「循環装置」という意味の空調機器のこと。小径の羽根で直進性の高い風を送り、室内の空気を循環させるのが一般的な使い方です。部屋の隅などに設置して空気をかくはんしたり、エアコンから出る冷風や温風を循環させたりすることで冷暖房効率を高めます。
これに対して扇風機は、大径の羽根で風を広げながら人に当てる使い方が基本。最近は、両者の間の垣根が低くなってきていますが、サーキュレーターと扇風機は元々の使用目的が違うものでした。
扇風機の風は広がるため、身体に当たる風は“やさしい”傾向。直進性が高く、強い風で空気の循環や換気、衣類乾燥をしたいなら、サーキュレーターのほうが合うでしょう
最近の傾向として、サーキュレーターは本体がコンパクトで扱いやすいことから、ひとり暮らしの部屋や子ども部屋、寝室で扇風機代わりに使われることも増えています。また、サーキュレーターは冷暖房効率を高めるだけでなく、洗濯物の部屋干しを行ったり、感染症対策として換気に利用したりする人も増えています。
サーキュレーターは、扇風機と異なり、1年中使えるのが魅力!
家庭でサーキュレーターを使う場合、最も一般的な使い方がエアコンの冷房と暖房の補助です。エアコンから出る風は、冷房時は遠くへ行くほど下降し、暖房時は遠くへ行くほど上昇していく性質があり、これによって室内に温度差が生じます。
そこで、サーキュレーターの登場です。その直進的な風で冷気を持ち上げたり、逆に暖気を押し下げたり、さらには冷気や暖気を壁伝いに循環させたりして、室内温度のムラを抑えます。このときは、サーキュレーターは首振りをせず、固定して使いましょう! 首を振ると気流が途中で止まってしまい、遠くまで届きません。
以上のように、サーキュレーターを使用して室内の空気を効率よく循環できれば、エアコンの温度設定を控えめにできるので電気代の節約にもつながります。
エアコンから吹き出す冷風を部屋中に循環させる場合は、サーキュレーターをエアコンの対角線上に置いたりすれば部屋中に行きわたります。また、L字型の部屋など、エアコンの風が届きにくい場所がある場合は、そちらに向けて置くことで風を届けられます。
温風を循環させる場合は、サーキュレーターを天井に向けて風を送り、天井に溜まった暖かい空気を部屋中に押し広げるようにするのが一般的な使い方です。このとき、風が人に直接当たらないようにするのがコツです。
エアコンの冷暖房補助と並ぶ、サーキュレーターの主な使い方が換気です。コロナ禍では特に注目を集めた使い方で、部屋中に充満した料理やペットのニオイなどを室外に素早く追い出せるうえに、フレッシュな外気を効率よく取り入れられます。
換気の際は、窓の外に向かってサーキュレーターの風を強力に送ることで、室内に溜まった汚れた空気を素早く放出できます。
また、外出から帰宅した直後に部屋が暑い場合は、先にサーキュレーターを使って熱い空気を外に出してから、エアコンを稼働させたほうが電気代を節約できます。
サーキュレーターは、洗濯物の部屋干しにもおすすめ。洗濯物を乾かすには、衣類に含まれている水分を飛ばして乾燥させることが重要で、サーキュレーターを使えばより短時間で乾かせるわけです。
特に、サーキュレーターの風を衣類に直接当てれば、より効率的に衣類乾燥が可能。DCモーター搭載モデルなど、静音性の高いサーキュレーターなら、就寝時に送風しても眠りを妨げにくいでしょう。部屋に洗濯物を干す十分なスペースがない場合は、乾燥した浴室に洗濯物を干してサーキュレーターの風を当てる、という使うのもおすすめです。
夜間の衣類乾燥用途を想定している場合は、DCモーターを搭載したタイプがおすすめ。動作音が静かで、風量調整の幅が広いうえ、消費電力が低いので長時間使っても安心!
サーキュレーターの機能で最も重視したいのが風量です。風量が大きいほど空気を循環させやすいので、部屋のサイズにもよりますが、なるべく大風量のサーキュレーターを選ぶのがおすすめです。
アイリスオーヤマなどの一部メーカーでは、適用畳数を公表しています。適用畳数を目安とする場合は、6畳の部屋で使うのなら9畳タイプを、16畳のリビング・ダイニングルームで使うなら24畳タイプを、というように少し大きめの適用畳数を仕様とするモデルを選んでおいたほうが安心です。
部屋の空気循環のみなど、特定の目的で使う場合は、低価格でコスパのよいAC(交流)モーター搭載のサーキュレーターを選ぶ方法もありますが、部屋干しでも使用するなど、多目的で使うなら、細かな風量設定ができるDCモーター搭載モデルがベストです。
価格.comで取り扱うサーキュレーターの人気売れ筋ランキングの上位モデルはほとんどがDCモーター搭載モデル
サーキュレーターは、小さい羽根で強力に送風するのが本来の用途。そのため、扇風機と比べると運転音が大きくなりやすい傾向があります。だからこそ、家庭で使う場合は静音性も重要なポイントです。
静音性の目安となるのが、音量を示すdB(デシベル)値。40dBなら図書館内や小雨の音程度とされており、日中ならほとんど気にならないくらい静かです。
DCモーターを搭載したサーキュレーターなら、最低風量で40dB以下に抑えられるものが多くあります。なお、dB値が仕様として公表されていない場合は、風量調整の段数の多さや、静音モードの有無をチェックしましょう。また、音の質についても好みがありますので、店頭などで運転音を確認しておきましょう。
静音性が高く、コンパクトなサーキュレーターなら、寝室のサイドテーブルの上に置いて使うことも!
サーキュレーターには、手動での角度調節のみに対応するものから、自動で360度に3D回転するものまでラインアップされています。
シャープ「PK-18S02」は、上下左右に首を振る3Dターンが可能
首振り機能が付いていれば、幅広く干した部屋の乾燥に便利。そのほか、首振りの角度を上向き45度にすれば階段の上に風を送れますし、上向き90度にすれば天井に溜まった暖かい空気を部屋中に押し広げられます。また、棚の上に置いて風を吹き下ろさせたい場合は、下方向に首振りができるモデルを選びましょう。
ただし、空気を循環させる用途で使用する場合は、常に一定の方向に風を送り続ける必要しかないため、首振り機能は不要です。
サーキュレーターは、大量の空気を吸い込んで送り出すため、ファンやガードにホコリが溜まりやすく、定期的な掃除が必要。しかし、サーキュレーターの多くは、カバー内部の奥行きが深く、ファンの形状が立体的なので、奥まで掃除するのが大変です。
こまめにメンテナンスしたい場合は、工具を使わずに簡単に分解できるモデルや、ファンやガードを水洗いできるモデルを選ぶとよいでしょう。
前と後ろのガード、そして羽根を工具不要で簡単に取り外せるモデルを選びましょう!
就寝時や衣類乾燥に使う場合に便利なのが、タイマー機能付きのモデル。特に、使用頻度の高い「切タイマー」機能の有無をチェックしましょう。
また、サーキュレーターは、部屋の隅に置いて使用することが多いため、細かくオン/オフしたい場合は、リモコンで操作できるモデルが便利です。
さらに、部屋間で持ち運びたい場合や、コンセントがない場所で使いたい場合は、バッテリー駆動に対応したモデルを検討するとよいでしょう。
コードレスで使用できるモデルであれば、庭仕事やガレージ作業、アウトドアシーンに加え、夏場に熱がこもりやすいキッチンでの作業も快適に!
なお近年は、冬場にも活用できる温風(ヒーター)機能付きのサーキュレーターも登場しています。
ここからは、今買うべきおすすめのモデルを厳選紹介。コードレス運転やミスト噴射、節電センサーなどの便利機能を搭載したモデルを集めました。
シャーク「フレックスブリーズ プロ ミスト コードレスサーキュレーターファン FA302J」。カラーは1色
屋内も屋外も自由自在に活用できモデル。コードレスでも使えるので設置場所に縛られないうえ、最長約24時間運転できます。また、着脱式水タンクが付属しており、屋外で使用する際はミストシャワーで最大6.7度涼しく感じられます。なお、UV耐性&防水性能を備えているので、突然の雨や強い日差しの中でも安心して使えます。さらに、ワンプッシュでヘッド部分だけ取り外し、コンパクトな卓上タイプとしても使えるなど、機能性の高さが魅力です。
【基本スペック】
モーター:DCモーター
風量調整:5段階+ブーストモードの計6段階
適用畳数:非公開
首振り:左右/45〜180度、上下/55度(手動)
運転音:非公表
水洗い可能パーツ:水タンク、ミストホース
タイマー:オフ/1〜5時間
リモコン:付属
コードレス運転:可能(約2〜24時間)
消費電力:36W
本体サイズ・重量:約35.5(幅)×36.9(奥行)×93.4(高さ)cm/約7kg
アイリスオーヤマ「サーキュレーターアイ PCF-SD15CH」。カラーは「ニュアンスグレー」(写真)と「ホワイト」
コードレスで最長50時間の連続運転ができるモデル。「風量ターボ」と首振りでも約3時間のバッテリー駆動が可能です。6段階の風量設定のうち、1〜3段階までは35dB以下の静音仕様で、寝室など運転音が気になる場所で使うのにも最適。リズム風や切タイマー機能も搭載しています。
【基本スペック】
モーター:DCモーター
風量調整:6段階
適用畳数:20畳
首振り:左右/120度、上下/70度
運転音:35dB(風量1〜3までの場合)
水洗い可能パーツ:非公表
タイマー:オフ/2〜8時間
リモコン:付属
コードレス運転:可能(約3〜50時間)
消費電力:12W
本体サイズ・重量:約21(幅)×21(奥行)×31.8(高さ)cm/約1.4kg
SWITCHBOT「スマートサーキュレーター W3800510」。カラバリは1色
コードレスに対応しているので、キッチン、リビング、寝室というように好きな場所に自由に持ち運べるという点が魅力。また、アプリで自分だけの設定にカスタムしたり、外出先から運転のオン/オフも操作したりできます。さらに、同社のスマートリモコン「ハブ」シリーズと連携させれば、室温の上昇を感知すると自動で起動するなど、ユニークな機能も搭載しています。
【基本スペック】
モーター:DCモーター
風量調整:100段階
適用畳数:30畳
首振り:左右/90度、上下/0〜90度
運転音:22dB
水洗い可能パーツ:前ガード、後ろガード、羽根
タイマー:オン・オフを時間で設定可能。オフタイマー/1秒〜9時間まで
リモコン:付属(音声・アプリでも操作可能)
コードレス運転:可能(風量1で50時間駆動)
消費電力:24W
本体サイズ・重量:約17.3(幅)×33.4(奥行)×38.2(高さ)cm/2.38kg
シャープ「PK-18S02」。カラバリは「アッシュブラック」(写真)と「ライトグレー」「ネイビー」(数量限定)
シャープ独自の「ネイチャーウイング」を羽根に採用したモデル。翼の断面のふくらみが効率よく風をとらえ、運転音を抑えながら大風量を実現しています。最大約30畳まで適用するほど大風量なほか、静音性が高いので寝室での使用にもおすすめです。
また、同社史上最高濃度のイオンを誇る「プラズマクラスターNEXT」を搭載しており、生乾き臭などの消臭効果も期待できるので部屋干し用としてもぴったり。上下140度、左右120度の3D首振りと、10段階の風量調節ができるので、洗濯物の範囲に当てやすいのも魅力です。
【基本スペック】
モーター:DCモーター
風量調整:10段階
適用畳数:30畳(「プラズマクラスター」適用床面積は約10畳)
首振り:左右/約60〜120度、上下/約140度
運転音:34dB(風量4)〜49dB(風量10)
水洗い可能パーツ:前ガード、羽根
タイマー:オン/オフともに1〜9時間まで1時間単位で設定可能(同時設定不可)
リモコン:付属
コードレス運転:不可
消費電力:21W
本体サイズ/重量:約25.3(幅)×19.7(奥行)×32.9(高さ)cm/約2.6kg
山善「洗えるサーキュレーター YKAR-ZX151」。カラバリは1色
真上をセンターに前後約70度の自動首振りができるモデル。洗濯物に対して真下から効率的に送風することで、衣類乾燥時間を短縮できます。10段階の風量切り替えに加え、リズム運転やおやすみモードも搭載しているので、扇風機としても使用可能。また、工具不要で、前面ガードや羽根、背面ガードが簡単に取り外せるうえ、水洗いできるので清潔に使い続けられます。
【基本スペック】
モーター:DCモーター
風量調整:10段階
適用畳数:非公表
首振り:左右/約75度、上下/約70度
運転音:非公表
水洗い可能パーツ:前ガード、後ろガード、羽根
タイマー:オン/オフともに1〜8時間
リモコン:付属
コードレス運転:不可
消費電力:16W
本体サイズ・重量:約22.6(幅)×22(奥行)×32.2(高さ)cm/約1.9kg
ツインバード「首振りがいらないサーキュレーター KJ-D783W」。カラバリは1色
その名のとおり、あえて首振り機能を外したサーキュレーター。ジェット機のエンジンを手掛けるターボブレード社と新開発した、直径約30cmの9枚羽根「エクセルブレード」を採用しており、効率よく空気を押し出すため、12畳間の空気なら約55秒で循環させます。また、羽根の面積を大型化することで、風切り音を抑制しているほか、工具なしで分解でき、お手入れも簡単です。
【基本スペック】
モーター:DCモーター
風量調整:4段階
適用畳数:非公表
首振り:上下/8〜90度(手動)
運転音:約20dB(風量1)
水洗い可能パーツ:前ガード、後ろガード、羽根
タイマー:24時間オートオフ
リモコン:付属
コードレス運転:不可
消費電力:15W
本体サイズ・重量:約35(幅)× 23(奥行)× 37(高さ)cm/約2.6kg
ドウシシャ「FCA-182DWH」。カラバリは1色
一般的なサーキュレーターは、前後のガードが外せても、それぞれ前と後ろから引き出して外さなくてはならないですが、本モデルはどちらも前から工具なしで外せるので、お手入れのしやすさに定評があります。お手入れをひんぱんに行い、キレイな状態を維持したい人にぴったりのモデルです。また、本体内の温度センサーにより室温を検知し、室温に合った風量を自動で設定してくれるのが便利。
【基本スペック】
モーター:DCモーター
風量調整:12段階
適用畳数:約20畳
首振り:左右60度、上下85度
運転音:約35dB以下(風量1)
水洗い可能パーツ:前ガード、後ろガード、羽根
タイマー:オン/オフあり
リモコン:付属
コードレス運転:不可
消費電力:18W
本体サイズ・重量:23(幅)× 22.5(奥行)× 34(高さ)cm・約1.9kg
小泉成器「KCF-1551」。カラーは「ブラック」(写真)と「ベージュ」
左右への自動首振りに加え、洗濯物の部屋干しに活用しやすい「上だけモード」を搭載。上向き45〜90度の範囲に集中して効率的に送風します。また、タイマーのオン/オフは12時間後まで対応するほか、室温24度以下で運転停止、室温25〜27度で風量3に設定するなど自動的に風量コントロールする「おまかせモード」も搭載しています。
【基本スペック】
モーター:DCモーター
風量調整:12段階
適用畳数:28畳
首振り:左右/60、90、120度、上下/約0〜90度、約45〜90度
運転音:非公表
水洗い可能パーツ:前ガード、後ろガード、羽根
タイマー:オン/オフともに1〜12時間
リモコン:付属
コードレス運転:不可
消費電力:35W
本体サイズ・重量:21.5(幅)×21(奥行)×30(高さ)cm/約1.6kg
シロカ「3D サーキュレーター botanical SF-15A221」。カラーは、「ユリ(ホワイト)」「サクラ(ライトピンク)」「アジサイ(ライトブルー)」「ススキ(ミルクティー)」「クローバー(ダークグリーン)」の5色で展開
植物から着想を得たボタニカルカラーを採用したモデル。部屋の中でも主張しすぎず、なじんでくれます。室温に合わせて効率よく送風する「みまもりモード」や、狙った場所に風を届ける「ここピタ」機能も便利。高さのある台座は筒形デザインで、側面に操作部を設けているため運転中のモードがひと目で判別しやすいのも使いやすいポイントです。また、子どもやペットがいる家庭でも安心して使えるチャイルドロックも搭載。
【基本スペック】
モーター:DCモーター
風量調整:8段階
適用畳数:約23畳
首振り:左右/80、120度、上/90度
運転音:非公表
水洗い可能パーツ:前ガード、後ろガード、羽根
タイマー:オフ/2〜8時間
リモコン:付属
コードレス運転:不可
消費電力:24W
本体サイズ・重量:19.8(幅)× 21(奥行)× 34(高さ)cm/約1.95kg
スリーアップ「CF-T2357 節電センサー付 DCウォッシャブルサーキュレーター360」。カラーは「グレー」(写真)と「ホワイト」
人の動きを見守ってくれる「節電センサー」を搭載したエコ設計が魅力。センサーが人の出入りや移動を感知すると、自動で運転をオン/オフしてくれるので、ムダな運転を減らせます。この節電機能はオフにできるのうれしいポイント。軽く触れるだけで操作できるタッチパネルも使いやすいです。
【基本スペック】
モーター:DCモーター
風量調整:11段階
適用畳数:18畳
首振り:左右/90〜360度、上下/90度
運転音:非公表
水洗い可能パーツ:前ガード、後ろガード、羽根
タイマー:オン/オフともに1〜9時間
リモコン:付属
コードレス運転:不可
消費電力:18W
本体サイズ・重量:21(幅)×18(奥行)×30(高さ)cm/約1.7kg