Beijing Roborock TechnologyとSB C&Sは、従来モデルよりもスリムな4Way 全自動ドックを搭載する吸引・水拭きロボット掃除機「Roborock Q Revo」を、2023年11月28日に発表、同日より予約受付を開始した。
本モデルは、家電量販店「ヤマダデンキ」の創業50周年記念モデルとして企画されたもので、2023年12月8日より全国の「ヤマダデンキ」および「ヤマダウェブコム」のみで販売。メーカー希望小売価格は163,900円(税込)だが、2023年12月15日までは発売記念キャンペーン価格として108,900円(税込)で販売される。
今回は、同社の最上級モデル「Roborock S8 Pro Ultra」(以下、「S8 Pro Ultra」)と比較しながら、本モデルの魅力を解説する。
Beijing Roborock Technology「Roborock Q Revo」。本体サイズは35.3(直径)×9.65(高さ)cm。「4way全自動ドックQ」のサイズは34.0(幅)×48.7(奥行)×56.1(高さ)cm
まず「S8 Pro Ultra」との最大の違いは、(1)自動モップ洗浄(2)自動モップ乾燥(3)自動給水(4)自動ゴミ収集という4つの全自動機能を搭載しながらも、非常にスリムな「4Way全自動ドックQ」を採用している点だ。
このドックは、横幅34cmと、何とロボット掃除機本体(35.3cm)よりもスリム。「S8 Pro Ultra」用ドック(42.6cm)と比べると、9cm近くも置き場所に余裕ができるということになる。
上から見ると、ドックから掃除機本体がわずからにはみ出しているのがわかる
幅が30cm台であれば、設置場所として選べる範囲はグッと大きくなるはずで、特にこれまで「置くスペースがないから」とロボット掃除機をあきらめていた層にもリーチしそうだ。
その分、ドックの高さは約11cm高くなったが、代わりに清水タンクが5L、汚水タンクが4.2Lと大型化している。もちろん水拭きの頻度にもよるが、水の交換頻度は多少なりとも減らせるはず。
清水・汚水タンクともに容量増のおかげで、交換が少しズボラできそう?
トレー上部に移動されたゴミ収集紙パック。位置的にやや交換しづらそうだが、どうせ2か月に1度の作業なので、さほど手間でもないだろう
ゴミ収集用の紙パックはBタイプ(2.5L)からCタイプ(2.7L)に変更。ただし交換目安はどちらのタイプも60日と変わりはない。
機能としては、近年の最上位機種におけるトレンドとも言えるモップ乾燥機能を中位機種の価格帯で採用しているのは、非常に大きいポイントと言えるだろう。
モップは洗浄後、約45度の熱風乾燥が行われる
この機能は、モップ洗浄後に熱風で乾燥させて不快なニオイやカビの発生を防ぐ仕組みで、乾燥時間は周囲の湿度などを考慮して3つ(2/3/4時間)から設定が可能だ。特に「Q Revo」は水拭きモップ自体も従来の形式を変更(後述)されているため、モップ乾燥はより効果的になると思われる。
本体の吸引清掃機能に関しては、「S8 Pro Ultra」と比べて吸引力がやや控えめ(6,000Pa→5,500Pa)で、メインブラシがデュアルからシングルに変更されている点が異なる部分。毎分300回転するLDSレーザーセンサーによる室内マッピングや、段差の乗り越え能力、カーペットの自動回避などは変わりがなく、つまり最上位機種ならではの性能がかなりお得に使えるようになった、と考えてもよさそう。
外見的には「S8 Pro Ultra」から物理ボタンがひとつ減ったぐらいで、ほぼ変わりはなし
カーペットの奥に潜む微細なハウスダストも掻き出す、評価の高いラバーブラシ
立体物の認識力が高い3Dストラクチャードライトも非搭載になったが、あくまでも床にある障害物の細かい区別が付かなくなったというだけで、赤外線カメラによる障害物回避は変わらずに行ってくれるとのことだ。
外見的な変更点としては、上部の「水拭き掃除のみ/チャイルドロック」ボタンがなくなっているが、これはアプリから設定可能なので、さほど問題はないだろう。
LDSレーザーセンサーでマッピングし、効率的なルートを算出。さらに、赤外線カメラで床にあるスリッパやケーブル類をスムーズに回避する
先にも述べたとおり、本体の大きな変更点としてあげられるのが、水拭きモップの形式変更だ。これまでのマイクロファイバークロスによる高速振動拭き上げから、円形のデュアルモップによる加圧・高速回転(200rpm)拭き上げに変更された。
シートを振動させて拭く方式から、モップを加圧・回転させて拭く方式に変更。より足元のサッパリ感が増しそう!?
他社製品ではすでにある形式だが、ファイバークロスよりもたっぷりと水を使っての清掃が可能なため、従来以上にサッパリとした拭き上がりになるのではないかと予想される。
また、吸引を停止して低速で床面の皮脂汚れ・べた付き・こびりついた汚れをよりていねいに水拭きする「水拭き強力/超強力モード」や、超音波センサーがカーペットを検知すると自動でモップを引き上げて吸引清掃のみを行う「モップリフト」といった便利な機能は、これまでどおり搭載される。
ここまで確認してきたなかでは、2023年7月に同社から発売された最上位機種との違いは、「ほんの少しだけ」という印象しかない。正直な話、本当にこれが中位機種の「Q」シリーズなのか? と疑問に思うほどだ
下の比較表を見てもらっても、その辺りは納得していただけるのではないだろうか。
「Q Revo」のメディア発表会では、ロボロックの“レジェンドサポーター”カラー土田晃之さんが第2子を来年1月に出産予定の安めぐみさんに「Q Revo」の便利さを熱烈プレゼン!
そこに加えて、「Q Revo」ならではのスリムな全自動ドックや回転式モップといったメリットが付加されたわけだから、もはやお得というほかに表現する言葉がない。しかも、2023年12月15日までは、税別で10万円を切る(税込価格は108,900円)という衝撃的なキャンペーンも実施中。少なくとも、今の時点で高グレードなロボット掃除機の購入を検討しているという人にとっては、まず損はしない選択肢と言える。
最新モデル「Q Revo」と最上級モデル「S8 Pro Ultra」のスペック比較。公式サイトの情報を一部抜粋