新製品レポート
これぞ真のスマート家電、真のスマート空気清浄機!

“空気の見える化”を提案! Wi-Fi対応の空気清浄機「Blueair Sense+」と空気モニター「Aware」の効果は?

シンプルで洗練された北欧デザインをまとい、大風量による高い空気清浄能力で人気のブルーエア(Blueair)。近年はよりコンパクトで豊富なカラーバリエーションを揃える「Blueair Sense(センス)」シリーズが加わり、日本の住環境ともさらに相性がよくなった。
そのブルーエアの次なる一手が、Wi-Fi機能を追加した「Blueair Sense+(センスプラス)」(以下、Sense+)である。同時にエアーモニターと呼ぶセンサー、言わば空気の見張り番「Aware(アウェア)」(以下、Aware)をリリース。組み合わせることで、空気清浄機の新しくインテリジェントな使い方ができると提案している。

Wi-Fi機能搭載の空気清浄機「Sense+(センスプラス)」と、空気センサー「Aware(アウェア)」

Wi-Fi機能搭載の空気清浄機「Sense+(センスプラス)」と、空気センサー「Aware(アウェア)」

今回、発売に先立ってSense+とAwareを実際に自宅で1か月試用してみたが、そこには、「空気」に対する気付き、測定データに基づく合理的な行動など、空気清浄機という家電の枠を超える価値が見えてきた。空気清浄機のWi-Fi対応&インテリジェント化で、何がもたらされるのか? 意識や行動の変化を中心にレポートしよう。

「Blueair Sense+」プロフィール

Sense+はWi-Fi対応の空気清浄機でそれが目玉だが、空気清浄機としてもスペックが高く、当然、単体で使用できる。Wi-Fi環境が無い、あるいはスマホやタブレットを使いたくなくても、製品コンセプト、デザイン、カラー、能力が気に入れば、空気清浄機購入時の有力候補になるだろう。ブルーエア製品としては最もコンパクトなモデルとなっている。

清浄能力のスペックとしては18u(11畳)に対応。独自の「3ステップHEPASilent フィルター」を用い、目詰まりしにくく風量を維持。0.1um(マイクロメートル)以上の微粒子を99.97%除去することが可能だという。

本体サイズは、470(幅)×492(高さ)×170(奥行)mm。写真のグリーンを含め“北欧カラー”と呼ばれる6色をラインアップ。価格は54,500円(税別/ブルーエア直販サイト)

本体操作はモーションセンサーに手をかざす要領で行い、本体にはボタンがいっさい無く、フラットでシンプルなデザインは先進的だ。天面に手をかざせば、「切」→「スピード1」(通常運転/弱)→「スピード2」(中)→「スピード3」(強)→「切」の順で切り替えられる。

本体天面はガラストップ。物理ボタンがなくフラットでシンプルなデザインは、先進的な印象

本体天面はガラストップ。物理ボタンがなくフラットでシンプルなデザインは、先進的な印象

カラーバリエーションが6色と豊富なのもユニークで、さらに外観は主にスチール材を使用し、天面はガラスを採り入れるなど、質感の高さも抜群。存在を主張し過ぎず、インテリアとしても映える洗練度の高さに、北欧デザインの妙を感じずにはいられない。

Wi-Fiは、802.11B/G/N(2.4GHz)に対応し、無償でダウンロード提供されるスマートフォンアプリ「Blueair Friend」(iOS/Android)を利用すれば遠隔で風量の切替操作などができるようになる(外出先からなど、インターネット経由での操作はできない)。

注目すべきはエアーモニターAwareとの連携。くわしくは後述するが、AwareはWi-Fiに対応した空気の質を観測できるセンサーで、端的にはAwareが空気の汚れを感知すると、Sense+を自動で強運転して空気清浄をスピードアップしてくれるといった具合だ。

なお、Awareが検知してスマホ画面で確認できる項目は、PM2.5、VOC(揮発性有機化合物)に加え、CO2(VOC値から算出)や温度、湿度など多岐に渡る。

アプリ「Blueair Friend」の画面。左は「PM2.5 リアルタイム表示」(室内の空気)、右は「運転速度」を表示

アプリ「Blueair Friend」の画面。左は「PM2.5 リアルタイム表示」(室内の空気)、右は「運転速度」を表示

なお、Sense+自体にセンサーは搭載しておらず、本体単体には自動運転機能が無い。通常運転時の騒音はスペックで32dB。実際に間近で聞き耳を立ててやっと分かる程度と限りなく無音に近い。スピード2と3はそれなりに大きな騒音を立てるが、スピーディーに空気清浄を行う観点から、騒音よりも風量を優先すると考えれば妥当と言える。因みに消費電力は筆者の測定で「スピード1」が約5W(最大風量の「スピード3」は約34W)。つまり通常運転時は約5Wで済み、この状態なら1か月間連続運転しても電気代は100円弱程度の計算だ。

「Blueair Aware」プロフィール

AwareはSense+との組み合わせを前提としたセンサーだ。500mlのペットボトルと同等のサイズ感で、“空気の質”を観測するのだという。Sense+と直接接続する手段は無いので、Wi-Fi環境は必須。Sense+が観測した空気の質に関する情報は、スマホでリアルタイムに知れるほか、1日、1週、1か月の単位でグラフ化することもできる。

サイズは、80(幅)×194(高さ)×80(奥行)mm。室内のどこに置いてもじゃまになることはなさそうなサイズ感。価格は、25,000円(税別/ブルーエア直販サイト)

室内のCO2の量を測定した1ヶ月のグラフ

室内のCO2の量を測定した「1ヶ月表示」のグラフ

本体は形状も使い勝手もデザイナーの美意識を感じるもの。シンプルで近未来的な造形にLED表示を組み合わせているが、LEDは青と橙の2色でそれぞれ三段階の棒グラフ状の表現ができ、空気の質を6段階で知らせてくれる。

ダストセンサーやニオイセンサー、温度、湿度センサーを搭載し、室内空気の汚染具合いに応じてセンターにあるライトの色がブルーからオレンジに変化する

上の写真でわかるように、Awareを見える場所に置いておけば、いつでも空気の状態が直感的に理解できる。細かなところでは、ボタンが一切なくWi-Fi設定に移るには上下を逆転させて操作を行うなど、操作性もユニーク。いつも見える場所に置いておくことを意識し、美しさを追求した結果だろう。なお、初回導入時にWi-Fi設定を済ませてしまえば、特に操作する必要はない。

ちなみに、筆者の測定で、消費電力はLEDを最も暗く設定した状態で約0.5Wだった。1か月あたりの電気代は10円弱の計算で、使い続けるにも抵抗はないだろう。

「Sense+」+「Aware」を一緒に使う

Sense+とAwareを一緒に使うには、初回に、スマートフォンアプリ「Blueair Friend」(iOS/Android)を使って、Sense+とAwareのそれぞれに、Wi-Fi設定を行う。手順はアプリがステップ毎にイラスト入りで指示してくれるので、Wi-Fiやアクセスポイントに関する知識があれば問題なく進められるはずだ。

設定自体は難しくないが、Wi-Fiやアクセスポイントの設定が初めてだとちょっと迷うかも

設定自体は難しくないが、Wi-Fiやアクセスポイントの設定が初めてだとちょっと迷うかも

一度Wi-Fi設定が済んだあとは、約1かヵ月の間接続が途絶えるなどの問題は発生せず、安定して動作した。ルーターや無線アクセスポイントの電源切/入を30回程度行ってみたが、Sense+もAwareも自動でネットワークに再接続できていた。当たり前と言えば当たり前だが、PC周辺機器ではない「家電」としては重要なポイントだ。

部屋の空気の汚れ具合はユーザーそれぞれの生活環境などで大きく異なるはずなので、あくまでも参考だが、筆者宅では調理時にAwareがPM2.5を観測し、Sense+を「スピード3」(強)で運転する場面が何度かあった。空気がキレイになるとSense+はまた自動で「スピード1」(通常運転/弱)に戻るのも確認できた。初回導入時、Wi-Fiの設定を済ませれば、後はもう何もしなくてよい。存在さえ忘れてしまうほどだ。

ほか、空気の汚れとして度々検出するのは、VOCとCO2。今回の試用は冬季だったため、長時間窓を閉め切った状態で外気の流入が少なかったようだ。この際、Sence+は通常運転のまま。フィルターではVOCやCO2を吸収できず、強運転をしても効き目が無いということだろう。Sense+の空気清浄機能が有効な汚れを観測したときのみ強運転するという点では賢いシステムと言える。Wi-Fiでセンサーと機器の連携ができる素地が整ったことを考えると、将来、換気扇など外気を採り入れるユニットがラインナップされると、さらに空気の質と利便性が高まるのではないだろうか。

アプリ「Blueair Friend」で変わった「空気」への意識

今回の試用では、Sense+の空気清浄機能自体よりも、AwareとBlueair Friendによる「情報」に感心した。空気の質に対する気付きがあり、換気も含めた「行動」につながる点だ。例えば「CO2」の濃度を意識しているユーザーは少ないだろう。ところが、AwareとBlueair Friendがあれば、数値として示され健康上推奨される範囲内かどうか判断でき、「換気」という行動に移るようになった。窓を開けて換気を開始すると、スマホ上でCO2の数値はみるみる低下し、AwareのLED表示も橙色から青色に変わって空気がキレイになったことを把握できる。換気も大切だが、換気し過ぎないことでエアコンの暖気を無駄にしないで済むので、電気代金の節約にもつながりそうだ。

Blueair FriendでCO2の数値を表示している画面。数値化されて初めて実感できた

Blueair FriendでCO2の数値を表示している画面。数値化されて初めて実感できた

この連携昨日は、PM2.5対策にも有効だ。ある日、天気予報でPM2.5の濃度が高くなるとの情報があった。Blueair Friendでは、世界中に設置されている観測ポイントの情報もインターネット経由で取得して表示できる。筆者宅の場合、近くに大阪府立公衆衛生研究所があり、その観測情報から自宅周辺の「PM2.5」「PM10」「O3」「SO2」「NO2」の値を知ることができる。同日のPM2.5は18μg/m3と、評価としては中程度の汚れだ。

対してその時の室内の空気は、1μg/m3以下と非常にキレイな状態。この場合、窓を開けて換気するべきかしないべきか。答えはもちろんノー。数値でハッキリと分かるので、迷いはいっさいない。もしこうした情報が無ければ、多くのユーザーは、朝一番の空気を取り入れようと窓を全開にするかもしれない。きちんと情報を得ることで、的確な行動ができるのだ。

Blueair Friendで提供されたある日の筆者宅付近の屋外空気の状態。室内の空気状況と比較して正しい対処ができる

因みに筆者宅の場合、起床時間にセットしたホームベーカリーのパン焼きが原因で、VOCとCO2の値が非常に高いことがわかったので、適度に換気する事に。早朝の外気は冷たいが、Awareがあれば開放時間を最小にできるので、室内がそれほど冷えずに済む。空気をリフレッシュすれば目覚めもよく焼きたてパンも旨い(笑)!

さいごに

今回、Sense+とAwareを実際に自宅で1か月試用してみて、空気清浄機を使用しつつも、時には外から空気を取り入れた方がよい場合もあることに気付いた。また逆に、フレッシュな外気を採り入れているつもりで汚れた空気が部屋の中に入れてしまっているケースもあるだろう。こうした行動は、花粉対策にも威力を発揮しそうだ。Sense+とAwareを利用すれば、感覚的でなく、数値でしっかり把握して効率的に空気をきれいにすることができるのが新しい。

空気清浄機を購入するユーザーの目的は、「キレイな空気」を保つことであり、空気清浄機を保有することではない。そう考えた時、インターネット経由の外気情報や、室内空気観測による「情報力」が、空気清浄機の新たな機能と言える。スマホで操作ができるだけでなく情報をプラス。真のスマート家電、真のスマート空気清浄機の登場だ。


なお、「Blueair Sense+」と「Blueair Aware」は、いずれも直販サイトでの販売となる。

ブルーエア直販サイト(外部サイト)

鴻池賢三

鴻池賢三

オーディオ・ビジュアル評論家として活躍する傍ら、スマート家電グランプリ(KGP)審査員、家電製品総合アドバイザーの肩書きを持ち、家電の賢い選び方&使いこなし術を発信中。

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