レビュー
ガーミンのタフネスGPSアウトドアウォッチ新モデルをレビュー

コスパ最強! ガーミン新作「Instinct」は高精度GPS&タフネスで男の本能をくすぐる

2018年11月15日、ガーミンからタフネスGPSアウトドアウォッチ「Instinct(インスティンクト)」が発売された。

ガーミン「Instinct」。写真のカラーは「ツンドラ」。ほかに「グラファイト」と「フレイムレッド」の全3色がラインアップされる

MILスペックに準拠したタフネスGPSアウトドアウォッチ誕生!

主な特徴は以下の通りだ。

1. アメリカ国防総省が定める標準規格「MIL-STD-810G」をクリアした耐熱性、耐衝撃性、耐防水性を備える。

2. GPS/GLONASS/みちびき/Galileoの各衛星に対応する。

3. iOS/Android対応のスマートウォッチ機能を備える。

4. ABCセンサーや光学式心拍計を備え、各種アクティビティに対応する。

実際に「Instinct」を入手し、その実力をチェックしてみた。

ベゼルやボタン、リアケースに至るまで堅牢で、過酷な環境下でも使用可能。画面はスマートフォンアプリ「Garmin Connect Mobile」との初接続時のもの

GPS機能は歩道の位置まで正確に計測!

「Instinct」は、単独で各種データを計測、表示させることは可能だが、やはりフル活用するにはスマホアプリ「Garmin Connect Mobile」との連携は欠かせない。

筆者はすでにアカウントを持っていたので、画面の指示に従って「Instinct」とスマホを操作すると、ものの2〜3分で接続が完了した。以後は、スマホアプリを起動したときや、アクティビティを終了したときに自動で再接続してくれるので、意識的に“つなぎ直す”手間は感じなかった。

スマホアプリとの接続は簡単

スマホアプリとの接続は簡単

本機に内蔵されているアクティビティアプリで最初に試してみたのは、「ウォーク」。数多く用意されたアプリの中から「ウォーク」を選択し、1.25kmほど都内を歩いてみた。

「ウォーク」終了時。すぐにログデータがアプリに転送される

「ウォーク」終了時。すぐにログデータがアプリに転送される

注目したのは、位置補足情報だ。

アプリ上では、どのようなルートを通ったのかを、標準の地図情報だけではなく衛星写真でも確認できる。もちろん軌跡はスマホ内蔵のGPS機能ではなく、「Instinct」搭載GPSによるものだ。「Instinct」には、アメリカのGPSだけではなく、ロシアの「GLONASS」、EUの「Galileo」、そして日本の「準天頂衛星みちびき」と、4システムでの測位が可能だ。「準天頂衛星みちびき」に対応していることで、ビルの谷間でも測位しやすいうえに、4システムを連携させることでGPS単独の場合よりも精度が高められるという。

実際に歩いてみた測定結果が以下の写真だ。ときたま2〜3m程度ズレが生じて軌跡がギザギザしているが、基本的にはかなりの精度だった。一方通行の通りでは、左右どちらの歩道を歩いていたのかも確認できたほどだ。

「ウォーク」の結果のルートマップ。右の標準地図だと道を外しているように見えるが、衛星写真だと正確に歩道を歩いていたことがわかる

次は、アクティビティアプリ「ラン」をチェック。

ランニング中、総経過時間や走行距離、ラップペース、ラップタイム、ラップ距離などが確認できるので、ペース配分を考えながら走行できた。心拍数もリアルタイムでチェックできるだけでなく運動強度を表す心拍ゾーンも表示されているので、ダイエットしたいならゾーンは低めに、スタミナをつけたいなら高めに、といった具合に簡単な心拍トレーニングも行える。

走行中もさまざまな計測データ表示でサポート。心拍ゾーンで、自分の身体の状況を可視化できるのはうれしい

走行中もさまざまな計測データ表示でサポート。心拍ゾーンで、自分の身体の状況を可視化できるのはうれしい

ひと駅分、1.19kmを走り終えた。

アプリには、アクティビティの項目が追加され、記録した地名を自動取得して「新宿区 ランニング」と自動明記された。タイトル用の写真を追加可能なので、マラソンレースなどでは当日撮った写真を入れておくと、思い出ストックとして重宝しそうだ。

アプリに記録された「ラン」データのサマリー表示画面

アプリに記録された「ラン」データのサマリー表示画面

「ラン」のデータには、ペース、心拍数、ピッチ、高度、気温、心拍数ゾーンの時間がグラフ化される。

「ラン」データの一部はグラフ化される

「ラン」データの一部はグラフ化される

スマホを横にして「ランドスケープモード」にすると、画面いっぱいにグラフが広がる。同モードでは、もうひとつのデータを重ねて表示できるので、「走行したペースと高度の関係」「ランニングペースと心拍数の関係」などを把握することが可能だ。

「ランドスケープモード」では、グラフの重ね表示が可能

「ランドスケープモード」では、グラフの重ね表示が可能

「ラン」の各種情報。グラフが用意されている項目には、オレンジのアイコンが表示されている

「ラン」の各種情報。グラフが用意されている項目には、オレンジのアイコンが表示されている

マップ情報。西の公園へ渡る横断歩道の信号が赤だったため、北側にある陸橋を渡ったシーン。正確でキレイな軌跡が残っていた

なお、今回は活用できなかったが、高精度のGPS機能を使ったナビ機能も備わっている。アクティビティの開始地点に戻るナビゲーションや、コースをたどるナビ、保存済みポイントを目的地としたナビゲーションなどが行える。市街地ではスマホの地図アプリを使うのが現実的だが、目印の少ない山間部では威力を発揮するはずだ。

右上のボタンを長押しすると、現在地を設定可能。アルファベットで名称も登録できる

右上のボタンを長押しすると、現在地を設定可能。アルファベットで名称も登録できる

ポイント「Tocho(都庁)」を設定したところ

ポイント「Tocho(都庁)」を設定したところ

メール通知やスケジュールも確認できる!

専用アプリでは、各種アクティビティのほか、歩数や移動距離、カロリー、昇降階数、ストレス度といったライフログもまとめて確認できる。運動するほどにトロフィーを獲得できるしかけや、ログをSNSでやりとりできる機能により、運動へのモチベーションが高められそうだ。

指定した1日の記録を確認できる「マイデイ」

指定した1日の記録を確認できる「マイデイ」

1日の活動記録を時系列で確認できる

1日の活動記録を時系列で確認できる

ライフログはグラフでも表示。また、「MoveIQ」機能により、本機自体が運動中だと推測すると自動で記録をスタートしてくれる。上記グラフにおける灰色のアイコンがそれで、実際に自転車に乗っていた

心拍数は常時計測しており、アクティビティ中でなくても確認できる。このほかにも、歩数、ストレス度や昇降階数、カロリー、電子コンパス、高度、気圧、気温、日の出・日の入りといった情報をいつでも確認できる。これらは、本機では「ウィジェット」と呼ばれている。

最大/最小心拍数と現在の心拍数、過去4時間のグラフを表示

最大/最小心拍数と現在の心拍数、過去4時間のグラフを表示

本機は、スマホと連携させることでスマートウォッチとしても機能する。ただ、画面は高解像度ではなく、1度に表示できる文字数にも限りがあるため、「Instinct」だけでメールの全容を理解したり、2〜3日のスケジュールを確認したりするのは困難だ。ただ、メールの通知を逃さずにチェックしたり、次のスケジュールを確認したりと手元ですばやく行えるのは便利。このほか、ミュージックコントロールや天気の確認なども行える。

通知画面

通知画面

カレンダー画面。スマホに入れたスケジュールが表示される

カレンダー画面。スマホに入れたスケジュールが表示される

メールを着信したシーン。差出人とタイトル、本文の一部が読める

メールを着信したシーン。差出人とタイトル、本文の一部が読める

初めてでもとっつきやすいインターフェイスはさすが!

もともとガーミンのGPSウォッチのインターフェイスはわかりやすく、初心者でもとっつきやすいのが魅力だったが、「Instinct」では画面右上にインダイヤルを採用したことで、わかりやすさに拍車がかかった。コストの関係からかモノクロ液晶が搭載されているため、理解度を増すためのギミックだと推測するが、これが妙案だった。ときに画面の内容を端的に表すアイコンであったり、ときにサブ的な情報を示したりと、ジャマになることなく表示内容に“厚み”を出していた。

ボタンは5つと多いが、PCでいう「Return」「Back」「Up」「Down」「Control」が割り当てられているようなもので、1度理解すれば操作にとまどうことはほとんどなかった。

メニュー画面。「Up」「Down」ボタンでアイコンが周回。インダイヤルに表示されているものが「選択中」だ

メニュー画面。「Up」「Down」ボタンでアイコンが周回。インダイヤルに表示されているものが「選択中」だ

充電は、裏ブタにある独自規格の端子にチャージングケーブルをつなぐ。ケーブルのもう一端はUSB端子。時計本体をはさむクリップタイプよりはスマートだが、本体に対して垂直に接続しなくてはならないため、充電時にやや空間を占めてしまうのは気になったポイントだ。なお、日常的に最も利用するだろうスマートウォッチモードでは、最大14日間駆動する。

専用のチャージングケーブルを挿して充電

専用のチャージングケーブルを挿して充電

ウォッチフェイスは、時刻表示を大きくしたタイプや心拍計をメインとしたタイプなど、複数用意されている。

使用シーンに合わせて、好みの画面デザインが選べる

使用シーンに合わせて、好みの画面デザインが選べる

また、一部ウォッチフェイスはカスタマイズも可能。たとえば、初期に設定されているコンプリケーションデザインでは、画面の上部、右上のインダイヤル、左下部、右下部の表示を変更できる。用意された内容も「気圧」「高度」「歩数」「通知」「心拍」「日付・曜日」「日の出・日の入り」「バッテリー残量」「消費カロリー」「上昇階数」などと多彩で、普段使いや登山、スポーツなど、シーンに応じて最適な画面に設定できるのはうれしい。

各種情報表示を個々に変更できる

各種情報表示を個々に変更できる

【まとめ】コスパ最強のカジュアル&タフネスウォッチ

今回「Instinct」を使ってみてわかったことは、ガーミン自慢のGPS機能は高精度なうえ、スマホアプリのインターフェイスが実にわかりやすいということ。ハイエンドモデルに比べると、タッチスクリーンに非対応な点や、液晶がモノクロな点は見劣りするかもしれないが、製品全体での完成度の高さやコストパフォーマンスは、それらを補って余りある。今回は街中での利用のみだったが、スキーやサップといったスポーツではより専門性の高い情報を確認できるし、登山では各種計測機能やGPSナビ機能が本領を発揮するだろう。

現在ガーミンのスマートウォッチは、おおまかにアスリート向けの「ForeAthlete」、フィットネス/ヘルスケア向けの「vivo」、アウトドア用ウォッチの「Fenix」の3シリーズが主流だ。「ForeAthlete」と「vivo」は、スポーツや運動への明確な目的を持ったユーザーに好まれる傾向にあるため、一般ユーザーは「Fenix」に目が行くことが多かった。今回レビューした「Instinct」は、「Fenix」と同じ「アウトドア用ウォッチ」に位置づけられ、同じく一般ユーザー向けではあるが、ターゲットは異なっている。「Fenix」はビジネスシーンでも使える新作が増え、高級志向から10万円を越えるモデルもラインアップされているが、「Instinct」はよりカジュアル層向けの印象だ。マルチGNSS衛星受信機能や高精度センサー、さらにはMILスペック準拠のタフネス性と十二分の実力を備えながらも、樹脂素材やモノクロ液晶の採用などでコストを切り詰め、直販サイトで35,424円(税込)と買い求めやすい価格に留めている。同価格帯の腕時計を愛用する人にとって、このような“タフな腕時計”はなじみ深い存在で、すんなりと受け入れられるはずだ。

これまでになかったスタイルで、新たなファンを広げそうな「Instinct」。ガーミン初心者も、ウォッチ購入の選択肢に入れてほしい逸品だ。

【SPEC】
・ディスプレイタイプ:23×23mm、128×128ピクセル、モノクローム半透過型MIP
・内蔵メモリー:16MB
・GNSS:GPS、GLONASS、QZSS(みちびき/補完電波)、Galileo
・センサー:光学式心拍計、電子コンパス、気圧・高度計、温度計
・素材:繊維強化ポリマー(本体)、QuickFit対応シリコン(バンド)、ステンレス(メタルバックル)、化学強化ガラス(レンズ)
・稼働時間:スマートウォッチモード/最大14日間、GPS/心拍計モード/最大14時間、ウルトラトラックモード/最大35時間
・防水:10ATM(100m防水)
・時計機能:GPS時刻同期、アラーム、タイマー、ストップウォッチ、日の出日没、バックライト自動点灯、ウォッチフェイス変更
・基本機能:各種スポーツ計測機能(ランニング、登山、サイクリング、スイミング、SUPなど25種目以上)、通知機能、アクティビティトラッキング(ステップ数、上昇階数、睡眠状況、消費カロリー計測など)、地図表示、ナビゲーションなど
・インターフェース:Bluetooth、ANT+、USB
・標準付属品:チャージングケーブル、クイックスタートマニュアル
・本体サイズ:45(横)×45(縦)×15.3(厚さ)mm
・重量:52g

横山博之

横山博之

カバン、靴、時計、革小物など、男のライフスタイルを彩るに欠かせないモノに詳しいライター。時代を塗り替えるイノベーティブなテクノロジーやカルチャーにも目を向ける。

紹介した製品の最新価格・クチコミをチェックする
関連記事
スマートフォン・携帯電話のその他のカテゴリー
「価格.comマガジン」プレゼントマンデー
ページトップへ戻る