がまかつの最新ロッド「LUXXE 宵姫 天(S511FL-solid)」を使って、ライトフィッシングに挑戦!
ジグヘッドとワームも「宵姫」シリーズを使用。果たして結果は?
先日、担当編集との打ち合わせにて、「最新釣具を使って実戦釣行する企画をやりませんか?」との提案があった。
それ名案! 最新フィッシングギアを試せるのは釣り好きとしてたまらないし、実戦という名目で奥さんに怒られずに堂々と釣りができる! と、一石二鳥の提案にノリノリだった筆者。だが、この時点ではまだ自分のアホさに気づいてなかった。
釣り具メーカーに「何か最新釣具を借りられますか?」と聞く筆者。
「何釣りですか? 海水? 淡水? 場所は磯? 防波堤? 船? 湖? 川? ベイト(餌)はルアー? 生き餌? ……」。
そう、ひと言に「釣り」と言ってもその種類は千差万別。釣りの種類によってロッドやリール、しかけがまったく異なってくる。
そんな中、大手釣り具メーカーのがまかつから、「それならぜひ試してほしいロッドがあります」とのうれしい提案があった。
ルアーロッドとして長年愛され続けている「がまかつラグゼ」シリーズに新登場した「宵姫 天」だ。
2017年10月登場の2モデルに、長さが変わった最新3モデルを追加。現在5モデルがラインアップされている
「宵姫 天」は、1g未満のジグヘッドリグによるアプローチを極めたスーパーロッド。「反響感度」「抵抗感度」「接触感度」を極めるため、余分な装飾を排除し、ワンハンド構造などの思い切った軽量化を実現している。また、わずかな荷重変化やアタリを感じられるのはもちろん、ジグヘッドリグに寄ってきた魚の波動もとらえられる。
ガイドは、小口径の「チタンフレームトルザイトリングガイド」を採用。そのほかのパーツ類も必要最低限にして徹底的に軽量化している。
さらに、リールシートには「極薄高弾性カーボンパイプ」を採用し、反響感度をクリアにしている。
【SPEC/S511FL-solid】
全長:5.11フィート(1.8m)
自重:36g
継数:2本
仕舞寸法:94.5cm
元径/先径:7.0mm/0.7mm
ルアーウエイト:0.1〜2.5g
適正ライン:PE0.1〜0.3号/ナイロン0.8〜1.5lb
カーボン含有率:99.9%
さて待望の「宵姫 天」が手元に到着。持ってみると……軽い! 何だこの異常な軽さは!?︎ メーカー公称値を見ると、重さ36g!
いやいや、それはないよねと意地悪くキッチンスケールで計ってみると……、ホントだ! 試しにほかの身近なものを計ってみると、スマートフォン134g、電卓112g、ハサミ47g……。こうなったらとボールペンと比べたら、ボールペン3本とほぼ同等の重さだよ!
まさかのボールペン3本とほぼ同じ重さ
これなら何回、いや何百回キャスティングしたって疲れないよね。いよいよ楽しみになってきた。
さて肝心の釣種だが、もちろん「宵姫 天」の威力を最大限に生かせるジグヘッドリグを使った釣りに挑戦!
がまかつから、「宵姫」の冠がついたジグヘッドリグとワームも発売されている。今回はそれら「宵姫」シリーズを使い、冬場でも釣果が期待できるアジングとメバリングのライトゲームにチャレンジした。
使用したしかけは以下の4製品。
ベーシックなラウンドヘッド形状で、さまざまな釣法に幅広く対応するリグ。重さは0.5g、0.75g、1g、1.5g、2g、2.5gが、針サイズは#3〜#6がそろう。1袋4個入り
ヘッドの形にコブラヘッド状を採用しており、適度に水をとらえるため浮き上がり性能が高いリグ。高いレンジキープ力が魅力だ。重さは0.5g、0.75g、1g、1.5g、2g、2.5gが、針サイズは#3〜#6がそろう。1袋4個入り
一般的に「ノレソレ」と呼ばれるワーム。ウナギやアナゴの幼生「レプトケファルス」を模した形状で、アジやメバルなどに効果的なアクションを演出する。夜光タイプやUV発光タイプを含めて10色をラインアップする。1袋8本入り
テールの形状で水中に波動を起こし、魚へのアピールを高めるワーム。そのまま使うことも、フロントとリアを分けて使うこともできる。夜光タイプやUV発光タイプを含めて10色をラインアップ。1袋8本入り
1月某日。「宵姫 天」を持っていざ釣り場へ。駐車場も完備された、普段から釣り人の多い神奈川県横須賀の「うみかぜ公園」で、朝日が登る前の早朝からチャレンジ。やっぱアジを狙うなら「朝マズメ」か「夕マズメ」だからね。
だがここで、筆者が本企画を甘く見ていた2つ目の盲点が……。この日は1月中旬。そして日の出前。そう、恐ろしく寒いのだ。そして風速は4〜5mほどだったが、何せ使うのは1gのジグヘッドリグ。追い風ならまだしも、向かい風では飛んでくれない。
まだ暗いうちに現地へ到着
明るくなるのを待って釣り始めたが、1月の早朝は厳し過ぎた
頑張ってみたが、極寒地獄に「凍死」の文字が頭をよぎり始めたので撤退。
あらためて2月初旬。日中の気温が暖かな日を選び、今度は午後から同じ場所へ。前回は寒さと風で肝心の「宵姫 天」の性能を満足に試せなかったけど、今日ならバッチリだね!
2月初旬だが日中の気温は14℃ほどあった
1gの「宵姫 ラウンド」に「宵姫 ノレソレ」を取り付けてキャスティング。この「ノレソレ」と「アーミーシャッド」はスリットが入っているので、取り付け方が以下の通り非常にラクだった。
「ノレソレ」にも「アーミーシャッド」にも、本体にスリット(切れ目)が入っている
まず針先を先端から通し、スリット部分へ貫通させる
貫通したらスリットに針が通るように奥まで入れてクルリと半回転
こうして針先を通せば、キレイにまっすぐワームが取り付けられる
そして、さすが本体36gの「宵姫 天」。リールが加わっても、自分の腕の一部のような感覚で投げることができた。
片手で軽々キャスティング。軽くてラク〜
リールは自前の「ダイワ ワールドスピン2000」。ラインはジグを遠くに飛ばせるように、「フロロカーボン」0.3号を使用した
さて、キャスティング後の「宵姫 天」の感触だが、わずか1gのジグヘッドの重みが本当にしっかりと感じられた。海中でのポジショニングも認識できた。試しにジグヘッドを2gに交換してみると、わずか1gの差なのに、重みがまったく異なる感じで腕に伝わってくる。これはスゴい!
だが、肝心のアタリが……来ない(涙)。アジングの定石通り、ジグヘッドリグは表層から徐々に下へとポジションキープする形で探ってみるが、アジのアタリは感じられず。
やっぱり海水がまだ冷たすぎて、アジの活性が上がってないのかと諦めていた「夕マズメ」の入りかけ。
腕全体で感じるほど、ググッとアタリが来た〜!
アジの引きではないが……これはメバルだ〜!
「夕マズメ」に入り夜行性のメバルが活性化した模様
こうなれば、これから夜にかけてはメバルタイムとなる時間。
日が沈むとさすがに寒いが、「宵姫 天」の抜群の感度をメバルでしっかりと味わえた!
暗くなってからがメバリングの本領発揮
3匹目ゲット
深めのポジションではカサゴが釣れた。小さいのでリリースしたけど、「宵姫 天」で感じたアタリはもっと大型かと思えるほどしっかりとしていた
まだ2月初旬。夜の寒さには勝てず、この3匹でひとまず終了
さて3匹のメバルは、ウロコと内臓、エラを取ってぬめりがなくなるまで水洗い。その際は、背びれが鋭いので刺さらないように注意。
下処理したら、醤油、砂糖、みりん、酒で作った甘めのタレで煮込む。これで「メバルの煮付け」の完成!
ウロコや内臓をていねいに取り除く
下処理完了
おいしくいただきました
メバルはまだ4〜5月も釣れるシーズン。というより、寒さがやわらぐ春のほうが夜釣りできて釣れやすい。
そしてこれからはアジの活性も上がってくるので、アジングも十分可能。「ラクゼ 宵姫 天」、そして「宵姫 ラウンド」「宵姫 コブラ」「宵姫 ノレソレ」「宵姫 アーミーシャッド」が本領を発揮するのは、ここからだ!