レビュー
スポーツ専用スマートウォッチとの比較も敢行!

「Apple Watch Series 5」はスポーツでもちゃんと使えるのか検証してみた!

「iPhone」や「iPad」を普段から使用している筆者にとって、それらとシームレスにつながる「Apple Watch」はとても気になる存在だった。ただし、スポーツの計測デバイスとして使用するとなると、ランニング時の計測データの正確さや見やすさ、運動中の操作のしやすさ、駆動時間など、気がかりな点がいくつかあるのも事実。そこでここでは、ランニングとサイクリング中に「Apple Watch」を使用してみて、その使用感をリポートする。

2019年10月に登場した最新モデル「Apple Watch Series 5」。音声入力や音楽・動画コンテンツの操作など、普段使いに関してのクオリティは言うまでもないところだが、今回は日常的にランニングや自転車を楽しむライターが、本機をテストしてみた。さらに、筆者がスポーツ時に使用するスポーツ専用スマートウォッチとの性能比較も敢行

テストに使用したのは、44mmステンレススチールケースの「Apple Watch Series 5」(GPS+Cellularモデル)

テストに使用したのは、44mmステンレススチールケースの「Apple Watch Series 5」(GPS+Cellularモデル)

ナイキ製スポーツバンドと一緒に使用してみた

「Apple Watch Series 5」は、シンプルなアナログ表示から情報満載のデジタル表示まで、文字盤のバリエーションはたくさん用意されているが、今回は後者の情報満載のパターンを使用。自転車通勤していることもあって、その日の天気の移り変わりがよくわかるようにカスタマイズした。また、下段中央には心拍数の表示をセット。

ケースの裏側には、心拍センサーを搭載。スポーツ時や睡眠時の心拍データを収集して解析してくれる

ケースの裏側には、心拍センサーを搭載。スポーツ時や睡眠時の心拍データを収集して解析してくれる

今回、スポーツシーンで使用することを考えてバンドを交換してみた。

標準付属するスポーツバンドも装着感は悪くなかったが、せっかくなのでナイキのスポーツ用バンドを用意。

左下が「Nikeスポーツバンド」、右上が「Nikeスポーツループ」(いずれも税込5,184円)

左下が「Nikeスポーツバンド」、右上が「Nikeスポーツループ」(いずれも税込5,184円)

「Nikeスポーツバンド」は、標準装備されているシリコンバンドに近い形状だが、少し厚めでホールド感が高い

「Nikeスポーツバンド」は、標準装備されているシリコンバンドに近い形状だが、少し厚めでホールド感が高い

「Nikeスポーツループ」は、ベルクロ(面ファスナー)仕様なのでサイズの微調整がきく

「Nikeスポーツループ」は、ベルクロ(面ファスナー)仕様なのでサイズの微調整がきく

これは、あくまで個人的な好みではあるが、「Nikeスポーツループ」よりも「Nikeスポーツバンド」のほうが筆者の腕にはしっくりきた。少し厚手でしっかりした作りのため、ホールド感が高く、スポーツ時でも安心して「Apple Watch Series 5」を着けていられるような気がしたからだ。実際、汗をかいても表面がサラッとしていて不快感はなし。汗でズレることもなかった。

ランニングデータが確認しやすい大画面

「Apple Watch」シリーズには、あらかじめ「ワークアウト」アプリがインストールしてあり、ランニングやサイクリング、筋トレなどの基本的なものから、ヨガや「HIIT(高強度インターバルトレーニング)」まで、さまざまなワークアウトに対応する。

使い方もごく簡単。「ワークアウト」アプリを立ち上げて、ランニングをする場合は「ランニング」を選んでスタートするだけで、ペースや心拍数、走った距離などを計測してくれる。

あらかじめ文字盤に表示するように設定してあった「ワークアウト」をタッチして、ランニングをスタート

あらかじめ文字盤に表示するように設定してあった「ワークアウト」をタッチして、ランニングをスタート

ランニング中は、運動時間や心拍数など、5つの項目が表示される

ランニング中は、運動時間や心拍数など、5つの項目が表示される

筆者がランニング中に確認するデータで特に重視しているのは、「ペース」と「心拍数」だ。

「ワークアウト」アプリでは、どちらの数値もフォントサイズが大きく、視認性は高かった。また当然のことながら、走りながら数値を確認することも多いのだが、スクエア形状の44mmの画面サイズは大きくてとても見やすかった。

ランニングデータの表示画面を右にスワイプすると、画面ロックやワークアウトの終了などの操作が行える

ランニングデータの表示画面を右にスワイプすると、画面ロックやワークアウトの終了などの操作が行える

もともと筆者は、タッチパネル式のスマートウォッチをスポーツで使用するのを敬遠していた。理由は、汗などの水滴が画面につくと、意図せず勝手に操作されることがあるからだ。走っている途中に、いつの間にか計測が停止されていることもあった。しかし「Apple Watch Series 5」には、画面ロック機能が搭載されているため、その不安はなし。ロック状態から復帰する場合も、デジタルクラウンを回すだけとわかりやすかった。地味な機能ではあるが、スポーツ中の快適さが格段に変わってくる。

「ワークアウト」アプリには、サイクリングの項目も用意されている。内蔵GPS機能により、サイクリングのスピードで移動しても正確な移動データが記録できる

トレーニング向けGPSスポーツウォッチ「ヴァンテージV」と比較してみた

右がポラールの最上級モデル「ポラール ヴァンテージV」

右がポラールの最上級モデル「ポラール ヴァンテージV」

【「ポラール ヴァンテージV」の詳細はこちら!】
世界初「ランニングパワー」を手首で測れるGPSウォッチ、高橋尚子さんも絶賛!

筆者が普段使用しているのは、スポーツに特化したスマートウォッチ「ポラール ヴァンテージV」。心拍数の計測はもちろん、GPSでの移動データの記録、ランニング時のパワー(W数)の計測ができるなど、トライアスリートやランナーに人気のモデルだ。また、トレーニングモードで使用した場合、GPS測定データを最大40時間計測できるので、長時間におよぶレースにも使用できる。

比較のため、左右の腕にそれぞれのデバイスを装着してランニングを行ってみた。

左が「Apple Watch Series 5」にプリインストールされている「ワークアウト」アプリ、右がポラールのアプリ「POLAR FLOW」の画面

どちらのデバイスも、内蔵GPS機能により、走った軌跡を記録できるが、精度に特に違いはないように感じた。「ポラール ヴァンテージV」は、1kmごとに自動でラップを刻む設定にセットしたので、ルート上に数字が表示されているが、それ以外の差はあまりなく、どちらもキレイにルートが描かれている。

左が「ワークアウト」で、右が「POLAR FLOW」。後者はトレーニング向けGPSスポーツウォッチで計測しているので、もちろん記録項目は多めだ。いっぽうで数値に関しては、両者にそれほど大きな違いはなかった。だが、「Apple Watch Series 5」で計測した「平均ケイデンス」が多すぎるのが少し気になる……

走ったルートの軌跡に差は感じられなかったが、心拍数などの計測データはどうだろうか?

比較してみると、走行距離や消費カロリーなどは多少の違いがあったが誤差の範囲内。自分が1番気にしている平均心拍数は「135拍」と「136拍」、平均ペースは「7分13秒/q」と「7分17秒/q」で、これらにもほとんど差は現れなかった。

ライトに使用できるデバイスだと思っていた「Apple Watch Series 5」の計測数値が、スポーツウォッチの最上級モデルのそれと差がないのには正直驚かされた。このように信頼できる数値が計測できるなら、トレーニングだけではなく、マラソン大会などのレースでも使用できるだろう。

ゲーム感覚でアクティビティが記録できるアプリ「Hops-木霊の旅」

「ポラール ヴァンテージV」は、ソリッドなモデルのため、“遊び”の機能はないが、「Apple Watch」にはさまざまな計測アプリが用意されている。ここではあえて、ゲームっぽいiOSアプリ「Hops-木霊の旅」をインストールして使用してみた。ランニングだけではなく、ウォーキングや階段を上った段数など、日常の活動量も含めて蓄積していくことで、「Hop」というキャラクターをカスタムできるようになっていく。

本アプリは、先述の「ワークアウト」とも連動するので、「Apple Watch」を着けて行った運動すべてを一括管理できる

従来、運動するモチベーションは「レースに出る」というようなシビアな目標を立てて高めてきた人が多いと思うが、「Apple Watch」であればゲーム感覚で運動量を増やすことができる。シビアなトレーニングに疲れた人は、こういった“遊び”を取り入れることでフレッシュな気持ちでトレーニングに臨むことができるだろう。

【まとめ】

約2週間のテストを終えてまず感じたのは、「今まで“タッチパネル使わず嫌い”だったな」ということ。誤操作など、従来のタッチパネルのネガティブだった部分は解消されているので、スマホのように直感的な操作で問題なく使えたからだ。

「Apple Watch Series 5」の不満点をあげるとするならば、やはりバッテリーの駆動時間の少なさだ。「ポラール ヴァンテージV」は、バッテリーを酷使するトレーニング計測を行っても40時間の駆動時間を誇る。そのため、毎日1時間のトレーニングを行う使用頻度ぐらいでは、3日に1回の充電で済む。いっぽう「Apple Watch Series 5」は、1日1回の充電はマスト。1時間のトレーニングを行った場合は、1日に2回くらい充電しなくては最後までもたなかった。

「Apple Watch Series 5」が「ポラール ヴァンテージV」よりすぐれている点をあげるとすれば、それは電子マネー機能を搭載していることだ。「Apple Pay Suica」を設定した「Apple Watch Series 5」さえ着用していれば、手ぶらでランニングに出てもコンビニに立ち寄って飲み物を購入できるし、もちろんメールチェックだって可能だ。

アイアンマンといった超長時間のレースに出場する場合は、バッテリーの問題から「Apple Watch Series 5」は使いづらい。しかし計測数値の信頼性は高いので、フルマラソンくらいの競技時間のスポーツを楽しんでいる人なら、十分に活躍してくれるはずだ。

今 雄飛

今 雄飛

ミラソル デポルテ代表。自転車、トライアスロン、アウトドア関連のライターとしても活動中。趣味はロングディスタンスのトライアスロン。

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