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パナソニックのe-Bikeに新ブランド誕生。第1弾モデル「XEALT M5」は日本人に適した設計のe-MTB

日本国内において電動アシスト自転車のトップシェアを誇るパナソニックが、e-Bike(スポーツタイプの電動アシスト自転車)の新ブランド「XEALT(ゼオルト)」を発表。これまで「Xシリーズ」として展開してきたが、今後はXEALTブランドとして“走りを愉しむ”スポーツモデルを充実させていくという。その第1弾モデルとして2022年4月8日発売予定の、オフロード走行に対応したマウンテンバイクタイプ(e-MTB)の「XEALT M5」(メーカー希望小売価格は442,000円/税込)を見てきた。

日本人向けの車体に新採用のドライブユニットを装備

「XEALT M5」は、日本人の体格や日本国内のフィールドに適したサイズ感とされたのが大きな特徴。ホイール径は海外ブランドのマウンテンバイクで主流となっている29インチではなく、やや径の小さい27.5インチを採用し、スタンドオーバーハイト(クランク軸上の地面からトップチューブ上面までの高さ)も抑えることで、小柄な人でもまたぎやすい設計とされた。

フレームサイズ360mmの「BE-GM136」(適応身長157〜170cm)と420mmの「BE-GM142」(適応身長170〜183cm)の2車種がラインアップ。どちらにもブルブラックとスターライトシルバーの2色が用意されているが、スターライトシルバーは2022年7月発売予定の初回50台限定カラーだ

フレームサイズ360mmの「BE-GM136」(適応身長157〜170cm)と420mmの「BE-GM142」(適応身長170〜183cm)の2車種がラインアップ。どちらにもブルブラックとスターライトシルバーの2色が用意されているが、スターライトシルバーは2022年7月発売予定の初回50台限定カラーだ

前後とも27.5インチ径のホイールに2.40という太いサイズのタイヤを装着。エアボリュームが多く、クッション性やグリップにすぐれる

前後とも27.5インチ径のホイールに2.40という太いサイズのタイヤを装着。エアボリュームが多く、クッション性やグリップにすぐれる

スタンドオーバーハイトはフレームサイズ360mmの「BE-GM136」が67.6cm(72〜78cmの股下長に対応)で、420mmの「BE-GM142」は70.8cm(78〜84cmの股下長に対応)となっている

スタンドオーバーハイトはフレームサイズ360mmの「BE-GM136」が67.6cm(72〜78cmの股下長に対応)で、420mmの「BE-GM142」は70.8cm(78〜84cmの股下長に対応)となっている

フレームはアルミ製。トップチューブは低く抑えられている

フレームはアルミ製。トップチューブは低く抑えられている

そして、ドライブユニット(モーターやセンサー、ケースなどを含むもの)も注目すべきポイント。XEALT M5に搭載される「GXドライブユニット」は欧州向けに輸出されているドライブユニットで、当地ではハイエンドなe-MTBに採用されているものだが、同社の日本国内モデルに搭載されるのは本製品が初となる。ハイエンドなドライブユニットらしく最大トルクは90Nmと強力で、国産メーカー製の多くのドライブユニットに勝るスペックだ。アシスト走行が可能な最大距離は約135kmとなっている。

これまで単体で輸出されていた「GXドライブユニット」を日本市場向けに再チューニングして搭載

これまで単体で輸出されていた「GXドライブユニット」を日本市場向けに再チューニングして搭載

アシストモードは「HIGH」「AUTO」「ECO」で切り替え可能。ペダルを強く踏んだ時のパワーに大きな差はないが、ペダルを踏み込むまでの立ち上がり方は各モードに合わせて調整されている

アシストモードは「HIGH」「AUTO」「ECO」で切り替え可能。ペダルを強く踏んだ時のパワーに大きな差はないが、ペダルを踏み込むまでの立ち上がり方は各モードに合わせて調整されている

オフロードも走行できるe-MTBらしく、ドライブユニットにはカバーが装着されている

オフロードも走行できるe-MTBらしく、ドライブユニットにはカバーが装着されている

バッテリー(36V/13Ah)にも金属製のカバーを装備。フレームに内蔵されるフルインテグレーテッドタイプのため、ダウンチューブは太く、見るからに剛性が高そうだ。バッテリー残量ゼロの状態から満充電まで約5.5時間かかる

バッテリー(36V/13Ah)にも金属製のカバーを装備。フレームに内蔵されるフルインテグレーテッドタイプのため、ダウンチューブは太く、見るからに剛性が高そうだ。バッテリー残量ゼロの状態から満充電まで約5.5時間かかる

装備されるパーツに目を向けても、現代のマウンテンバイクのトレンドに沿ったセレクトとなっている。フロントのサスペンションフォークは150mmと十分なストローク量を確保し、必要のない場面では動きを制限するロックアウト機構も搭載。ブレーキは前後とも油圧式のディスクで、シマノのSLXグレードを採用する。変速ギアはリアのみの12段だ。さらに、シートポストも、近年のマウンテンバイクでは必須の装備になりつつあるドロッパータイプを採用。走行しながら手元のレバーでシートの高さを調整できるので、登りや平坦な道ではシートをペダリングしやすい高さに合わせ、下りでは腰を引く動きのじゃまにならないように下げられる。

SR SUNTOUR製「AION35 EVO Boost RLR-PCS」のフロントフォークには、ロックアウト機構も装備。舗装路での抵抗を抑えるのに役立つ

SR SUNTOUR製「AION35 EVO Boost RLR-PCS」のフロントフォークには、ロックアウト機構も装備。舗装路での抵抗を抑えるのに役立つ

変速ギアはシマノ製のDEOREグレードで、12段変速。リアのみに変速を備え、大きめのギア板で軽いギアを選べるようにするのも近年のトレンドだ

変速ギアはシマノ製のDEOREグレードで、12段変速。リアのみに変速を備え、大きめのギア板で軽いギアを選べるようにするのも近年のトレンドだ

チェーン落ちを防ぐガードを両側に装着

チェーン落ちを防ぐガードを両側に装着

油圧ディスクブレーキはシマノ製のSLXグレード。信頼性が高く、高品質なパーツがセレクトされていると感じる

油圧ディスクブレーキはシマノ製のSLXグレード。信頼性が高く、高品質なパーツがセレクトされていると感じる

ブレーキレバーもSLXグレード。タッチやコントロール製がよく、激しい下りでも安心してブレーキが握れる。なお、左手側に装備されているレバーでドロッパーポストの操作を行う

ブレーキレバーもSLXグレード。タッチやコントロール製がよく、激しい下りでも安心してブレーキが握れる。なお、左手側に装備されているレバーでドロッパーポストの操作を行う

手元のレバーでドロッパーポストを操作すれば、走行しながらシートの高さを調整できる。オフロードだけでなく、街乗りでも信号待ちなどで足付き性を確保するために役立つ

手元のレバーでドロッパーポストを操作すれば、走行しながらシートの高さを調整できる。オフロードだけでなく、街乗りでも信号待ちなどで足付き性を確保するために役立つ

なお、e-MTBには、前後にサスペンションを装備したフルサスタイプと、フロントのみにサスペンションを採用するハードテイルタイプがあるが、XEALT M5はハードテイルタイプとなっている。後輪にもサスペンションを備えたフルサスのほうが路面のショックを吸収したり、タイヤを路面に押し付ける力が働くため、オフロード走行は快適になるが、その分、価格も高くなるので、より多くの人が求めやすい価格で提供できるようにハードテイルを選択したようだ。エントリー層向けモデルらしく、XEALT M5には街乗りでも役立つ装備も充実している。

スポーツタイプの自転車には装備されていないことの多いサイドスタンドを装備

スポーツタイプの自転車には装備されていないことの多いサイドスタンドを装備

ライトはバッテリーから給電されるタイプ。電動アシスト機能をオフにした状態で、ライトやディスプレイを点灯させることもできる

ライトはバッテリーから給電されるタイプ。電動アシスト機能をオフにした状態で、ライトやディスプレイを点灯させることもできる

幅690mmのハンドルは、オフロードでのコントロール性もよさそう。エルゴン製のグリップも、握りやすくて疲れにくい。ただし、歩道を走行できる自転車のハンドル幅は600mmと道路交通法で定められているため、XEALT M5では歩道は走行できないので注意しよう

幅690mmのハンドルは、オフロードでのコントロール性もよさそう。エルゴン製のグリップも、握りやすくて疲れにくい。ただし、歩道を走行できる自転車のハンドル幅は600mmと道路交通法で定められているため、XEALT M5では歩道は走行できないので注意しよう

ディスプレイでは、選択されているアシストモードを確認できるほか、バッテリー残量や走行距離、ケイデンス(ペダルの回転数)も表示できる

ディスプレイでは、選択されているアシストモードを確認できるほか、バッテリー残量や走行距離、ケイデンス(ペダルの回転数)も表示できる

Bluetoothを介し、スマートフォンの専用アプリ(無料)と連携させれば、簡易ナビゲーションも表示できる

Bluetoothを介し、スマートフォンの専用アプリ(無料)と連携させれば、簡易ナビゲーションも表示できる

試乗で実感。コントロールする楽しみが味わえるアシスト特性

最後に、XEALT M5に試乗した所感をお伝えしよう。オフロードでの走行性は確かめることはできなかったが、低い速度でもアシスト制御の特性は十分感じることができた。

まず、「AUTO」モードでスタート。漕ぎ出した瞬間からグッと車体を押し出すようなアシスト感ではなく、ペダルを踏む力に合わせてアシストが上乗せされていくような特性を感じられた。カーブを曲がりながらでもアシストをコントロールしやすいので、思った以上にアシストがかかって大回りしてしまうこともない。いっぽうで、立ち上がりでペダルを強く踏み込むと、90Nmというスペックのとおり、強力なアシストが得られる。しかも、踏み込みに対するレスポンスはいいものの、唐突にアシストが立ち上がって加速しすぎることもなく、緻密に調律されているのが感じられた。

直線で強くペダルを踏むと強力なアシストが立ち上がるが、唐突ではないので、非常にコントロールしやすい

直線で強くペダルを踏むと強力なアシストが立ち上がるが、唐突ではないので、非常にコントロールしやすい

パナソニックの担当者によると、アシストの制御はソフトウェアだけでなく、モーターに流れる電流を整流するパーツの部分も見直しているとのこと。また、アシストをむやみに強くするのではなく、乗り手がペダルを踏む力で自在にコントロールできるような味付けにしているという。ペダルを止めた際には瞬時にアシストも止まる特性とされているので、曲がりくねった山道を走る際にもコントロールしやすそうだ。この特性は、今後リリースされるXEALTブランドのe-Bikeに共通するものとなる予定だという。

増谷茂樹

増谷茂樹

カメラなどのデジタル・ガジェットと、クルマ・バイク・自転車などの乗り物を中心に、雑誌やWebで記事を執筆。EVなど電気で動く乗り物が好き。

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