レビュー
ヘビーユーザーなら買い替える価値アリ

新旧2モデルを徹底比較! 3か月使ってみてわかったAmazon新「Fire TV Stick」の魅力

Amazon「Fire TV Stick」は、普段使っているテレビに接続するだけで、AmazonビデオやYouTubeといったストリーミング動画、ゲームアプリ、音楽再生などを手軽に楽しめるようになるスティック型STBだ。

2015年10月に第1世代モデルが発売され、その後付属リモコンのリニューアル等を経て、今年4月に待望の第2世代モデルが登場した。第2世代モデルでは、CPUがクアッドコアになり、処理速度が最大30%高速化したほか、ネットワーク周りについても改良が加えられているという。

2017年4月に発売されたAmazon Fire TV Stick第2世代モデル。価格は4,980円(税込)

2017年4月に発売されたAmazon Fire TV Stick第2世代モデル。価格は4,980円(税込)

筆者は月に数回はAmazonに注文するAmazonのヘビーユーザーで、Amazonプライム会員にももちろん登録している。プライム会員なら無料で利用できるAmazonプライムビデオを大画面のテレビでも楽しむためにFire TV Stickの第1世代モデルをすでに所有していたのだが、第2世代モデルの大幅なスペックアップというのがどうしても気になってしまい、第2世代モデルも発売日に購入してしまった。

果たして、第2世代モデルは第1世代モデルからの買い替え・買い増しに値するのか。今回は、実際に新旧2モデルを3か月ほど使ってみてわかった違いなどをレポートしたいと思う。

本体サイズが大型化し、放熱性が格段に向上。付属アダプターでテレビ接続もスッキリ

まずは、本体と付属品から見ていこう。

左が第2世代モデル、右が第1世代モデルのパッケージだ

左が第2世代モデル、右が第1世代モデルのパッケージだ

先述したように、Fire TV Stickは、テレビのHDMI端子に接続して使うスティック型STBだ。HDMI端子に接続するだけでなく、本体への電源供給も別途必要なため、パッケージには、スティック型の本体のほか、電源供給用のUSBケーブルとUSB電源アダプターも同梱されている。

パッケージ内には、スティック型の本体のほか、電源供給用のUSBケーブルやUSB電源アダプター、リモコン、HDMI延長アダプターなどが入っている。パッケージ開封後すぐに楽しめるよう、リモコン用電池まで付属するなど、至れり尽くせりだ

付属の操作リモコンは、音声認識機能付きのリモコンだ。第1世代モデルでは、音声認識機能のついていないリモコンを同梱した標準モデル(4,980円)と音声認識リモコン付きモデル(6,480円)の2モデルがラインアップされ、音声認識リモコン付きモデルの価格が1,500円高く設定されていたが、第2世代モデルでは第1世代の標準モデルと同じ4,980円で音声認識リモコンが標準付属となった。当時、第1世代の標準モデルを買った人からすると、価格据え置きで機能がアップした点は、かなりお得感を感じるはずだ。

第2世代モデルでは、音声認識リモコンが標準で付属する。実はこのリモコン、単体で購入すると2,980円(税込)もする。これが標準で付いてくる第2世代モデルのお買い得感はかなりスゴイ

本体サイズは約85.9(幅)×12.6(奥行)×30.0(高さ)mmと、第1世代モデルよりも若干大型化されている。これは、内蔵CPU強化にともなう発熱対策のためと思われる。

第2世代モデル(写真上)と第1世代モデル(写真下)を並べてみたところ

重ねてみると、本体サイズが一回りほど大きくなっているのがわかる

重ねてみると、本体サイズが一回りほど大きくなっているのがわかる

実際、第1世代モデルでは、コンパクトな筐体で熱が逃げにくいためか、手で触れただけでプラスチック筐体越しでもかなり発熱していることがすぐにわかったが、第2世代モデルでは激しい3Dゲームアプリを長時間プレイした直後でもほんのり温かい程度に収まっていた。

第1世代モデルでは熱暴走で画面がフリーズするということがこれまで数回あったのだが、第2世代モデルは原稿執筆時点でまだ一度も発生していないことからも、放熱性能はかなり高まったとみていいだろう。テレビの裏側という温度環境的にもあまりよろしくない場所に設置するものなので、こういった対策は素直に評価できる。

スマートフォン用サーモグラフィーカメラ「FLIR ONE」で新旧2モデルの本体温度を比べてみた。室温27度の部屋で、1時間動画再生した直後の温度を計測してみたが、第1世代モデル(写真左)よりも、第2世代モデル(写真右)のほうが10度近く温度が低く抑えられている

いっぽう、本体サイズが大型化したことで気になるのが、テレビ接続時の干渉だが、これについても新型のケーブル一体型のHDMI延長アダプターを標準同梱することでしっかりと対応がなされている。第1世代での延長アダプターは別途HDMIケーブルを用意するタイプだったので、コスト面でもうれしい配慮といえる。

左が第2世代モデルに付属するHDMIアダプター、右が第1世代モデルに付属するHDMIアダプターだ。第1世代モデルに付属するものは別途HDMIケーブルを用意する必要があったが、第2世代モデルのものはHDMIケーブルと一体型になっており、HDMIケーブルを用意する必要がなくなった

ケーブル一体型の延長アダプターになったため、テレビに設置した際に本体がダラーっと垂れ下ってしまうが、テレビ裏側の設置が基本なので、見た目的にはほとんど影響はないだろう

クアッドコアCPUでアプリの立ち上げが爆速に!

Fire TV Stick第2世代モデルの進化点はいくつかあるが、なかでも最大の特徴といえるのは、内蔵CPUの強化だろう。第1世代モデルでは1.0GHz駆動のデュアルコアCPUが採用されていたが、第2世代モデルでは1.3GHzクアッドコアCPU採用へと大幅なスペックアップを果たしているおり、特に画面描画速度やアプリの立ち上げ速度でCPU強化の効果が如実に表れている。

実は、Fire TV Stick第2世代モデルの登場に合わせ、既存のFire TV Stick全モデルでホーム画面のユーザーインターフェイスが刷新され、ソフトウェアレベルでレスポンス速度がアップしている。第1世代モデルも、旧ユーザーインターフェイスと比べると、タイトル検索時のスクロール速度などが劇的に高速化しているのだが、例えば起動直後のホーム画面の画面描画速度では、圧倒的に新モデルのほうが速い。

第2世代モデルの登場と合わせて刷新されたユーザーインターフェイス。ソフトウェアレベルで高速化されており、第1世代モデルでもかなりサクサク動作してくれるが、たくさんのサムネイル画像が表示される画面では、表示完了までの速度でやはり世代の差を感じてしまう

また、実際に使ってみて、ユーザーがもっともCPUの速度を体感できるのがアプリ立ち上げ時の速度だろう。下記に新旧2モデルを並べ、同時にYouTubeアプリを立ち上げたときの速度を比較した動画を掲載しているが、その速度の差は一目瞭然だ。動画はYouTubeアプリでの比較だが、読み込みファイルの多いやや重ための3Dゲームアプリの時は、さらに速度に差がつくこともあった。

このほか、CPUのスペックの違いで、インストールできるアプリに差がある点も見逃せない。「YouTube」「NetFlix」「hulu」「DAZN」「dT」といったCPUパフォーマンスをそれほど使用しない動画配信サービス系のアプリについては、第1世代モデルと第2世代モデルの間でほとんど差異はないのだが、一部3Dゲームアプリは第2世代モデルでしかプレイできないものなどが存在する。インストールできるアプリの種類は、Amazon Androidアプリストアで確認できるので、気になるアプリがある場合は、事前に対応状況を調べておいたほうがいいだろう。

同じキーワードで検索した際に、第1世代モデルと第2世代モデルでインストールできるアプリとして表示される検索結果が異なるときがあった

インストールできるアプリをあらかじめ調べたいときは、AmazonのAndroidアプリストアが便利。左メニューでデバイスを絞って検索できる

ネット接続の安定性が向上! Amazonプライムビデオではかなりの恩恵がある

Fire TV Stick第2世代モデルのもう一つの進化点が、サポートする無線LAN規格の拡大だ。第2世代モデルでは、第1世代モデルでサポートされていたIEEE 802.11 a/b/g/nに加え、新たにIEEE802.11 acも利用できるようになっている。

IEEE802.11 acになって特に恩恵を感じたのが、Amazonプライムビデオを視聴する際。もともとFire TV Stickには、Amazonプライムビデオを利用する際に、過去の視聴履歴に基づき、事前に再生の準備をしてくれる「ASAP機能(Advanced Streaming and Prediction)」と呼ばれる機能が備わっており、例えば、複数話から構成される作品を連続して視聴する場合などは次の話を事前にキャッシュしてこくことで、素早く安定した品質で作品を楽しめるようになっている。

Amazonプライムビデオでは、再生中の動画品質をシークバー脇の専用アイコンで確認できる。HDマークに影がかかっている時はSD品質、HDマークが白く光っているときはHD品質(720p相当)、HDアイコンの脇に1080pと表示されているときはフルHD品質(1080p相当)だ

こういった状況であれば、新旧2モデルともに比較的最高画質で見続けることができるのだが、ASAP機能が働かないようなまったく関係ない作品を再生したときは、最初は低いビットレートで再生され、通信速度が安定してくると徐々に高画質に切り替わるとった挙動になる。このときに高画質に切り替わるタイミングが、明らかに第1世代モデルよりも、第2世代モデルのほうが速いのだ。

また、Fire TV Stickは通信速度が不安定になると、再生中の動画を止めず、通信速度にあった画質に切り替えて動画再生をし続けるという仕組みになっているのだが、これについても、第1世代モデルよりも第2世代モデルのほうが画質を抑える回数が少ないように感じた。

実はAmazonプライムビデオのコンテンツの一部は1080pまで対応しており、対応しているコンテンツが1080pで再生されているときは、シークバーの下に1080pと表示される。第1世代モデルと第2世代モデルで同じコンテンツを再生してみると、明らかに第2世代モデルのほうが1080pで再生されている割合が多かった。

正直、同じ作品を1080pと720pで見比べてしまうと、720pは全体的に解像感が甘く、全体的にフワっとした絵で、画質面ではかなりの差がある。せっかくの1080p対応コンテンツを安定した画質で楽しみたいのであれば、ネット接続の安定性が向上している第2世代モデルはかなりよさそうだ。

まったく同じ画面のフルHD品質(写真左)とHD品質(右)を比べてみたところ。直線部分の表現を見てもらうとわかるが、HD品質はややボヤっとした感じ。アニメ作品を見ていると、クオリティの差を如実に感じる

動画配信サービスのヘビーユーザーなら大いに価値アリ

Fire TV Stickの第2世代モデルを手に入れてから約3か月、新旧2モデルをそれぞれ使い続けてみたが、やはりハードウェアのスペックアップにともなう恩恵はかなりのものだ。Fire TV Stickを購入する人は、大画面テレビでAmazonプライムビデオやNetFlix、Huluといった動画配信サービスを利用したいという人が大半だと思うが、特に放熱性能やネット接続といった製品の安定性が向上した点は、こういった利用目的の人にとってはかなりうれしいポイントといえるだろう。

もともとFire TV Stickは、4,980円からというお手軽な価格ながら、Google「Chromecast」のようにスマホを必要とせず、付属のリモコンで誰でも簡単に操作できる使い勝手のよさが評価されていたわけだが、新しいFire TV Stickは、スペックアップでアプリ起動も高速化され、価格据え置きで音声リモコンも標準で付属するなど、使い勝手がさらに高まっている。「NetFlix」「hulu」「DAZN」といった動画配信サービスを積極的に使うヘビーユーザーなら、第1世代モデルからの買い替え・買い増しを検討する価値は十分あるといえそうだ。

遠山俊介(編集部)

遠山俊介(編集部)

PC・家電・カメラからゲーム・ホビー・サービスまで、興味のあることは自分自身で徹底的に調べないと気がすまないオタク系男子です。最近はもっぱらカスタムIEMに散財してます。

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