レビュー
ユーチューバーにとって13万円の値打ちはあるか?

24-200mm高倍率ズームレンズ搭載「サイバーショット RX100M6」の動画性能を徹底チェック!

ソニー製の高級コンパクトデジタルカメラ「RX100」シリーズの最新モデル「サイバーショット DSC-RX100M6」(以下、RX100M6)は、35mm換算24-200mm(F2.8-4.5)の高倍率ズームレンズを搭載。画素加算のない4K(3840×2160)画質や、フルHDスーパースロー(960fps)の動画撮影にも対応し、“1台で幅広く対応できて、コンパクトだからどこでも持ち歩ける”というコンデジのメリットを強く感じさせるモデルに仕上がっています。

24-200mm高倍率ズームレンズ搭載の「RX100M6」

24-200mm高倍率ズームレンズ搭載の「RX100M6」

今回は「RX100M6」を実際に使って、動画カメラとしての性能をチェックしてみることにしました。ズームやスーパースロー撮影のほか、昨今、アメリカを中心に話題の“Vlog(Video Blog)”スタイルの動画をイメージして、YouTubeで公開するようなカジュアルな撮影をする、というシチュエーションでの使い勝手はどうなのか、実際に試した結果をお伝えします。なお、写真撮影用カメラとしての性能については別の機会に譲るとして、本稿では取り上げていませんので、予めご了承ください。

海外Vlog風のオシャレ映像を撮ってみた!

「RX100M6」はピクチャープロファイルを変更することで、動画を S-Log2やS-Log3で記録できます。この形式で動画を撮影した場合は撮影後、編集時に色味や明るさなどを変更しやすくなるので、撮って出しの映像より少し雰囲気のある映像がつくれます。

S-Logで撮影し、Final Cut Pro XでLUTを適用した映像をYouTubeで公開しています。なじみがない方からすると難しそうに聞こえますが、基本的には動画編集ソフト上で「ポチ、ポチ」と項目を選ぶだけで、今回はパラメーターの調整はほとんどしていません。

なお、この記事の後半には高倍率ズームレンズやスローモーションなど、「RX100M6」の特徴的な機能を使って撮影した動画の作例もありますので、ぜひ、あわせてチェックしてみてください。

「RX100M6」フォトレビュー

2012年に発売された初代「RX100」から大きな変更なく続く伝統のデザイン。平均的な成人男性の手の中にスッポリ収まるくらいの、コンパクトなサイズ感です。

本体サイズは約101.6(幅)×58.1(高さ)×42.8(奥行き)mmで、公称重量はバッテリー込みで約301gです

本体サイズは約101.6(幅)×58.1(高さ)×42.8(奥行き)mmで、公称重量はバッテリー込みで約301gです

コンデジとしては大きめのディスプレイを備えている分、ボタンやダイヤル類は右端にタイトにまとめられています。慣れれば操作に不満を感じることはないものの、指を置く(握る)ための面積が狭いため、グリップ時の安定感は低めです。

背面ディスプレイは3.0型(921,600ドット)

背面ディスプレイは3.0型(921,600ドット)

背面ディスプレイは以下の写真のように角度が変えられるチルト可動式。上下に向けられるので、ハイアングル/ローアングル撮影時の構図確認がラクです。ちなみに、今回の記事作成にあたり、蝶の撮影をしてきたのですが、その際にもこの機能は活躍してくれました。

可動域は上方向約180°、下方向約90°

可動域は上方向約180°、下方向約90°

ディスプレイは、標準の輝度で使用した場合には直射日光の下ではやや見づらさを感じることもありましたが、それ以外のシチュエーションでは特に不便は感じることはありませんでした。

タッチ操作できるので、スマホ的な操作方法に慣れている場合にはスムーズに使用できるはず。タッチフォーカス対応により、小さな被写体を撮る場合など、でピントを素早く合わせられます

チルト可動式のディスプレイは、ぐるりと180°回転させてレンズ側にも向けることができます。自分で様々な場所におもむいて現地の状況やそこで感じたことを伝えるために自撮りを多用するVloggerにとっては、ヒジョーにありがたい“自撮りモード”になるわけ。構図を確認しながら同時に撮影ができるのが便利です。

自撮り用にディスプレイをレンズ側に向けられる

自撮り用にディスプレイをレンズ側に向けられる

前モデルでは「本体左のスイッチでポップアップさせる」「引き出す」という2ステップ操作が必要だった電子式ビューファインダーは、「RX100M6」から本体左のスイッチを操作するだけの1ステップで、すぐに使えるようになりました。

電子式ビューファインダーは0.39型(2,359,296ドット)のOLED

電子式ビューファインダーは0.39型(2,359,296ドット)のOLED

今回のテストでは、ほぼ全編4K動画とフルHDのスローモーションで、写真は数枚程度という撮影。ズームも多用しました。動物園の中を2〜3時間歩き回りながら撮影したところでバッテリー切れになったので「もう少し長持ちしてくれたらいいのに」「半日は持ってほしいな」という気持ちはあるものの、コンパクトサイズのボディで負荷の高い撮影をしていたことを考えれば、不満というほどではありません。

付属のバッテリーは容量1240mAhで、公称の動画撮影可能時間は約40分(背面ディスプレイ使用時)

付属のバッテリーは容量1240mAhで、公称の動画撮影可能時間は約40分(背面ディスプレイ使用時)

30℃を超える真夏日の中、蝶が飼育されている温室内でスローモーション撮影を行っている際に、本体温度の上昇により撮影がストップしてしまうことがありました。ただし、カメラを持っている人間(筆者)もバテるほどの強烈な暑さだったので、これは許容範囲内という印象。屋外で2〜3分程度の連続撮影では、撮影が止まることはありませんでした。

過酷な状況では、放熱が追いつかず動画撮影ができなくなることも

過酷な状況では、放熱が追いつかず動画撮影ができなくなることも

 動画で「RX100M6」をすみずみまでチェック!

 ユーチューバーとしても活動している筆者が、ほぼ全編を「RX100M6」で撮影してVlog動画を作成してみました。動画では、高倍率ズームレンズやスローモーション機能、暗所撮影などのレビューも行っているので、ぜひチェックしてみてください。ユーチューバーでない皆様でも「短い動画を撮ることが多い」「後々編集をすることがある」という場合は、本動画がご参考になると思います。いっぽうで「運動会を数時間回しっぱなしで撮影して、編集はしない」というような用途でビデオカメラをお探しの方には、役立つ情報は少ないかもしれません。

「RX100M6」を実際に使ってわかったこと

コンパクトデジタルカメラであること、つまり、小さくて軽くなくてはいけない、という誓約に忠実でありながら35mm換算200mmの高倍率ズームや4K動画などを搭載した技術からは、ソニーの心意気を感じました。

バッテリーの持ちが多少悪かったり、過酷な状況下では放熱の問題で撮影が止まったりということがあったため「完璧」ということありませんが、コンパクトなサイズなれではの持ち歩きやすさというアドバンテージを考えれば、十分に納得できるレベルと言えるでしょう。

スマホよりは厚みがあるものの、ポケットの中に入れて持ち歩けるサイズ

スマホよりは厚みがあるものの、ポケットの中に入れて持ち歩けるサイズ

とは言え、実売価格13万円前後というお値段は、なかなか強烈。「記念撮影をするだけならスマホで十分」という時代に、あえてこの金額を払って購入する価値があるのでしょうか?

そう考えると、「RX100M6」を選ぶメリットとしては1.0型の大型センサーを積んでいるため暗所に強いことや、強力な光学ズームレンズを備えていることなどがアドバンテージとしてあげられます。この点にピンと来るなら「買い」、逆に「暗いところで撮影することはめったにない」「ズームなんて使わない」という方には「オーバースペック、オーバープライス」ということになるでしょう。

ちなみに、カメラをいろいろなところに持っていき、動画を撮影することが多い筆者にとっては「コンパクトでいろいろできる」という「RX100M6」はかなり魅力的なカメラでした。デジイチを持ち歩くのは嫌だけど、スマホよりは幅広い撮影をしたい、という人や新しく始まった長尺のInstagram長尺動画「IGTV」などに作品を投稿してみたい人は要チェックです。

なお、この記事を作成している最中に前モデルの「RX100M5」がアップデートされ末尾にAがついた「RX100M5A」が発表されました。こちらは、レンズが35mm換算25.5-74mmとズームが少し弱いいっぽうで、F1.8-2.8と少し明るめになっています。

■Mr.TATE ( Masahira TATE )
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Mr.TATE(Masahira TATE)

Mr.TATE(Masahira TATE)

世界50カ国以上を旅したバックパッカー。週間アスキー編集部などを経て、AppBankに入社。「バイヤーたてさん」として仕入れとYouTubeを活用したコンテンツコマースに取り組み、上場時は広報として企業PRを担当。現在はフリーランスで活動中。

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