レビュー

親指大の極小アクションカム「Insta360 GO」はコスパが鬼高い!

重量わずか18.3g、親指大の極小サイズで手ブレの少ないフルHD動画が撮影できるアクションカメラが「Insta360 GO(インスタ・スリーシックスティ・ゴー)」です。公式サイトでの販売価格は23,800円(税込)。

電源ボタンをポチッと押すだけで撮影が始まり、30秒後には自動で録画が止まるので、難しいことは一切なしで簡単に動画が撮れます。さらに、撮影後の編集もお手軽で、専用アプリの編集機能が自動で見栄えのするシーンをチョイスして、音楽と合わせてカッコいい動画に仕上げてくれるのです(自動編集機能は記事掲載時点でiOS版アプリのみ)。

撮影や編集の経験ゼロでも見栄えのする動画が作れてしまうというだけで驚きですが、そのカメラが2万円台で手に入ると言うのだから、さらにビックリ。これまでは、撮影後に時間をかけて自分が編集しないといけなかった映像を自動で作成できるというのはSNS世代にはうれしいところです。時間効率のよさまで含めて考えると「Insta360 GO」は高コスパの製品だと言えるでしょう。

今回はそんな「Insta360 GO」の実機をメーカーからお借りできたので、Vlogger/YouTuber目線でその実力をチェックしてみました。

レビューの詳細は以下の動画からご確認ください。作例も収めています。

「Insta360 GO」フォトレビュー

ハードウェアとしての「Insta360 GO」の最大の魅力は軽く、小さく、防水(IPX4)であること。そして、それゆえに撮影シーンを選ばずどこでも使えることです。

白基調のパッケージには、2本指につままれた「Insta360 GO」がプリントされています。冗談抜きに、誤飲に注意したいレベルの本体サイズ

パッケージの中身は「Insta360 GO」本体、充電ケース、ステッカー、日本語の取扱説明書、microUSBケーブル、USB Type-Cケーブル、ペンダント型カメラホルダー、 カメラクリップ、吸着パッド、カメラスタンドなどです

ヘッドマウントでキャップに着けたり、ペンダント型カメラホルダーで首からぶら下げたり、カメラスタンドと吸着パッドを使ってテーブルや窓に貼り付けたりすることが可能。今までのアクションカムでは難しかったアングルの撮影も楽々できます

手のひらにすっぽりと収まるサイズ。アンダー20gという重量は、もはやカメラとは思えない軽さです

手のひらにすっぽりと収まるサイズ。アンダー20gという重量は、もはやカメラとは思えない軽さです

日常生活で持ったことがあるモノにたとえると「消しゴム」くらいのサイズ。消しゴムがお手元にある方はそれを額(ひたい)に貼り付けていただければ、「Insta360 GO」の使用感がなんとなくおわかりいただけるはず

背面には撮影の開始/停止用のボタン(左)と充電と通信用端子(右)があります

背面には撮影の開始/停止用のボタン(左)と充電と通信用端子(右)があります

充電は専用ケースに入れて行い、本体はマグネット式でカチッとケース内の定位置に収まるようになっています。なお、キャップの開閉が固く、力任せに開ける設計になっているのはイマイチ。キャップは外した状態だと本体と別々になるので、なくしてしまわないか不安になりますね

レンズ部分は本体から出っ張っているので、取り扱いに注意が必要。落とした際に運悪くどこかに当たると一発アウトです

iPhoneなどスマートフォンにケースを直挿しすることで、撮影した動画や画像の転送を行います

iPhoneなどスマートフォンにケースを直挿しすることで、撮影した動画や画像の転送を行います

「Insta360 GO」の主な仕様

ハードウェアスペック

本体重量:約18.3g
充電ケース重量:約43.3g
本体サイズ:49.4(幅)×21.4(奥行き)×14.85(高さ)mm
充電ケースサイズ: 50.46(幅)×59.76(奥行き)×25.5(高さ)mm
バッテリー駆動時間:最長約60分(本体+充電ケース使用時の公称値)
手ブレ補正:デジタル式ブレ補正(6軸ジャイロスコープ)

撮影スペック

動画:撮影時2720x2720/25fps、書き出し時1080/25fps
スローモーション: 撮影時1600x900/100fps、書き出し時600x900/25fps
写真:撮影時3040x3040、書き出し時最大2560x2560、2560x1440
ファイルフォーマット:撮影時insv(動画)/insp(写真)、書き出し時mp4(動画)/jpg(写真)

アプリ対応端末と動作要件

iOSは多くのモデルに対応していますが、Androidは使用できるモデルの要件が厳しいので、購入前に確認するのがベターです。

・iOS
iPhone XS、 XS Max、iPhone XR、iPhone X、iPhone 8/8 Plus、iPhone 7/7 Plus、iPad Pro、iPad (2018モデル)

・Android
Android 7.1.1 以上(64ビットオペレーションシステム)
RAM: 3 GB RAM 以上 
Qualcomm Snapdragon 6シリーズ 675以上、Snapdragon 7シリーズ 710以上、Snapdragon 8シリーズ 835以上、Kirin 970以上、Exynos 8895以上
OTG: OTGサポート必須

「Insta360 GO」を実際に使ってみた感想

カメラの善し悪しを決める基準は人によってさまざまですが、ひとつ確かなのは「必要な時に手元にあるカメラが、一番役立つカメラ」であるということ。どれだけ高いスペックがあっても、お気に入りの1台であっても、必要な時に撮影ができなければ道具としては役に立ちません。そのような意味でコンパクト&軽量を突き詰め、ケースに入れた状態での持ち運びやすさまで考え抜いて作られた「Insta360 GO」はすぐれたアクションカメラであると言えるでしょう。

クリップで挟んで上着に着ければ、ボタンを押すだけでいつでも撮影がはじめられます。プールや他人の家にこの状態で入るのは(たとえ撮影しなくても)マナー違反になりそうですが、カメラを構えている人が多い観光地や気のおけない仲間と過ごしている時なら、この状態で撮影するのもありでしょう

気軽に持ち歩けてすぐに撮影できる、ということは映像のカット割が増えることにもつながります。制作者の強い意図があって1シーンをカットなしの“長回し”で撮る場合を除き、適切なテンポでカメラの方向や画面が切り替わるほうが見ている人を飽きさせない映像になります。少々乱暴に言うなら「カット割りの多さは動画のクオリティに直結する」というワケです。

たとえば、旅先にフルサイズのミラーレスカメラを持って行った場合、最初の数日は喜んでたくさん動画を撮影しますが、3日目、4日目と過ごすうちにどんどん撮影することが手間に思えてくる、という経験をした方も少なくないはずです。

「Insta360 GO」はまさにその対極に位置する存在で、身につけておき思い立ったらすぐ撮れるという点が強みです。

筆者のお気に入りは「Insta360 GO」を帽子(キャップ)に取り付けるスタイル。自分の視線と同じ方向にカメラが向くので、FPS(1人称視点)ゲームのような映像が撮れます。ちなみに、このとてもおしゃれなキャップはワークマンで買いました

アクションカメラを選ぶ際に気になるのは、手ブレ補正の性能でしょう。その点、360°カメラの手ブレ補正ですぐれた実績をもつInsta360だけに、本モデルでもその効きは抜群。デジタル式手ブレ補正が苦手とする夜間でも正常に作動していました。

また、撮影した動画が増えすぎると編集する時に選択肢があり過ぎて困る、という問題があるのですが「Insta360 GO」のアプリは自動編集機能を備えているため(iOS版のみ)、編集もサクッと終わらせられます。

もちろん、現時点の自動編集機能は経験のある動画編集者のクオリティにはおよびませんが、作業スピードに関して言えば人間よりも早く優秀です。

iOSアプリでの編集時は、動画のカットや音楽とのタイミング合わせが全自動。ユーザーはタップをしていくだけでよいので、動画の書き出しスタートまで早ければ30秒もかかりません

「Insta360 GO」の弱みとしては、レンズが本体から出っぱっているため、落下などの際に傷がつきやすい点が挙げられます。サイズとのトレードオフはあると思いますが、ラフに使うことが多いアクションカメラだけに「あー落としたらヤバイな。ヤダなァ〜……怖いな〜……」と思わずに使えたほうがよいなとは思います。まぁ、これは「GoPro」などほかのアクションカメラでも同じですけどね。

ちなみに、「バッテリー駆動時間が短い」「画質が低い(4Kで撮れない)」という点には注意が必要ですが、それを弱点というのはさすがに的を射ていない感があります。「ビックマックは大きすぎる」と文句を言うようなものかと。画質やバッテリー駆動時間よりも超小型のサイズに魅力を感じるという人は間違いなく満足できるでしょう。

というわけで、「Insta360 GO」は本体の大きさと、編集までこなしてくれる専用アプリの組み合わせが優秀なのでVlog(ビデオブログ/動画日記)やライフログ用のカメラとして利用するといろいろはかどりそうです。特に、旅行先やイベント会場からサクっと見栄えのする動画を撮影し、タイムリーにSNSに共有したいときなどにはとても便利だと感じるカメラでした。

Mr.TATE(Masahira TATE)

Mr.TATE(Masahira TATE)

世界50か国以上を旅したバックパッカー。週刊アスキー編集部などを経て、AppBankに入社。「バイヤーたてさん」として仕入れとYouTubeを活用したコンテンツコマースに取り組み、上場時は広報として企業PRを担当。現在はフリーランスで活動中。

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