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「E-M1 Mark II」と同等の基本性能を備えた小型・軽量ミラーレス

ファン待望の新モデル! オリンパス「OM-D E-M5 Mark III」登場

オリンパスが手がけるマイクロフォーサーズ規格のミラーレス「OM-Dシリーズ」は、一眼レフスタイルの高品位なボディに高性能・高機能を搭載することで、幅広い層から人気を集めるカメラだ。その中位機に位置付けられている「E-M5シリーズ」の新モデル「E-M5 Mark III」が本日2019年10月17日に発表になった。E-M5シリーズとしては約4年半ぶりの新モデルだけに、待ちに待ったというオリンパスファンの方も多いことだろう。プロフェッショナルモデル「E-M1 Mark II」の基本性能を継承することで従来から全方位で大幅な進化を遂げている。主な特徴を見ていこう。

E-M5シリーズのニューモデルE-M5 Mark IIIがついに発表になった。2015年2月発売の「E-M5 Mark II」の後継モデルだ

「E-M1 Mark II」譲りの画質&AF性能を搭載

E-M5 Mark IIIのスペックで注目したいのは、上位モデルE-M1 Mark IIと変わらない画質性能とAF性能を搭載していることだ。

画質性能では、E-M1 Mark IIと同じ有効約2037万画素のLive MOSセンサー(17.3×13.0mm)と画像処理エンジン「TruePic VIII」を採用。感度はLOW(約100相当)、ISO200〜25600に対応しており、スペック上はE-M1 Mark IIとまったく同じ内容となっている。

有効約2037万画素のLive MOSセンサーと画像処理エンジンTruePic VIIIを採用。E-M1 Mark IIと同じ組み合わせだ。

AFシステムもE-M1 Mark IIと同じ、11点×11点の121点オールクロス像面位相差AFで、顔/瞳優先AFや、5段階のC-AF追従感度設定、AFの距離範囲を限定できるAFリミッター、C-AF/オールターゲット時にピントが合ったAF枠を緑色で表示し続ける動体追従クラスター表示といった機能を搭載。AFターゲットモードもグループ25点を含む6種類で、ファインダーを覗きながらAF枠をタッチ操作で動かせるAFターゲットパッドにも対応している。C-AF時の測距枠の動作として、C-AF中央優先ならびにC-AF中央スタートの利用も可能だ。メニューをチェックする限りAF+MFの設定が見当たらないので、E-M1 Mark IIにファームウェアVer.3.0で追加されたC-AF+MF(C-AF動作中にMFが可能な機能)には非対応のようだが(S-AF+MFは可)、AFに関する機能性はE-M1 Mark IIとほぼ変わらない。

121点オールクロス像面位相差AFを採用。アルゴリズムを改良することで、遠近の被写体が混在するシーンでも背景抜けが発生しにくくなっているという

メカニカルシャッター時の連写は最高約10コマ/秒(5〜10コマ/秒に設定可)、最高約6コマ/秒(1〜6コマ/秒に設定可)に対応。電子シャッター時は最高約30コマ/秒(15、20、30コマ/秒に設定可)の高速連写と、最高約10コマ/秒(1〜10コマ/秒に設定可)を選択できる。最大撮影コマ数が大幅に向上しており、メカニカルシャッターの10コマ/秒連写時はRAWで約150コマ、JPEG(LF)でカード容量いっぱいまで連写が持続。6コマ/秒の低速連写であればRAW/JPEG(LF)ともカード容量いっぱいまで撮影が可能だ。電子シャッターでの連写は、30コマ/秒時でRAWが約23コマ、JPEG(LF)が約26コマ、10コマ/秒時でRAWが約152コマ、JPEG(LF)でカード容量いっぱいまでとなっている。

シャッタースピードはメカニカルシャッターで最速1/8000秒、電子シャッターで最速1/32000秒に対応。フラッシュの同調速度は1/250秒以下(スーパーFP時は1/125〜1/8000秒対応)。防塵・防滴仕様の外付けフラッシュ「FL-LM3」が付属する。

ボディ内5軸手ブレ補正は「ボディ単体で最大5.5段」「シンクロ補正で最大6.5段」に進化

E-M5 Mark IIIでは、オリンパス製ミラーレスの最大の魅力となるボディ内手ブレ補正も進化している。ピッチ/ヨーの角度ブレ、上下/左右/の並進ブレ、回転ブレの5軸対応はそのままに、新開発となる小型の5軸手ブレ補正ユニットを搭載することで、E-M1 Mark IIと同等となる最大約5.5段分の補正効果を実現。対応レンズ(M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO、M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO)の手ブレ補正機構と組み合わせるシンクロ補正時の効果も、E-M1 Mark IIと同じ最大約6.5段分を達成している。ボディ単位/シンクロ補正のいずれも、従来モデルE-M5 Mark IIと比べて0.5段分の性能向上となっている。

対応レンズと組み合わせた際のシンクロ補正のイメージ。ボディ側の5軸補正とレンズ側の角度ブレ補正をシンクロすることで最大約6.5段分という高い手ぶれ補正効果を発揮する

屋外でもゴミやホコリの付着を気にせずに使用できる、オリンパス伝統のダストリダクションシステムも搭載。30000回/秒以上の超高速振動でゴミ・ホコリを除去する

伝統的なデザインと防塵・防滴・耐低温性能を継承しつつ軽量化を実現

従来モデルE-M5 Mark IIもコンパクトなミラーレスだったが、E-M5 Mark IIIはさらに軽量になった。小型の5軸手ブレ補正ユニットなどパーツの小型化を徹底したうえ、対応バッテリーを「E-M10 Mark III」や「PEN E-PL9」などと同じ「BLS-50」に変更するなどの工夫により、125.3(幅)×85.2(高さ)×49.7(奥行)mm(突起物含まず)で約414g(バッテリー、メモリーカード含む、アイカップなし)の小型・軽量ボディを実現。外装がマグネシウム合金ではなくなったものの、従来比で約55g軽いボディになった。従来モデルと同様、防塵・防滴・耐低温性能はしっかりと搭載している。

デザインはOM-Dシリーズらしさを継承しつつ、ファインダー部のデルタカットデザインを強調するなどして、より精悍な印象になった。グリップもより大きな形状になり、ホールド性も向上している。

ファインダー部分のデルタカットは往年のフィルム一眼レフ「OM-1」のような、よりシャープな形状になった。合皮素材とファインダー部の高さのバランスも調整されている

電子ビューファインダー(EVF)は、約236万ドットの有機ELパネルを採用するようになり、よりくっきりとした表示になった。倍率は約1.37倍で従来モデルの約1.48倍よりも小さくなっているが、アイポイントが約27mmと長くなり、メガネをかけた状態でも視認性が高く、周辺まで見やすくなっている。

約236万ドットの有機ELファインダーを搭載

約236万ドットの有機ELファインダーを搭載

タッチ操作対応の3.0型バリアングル液晶モニター(約104万ドット)を採用している

タッチ操作対応の3.0型バリアングル液晶モニター(約104万ドット)を採用している

レリーズからさかのぼって記録できる「プロキャプチャーモード」を搭載

撮影機能では、半押し時から画像の取り込みを開始し、シャッターレリーズ時からさかのぼって記録できる「プロキャプチャーモード」を搭載したのが大きなトピック。プロキャプチャーモードを使えば、野鳥が飛び立つ瞬間など、撮影者の反応タイムラグやカメラの動作タイムラグが原因で撮り逃してしまう瞬間を記録することが可能だ。E-M1 Mark IIに搭載されている機能なので、従来モデルE-M5 Mark IIユーザーにとっては待望の機能追加と言えるだろう。RAW記録に対応するなど基本的な機能性はE-M1 Mark IIと同じだが、E-M1 Mark IIは最大35コマまでさかのぼれるのに対して、E-M5 Mark IIIでは最大14コマ分までとなっている。

さらに、ピント位置を細かくずらしながら最大999コマまで撮影できる「フォーカスブラケット」や、カメラ内で自動的に合成する「深度合成モード」、0.5ピクセル単位でセンサーを動かして8枚連続で撮影した画像を合成して50M相当(RAWは80M相当)の高解像度写真に仕上げる「三脚ハイレゾショット」といった多彩な機能を搭載。人工照明下の明滅周期をカメラが検出してコマ間の露出ムラや色ムラを抑制してシャッターを切るフリッカーレス撮影に加えて、静音モード(電子シャッター)使用時にシャッター速度を細かく設定することで人工光源下にて発生する縞模様現象を抑えるフリッカースキャンにも対応する。

また、明るく変化した部分のみを合成する「ライブコンポジット」、設定した間隔で露光中の画像を更新表示する「ライブタイム/ライブバルブ」といった、従来はマニュアル露出モードで選択していた長時間撮影機能を新設のバルブモードに統合。撮影モードダイヤルには、あらかじめ登録した設定を呼び出して撮影できるカスタムモードも追加されている。

撮影モードダイヤルは上面右側に移動になり、バルブモードとカスタムモードが追加になった。左側には、ドライブモードの設定を呼び出すボタンと、スーパーコントロールパネルを呼び出すLVボタンを搭載する

動画撮影は4K/30p記録に対応。動画に最適なフォーカシングを実現しているほか、ボディ内5軸手ブレ補正に電子手ブレ補正を組み合わせることで、アクティブなカメラワークでも強力に手ブレを抑えて撮ることが可能となっている。

このほか、対応する記録メディアはSD/SDHC/SDXCメモリーカード(UHS-II対応)。1回の充電での撮影可能コマ数は約310枚(低諸費電力撮影モード時は約660枚)。USB microB端子を搭載し、USB経由での本体内充電も可能だ。対応するリモートケーブルは、「RM-UC1」からE-M1 Mark IIなどと同じ「RM-CB2」に変更になっている。また、無線通信機能としてWi-FiとBluetooth(Ver.4.2 BLE)を装備しており、スマートフォンアプリ「OI.Share」を使って、カメラで撮影した画像をスマートフォンに転送することが可能だ。

別売オプションの金属製外付けグリップ「ECG-5」を装着したイメージ

別売オプションの金属製外付けグリップ「ECG-5」を装着したイメージ

E-M5 Mark IIIはバリエーションとしてシルバーとブラックが用意されている

E-M5 Mark IIIはバリエーションとしてシルバーとブラックが用意されている

E-M5 Mark IIIと同時に、小型・軽量ミラーレス「PEN」シリーズのエントリーモデル「E-PL10」も発表になった。基本的なスペックは従来モデル「E-PL9」を継承しつつ、P/A/S/Mモードで電子シャッターが利用できるようになるなど細かい機能性が向上している。カラーバリエーションはホワイト、ブラック、ブラウンの3色

まとめ マイクロフォーサーズのよさが詰まった高性能な小型・軽量ミラーレス

E-M5 Mark IIIの最大の魅力は、持ち運びやすい小型・軽量ボディに、上位モデルのE-M1 Mark IIと同等の基本性能を搭載したことだ。もちろん、EVFの性能や操作性、機能性を比較するとE-M1 Mark IIのほうがすぐれているが、スナップ撮影用や旅行用として使うのなら「E-M5 Mark IIIのスペックで十分」と感じる方も多いことだろう。

最近はミラーレスの高性能化が急ピッチで進んでおり、上位モデルとなるとそれなりに大きくて重いものが増えてきている。「一眼レフと比べて小型・軽量で携帯性にすぐれる」というミラーレス本来のよさがやや影を潜めている感もあるが、E-M5 Mark IIIは、OM-Dシリーズの中では中位機ということもあって、ミラーレスらしい小型・軽量ボディと高性能をうまく両立したカメラに仕上がっている。よりコンパクトに高性能を実現できるマイクロフォーサーズシステムのよさが詰まったカメラで、エントリーからハイエンドまで幅広い層から人気を集めそうだ。

市場想定価格は、ボディ単体が15万円前後、高倍率ズームレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6 II」が付属する14-150mm IIレンズキットが18万円前後(いずれも税別)。発売は2019年11月下旬の予定だ。

なお、オリンパスは、E-M5 Mark IIIとE-PL10の発売を記念して、購入宣言後に実際に購入した方を対象にバッテリーBLS-50をプレゼントする発売前購入宣言キャンペーンと、購入して応募した方を対象にUCギフトカード最大25,000円分をキャッシュバックするキャンペーンを実施しているので、購入を検討している方はあわせてチェックしてほしい。

真柄利行

真柄利行

カメラとAV家電が大好物のライター/レビュアー。雑誌編集や価格.comマガジン編集部デスクを経てフリーランスに。価格.comではこれまでに1000製品以上をレビュー。現在、自宅リビングに移動式の撮影スタジオを構築中です。

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