レビュー
ボディ内手ブレ補正&自撮り用モニター搭載のAPS-Cセンサー機

汎用性とコスパの高さを誇るソニー「α6600」の動画性能をチェック!

APS-Cセンサー搭載のミラーレス一眼カメラで人気のソニー「α6500」に後継機「α6600」が登場しました。180°可動し自撮りにも対応する液晶モニターや、従来機の約2.2倍にもなる大容量バッテリーを新たに搭載する新モデルの動画性能をチェック! 実際の作例を交えて、その実力に迫ります。

なお、こちらの記事はムービー(動画)に特化した内容となっており、スチル(写真)に関してのレビューではありませんので、あらかじめご了承の上、読み進めていだければと思います。

【動画】「α6600」実写データ&作例(手ブレ補正テストもあり)

「α6600」は自撮り可能な180°可動モニターと大型バッテリーに注目

ソニーは「#vlogwithsony(ブイログ・ウィズ・ソニー)」のハッシュタグキャンペーンをSNSで展開するなど、新世代のクリエイターに向けた製品開発に力を入れているようです。「RX100」シリーズなどのコンデジだけではなく、実質的なAPS-Cモデルのフラッグシップとなる「α6600」にも180°チルトアップする自撮り用液晶モニターを搭載。昨今のトレンドになっているVlog(自撮りや1人称視点を組み合わせたビデオブログ)のクリエイターにもアピールできる製品に仕上げてきました。

カメラの後方からだけでなく、180°可動することで前方からも見ることができる液晶モニター。スマホの画面を見ながらインカメラで撮影する感覚で、自撮りやVlog撮影が行えます

モニターは、ヒンジの機構を工夫することでEVFに干渉することなく上方に跳ね上げられる構造になっています。自撮り撮影時に構図を確認しながら動画を撮影できるので、ユーチューバーやインスタグラマーにもうれしいポイント

上方に跳ね上げたモニターはレンズの真上に位置するため、自撮りの際に目線が左右にそれない点がメリット。いっぽうで、写真のように外付けのマイクを装着した際には干渉するのが弱点です

側面にはmicroUSBポート、microHDMIポート、マイクポート、イヤホンジャックを備えています。2019年の後半に発売されたカメラであることを考えると、USB Type-Cであってほしかったと思うのが正直なところ

「α6500」のバッテリー(左)と比べるとふた回りくらい大きい「α6600」のバッテリー(右)。「α9」や「α7」シリーズと共有できるZシリーズとなっており、メーカー公称で最長約150分の動画撮影が可能です

APS-Cセンサーは有効画素数約2420万で、前モデルから変更なし

APS-Cセンサーは有効画素数約2420万で、前モデルから変更なし

「α6600」動画性能レビュー

「α6600」の動画撮影時のオートフォーカスは、逆光時を除いてキビキビと正確に作動していました。フォーカスの速さと正確さはデュアル・ピクセル・オートフォーカスの特許を持つキヤノンの得意分野ですが、以前レビューしたキヤノンの「EOS-R」と比べても、ソニーの「α6600」は勝るとも劣らない精度、という印象でした。

テストはワンマンのラン&ガンスタイルを想定し、全て手持ちで動画撮影を行いました。なお、すべて4K/24fpsで撮影し、レンズは「E 18-135 mm F3.5-5.6 OSS」を使用

4K/24fpsの動画は、「撮って出し」でもクリアで色味も自然

4K/24fpsの動画は、「撮って出し」でもクリアで色味も自然

手ブレ補正の効果も上々で、歩きながら撮影しても広角側であればさほど揺れは気になりません

手ブレ補正の効果も上々で、歩きながら撮影しても広角側であればさほど揺れは気になりません

極端な例のため実際にこのようなシチュエーションで撮影をすることはないと思いますが、歩きながらの撮影で最大望遠にするとさすがにガクガクと揺れた映像になってしまいました

暗所でのノイズ耐性は高く、光が十分でない状況で撮影してもスキントーンなどは自然です

暗所でのノイズ耐性は高く、光が十分でない状況で撮影してもスキントーンなどは自然です

逆光での撮影では、フルサイズセンサーに比べダイナミックレンジ性能が劣ると言われるAPS-Cセンサーの弱みを感じさせない仕上がり。なお、フォーカスが、陰になっている顔ではなく明るい木々に合ってしまっている点は残念ですが、このシーン以外ではすべて正確にフォーカスを合わせてくれていました

最もスタンダードな設定(PP1)で撮影をした動画がこちら。カメラ内でのノイズ処理がしっかりと行われており、暗い部分がきれいに黒く仕上がっています

ダイナミックレンジを広くとり、HLG(PP10)で撮影した動画がこちら。暗所の黒つぶれを抑え、同時に明るい場所の白飛びも少なくなっています

HLGで撮影すれば、こちらの画像のように完全に露出オーバーになってしまった場合でも、動画編集ソフトを使って後から補正することができます

補正後がこちら。HLG(PP10)はHDRテレビなどで再生するためにダイナミックレンジが広いデータを記録するので、撮影後からでも補正がしやすく、上の動画も明暗、彩度ともに実用可能レベルにリカバリーできました

「α6500」と「α6600」の外観比較

高い完成度を誇っていた前モデル「α6500」に対して、あえてのサイズアップ進化を遂げた「α6600」。ここではその新旧モデルの外観を比較しましょう。

前モデルの「α6500」 (左)と「α6600」 (右)を並べてみると、α6600のほうがボディサイズがひと回り大きくなっていることがわかります

バッテリーの容量増にともないグリップも大型化した「α6600」 (右)。平均的な日本の成人男性の感覚だと「α6500」のグリップは握りがやや浅く“小指余り”が発生していましたが、「α6600」では比較的しっかり握り込めるようになっています

「α6600」のボディ重量は実測で約500g。「α6500」と比べると約90gの重量アップになっていますが、その分バッテリー容量が増えていることやグリップしやすくなっていることを考えると、サイズ増は納得できます

シャッターボタンやモードダイヤルなどはコンパクトにまとめられており操作性は良好

シャッターボタンやモードダイヤルなどはコンパクトにまとめられており操作性は良好

モード設定ダイヤルは、動画撮影モードの隣にスローモーションモードを配置するなど、映像メインでカメラを使用する人には使いやすいもの。いっぽうで、録画ボタンが小さく、カメラを握った状態では押しづらい位置にある点はマイナスポイントです。特に、自撮りモニターを使ってカメラの前側から撮影する際に、録画開始ボタンが押しづらいのは残念な点でした。

「α6600」動画性能レビューのまとめ

「α6600」で実際にムービーの撮影を行った結果、旅行の思い出や入学式、卒業式などの家族イベントから、ユーチューバーのVlogスタイル動画まで対応するのに、十分な性能を持ったカメラだと感じました。

特にHLGで撮影を行った場合は、ポスプロの幅が広がります。多少アンダーになってしまってもリカバリーできる点は、現場で細かく設定を詰めて撮影することが難しいVlogスタイル動画を撮る人にはありがたいポイントでした。

コンパクトで機動力の高い動画カメラを探している人は、購入候補リストの一番上にリストアップすべきカメラであると、自信を持って言える1台です。

Mr.TATE(Masahira TATE)

Mr.TATE(Masahira TATE)

世界50カ国以上を旅したバックパッカー。週間アスキー編集部などを経て、AppBankに入社。「バイヤーたてさん」として仕入れとYouTubeを活用したコンテンツコマースに取り組み、上場時は広報として企業PRを担当。現在はフリーランスで活動中。

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