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ニコンの新しいフラッグシップモデル「Z 9」速攻徹底解説!

従来を大きく上回る高速連写を実現。約11MP時は最高約120コマ/秒の超高速連写が可能

Z 9は連写性能も向上し、ニコンのフルサイズミラーレスとして初めて、AF・AE追従で最高約20コマ/秒の高速連写に対応している。フリッカー低減機能をオンにしても速度の低下がなく、大容量バッファーメモリーの搭載などによって連写の持続性にすぐれるのもポイントだ。撮影可能枚数は、JPEG記録時と「高効率RAW」記録時が1000コマ以上、「高効率RAW」よりも高画質な「高効率★RAW」記録時が685コマ、「ロスレス圧縮RAW」記録時が79コマとなっている。

さらに、JPEG記録の超高速連写機能「ハイスピードフレームキャプチャ+」を搭載するのも見逃せない特徴。約11MP(4128×2752)の記録画素数ならAF・AE追従で最高約120コマ/秒、フル画素の約45MP(8256×5504)ならAF・AE追従で最高約30コマ/秒の超高速連写が可能となっている。「ハイスピードフレームキャプチャ+」時は最長4秒間の連続撮影が可能だ。驚かされるのは、これらの超高速連写時にもAF/AEが追従し、先に紹介した被写体検出機能も動作すること。ミラーレス用の「NIKKOR Zレンズ」だけでなく、ニコン純正のマウントアダプターを使用することで、90種類の「NIKKOR Fレンズ」装着時でも最高約120コマ/秒連写が可能だ。

レリーズモードダイヤルには、低速連続撮影、高速連続撮影のほかに、クイック設定ポジションも用意。このポジションにすることで「ハイスピードフレームキャプチャ+」の最高約120コマ/秒、ならびに最高約30コマ/秒の超高速連写を設定できる

レリーズモードダイヤルには、低速連続撮影、高速連続撮影のほかに、クイック設定ポジションも用意。このポジションにすることで「ハイスピードフレームキャプチャ+」の最高約120コマ/秒、ならびに最高約30コマ/秒の超高速連写を設定できる

RAWデータは14bit記録で、圧縮方式として「ロスレス圧縮RAW」「高効率★RAW」「高効率RAW」の3種類を選択可能。初期設定の「高効率★RAW」では、「ロスレス圧縮RAW」と比べてもそん色のない高画質が得られるとのこと

RAWデータは14bit記録で、圧縮方式として「ロスレス圧縮RAW」「高効率★RAW」「高効率RAW」の3種類を選択可能。初期設定の「高効率★RAW」では、「ロスレス圧縮RAW」と比べてもそん色のない高画質が得られるとのこと

Z 9の電子シャッター音をチェック

Z 9は完全電子シャッター機のため、シャッターを切った際に電子シャッター音が鳴るようになっている(※設定をオフにすることも可能)。この動画では、Z 9の電子シャッター音を収録してみた。1コマ撮影、高速連続撮影(20コマ/秒連写)、「ハイスピードフレームキャプチャ+」での撮影(120コマ/秒連写)の順に収録している。1コマ撮影時と高速連続撮影時はやや甲高い音で、「ハイスピードフレームキャプチャ+」時はそれに比べるとやや低くて落ち着いた音になっている。なお、セットアップメニューの「電子音」には、「電子シャッター音設定」と「電子音設定」のほかに、3段階の調整が可能な「音量」と、「高音」と「低音」から選べる「音の高さ」という項目が用意されているが、「音の高さ」についてはセルフタイマーやAF合焦音などの電子音に対して有効で、電子シャッター音には無効となっている。「音の高さ」の設定にかかわらず、電子シャッター音の高さは一定だ

最長125分の8K UHD/30p内部記録を実現。ファームウェアアップデートで8K UHD/60p RAW動画記録にも対応

非常に充実した動画撮影機能を搭載するのも、Z 9の見逃せない特徴だ。全画素読み出しでの8K UHD/30p動画(※FXベースのフォーマットのみ)と、4K UHD/120p動画のカメラ内部記録を実現しており、プロのニーズに応える進化を遂げている。効率的な放熱技術を採用することで、8K UHD/4K UHDともに最長125分の内部記録が可能だ。タイムラプス動画も8Kでの内部記録に対応している(※インターバルタイマー撮影で静止画と同時記録が可能。YUV現像動画のみ)。

圧縮コーデックは、H.265(HEVC)とProRes 422 HQから選択可能(※8K UHD/30pならびに4K UHD/120pはH.265記録、ProRes 422 HQ は2021年内のファームウェアアップデートにより対応予定)。階調モードとしてSDRのほかHLGとN-Logが用意されており、ProRes 422 HQ時はN-Logを、H.265 10bit時はHLGとN-Logを選ぶことができる。

発売の段階では、全画素読み出しでの8K UHD/30p動画の記録に対応している

発売の段階では、全画素読み出しでの8K UHD/30p動画の記録に対応している

動画撮影時の電子手ブレ補正も性能が向上し、NIKKOR Zレンズ使用時は台形歪みの補正にも対応。ボディ内手ブレ補正との組み合わせでより有効に作用し、歩きながらの撮影でもブレを抑えた動画を記録できるとのことだ。音声記録は24bitでのリニアPCM記録に対応。マイク端子へのプラグインパワーのオフ設定も可能となっている。このほか、従来のハイライト表示はゼブラ表示となり、高輝度検出と中間輝度検出の選択が可能に。動画再生時(一時停止中)の拡大表示や、1/4倍スロー再生などの機能も追加されている。

なお、将来的なファームウェアアップデートで、8K UHD/60pを含むRAW動画のカメラ内記録に対応する予定であることも発表されている。Mモードでのシャッタースピードの長秒時設定や、Mモードでの感度1/6段設定、動画情報一覧表示(ファイルフォーマットやビット深度などの表示)、ウェーブフォームモニター表示、動画撮影中の赤枠表示、8K動画撮影中の拡大表示倍率の切り替え(100%表示に加えて、50%表示と200%表示を追加)など、動画撮影時の操作性を向上する機能も追加される予定だ。

「Real-Live Viewfinder」や縦横4軸チルトモニターなど充実の操作性。徹底したゴミ対策にも注目

ニコンのフラッグシップモデルといえば、プロの厳しい目に耐えうる操作性と信頼性が備わっているのも特徴だ。Z 9にもその伝統はしっかりと受け継がれている。

常に被写体の動きが表示・更新される「Real-Live Viewfinder」

EVFは、ニコンのミラーレスらしく光学系にこだわった、約369万ドット/倍率約0.8倍の0.5型有機ELファインダーだ。解像度だけを見ると最先端とは言えないかもしれないが、このEVFの最大のポイントは、ニコンが「Real-Live Viewfinder」と呼ぶ、これまでにはなかった表示を実現していること。具体的には、ブラックアウトフリーなうえに、連写撮影時にも疑似像(同一画像のリピート表示や表示飛び)が発生せず、常に被写体の動きが表示・更新されるファインダーとなっている。

約369万ドット/倍率約0.8倍のEVFを搭載。アイポイントは23mm。常に被写体の動きが表示・更新される「Real-Live Viewfinder」を実現しているのが特徴だ。丸型アイピースを採用しているのもポイント

約369万ドット/倍率約0.8倍のEVFを搭載。アイポイントは23mm。常に被写体の動きが表示・更新される「Real-Live Viewfinder」を実現しているのが特徴だ。丸型アイピースを採用しているのもポイント

シャッターが切れたタイミングの画面表示として、画面を暗くする「Type A」、画面の上下左右に線を表示する「Type B」(初期設定)、画面内の左右に線を表示する「Type C」、タイミング表示を行わない「しない」を選択できる。なお、「ハイスピードフレームキャプチャ+」撮影時は、Type A〜Cを選択していても撮影タイミング表示は行われない

シャッターが切れたタイミングの画面表示として、画面を暗くする「Type A」、画面の上下左右に線を表示する「Type B」(初期設定)、画面内の左右に線を表示する「Type C」、タイミング表示を行わない「しない」を選択できる。なお、「ハイスピードフレームキャプチャ+」撮影時は、Type A〜Cを選択していても撮影タイミング表示は行われない

「Real-Live Viewfinder」は、EVF/モニター用の表示画像と、記録用の静止画データを分けて処理をするデュアルストリーム技術によって実現できた機能だ。そのメリットは、連写撮影時にも被写体の動きが見え続けるため、シャッター押した際の感覚と撮影の結果にズレが発生しにくいこと。高速フレームレートではないので超滑らかな表示というわけではないのだが、バスケをプレーする人物や、離着陸する飛行機などを追従撮影してみた限りでは、撮影時に「撮れた」と感じた絵がより確実に記録されていて、このEVFの効果を実感することができた。

なお、シャッタースピードが1/30秒よりも長い場合やフラッシュ撮影時にはブラックアウトが発生し、1/250〜1/30秒のシャッタースピードや「ハイスピードフレームキャプチャ+」の最高約30コマ/秒連写時だと疑似像が発生する。また、フリッカー低減機能を使用している場合はブラックアウト・疑似像ともに発生する。といったように条件によって表示は異なっているが、フリッカー低減機能をオフにして、高速シャッタースピードで最高約20コマ/秒連写を行う場合には、これまでにはなかった「Real-Live Viewfinder」表示で撮影することが可能だ。

ファインダーの明るさの設定画面。Z 9のEVFは、最大3000カンデラという高輝度に対応しているのも特徴で、真夏のビーチや冬の雪原など非常に明るいシーンでも視認性を確保することができる

ファインダーの明るさの設定画面。Z 9のEVFは、最大3000カンデラという高輝度に対応しているのも特徴で、真夏のビーチや冬の雪原など非常に明るいシーンでも視認性を確保することができる

ファインダーの表示サイズを「標準」(画像左)と「小さめ」(画像右)から選べるようになったのも改善点。「小さめ」に設定すれば、メガネをかけた状態でもファインダーの隅まで確認して撮ることができる

ファインダーの表示サイズを「標準」(画像左)と「小さめ」(画像右)から選べるようになったのも改善点。「小さめ」に設定すれば、メガネをかけた状態でもファインダーの隅まで確認して撮ることができる

ニコン初の縦横4軸チルトモニター

液晶モニターは3.2型・約210万ドットで、ニコンとしては初となる縦横4軸のチルト機構を採用。横位置では上向きに90度、下向きに43度まで、縦位置では上向きに90度、下向きに23度まで動かすことが可能だ。縦位置では、撮影姿勢を維持したまま、iメニューやインフォ画面を含めて表示確認や設定変更が可能となっている。

縦横4軸チルト対応の3.2型タッチパネル液晶モニター(約210万ドット)を採用。サブセレクターやAF-ONボタンに加えて、使用頻度の高いiボタンとISOボタンも縦位置撮影用に用意されている

縦横4軸チルト対応の3.2型タッチパネル液晶モニター(約210万ドット)を採用。サブセレクターやAF-ONボタンに加えて、使用頻度の高いiボタンとISOボタンも縦位置撮影用に用意されている

背面のボタンレイアウトは、両手でスムーズな画像確認が行えるように、左手側に削除ボタンを、右手側に再生・拡大・縮小ボタンを配置している

背面のボタンレイアウトは、両手でスムーズな画像確認が行えるように、左手側に削除ボタンを、右手側に再生・拡大・縮小ボタンを配置している

「D6」と同等の高い堅牢性。-10℃の耐低温にも対応

ボディのトップ、フロント、リアカバーにマグネシウム合金を使用し、D6と同等となる、Zシリーズ史上最高の堅牢性を実現。各外観カバー間の接合部や、シャッターボタン、電池カバー、モニターのチルト機構などにシーリングを施すことで、D6と同等の高い防塵・防滴性も確保した。さらに、部材の見直しにより、-10℃の耐低温に対応するようになったのも見逃せない。レンズ側と連動することで最高約6.0段の補正効果を達成したボディ内手ブレ補正機構は、持ち歩きや不意なアクシデントで撮像素子がダメージを受けないようにロック機構が新たに搭載されている。

トップ、フロント、リアカバーにマグネシウム合金を採用し、D6と同等の堅牢性を実現

トップ、フロント、リアカバーにマグネシウム合金を採用し、D6と同等の堅牢性を実現

センサーシールドの採用など徹底したゴミ対策

ミラーレスを使用するうえで気になるのが、撮像素子にゴミが付着しやすいことだが、Z 9はその点もしっかりと対策が施されており、レンズ着脱時のゴミ付着やセンサーへの接触を防ぐセンサーシールドを新たに搭載。さらに、デジタルカメラとして史上初となる、光学フィルターのダブルコート(導電コートとフッ素コート)も採用し、ダストの付着を軽減するとともに、付着したダストもふき取りやすくなっている。

センサーシールドを搭載し、電源オフ時にシールドを閉じるように設定することが可能(※初期設定では「閉じない」になっている)。前面の操作性では、グリップ脇に3つのファンクションボタンを搭載。左手側には、押しながらコマンドダイヤルを回すことでフォーカスモード/AFエリアモードを変更できるフォーカスモードボタンが配置されている

センサーシールドを搭載し、電源オフ時にシールドを閉じるように設定することが可能(※初期設定では「閉じない」になっている)。前面の操作性では、グリップ脇に3つのファンクションボタンを搭載。左手側には、押しながらコマンドダイヤルを回すことでフォーカスモード/AFエリアモードを変更できるフォーカスモードボタンが配置されている

左側面に有線LAN端子、HDMI端子(Type A)、USB Type-C端子、外部マイク入力端子、ヘッドホン出力端子を搭載。シンクロターミナルと10ピンターミナルも備わっている

左側面に有線LAN端子、HDMI端子(Type A)、USB Type-C端子、外部マイク入力端子、ヘッドホン出力端子を搭載。シンクロターミナルと10ピンターミナルも備わっている

Z 9の底面

Z 9の底面

付属バッテリーは最新の「EN-EL18d」で、従来のバッテリー「EN-EL18c/EN-EL18b/EN-EL18a/EN-EL18」の使用にも対応。ただし、従来のバッテリーチャージャー「MH-26a」で最新バッテリーEN-EL18dを充電することは不可。従来バッテリーEN-EL18c/EN-EL18bについては、EN-EL18d用の新しいバッテリーチャージャー「MH-33」で充電することが可能だ

付属バッテリーは最新の「EN-EL18d」で、従来のバッテリー「EN-EL18c/EN-EL18b/EN-EL18a/EN-EL18」の使用にも対応。ただし、従来のバッテリーチャージャー「MH-26a」で最新バッテリーEN-EL18dを充電することは不可。従来バッテリーEN-EL18c/EN-EL18bについては、EN-EL18d用の新しいバッテリーチャージャー「MH-33」で充電することが可能だ

主要なボタンには暗所での視認性を高めるイルミネーターが備わっている。この画像では表示していないが、モニターは明るさを抑えた赤色で表示することも可能だ

主要なボタンには暗所での視認性を高めるイルミネーターが備わっている。この画像では表示していないが、モニターは明るさを抑えた赤色で表示することも可能だ

水準器は、画面全体に表示する「Type A」と、画面下部と右側に表示する「Type B」から選ぶことが可能

水準器は、画面全体に表示する「Type A」と、画面下部と右側に表示する「Type B」から選ぶことが可能

構図用ガイドラインの種類を選べる設定が用意されており、従来の格子線表示は「3×3」と「4×4」から選択できる

構図用ガイドラインの種類を選べる設定が用意されており、従来の格子線表示は「3×3」と「4×4」から選択できる

モニターは画面1〜4、ファインダーは画面2〜4で、撮影画面に表示する項目を細かくカスタマイズすることが可能になった。ファインダーでは、基本的な撮影情報(撮影モード、シャッタースピード、絞り値など)、詳細の撮影情報(AFエリアモード、フォーカスモード、ホワイトバランスなど)、水準器、ヒストグラム、ガイドライン、センターマーカーといった項目の表示のオン・オフを設定できる

モニターは画面1〜4、ファインダーは画面2〜4で、撮影画面に表示する項目を細かくカスタマイズすることが可能になった。ファインダーでは、基本的な撮影情報(撮影モード、シャッタースピード、絞り値など)、詳細の撮影情報(AFエリアモード、フォーカスモード、ホワイトバランスなど)、水準器、ヒストグラム、ガイドライン、センターマーカーといった項目の表示のオン・オフを設定できる

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