レビュー

高画質Web会議とライブ配信を1台で! 4K Webカメラ「Insta360 Link」実機レビュー

Insta360は、「AI駆動」とうたう4K Webカメラ「Insta360 Link」を2022年8月中旬に発売した。本製品は3軸ジンバルを備えたWindows、macOS対応のWebカメラだ。4K/30fpsに対応する1/2インチイメージセンサーを採用しており、高画質でビデオ会議や、ライブ配信などを行える。今回「Insta360 Link」の製品版を借用したので、気になる画質や音質、使い勝手などについてレビューしていこう。

Insta360「Insta360 Link」直販価格45,800円(税込)

Insta360「Insta360 Link」直販価格45,800円(税込)

数値より小さく感じる高質感ボディ。3軸ジンバルで部屋全域をカバー

「Insta360 Link」は、1/2インチイメージセンサーを内蔵するWebカメラ。画素数は公表されていないが、動画解像度は4K・24/25/30fps、1080p・24/25/30/50/60fps、720p・24/25/30/50/60fpsに対応する。

動画コーデック形式はH.264とMotion JPEG対応。ただし4K@30fpsのみH.264でなければ利用できない。またHDR機能を搭載しているが、現時点で利用できるのは1080p・24/25/30fps、720p・24/25/30fpsだけだ。

焦点距離は26mm(35mm判換算)、絞りはF1.8、ISO感度はISO100〜3200、シャッター速度は1/30〜1/8000秒、露出補正は±3EV、ホワイトバランスは2000〜10000K、デジタルズームは最大4倍、オートフォーカスによる撮影距離は10cm〜無限遠だ。接続規格はUVC 1.1/UAC 1.0をサポートしており、基本機能を利用するだけならUSBケーブルで接続するだけで使い始められる。

本体サイズは69(幅)×41(奥行)×45(高さ)mm、重量は106g。システム要件はWindows 8以降、macOS 10.10以降。PC、Macとの接続には同梱のUSB-C – USB-Cケーブル(USB 2.0)を使用する。ディスプレイへ装着するためにモニターマウント用内蔵クリップが装備されているが、底面に三脚取り付け用1/4インチねじ穴も設けられており、三脚などにも取り付けられる。

イメージセンサーのサイズは1/2インチ。前面下部にはデュアルノイズキャンセリングマイクを内蔵。前面下部は「タッチキー」となっており、ダブルタップでカメラの方向を初期位置に戻せる

イメージセンサーのサイズは1/2インチ。前面下部にはデュアルノイズキャンセリングマイクを内蔵。前面下部は「タッチキー」となっており、ダブルタップでカメラの方向を初期位置に戻せる

背面下部にはUSB Type-C端子を配置

背面下部にはUSB Type-C端子を配置

本体サイズは69(幅)×41(奥行)×45(高さ)mm。底面のモニターマウント用内蔵クリップは後ろ側に開く

本体サイズは69(幅)×41(奥行)×45(高さ)mm。底面のモニターマウント用内蔵クリップは後ろ側に開く

ジンバルは3軸。DFOVは79.5°、HFOVは67°だが、3軸ジンバルにより部屋の全域をカバーできる

ジンバルは3軸。DFOVは79.5°、HFOVは67°だが、3軸ジンバルにより部屋の全域をカバーできる

底面に三脚取り付け用1/4インチねじ穴を装備。ゴムが貼られておりしっかりと固定可能だ

底面に三脚取り付け用1/4インチねじ穴を装備。ゴムが貼られておりしっかりと固定可能だ

三脚を利用すれば、ノートPCやディスプレイに装着するよりも自由な位置から撮影できる

三脚を利用すれば、ノートPCやディスプレイに装着するよりも自由な位置から撮影できる

実測重量は106.6g

実測重量は106.6g

同梱品の中で変わっているアクセサリーが「Insta360 Link認識マーカー」。このマーカーをホワイトボードなどの4隅に貼っておけば、「ホワイトボードモード」で素早くズームインできる。直販サイトから1,200円(税込)で追加購入できるので、複数のホワイトボードを使い分けることも可能だ。

パッケージには、本体のほかに、説明書、USB-C – USB-Cケーブル(USB 2.0、長さは実測150cm)、Type-C - Type-A変換アダプター、クリーニングクロス、ロゴシール、「Insta360 Link認識マーカー」が同梱されている

パッケージには、本体のほかに、説明書、USB-C – USB-Cケーブル(USB 2.0、長さは実測150cm)、Type-C - Type-A変換アダプター、クリーニングクロス、ロゴシール、「Insta360 Link認識マーカー」が同梱されている

「Insta360 Link認識マーカー」の貼り付け面の粘着力は弱め。また、ベロが用意されており、簡単に剥がせる

「Insta360 Link認識マーカー」の貼り付け面の粘着力は弱め。また、ベロが用意されており、簡単に剥がせる

アクションカメラ、360°カメラでデザイン性に定評あるInsta360の製品だけに、高い質感を備えている

アクションカメラ、360°カメラでデザイン性に定評あるInsta360の製品だけに、高い質感を備えている

専用ソフトウェアできめ細かに設定し、全機能を利用できる

「Insta360 Link」のセットアップは容易だ。前述のとおり接続規格はUVC 1.1/UAC 1.0をサポートしているので、PCやMacに接続すればWebカメラとしての基本機能をすぐに利用できる。また、前面下部の「タッチキー」によるセンタリングや、AI追跡、ズーム、ホワイトボードモードへの切り替えなどのジェスチャー操作も、設定なしに使用可能だ。

ディスプレイに設置する際には底面のモニターマウント用内蔵クリップを利用する

ディスプレイに設置する際には底面のモニターマウント用内蔵クリップを利用する

前面でディスプレイに引っかけて、クリップで支える。厚みがあっても固定可能だ

前面でディスプレイに引っかけて、クリップで支える。厚みがあっても固定可能だ

PCやMacにUSB-C – USB-Cケーブルで接続すれば自動的に認識される

PCやMacにUSB-C – USB-Cケーブルで接続すれば自動的に認識される

青はスタンバイ、緑はストリーミング。スタンバイに入って10秒が経過すると、自動的にカメラのレンズが下を向き「プライバシーモード」に移行する。プライバシーにも配慮されているわけだ

青はスタンバイ、緑はストリーミング。スタンバイに入って10秒が経過すると、自動的にカメラのレンズが下を向き「プライバシーモード」に移行する。プライバシーにも配慮されているわけだ

「Insta360 Link」の基本機能は、PCに接続するだけで利用できるが、「Insta360 Link」を細かく設定したり、最新ファームウェアアップデートを利用するためには専用ソフトウェア「Insta360 Link Controller」が必須。Windows用とMac用が用意されており、「ジンバル操作」「画像設定」「詳細設定」などの機能を利用できる。プレビューをオフにすれば、ほかのカメラ関連アプリと連携して使用可能だ。ひんぱんに本製品を利用するマシンにはインストールしておいたほうがいい。

専用ソフトウェア「Insta360 Link Controller」は公式サイトからダウンロードできる

専用ソフトウェア「Insta360 Link Controller」は公式サイトからダウンロードできる

「ジンバル操作」では、カメラのパン、チルト、ズーム操作が可能。また任意の構図を「プリセットポジション」として複数登録できる

「ジンバル操作」では、カメラのパン、チルト、ズーム操作が可能。また任意の構図を「プリセットポジション」として複数登録できる

「画像設定」では、露出、ホワイトバランス、明るさ、コントラスト、彩度、シャープネスなどを細かく調整可能

「画像設定」では、露出、ホワイトバランス、明るさ、コントラスト、彩度、シャープネスなどを細かく調整可能

「詳細設定」では、ジェスチャー設定のオンオフ、AIズームのオンオフと構図の指定、その他設定(ちらつき防止、追跡スピード、カメラフォーカス、配信者モード、HDR、画像をミラー)が用意。「配信者モード」を有効にすると、ライブ配信ソフトウェアで9:16のポートレートモードと、50/60fpsのフレームレートが利用可能となる

「詳細設定」では、ジェスチャー設定のオンオフ、AIズームのオンオフと構図の指定、その他設定(ちらつき防止、追跡スピード、カメラフォーカス、配信者モード、HDR、画像をミラー)が用意。「配信者モード」を有効にすると、ライブ配信ソフトウェアで9:16のポートレートモードと、50/60fpsのフレームレートが利用可能となる

室内灯下でも明るく、自然な発色で撮影可能

さて肝心の画質だが、Webカメラとしては大型の1/2インチイメージセンサー、F1.8の明るいレンズを採用しているだけに良好だ。解像度が高く、明るく撮影できているだけでなく、発色も自然。今回はオートホワイトバランスを有効にして撮影したが、一般的なシーリングライトの下であればホワイトバランスを手動で設定する必要はなさそうだ。

ノートPC「ROG Zephyrus M16 (2022) GU603」搭載のWebカメラ(92万画素)で撮影

ノートPC「ROG Zephyrus M16 (2022) GU603」搭載のWebカメラ(92万画素)で撮影

「Insta360 Link」で撮影

「Insta360 Link」で撮影

HDR機能については、真夏の強い外光を抑え、室内の階調表現が滑らかになっており、確かな効果を確認できた。もちろん、コンピュテーショナルフォトグラフィーを駆使する最新スマートフォンのカメラほどHDRは強力ではないが、実用上十分な効果を備えている。

Insta360 LinkでHDRを無効にして撮影

Insta360 LinkでHDRを無効にして撮影

Insta360 LinkでHDRを有効にして撮影

Insta360 LinkでHDRを有効にして撮影

ジェスチャー操作は非常に快適。手のひらを掲げて「自動追跡」、指でL字を作って上下すると「ズーム」、指でV字を作って「ホワイトボードモード」とジェスチャー自体がシンプルで、またジェスチャーを認識した際にはインジケーターLEDが青色で点滅するので挙動がわかりやすい。2、3回試せば自由自在に操作できるようになるはずだ。

ただし、もうひとつの売りである「AI追跡」は、あまり速く動くと被写体を見失うことがあった。今回試した限りでは、席から立ち上がるような上下の急な動きに追従できないようだ。

もうひとつ感じた不満点は複数人を追跡できないこと。自動追跡を有効にしても対象となるのはひとりのみ。たとえば2人をフレームに収め続けることはできないのだ。複数人でライブ配信するニーズはあるので、ぜひソフトウェアアップデートで対応してほしい。

AI追跡とジェスチャー操作を試してみた。実際の挙動を動画で確認してほしい

マイクの音質についてもノートPCとInsta360 Linkで比較してみたが、大きな違いを感じなかった。ただし、今回比較で使用したノートPC「ROG Zephyrus M16 (2022) GU603」には、AIノイズキャンセリングに対応した3Dアレイマイクが搭載されており、ノートPCとしては音質がいい。「Insta360 Link」の非常にコンパクトなボディを考慮すれば、実用上十分な音質と言えよう。

ノートPC「ROG Zephyrus M16 (2022) GU603」と「Insta360 Link」で撮影した動画を交互に再生したのが以下の動画。できるだけ同じ声量で発声したつもりが、異なっている可能性もある。あくまでも音質の参考にしてほしい

3軸ジンバルを生かした機能が、机の上を表示する「デスクビューモード」と、俯瞰撮影可能な「オーバーヘッドモード」。せっかくの高解像度、高画質なのに自分を撮影するだけに利用するのはもったいない。ガジェット開梱、模型製作、イラストメイキングなど、さまざまな用途に活用したいところだ。

3軸ジンバルの自由度の高さを生かした機能が「デスクビューモード」

3軸ジンバルの自由度の高さを生かした機能が「デスクビューモード」

ディスプレイを垂直に立てたノートPCに装着すれば、キーボードとパームレストの境目あたりからフレームに収められる

ディスプレイを垂直に立てたノートPCに装着すれば、キーボードとパームレストの境目あたりからフレームに収められる

俯瞰撮影のための「オーバーヘッドモード」には、クランプやスライディングアームなどが必要だ

俯瞰撮影のための「オーバーヘッドモード」には、クランプやスライディングアームなどが必要だ

以下の動画のような俯瞰撮影が手軽に行える。今回は頑丈なクランプとスライディングアームを使ったが、「Insta360 Link」は106gと軽量なので、もっと簡易的なスタンドでもよさそうだ。

高画質なWeb会議と、手軽なライブ配信を1台のカメラでこなせる

「Insta360 Link」は、製品カテゴリー的にはWebカメラだが、4K/30fpsに対応する1/2インチイメージセンサーで撮影できる映像のクオリティーは高い。またAI追跡、ジェスチャー操作、3軸ジンバルなどにより、使い勝手という点でも従来のWebカメラを大きく上回っている。

カメラを縦位置にすることでクロップなしに9:16のSNS向けの映像を撮影できる「ポートレートモード」も3軸ジンバルを搭載する本製品ならではの機能だ。高画質なビデオ会議と、手軽なライブ配信を1台のカメラでこなしたいという方に、「Insta360 Link」はもってこいの製品と言える。

ジャイアン鈴木

ジャイアン鈴木

レビューした製品を高確率で買ってしまう物欲系ITライター。守備範囲はPC、スマホ、VRがメイン。ゲーム、デジタルトイも大好き。最近サバゲにはまっています。愛車はスイフトスポーツで、断然マニュアル派です。

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