レビュー

キヤノン「RF24-240mm F4-6.3 IS USM」を秋旅で使い倒した! 高倍率ズーム1本でどこまで撮れる?

キヤノンのミラーレスカメラ「EOS Rシリーズ」用の交換レンズ「RFレンズ」の中で、フルサイズ対応の高倍率ズームレンズとして唯一ラインアップされているのが「RF24-240mm F4-6.3 IS USM」だ(2022年11月現在)。今回、このレンズを家族旅行で携帯し、使い倒してみた。実際の使用感を、高倍率ズームレンズの利便性とともにレビューしていく。

ミラーレスカメラ「EOS R6」に「RF24-240mm F4-6.3 IS USM」を取り付けた状態。レンズの全長は122.5mm。1本で幅広いシーンに対応できるのが本レンズの強みだ

ミラーレスカメラ「EOS R6」に「RF24-240mm F4-6.3 IS USM」を取り付けた状態。レンズの全長は122.5mm。1本で幅広いシーンに対応できるのが本レンズの強みだ

高倍率ズームレンズならズームレンズ2本携帯が1本で収まる

そもそも高倍率ズームレンズは広角から望遠まで幅広い焦点距離をカバーするズームレンズを指す。標準ズームレンズと望遠ズームレンズを1本にまとめたようなイメージに近い。

キヤノン「RF24-240mm F4-6.3 IS USM」は、広角24mmから望遠240mmまでの光学10倍ズームに対応する。旅情を写すならば、これ1本で十分と言えるスペックだろう。

今回は青森の蔦沼、奥入瀬、岩手の遠野、秋田の男鹿半島などを2泊3日家族で回った。この秋、話題となったJR東日本の150周年記念フリーパス(鉄道開業150年記念 JR東日本パス)を利用した旅行である。新幹線をガンガン乗り継ぎ、レンタカーを駆使しながら各地を巡った。

フリーパスチケットを持って、いざ出発!EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、24mm、F4、1/400秒、ISO400、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:風景

フリーパスチケットを持って、いざ出発!
EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、24mm、F4、1/400秒、ISO400、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:風景
撮影写真(5472×3648、4.2MB)

旅行は移動が多くなるため、携行するカメラやレンズはなるべく軽くしたい。記録写真も撮りたいが、いい風景に巡り合うチャンスも多くなりそう。標準ズームレンズは持っていくとして、望遠ズームレンズも必要だろうか……。利用機会は少なさそうだが、標準ズームレンズの望遠端では心細い。フルサイズ機でズームレンズ2本、重いが持っていくか……。

といったように考えて、旅行に、標準ズームレンズと望遠ズームレンズの2本を持っていくことを選択する人も少なくないはずだ。しかし、こんなときに高倍率ズームレンズが1本あると、判断に迷わない。よし、今回の旅行はこれ1本で行こう! となるわけである。

娘と荷物。旅行に携帯したバッグの中身は洋服だけで、最終的にはお土産を詰め込む予定。私は今回、カメラはカバンに一切入れず、常に首から下げておいた。レンズ交換する手間が省けるのも高倍率ズームレンズの大きな魅力だEOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、24mm、F4、1/250秒、ISO2500、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:風景

娘と荷物。旅行に携帯したバッグの中身は洋服だけで、最終的にはお土産を詰め込む予定。私は今回、カメラはカバンに一切入れず、常に首から下げておいた。レンズ交換する手間が省けるのも高倍率ズームレンズの大きな魅力だ
EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、24mm、F4、1/250秒、ISO2500、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:風景

フルサイズ対応の使いやすい小型・軽量モデル

旅の様子を具体的に見ていく前に、まずは「RF24-240mm F4-6.3 IS USM」の特徴を確認しておこう。

「RF24-240mm F4-6.3 IS USM」の主な特徴
・24〜240mmの焦点距離をカバーする光学10倍の高倍率ズームレンズ
・開放値:広角端F4、望遠端F6.3
・最短撮影距離:広角端0.5m、望遠端0.78m
・約80.4(最大径)×122.5(全長)mm/約750gのコンパクトな設計
・7枚羽根の円形絞りによる美しいボケ表現
・高速かつ滑らかにピントを合わせられるナノUSM採用
・補正効果5段分の手ブレ補正機構を搭載(240mm、「EOS R」使用時)
・フォーカスリングとコントロールリングの機能を集約した「フォーカス/コントロールリング」を搭載
・15群21枚のレンズ構成(UDレンズ2枚、非球面レンズ1枚)
・フィルター径:72mm
・価格.com最安価格133,600円(税込、2022年11月15日時点)

本レンズは小型・軽量をうたっているものの、さすがに光学10倍ズーム対応なので、筐体はそれなりのサイズ感だ。そこそこ存在感のあるフォルムで、重量約750gというのも決して軽いとは言えない。カメラに取り付け、首からさげるとしっかりとした重さを感じる。ただ、本レンズは、フルサイズ対応の高倍率ズームレンズ。その点を念頭に置くと、十分にコンパクトでスタイリッシュな仕上がりと言える。

「EOS R6」に取り付けた状態。フルサイズ対応として考えればコンパクトに収まっている印象だ

「EOS R6」に取り付けた状態。フルサイズ対応として考えればコンパクトに収まっている印象だ

レンズは繰り出し式。望遠端にすると、相応にレンズが繰り出される

レンズは繰り出し式。望遠端にすると、相応にレンズが繰り出される

レンズフード「EW-78F」は別売オプション。不要な光を遮る役割を果たすため、ぜひ取り付けたい。レンズ面に触れてしまうような不用意な行動も防げる

レンズフード「EW-78F」は別売オプション。不要な光を遮る役割を果たすため、ぜひ取り付けたい。レンズ面に触れてしまうような不用意な行動も防げる

操作系は、鏡筒側面に3つのスイッチを搭載する。右手で操作できる位置に、繰り出し防止用のロックボタンが、左手で操作できる位置に、手ぶれ補正機構「IS」の切り替えスイッチと、「フォーカス/コントロールリング」の切り替えスイッチが備わっている

これらの操作系の中で、「RFレンズ」ならではなのが「フォーカス/コントロールリング」の切り替えスイッチだ。コントロールリングとは、露出補正や感度などの特定機能を割り当てて使用できるリングのこと。たとえば、露出補正機能を設定すれば、このリングを回すだけで、気軽に露出補正値を変えられる。本レンズを含めて「RFレンズ」の一部モデルは、フォーカスリングとコントロールリングが兼用で、レンズの切り替えスイッチによってリングの動作を切り替えられるようになっている(※切り替えスイッチ非搭載のレンズはカメラ側で動作を設定する)。

ちなみに私は今回、コントロールリングに「AF方式」を割り当てた。高倍率ズームレンズはさまざまな被写体を相手にする。人物撮影時は「顔+追尾優先AF」を設定し、風景はシーンに応じて「スポット1点AF」や「領域拡大AF」などに切り替えた。ピント合わせでストレスなく操作できて非常に使いやすかった。本レンズに限らず、「RFレンズ」を使用する際は、ぜひコントロールリングを有効活用したい。

繰り出し防止のロックスイッチはこの位置にある。移動時などカメラを使わないときはロックしておこう

繰り出し防止のロックスイッチはこの位置にある。移動時などカメラを使わないときはロックしておこう

手ぶれ補正機構「IS」の切り替えスイッチは下に、「フォーカス/コントロールリング」の切り替えスイッチは上に付いている

手ぶれ補正機構「IS」の切り替えスイッチは下に、「フォーカス/コントロールリング」の切り替えスイッチは上に付いている

コントロールリングへの機能設定は、カメラ内メニューのカスタム機能で行う

コントロールリングへの機能設定は、カメラ内メニューのカスタム機能で行う

コントロールリングに「AF方式」を設定したうえで、実際にコントロールリングを回してみた。ファインダー内に選択肢が表示され、リングを回しながら直感的に操作できる

コントロールリングに「AF方式」を設定したうえで、実際にコントロールリングを回してみた。ファインダー内に選択肢が表示され、リングを回しながら直感的に操作できる

本レンズの価格は、価格.com最安価格で133,600円(税込、2022年11月15日時点)。標準ズームレンズと望遠ズームレンズの両方の役割を担えると考えると良心的な価格帯で、手に取りやすいと言えるのではないだろうか。

性能面に目を向けると、本レンズは、UDレンズ2枚、非球面レンズ1枚を含む15群21枚のレンズ構成を採用し、ズーム全域で高画質を実現している。小型の超音波モーター「ナノUSM」の効果でピント合わせも素早くスムーズだというが、このあたりに関しては、実際に撮影した作例とともに感想を述べたい。

掲載する作例について
フルサイズミラーレス「EOS R6」に「RF24-240mm F4-6.3 IS USM」を組み合わせてJPEG形式(最高画質)で撮影している。すべての作例で、周辺光量補正:オン、歪曲収差補正:オン、デジタルレンズオプティマイザ:標準に設定している。一部作例は、モノクロに変換するために、「Digital Photo Professional 4(DPP 4)」でRAWからJPEGへ現像した。

スナップ撮影に最適な光学10倍ズームの機動力

では、実際に旅路の情景を、本レンズの美点とともに紹介していこう。本記事で掲載する写真はすべて手持ちで撮ったものになる。

EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、24mm、F4、1/250秒、ISO640、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:風景

EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、24mm、F4、1/250秒、ISO640、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:風景

EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、50mm、F5、1/100秒、ISO800、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:風景

EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、50mm、F5、1/100秒、ISO800、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:風景

EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、24mm、F4、1/100秒、ISO800、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:風景

EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、24mm、F4、1/100秒、ISO800、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:風景

EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、240mm、F6.3、1/640秒、ISO400、+1EV、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:風景

EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、240mm、F6.3、1/640秒、ISO400、+1EV、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:風景

EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、52mm、F5.6、1/1250秒、ISO400、ホワイトバランス:くもり、ピクチャースタイル:モノクロ、DPP 4にてRAW現像

EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、52mm、F5.6、1/1250秒、ISO400、ホワイトバランス:くもり、ピクチャースタイル:モノクロ、DPP 4にてRAW現像

EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、47mm、F5、1/160秒、ISO400、ホワイトバランス:くもり、ピクチャースタイル:風景

EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、47mm、F5、1/160秒、ISO400、ホワイトバランス:くもり、ピクチャースタイル:風景

EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、24mm、F4、1/500秒、ISO100、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:ディテール重視

EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、24mm、F4、1/500秒、ISO100、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:ディテール重視

EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、94mm、F5.6、1/125秒、ISO1250、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:風景

EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、94mm、F5.6、1/125秒、ISO1250、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:風景

EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、38mm、F5、1/40秒、ISO400、ホワイトバランス:くもり、ピクチャースタイル:風景

EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、38mm、F5、1/40秒、ISO400、ホワイトバランス:くもり、ピクチャースタイル:風景

2泊3日の旅は、東京駅で東北新幹線「はやぶさ」に乗るところからスタートした。青森県の八戸駅で下車してレンタカーで十和田市美術館に。そのあと蔦沼、奥入瀬へ。初日はここで1泊。翌日は岩手県の遠野へ列車を乗り継いで向かい、最終日に秋田県の男鹿半島を再びレンタカーを使って訪れた。なかなかの移動距離である。

冒頭から立て続けに旅路での家族スナップを見ていただいたが、光学10倍ズームの利便性は、まさしくこうした何気ないスナップ写真で発揮されるものだ。動きの予測できない子どもの撮影も、画角で迷うことなく、さまざまな焦点距離を利用してレパートリー豊かに撮影できる。

レンズ交換する手間がいらないのもいい。旅路では、いちいちレンズ交換していたら、シャッターチャンスを逃してしまう場面も少なくない。交換レンズを入れたカバンを常に携帯する必要もなく、身ひとつでバシバシ写真が撮れてありがたい。

画質を重視したい場面で使ってみる

高倍率ズームレンズは便利だが、やはり画質が気になるところだ。ここでは広角端24mm、開放絞り値F4で奥入瀬の渓流を撮影。中心付近の解像感は十分。周辺部はやや輪郭がにじむが、光量落ちも目立たず、歪曲収差も許容できる範囲だEOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、24mm、F4、1/200秒、ISO400、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:風景撮影写真(5472×3648、14.0MB)

高倍率ズームレンズは便利だが、やはり画質が気になるところだ。ここでは広角端24mm、開放絞り値F4で奥入瀬の渓流を撮影。中心付近の解像感は十分。周辺部はやや輪郭がにじむが、光量落ちも目立たず、歪曲収差も許容できる範囲だ
EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、24mm、F4、1/200秒、ISO400、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:風景
撮影写真(5472×3648、14.0MB)

望遠端240mm、開放絞り値F6.3での画質も確認してみた。被写体は蔦沼の紅葉だ。全体的にコントラストもあり、シャープな印象に仕上がった。周辺減光落ちも目立たない。高画質に撮りたい場面も望遠端を躊躇なく利用できそうだEOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、240mm、F6.3、1/320秒、ISO100、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:ディテール重視撮影写真(5472×3648、17.3MB)

望遠端240mm、開放絞り値F6.3での画質も確認してみた。被写体は蔦沼の紅葉だ。全体的にコントラストもあり、シャープな印象に仕上がった。周辺減光落ちも目立たない。高画質に撮りたい場面も望遠端を躊躇なく利用できそうだ
EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、240mm、F6.3、1/320秒、ISO100、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:ディテール重視
撮影写真(5472×3648、17.3MB)

低感度でF8まで絞って撮影。葉脈にも解像感がしっかりあって、力強い描写になっている。高画質を自負するだけのことはあるEOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、52mm、F8、1/50秒、ISO100、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:ディテール重視撮影写真(5472×3648、8.8MB)

低感度でF8まで絞って撮影。葉脈にも解像感がしっかりあって、力強い描写になっている。高画質を自負するだけのことはある
EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、52mm、F8、1/50秒、ISO100、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:ディテール重視
撮影写真(5472×3648、8.8MB)

レンズフードを装着しての撮影だが、逆光耐性はすぐれているように見える。全体的に、逆光下でもフレアやゴーストをそれほど気にせず、撮影に集中できた撮影データ:EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、52mm、F8、1/50秒、ISO100、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:ディテール重視撮影写真(5472×3648、15.4MB)

レンズフードを装着しての撮影だが、逆光耐性はすぐれているように見える。全体的に、逆光下でもフレアやゴーストをそれほど気にせず、撮影に集中できた
撮影データ:EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、52mm、F8、1/50秒、ISO100、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:ディテール重視
撮影写真(5472×3648、15.4MB)

「RFレンズ」の名にふさわしい高画質を実感

高倍率ズームレンズは、より幅広い焦点距離をカバーすることを優先するため、ほかのレンズ群に比べると、画質はどうしても二の次になりがちな面がある。しかし、本レンズの、UDレンズ2枚、非球面レンズ1枚を含む15群21枚のレンズ構成はさすがの高性能。今回の撮影では、本レンズの画質にとても満足できた。

ボケ表現を試してみる

いい雰囲気にぶら下がっていた照明を、奥行きを意識しながら撮影。中望遠76mm、F5.6で背景をぼかしたEOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、76mm、 F5.6、1/100秒、ISO6400、ホワイトバランス:くもり、ピクチャースタイル:風景撮影写真(3648×5472、4.0MB)

いい雰囲気にぶら下がっていた照明を、奥行きを意識しながら撮影。中望遠76mm、F5.6で背景をぼかした
EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、76mm、 F5.6、1/100秒、ISO6400、ホワイトバランス:くもり、ピクチャースタイル:風景
撮影写真(3648×5472、4.0MB)

中望遠100mm、F5.6で撮影。シダにぐっと寄ったことで、背後に美しい玉ボケが写せたEOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、100mm、F5.6、1/400秒、ISO6400、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:風景撮影写真(5472×3648、7.9MB)

中望遠100mm、F5.6で撮影。シダにぐっと寄ったことで、背後に美しい玉ボケが写せた
EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、100mm、F5.6、1/400秒、ISO6400、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:風景
撮影写真(5472×3648、7.9MB)

中望遠113mm、F6.3で撮影。こうした家族写真も奥行きのある背景を使い、望遠寄りで撮れば、ドラマチックなボケ感を演出できるEOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、113mm、F6.3、1/160秒、ISO400、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:ディテール重視

中望遠113mm、F6.3で撮影。こうした家族写真も奥行きのある背景を使い、望遠寄りで撮れば、ドラマチックなボケ感を演出できる
EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、113mm、F6.3、1/160秒、ISO400、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:ディテール重視

望遠側で豊かなボケ表現が可能

高倍率ズームレンズはその構造上、開放絞り値が大きくなる傾向にある。そのため、「高倍率ズームレンズではボケ表現が楽しめない」と考えがちだが、実際はそうではない。望遠側をうまく使い、被写体への寄り引きを意識することで、豊かなボケ描写が楽しめる。特に7枚羽根の円形絞りを採用している本レンズは、美しい玉ボケが演出できることも大きな魅力だ。

最短撮影距離で狙ってみる

標準52mmで宿の夕食を撮影。寄ることで、背景ボケも演出できた。標準域ならではのほどよい遠近感も出ているEOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、52mm、F5.6、1/200秒、ISO6400、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:風景撮影写真(5472×3648、5.5MB)

標準52mmで宿の夕食を撮影。寄ることで、背景ボケも演出できた。標準域ならではのほどよい遠近感も出ている
EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、52mm、F5.6、1/200秒、ISO6400、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:風景
撮影写真(5472×3648、5.5MB)

望遠150mmで紅葉樹にクローズアップ。前後ボケを演出しながら、やわらかいしっとりとした質感で切り取れたEOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、150mm、F6.3、1/50秒、ISO400、ホワイトバランス:くもり、ピクチャースタイル:風景撮影写真(5472×3648、4.8MB)

望遠150mmで紅葉樹にクローズアップ。前後ボケを演出しながら、やわらかいしっとりとした質感で切り取れた
EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、150mm、F6.3、1/50秒、ISO400、ホワイトバランス:くもり、ピクチャースタイル:風景
撮影写真(5472×3648、4.8MB)

望遠端240mmで苔の間から伸びていた小さなキノコを最短撮影距離0.78mで撮影。ここまで大きく写せることに驚いた。周囲の苔のディテールもしっかり描写されているEOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、240mm、F6.3、1/320秒、ISO1000、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:風景撮影写真(5472×3648、6.2MB)

望遠端240mmで苔の間から伸びていた小さなキノコを最短撮影距離0.78mで撮影。ここまで大きく写せることに驚いた。周囲の苔のディテールもしっかり描写されている
EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、240mm、F6.3、1/320秒、ISO1000、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:風景
撮影写真(5472×3648、6.2MB)

近接撮影も大きなボケとともに楽しめる

本レンズは高倍率ズームレンズながら、広角端で0.5m、望遠端で0.78mという最短撮影距離を実現している。望遠端での最大撮影倍率は0.26倍だ。料理や小さな植物、昆虫などもクローズアップして大きく写せる。接写時特有の大胆なボケも描写に取り込める。

手ぶれ補正とAF性能もチェック

色づく落ち葉とともに。上から落ちる水をぶらしたくて、手持ちで低速シャッターを切った。望遠側を利用しての0.4秒だが、手ぶれの影響は見られない。夜景なども、低中感度を維持しながら手持ちで気軽にスナップできそうだEOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、109mm、F16、0.4秒、ISO100、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:風景撮影写真(5472×3648、9.0MB)

色づく落ち葉とともに。上から落ちる水をぶらしたくて、手持ちで低速シャッターを切った。望遠側を利用しての0.4秒だが、手ぶれの影響は見られない。夜景なども、低中感度を維持しながら手持ちで気軽にスナップできそうだ
EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、109mm、F16、0.4秒、ISO100、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:風景
撮影写真(5472×3648、9.0MB)

岩手県の遠野駅で列車を待つ。早朝出発で周囲は霧に囲まれていた。向こうからやってくる電車にも、しっかりピントを合わせながら撮影できたEOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、129mm、F8、1/125秒、ISO400、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:風景撮影写真(3648×5472、3.8MB)

岩手県の遠野駅で列車を待つ。早朝出発で周囲は霧に囲まれていた。向こうからやってくる電車にも、しっかりピントを合わせながら撮影できた
EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、129mm、F8、1/125秒、ISO400、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:風景
撮影写真(3648×5472、3.8MB)

5段分の手ブレ補正効果で表現力が増す

5段分の補正効果を持つ、本レンズの手ぶれ補正機構は、非常に優秀だった。特に印象的だったのが望遠側の補正能力。高倍率ズームレンズは開放絞り値が大きいため、シャッター速度が遅くなりがちで、手ぶれの心配が増すのだが、本レンズはそこに気を使う必要がない。多少シャッター速度が遅くても手ブレを抑えてくれるので、問題なく撮影を楽しめた。

AFもキビキビとした動作で好印象。暗所での撮影だと望遠側で多少ピント位置に迷うことがあったが、日常的な撮影では、広角から望遠まで、そして寄って撮るときもピント合わせは非常にスピーディーで正確だった。

最後に、そのほかの作例もご覧いただこう。

蔦沼の風景。蔦沼はこの時期、朝日に焼ける紅葉が有名。この日は残念ながらくもり空だったが、一瞬日がさしたところを狙ったEOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、35mm、F6.3、1/60秒、ISO100、ホワイトバランス:くもり、ピクチャースタイル:風景撮影写真(5472×3648、7.8MB)

蔦沼の風景。蔦沼はこの時期、朝日に焼ける紅葉が有名。この日は残念ながらくもり空だったが、一瞬日がさしたところを狙った
EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、35mm、F6.3、1/60秒、ISO100、ホワイトバランス:くもり、ピクチャースタイル:風景
撮影写真(5472×3648、7.8MB)

男鹿半島では水族館にも立ち寄った。大きな水槽を背景にシルエット描写EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、24mm、F4、1/80秒、ISO10000、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:風景

男鹿半島では水族館にも立ち寄った。大きな水槽を背景にシルエット描写
EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、24mm、F4、1/80秒、ISO10000、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:風景

盛岡から遠野に向かう列車。どこかレトロでいい雰囲気だEOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、24mm、F5、1/25秒、ISO1000、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:風景撮影写真(5472×3648、6.5MB)

盛岡から遠野に向かう列車。どこかレトロでいい雰囲気だ
EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、24mm、F5、1/25秒、ISO1000、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:風景>撮影写真(5472×3648、6.5MB)

朝早かったので、ぐっすりEOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、24mm、F4.5、1/13秒、ISO800、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:風景

朝早かったので、ぐっすり
EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、24mm、F4.5、1/13秒、ISO800、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:風景

水族館のシロクマ、ぐっすりEOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、240mm、F6.3、1/320秒、ISO1250、ホワイトバランス:くもり、ピクチャースタイル:風景撮影写真(5472×3648、7.3MB)

水族館のシロクマ、ぐっすり
EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、240mm、F6.3、1/320秒、ISO1250、ホワイトバランス:くもり、ピクチャースタイル:風景
撮影写真(5472×3648、7.3MB)

望遠端でクローズアップEOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、240mm、F6.3、1/80秒、ISO400、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:風景撮影写真(5472×3648、6.3MB)

望遠端でクローズアップ
EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、240mm、F6.3、1/80秒、ISO400、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:風景
撮影写真(5472×3648、6.3MB)

蔦沼に向かう林道にてEOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、113mm、F6.3、1/160秒、ISO400、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:ディテール重視

蔦沼に向かう林道にて
EOS R6、RF24-240mm F4-6.3 IS USM、113mm、F6.3、1/160秒、ISO400、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:ディテール重視

まとめ 高倍率ズームもここまで使いやすくなったかと胸を打つ仕上がり

高倍率ズームレンズはさまざまなシーンに対応できて便利なレンズだ。いっぽう、ひと昔前までは、大ぶりで、画質で劣ったりピント合わせが遅かったりと、一長一短の印象も強かった。しかし最近は、小型・軽量化が図られ、画質もほかのレンズに引けを取らない出来栄えのものが多い。

「RF24-240mm F4-6.3 IS USM」は、まさしくそうした先進性を象徴するような高倍率ズームレンズだ。利便性と高画質の両方をバランスよく兼ね備えている。旅行中も気になる情景をこぼさずにすくい上げることができたように思う。人物スナップから雄大な自然風景の撮影まで、幅広く、そして臨機応変に対応できる懐の深さを感じた。

今回の旅では、潔くこのレンズ1本で臨んだが、愛用の単焦点レンズやマクロレンズなどがあれば、本レンズと組み合わせて携帯するのもおすすめだ。基本を押さえたうえで、さらに踏み込んだ自分好みの描写にチャレンジできるだろう。

いっぽう、24mmから240mmという焦点距離を1本で済ませる構造は、どうしても無理が生じる。これを補うためのレンズ光学補正機能がカメラ側でしっかり働いていることも触れておく。RAW現像する場合は、本レンズのレンズプロファイルをしっかり適用して現像するようにしたい。

しかしながら、こうした利便性の高いレンズが13万円程度(税込、2022年11月15日時点での価格.com最安価格を参考)で購入できるのはすばらしい。旅行だけでなく、街中スナップや運動会の撮影などでも重宝するだろう。

ちなみに、今回の旅は期間限定のフリーパスを使ったものだったが、「たくさん電車に乗らなきゃ損だ!」と思って、逆に移動が多くなりすぎてしまい、観光地での滞在が極端に短くなってしまったのが反省点。男鹿半島は3時間しか滞在できなかった。有名なゴジラ岩にも行けなかったのである。次回は、それぞれの場所をゆっくり巡る家族旅にしたいものだ。改めて、高倍率ズームレンズを携えて!

河野鉄平

河野鉄平

フォトグラファー。写真家テラウチマサト氏に師事後、2003年独立。ポートレートを中心に活動。最新著書に『まねる写真術』(翔泳社)、『一生ものの撮影レシピ』(日本写真企画)など。ポーラミュージアムアネックス(2015年/銀座)など写真展も多数。Profoto公認トレーナー。
Instagram:teppei_kono_eye
Twitter:@teppei_kono

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